お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

春期限定いちごタルト事件 前 (Gファンタジーコミックス) コミック – 2008/2/27

4.2 5つ星のうち4.2 12個の評価

小市民を目指す高校生、小鳩くんと小佐内さん。平穏な日々を望む二人なのに、その周囲には一風変わった謎がいっぱいで…??
続きを読む もっと少なく読む

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ スクウェア・エニックス (2008/2/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/2/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • コミック ‏ : ‎ 173ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4757522304
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4757522305
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 12個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
米澤 穂信
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

米澤 穂信(よねざわ・ほのぶ)

1978年岐阜県生まれ。2001年、第5回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)奨励賞を『氷菓』で受賞しデビュー。11年『折れた竜骨』(東京創元社)で第64回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』(新潮社)で第27回山本周五郎賞を受賞。『満願』、15年刊の『王とサーカス』(東京創元社)はそれぞれ3つのミステリ・ランキングで1位となり、史上初の2年連続3冠を達成。

(本データは「いまさら翼といわれても 「古典部」シリーズ」が刊行された当時に掲載されていたものです。「BOOK著者紹介情報」より)

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
12グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2023年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
直木賞作家なる肩書も付きました大人気ミステリ作家「米澤穂信」氏ですが、それはさておき。
氏がデビュー当初から連ねている“日常の謎”と「学園ミステリ」の文脈に沿っていけば代表作と言って過言ではない『小鳩くんと小佐内さん』――じゃなかった〈小市民〉シリーズ、その第一作のコミカライズです。
『氷菓』を第一作とする〈古典部〉シリーズと双璧をなすといえばわかりやすいかもしれませんね。

そんなわけで本作の評価ですが、漫画として悪い点は見当たらず手堅くまとまっています。
妥当と見るか凡庸と見るか人により評価は分かれそうですが、特筆すべき点はないともいえます。
その評自体に面白みがないよと言われてしまえばそれまでですが……。
よって、ここからのレビューはせいいっぱい面白くしていくよう善処してまいりますのでお願いいたします。

まず本作の描き方は〈小市民〉シリーズとして導入編に当たることを考えれば間違ってはいません。
その上、間口を広げるという目的に絞れば役割は十全に果たしていると思う次第です。
この辺については実際に読了いただいた十人中九人はそうだとうなづく感想なのではないでしょうか。

一見してパンチには欠ける印象であっても、ミステリらしく読者をあざむいていく(この場合は消極的に)スタンスのあらわれと考えれば納得かと。
と。あまり漠然とした話で泳がすのも本意ではありませんね。ここはあえて着眼点を紹介しておきます

話の流れの中で自然と誘導される形になりますが、目に見えていけ好かなくならないよう振る舞う探偵役の小鳩くんと、今はスイーツ好きなだけの小佐内さん、その両名からなる主人公ペアの関係性にご注目ください。
この際はスタートを派手に決める必要はなく、小市民らしくゆるり大勢を見極めていけばいくがよいかと。

付随して、やたら持って回った言い方で説明される小鳩くんと小佐内さんの「互恵関係」の芯となる部分は後編で明らかとされます。数多くの原作未読の方にとって疑問であろう、両名が恋人でもないのになぜ行動を共にするのか? という回答にも繋がっているのでここは見逃していただきたくはないところです。

それと内容としては原作から「プロローグ」~「おいしいココアの作り方」までの四編を収録。尺とテンポと漫画の構成上、要点をかいつまむ形になるのでユーモア成分はちょっぴり割引の20%OFFくらいでしょうか。
持ち味は消えていないものの、取り扱う事件が人が死なない日常路線であるがためにミステリ要素だけを拾っていくといささか淡白に受け取られるのが痛いところといえるかもしれません。

良くも悪くも原作に忠実なので原作の完成度の高さを改めてしろしめすことになりそうですが、小鳩くんの一人称視点と独白をうまく制御してまとめた技法はなかなかに高レベルだったと思います。
シリーズ第一作であるだけにシンプルであり、比較もやりやすいだけに並行して読み進めるのも良いかと。

ちなみに各短編の内容についての紹介はここでは控えますが、中でも「For your eyes only」は白眉。
この種の題材はやはり漫画向けだというのがよく出ているほか、スパっと切り捨てられるラストに無情感が良く出ていて好きです。その辺は色を出さずにまとめ切ったこの作画の饅頭屋先生の味ともいえるでしょう。

それとキャラクターデザインについては小鳩くんと小佐内さんの両人については満点と言っていいと存じます。表紙を飾るふたりは万人が想像する普通人を、シンプルなラインから実現されています。
原作に表紙絵は存在したと言え、担当された「片山若子」さんは抽象画寄りの画風ということもありそのまま漫画に落とし込むのは難しいわけで。饅頭屋先生はスタンダードなふたりを表出していただいたわけですよ。

あと、それと。ちょっとゆがませることが似合ったり、にじませることを前提としたデザインなのだと、後知恵から悦に浸ってみる私もいましたが、その辺はいらない話でしたね。失礼しました。

ただ、ひるがえって小鳩くんの友人である「堂島健吾」のデザインに関しては原作から拾える情報と印象を軸にすればこう出力されてしまうのもわかる気がします。
ただ、あとがきで饅頭屋先生が触れていらっしゃるように老け顔になりすぎた感はあります。

これはこれでアリだと思うのですが、険が出すぎて(「老け顔」の情報量と華のなさの二点で)逆に色がついてしまった印象なので同じ画面にいると絵面が彼の方に引っ張られるのが難点だと思います。
今後〈小市民〉シリーズが展開していく上では原作の描写を拾いつつ、主人公ふたりと並んだ時になじむようバランスを取った堂島健吾のデザインが求められるのかもしれませんが、今後は定かではありません。

以上。
毎巻の巻末には原作の米澤先生が二ページほどのコメントを寄せてくださっていますが、今回はまじめなミステリ講義に続いてマザーグースを和訳したような「タルトがぬすまれたうた」をお出しいただきました。
センスに脱帽です。ミステリ作家なる人種はこの紙幅であればこそ、最大限ユーモアを発揮されようとはりきられるかもしれません。同じくミステリ作家つながりで「城平京」先生を思い出す私でした。

一方、余談と断っておきますが同じく「スクウェア・エニックス(Gファンタジー連載)」から発刊された〈小市民〉シリーズのコミカライズでも構成担当も付き、演出面でコミカライズとしての色も加えた『夏期限定トロピカルパフェ事件』の方に軍配が上がる印象です。
話は独立している上、前提部分は説明されているのでそちらから読み始めても問題はないでしょうし。

とまれ、本作は別方面の良さを発揮されていますのであしからず。
あくまで作家性の違いが出たか否かの違いなので、本作を貶めるとかいう意図はありませんのでご留意ください。先述した通り、本作については口を広げるのが目的です。
というわけで未読の方は、くれぐれも油断して奥の方――にまで、立ち入ってくださいませ。
2008年2月28日に日本でレビュー済み
創元推理文庫 『春期限定いちごタルト事件』
(著・米澤穂信)のコミカライズ作品の前編。

“小市民”を目指す高校生・小鳩くんと小佐内さんの
周囲で起こる、一風変わった事件を描く連作短篇ミステリ。

◆収録作品

 ▼「羊の着ぐるみ」

  バック盗難事件の裏に秘められた想いを描く作品。

 ▼「For your eyes only」

  美術部のOBが、後輩に託した謎めいた絵。

  その絵に込められた意図を解き明かす、
  ちょっぴり、後味ビターな作品です。

  タイトルは、作品冒頭で小鳩くんに届くスパムメールの
  文言で、「あなただけにそっと見せちゃいます」の意。

  真相を知った後に思い返すと、原作者の周到さに唸らされます。

 ▼「おいしいココアの作り方」

  シンクを濡らさず、カップを3つだけ使って、
  ひと手間かけたココアを3杯つくるやり方を
  解明するハウダニット(犯行方法当て)。

◆感想

 原作に忠実なコミカライズになっています。

 ただ、作画担当者自身もあとがきで述べているのですが、
 同級生の健吾は、かなり「おっさん」です……w

 巻末には、原作者である米澤氏のあとがきもあり、
 彼の〈名探偵〉観や「タルトがぬすまれたうた」
 という詞〈!)が披露されているので、
 原作ファンも必見です!!
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年5月10日に日本でレビュー済み
原作小説の漫画版らしいですが、原作は未読です。

高校生の小鳩くんと小佐内さんは「小市民」を目標にしている同志。
日々、平凡に暮らしたい2人の周囲では何の因果か変な事件ばかりが起きて・・・・。

探偵系漫画に一応は属して良いのか?
ただ、主人公カップル(?)の関係は謎!のひとこと。

別に「金田一」や「コナン」みたいに偶然に殺人事件に巻き込まれていく
なんていうことは全くなく、極めて小市民的な日常的事件ですのでご安心を。

作画担当の方の絵の上手さで、ジャケ買いしてしまった身ですが、
意外にも損はしませんでした。

巻末にお菓子のレシピでも掲載する遊び心が欲しいところです。
2008年3月6日に日本でレビュー済み
同名小説(米澤穂信/創元推理文庫)のコミカライズ作品になります.
『日常の謎』と呼ばれる,身のまわりで起きる小さな事件やトラブル,
そういうできごとに関わってしまう,高校生カップル(?)のお話です.

前編のこちらには小説版より3本,どれもほぼ忠実に描かれているようで,
イラストのないあちらと,いろいろ比べてみるのも楽しいかもしれません.
もちろん,小説のほうを読んでいなくても楽しめる内容ですのでご安心を.

ただ,小説版を読んでいる人には『忠実すぎる』のが玉にキズとも言え,
オリジナルストーリや4コマなど,『おまけ』があってもよかったのでは.
また,伏線をハッキリと絵で見せられてしまうのは思いのほかガッカリで,
コミックなので当然とは思いつつも,コミカライズのむずかしさを感じます.
ほかにも,推理や解説のイラストが今ひとつわかりづらいのも少し残念です….

あとは,『いちごタルト』をはじめ,いろいろ出てくる『甘いもの』を,
もうちょっと魅力的というか,おいしそうに描いてほしかったところです.

後編は08年秋の予定で,小説版は08年03月時点で『春』と『夏』の2作が既刊.
このあと『秋』『冬』と予定されていますので,よろしければこちらもどうぞ.
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年3月15日に日本でレビュー済み
 ついに出たコミック版です。とある理由で<小市民>を目指す二人の物語。設定やストーリーは割愛します。

 原作に忠実過ぎる感があります。いえ、それだけ饅頭屋さんが原作を追求したっていうことでいいのでしょうが、すでに原作を読んでいるので文章では分からなかった所が判明するとかそういった点で物足りない感が。原作とは違うといえば合格発表、健吾との再会シーンがページ数の都合か、無いという点。原作には無い新しい発見といえば、やはり小鳩君の夢の最後の部分でしょうか?
 饅頭屋さんのキャラは非常にイメージに近いので満足です。すごく見やすいですし。

 「前」とありますが、気になるところで終了しているわけでは無いので、コレ一冊でも楽しめます。まあ「後」も買った方が所々の謎がすっきりしますが、原作を読んでいない人には伏線に気付きづらいんじゃないかと。最後まで読んでから読み直して初めて気付いたっていう人が出てきそうです。小市民を目指す理由をはじめ、主役二人が気になる人は「後」を読んで欲しいです。でも発売、随分先……。

 原作読んでいない人でも読めるように工夫されているので、まだ米澤作品に触れたことが無い人は是非。死人がでない、日常の謎を解く、そういうミステリを味わってください。原作を読んで既にストーリーを知っているという人も米澤さんのあとがきは必見です。「千載に恥を残す大ポカ」……
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート