第1巻を偶然読んで、夕子さんに魅了され、24時間で全10巻を読んでしまいました。(Kindle版はこれができるので嬉しい。) 学園ホラーミステリー&ラブコメの形式の中で、悲劇を背負ったヒロイン夕子が自分の存在に自信を持ち肯定的に生きていく(幽霊なので死んでいますが)ようになれるか、主人公貞一はそれを助けられるか、というお話なのだと受け取りました。色々なエピソードを重ねながらも確実に最終ページまでぶれないで進む、構成がとてもしっかりしたストーリーが、個性的ながらエキセントリックではない綺麗で魅力的な絵柄で描かれていて、とても良かったです。これで★5つ以外は在り得ません。
「怪異」がテーマの一つなところは「物語シリーズ」(
化物語(上) (講談社BOX)
など)と同じで、最終巻まで読んでみると「
猫物語 (白) (講談社BOX)
」の羽川翼と夕子には通じるところがある気がしました。ただ本作の夕子の方が、心の傷の重さ、向き合い方、克服への心の流れが丁寧に描写されていて、読んでいる側の共感度がより高まりました。羽川が「母」のイメージなら、夕子は「天使」なのかな。夕子さんは実に可愛い。容姿やお気楽なところもですが、深刻な状況下で「天使」の振る舞いをする、ぶれない心の美しさが愛おしいです。
主人公新谷貞一君が夕子さんに惹かれ、体を密着させながらも「どうしたらいいのだろう」と途惑うピュアな様子は微笑ましく、二人が高校生ではなく中学生ということと直結していて、高校生だったらしちゃっただろうなんだかんだに至らない理由として上手い設定だと思います。それで夕子さんの天使度が高まっています。
蛇足:画面の暗さが「
Ergo Proxy Blu-ray BOX [初回限定版
]」のトーンに似ていて、個人的には好きです。
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黄昏乙女×アムネジア 1 (ガンガンコミックスJOKER) コミック – 2009/8/22
めいびい
(著)
学校の怪談通りに、貞一の前に現れた幽霊の夕子。彼女はずっと昔に学校で謎の死を遂げたらしい。真相を知るため、夕子と貞一は怪異調査部を立ち上げる…。陰翳あふれる美麗な作画で迫る、美少女幽霊譚!!
- 本の長さ172ページ
- 言語日本語
- 出版社スクウェア・エニックス
- 発売日2009/8/22
- ISBN-104757526555
- ISBN-13978-4757526556
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登録情報
- 出版社 : スクウェア・エニックス (2009/8/22)
- 発売日 : 2009/8/22
- 言語 : 日本語
- コミック : 172ページ
- ISBN-10 : 4757526555
- ISBN-13 : 978-4757526556
- Amazon 売れ筋ランキング: - 398,360位コミック
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2015年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年5月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アニメ化が始まる前に購読。
まず感じたのは非常に物語がホラーとして優秀だということです。
怪奇を押すストーリーとそれを表現する画力も非常に高いレベルで纏まっています。
主人公が暗がりを歩く描写などを閲覧すると、黒ベタに何か居るのではないかという気にさせられてしまう。
昼のラブイチャ、夜のホラー。この光と影を一話に巧く梱包する技術にこそ
この作品の素晴らしさはあると思いました。
アニメ版は作画は良いのだが、この一番大事な物語の順番を引っ掻き回し、ヒドい割愛で本作を台無しにしていると強く感じました。
アニメ版を見てこの本を手に取ろうか迷っている方は是非。
まだどちらも見ていない方は断然原作版のこちらを先にお読みすることをオススメします♪
まず感じたのは非常に物語がホラーとして優秀だということです。
怪奇を押すストーリーとそれを表現する画力も非常に高いレベルで纏まっています。
主人公が暗がりを歩く描写などを閲覧すると、黒ベタに何か居るのではないかという気にさせられてしまう。
昼のラブイチャ、夜のホラー。この光と影を一話に巧く梱包する技術にこそ
この作品の素晴らしさはあると思いました。
アニメ版は作画は良いのだが、この一番大事な物語の順番を引っ掻き回し、ヒドい割愛で本作を台無しにしていると強く感じました。
アニメ版を見てこの本を手に取ろうか迷っている方は是非。
まだどちらも見ていない方は断然原作版のこちらを先にお読みすることをオススメします♪
2012年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んでみましたがなかなか面白いです
夕子さんは綺麗で色っぽいし主人公の適度な情けなさも笑えます
ただ夕子さんの外見からすると中学生より高校生設定の方が良かったと思えます
夕子さんは綺麗で色っぽいし主人公の適度な情けなさも笑えます
ただ夕子さんの外見からすると中学生より高校生設定の方が良かったと思えます
2012年6月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アニメ化するということで、元々気になっていたこともあり購入。
ホラータッチだが、読者を怖がらせようという意図はなく、夕子さんと貞一君の恋愛模様、夕子さんが幽霊になった経緯の謎がメイン。
彼等がお互いを受け入れ、歳をとらない幽霊と、いずれ卒業してしまう人間という二人の立場にどう決着をつけるのか、
夕子さんの真実が明かされたとき、彼等がどういう選択をするのか最後まで見守っていきたい。
アニメの方は原作の改変が裏目に出た印象であまり好きになれなかった。
ホラータッチだが、読者を怖がらせようという意図はなく、夕子さんと貞一君の恋愛模様、夕子さんが幽霊になった経緯の謎がメイン。
彼等がお互いを受け入れ、歳をとらない幽霊と、いずれ卒業してしまう人間という二人の立場にどう決着をつけるのか、
夕子さんの真実が明かされたとき、彼等がどういう選択をするのか最後まで見守っていきたい。
アニメの方は原作の改変が裏目に出た印象であまり好きになれなかった。
2013年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コミックスも持っていますが、kindle版も買ってしまいました。
いつでもどこでも夕子さんが見れます。
いつでもどこでも夕子さんが見れます。
2020年9月21日に日本でレビュー済み
コロナのあとだとさらに陳腐にみえます。
学校に縛られた幽霊ものとしてはおもしろいほうでしょうが、わたしにはあいませんでした。
学校に縛られた幽霊ものとしてはおもしろいほうでしょうが、わたしにはあいませんでした。
2013年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ただ作品が好きで、手元に置きたいから電子書籍を購入する人は多いはず。特に好きなコミックは時間を忘れさせてくれるからGood.
2014年6月26日に日本でレビュー済み
「黄昏」とは「誰そ彼」と言う古い日本語から来る言葉で対面する人の顔を不明瞭とする夕闇時、殊に人と魔が混じり合う「逢魔ヶ時」との連想をもって語られます。
それをタイトルにて冠する「乙女」とはこの作品のヒロインであり、主軸である「庚夕子」のことです。
そして「アムネジア」とはギリシャ語を語源とする病名「記憶喪失」のこと。
これら三つの複合する所がこの作品が何たるかを明確に指し示していると言えます。
旧校舎にて年上のお姉さん、庚夕子さんに出会った主人公新谷貞一くんは自分を幽霊と名乗る彼女に振り回されつつも、噂を頼りに彼女の遺体を発見するが――、
普通なら核心っぽいシーンまでたった三十ページ強、対する幽霊・夕子さんの反応もズッコケものです。
この辺からこの作品がホラー一辺倒ではないということを力技で理解させられると思いますが、ではこの作品の主軸が何かと言えば、それは「夕子さん」その人に他なりません。
人柱と言う後ろ暗い伝承と相反し、自らの死の記憶を持たずやたら明るく振る舞う彼女を一言で語るのは難しいですが、ここでは全体の話をしましょう。
年上のおねーさんに翻弄させられる年下のオトコノコと言うフォーマットはメーテルと鉄郎のそれ、「青春の幻影」と言えばわかりやすいようですが、幽霊と生者のそれのはずなのに距離感は近しいのです。
幽霊なのに見える聞こえる触れる、そして話せる。
ただし、それは貞一君だけに、彼だけの物なのです。小悪魔的な魅力で主人公を振り回す夕子さんを魅力的と言わない人はこの作品の読者では皆無でしょう。
作者は元々18禁畑から出てこられた方なのですが、それもあって登場する女性たちは夕子さんを筆頭に古良い絵柄でありながら肉感的でドギマギさせられるようなシチュエーションも数多いです。
そのため、どう見ても高校生だろ! とツッコミをいれたくなる方は多いと思いますが、一話目から中学校が舞台と明示されています。
そのため、思春期男子の色に染まりきっておらずどこか幼い主人公のほほえましさや明暗のコントラストが決まった全般の色彩によって色っぽくサービスシーンが多くとも品の無さを感じるのは難しいです。
ストーリーはなぜか夕子さんが大なり小なり関わる「七不思議」の調査と言う形で早期に示されます。
全体の構成としては名探偵兼××役の夕子さんにホームズ役の貞一くん、加えて依頼人役の元気娘「小此木ももえ」、とあと一人をレギュラーとしてそこに事件ごとのゲストが加わる連作短編としての性質も持ちます。
人物相関などの把握もしやすく、十巻と言う中で着実に「夕子さんの過去を探る」という目的を絡めながら進んでいくのはパズルが組みあがっていくのを見ていくような小気味よさがあります。
ミステリ的な見方でこの作品を見るのもある意味で面白く、この作品独自の「謎の解決」もワンパターンながら面白いでしょう。文字通り、謎を解決するのですから。
前提条件として早くも述べられた「私以外の幽霊はこの学園にいない」という言葉から勘のいい人は読めたのではないでしょうか。
導入編の第一巻ですが、色々な「起」があってなかなかに飽きさせませんよ。
二人の出会いを代表的に予兆に満ちたと言いますか、この巻のみで完成度はなかなか高いのではないでしょうか。
少し触れておくと、全十三話でアニメ化もされており、こちらもオリジナルながらもう一つのエンドと言う形で完結しています。
背景美術の水準は非常に高く、登場人物をほぼレギュラーの四人に絞った構成の完成度も素晴らしい。
すべての面で高水準でまとまったアニメです。こちらは余談でしたが、まぁまた二巻で。
それをタイトルにて冠する「乙女」とはこの作品のヒロインであり、主軸である「庚夕子」のことです。
そして「アムネジア」とはギリシャ語を語源とする病名「記憶喪失」のこと。
これら三つの複合する所がこの作品が何たるかを明確に指し示していると言えます。
旧校舎にて年上のお姉さん、庚夕子さんに出会った主人公新谷貞一くんは自分を幽霊と名乗る彼女に振り回されつつも、噂を頼りに彼女の遺体を発見するが――、
普通なら核心っぽいシーンまでたった三十ページ強、対する幽霊・夕子さんの反応もズッコケものです。
この辺からこの作品がホラー一辺倒ではないということを力技で理解させられると思いますが、ではこの作品の主軸が何かと言えば、それは「夕子さん」その人に他なりません。
人柱と言う後ろ暗い伝承と相反し、自らの死の記憶を持たずやたら明るく振る舞う彼女を一言で語るのは難しいですが、ここでは全体の話をしましょう。
年上のおねーさんに翻弄させられる年下のオトコノコと言うフォーマットはメーテルと鉄郎のそれ、「青春の幻影」と言えばわかりやすいようですが、幽霊と生者のそれのはずなのに距離感は近しいのです。
幽霊なのに見える聞こえる触れる、そして話せる。
ただし、それは貞一君だけに、彼だけの物なのです。小悪魔的な魅力で主人公を振り回す夕子さんを魅力的と言わない人はこの作品の読者では皆無でしょう。
作者は元々18禁畑から出てこられた方なのですが、それもあって登場する女性たちは夕子さんを筆頭に古良い絵柄でありながら肉感的でドギマギさせられるようなシチュエーションも数多いです。
そのため、どう見ても高校生だろ! とツッコミをいれたくなる方は多いと思いますが、一話目から中学校が舞台と明示されています。
そのため、思春期男子の色に染まりきっておらずどこか幼い主人公のほほえましさや明暗のコントラストが決まった全般の色彩によって色っぽくサービスシーンが多くとも品の無さを感じるのは難しいです。
ストーリーはなぜか夕子さんが大なり小なり関わる「七不思議」の調査と言う形で早期に示されます。
全体の構成としては名探偵兼××役の夕子さんにホームズ役の貞一くん、加えて依頼人役の元気娘「小此木ももえ」、とあと一人をレギュラーとしてそこに事件ごとのゲストが加わる連作短編としての性質も持ちます。
人物相関などの把握もしやすく、十巻と言う中で着実に「夕子さんの過去を探る」という目的を絡めながら進んでいくのはパズルが組みあがっていくのを見ていくような小気味よさがあります。
ミステリ的な見方でこの作品を見るのもある意味で面白く、この作品独自の「謎の解決」もワンパターンながら面白いでしょう。文字通り、謎を解決するのですから。
前提条件として早くも述べられた「私以外の幽霊はこの学園にいない」という言葉から勘のいい人は読めたのではないでしょうか。
導入編の第一巻ですが、色々な「起」があってなかなかに飽きさせませんよ。
二人の出会いを代表的に予兆に満ちたと言いますか、この巻のみで完成度はなかなか高いのではないでしょうか。
少し触れておくと、全十三話でアニメ化もされており、こちらもオリジナルながらもう一つのエンドと言う形で完結しています。
背景美術の水準は非常に高く、登場人物をほぼレギュラーの四人に絞った構成の完成度も素晴らしい。
すべての面で高水準でまとまったアニメです。こちらは余談でしたが、まぁまた二巻で。