物語の流れとしては、この『アイスウィンド・サーガ』は『ダークエルフ物語』の続編になります。(原作が発売された順は逆でしたが)
『ダークエルフ物語』は、裏切りをも美徳とするダークエルフの中に優しい心を持って生まれてしまったダークエルフ・ドリッズトが、故郷を離れ、自らを受け入れてくれる安住の地を見つける為に、旅する物語でした。そして、流浪の果て、ドリッズトは安住の地「氷風の谷」を見いだしたのでした。
この『アイスウィンド・サーガ』は、見いだした安住の地「氷風の谷」で自らを受け入れてくれる仲間と暮らすドリッズトの物語となります。
「氷風の谷」で、自らを受け入れてくれない人もいる中で、自らを受け入れてくれる仲間と共にささやかながら、幸せに暮らすドリッズト。
しかし、その「氷風の谷」を脅かす蛮人達が現れる。ドリッズトと、結束した人々とドワーフは蛮人達と戦うが、魔法の水晶に操られた魔術師がその蛮人達をも配下に組み入れて「氷風の谷」を虎視眈々と狙っていた・・・。
『ダークエルフ物語』が安住の地を求め、魔豹グエンワイヴァーと共に孤独に旅する(彼を理解する仲間もいましたが)ドリッズト1人が主人公とも言える物語であったのに対し、この『アイスウィンド・サーガ』はドリッズトを受け入れてくれた仲間(頑固なドワーフ・ブルーノー、その養女キャッティー・ブリー、ハーフリング・レギスら)も、非常に個性的な主人公と言えます。
『ダークエルフ物語』で、余りに孤独なドリッズトに涙した私としては、「氷風の谷」に辿り着いたドリッズトのその後がとても気になっていました。そして、この本で仲間と共に暮らし、戦うドリッズトを見て、大きな安堵を覚えました。
そして、安堵と共に、ドリッズトを襲う新たな試練にハラハラドキドキしています。次作がとても楽しみです。
是非、『ダークエルフ物語』を読んだ方も、読んでいない方も、是非この本を読んでみて下さい。(『ダークエルフ物語』を読んだ方は特に読むことをお勧めします。)また、この本を先に読んだ方は『ダークエルフ物語』を読むことを是非お勧めします。(『ダークエルフ物語』で魔豹と共に孤独に旅する、天才的二刀流剣士のドリッズトにシビれること間違いなし!)
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アイスウィンド・サーガ〈1〉 悪魔の水晶 単行本 – 2004/9/30
R.A.サルバトーレ
(著)
悪魔の水晶
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社エンターブレイン
- 発売日2004/9/30
- ISBN-104757719396
- ISBN-13978-4757719392
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登録情報
- 出版社 : エンターブレイン (2004/9/30)
- 発売日 : 2004/9/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4757719396
- ISBN-13 : 978-4757719392
- Amazon 売れ筋ランキング: - 591,984位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 926位こどものSF・ファンタジー
- - 5,444位英米文学研究
- - 7,780位英米文学
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2004年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2004年10月1日に日本でレビュー済み
ファン待望、念願の復刊です。
ストーリーとしては一人の青年の成長を描いた傑作ファンタジー「ダークエルフ物語」の続編、ということになります。
往年のファンも、新規読者も大いに楽しめること間違いありません。
ただ、残念な点があります。
訳者前書きにも書かれているとおり、非常に平易で、やや子供向けの文体になってしまっているのです。
あわせて段落が一、二文単位の細切れになってしまっているのも、個人的にマイナス要素です。誤植もあります。
ですので「ダークエルフ物語」での格調高く、雰囲気を大いに盛り上げてくれた訳を再び期待していた人には、少し不満かもしれません。
それでも十分に楽しめる作品であるのは間違いないですし、お子様にはより勧めやすくなっている、とも言えます。
「原著を読みたいなあ」と思わせてくれる、という意味でもプラスかもしれませんね。
ストーリーとしては一人の青年の成長を描いた傑作ファンタジー「ダークエルフ物語」の続編、ということになります。
往年のファンも、新規読者も大いに楽しめること間違いありません。
ただ、残念な点があります。
訳者前書きにも書かれているとおり、非常に平易で、やや子供向けの文体になってしまっているのです。
あわせて段落が一、二文単位の細切れになってしまっているのも、個人的にマイナス要素です。誤植もあります。
ですので「ダークエルフ物語」での格調高く、雰囲気を大いに盛り上げてくれた訳を再び期待していた人には、少し不満かもしれません。
それでも十分に楽しめる作品であるのは間違いないですし、お子様にはより勧めやすくなっている、とも言えます。
「原著を読みたいなあ」と思わせてくれる、という意味でもプラスかもしれませんね。
2004年9月25日に日本でレビュー済み
アイスウィンドサーガは、ファンタジーが好きな人では結構有名な作品。
それなにもかかわらず、現状は手に入らない状態だった。
そんな中復刻され、手に入るようになったのがこれ。
第1巻であるこの作品は、アイスウィンドサーガの舞台設定がわかるように、設定説明がちょっと多めになっているが、この後の作品と、この1巻を読むと、その良さがわかるはず。
別作品のダークエルフ物語は、この主人公であるドリッズトの、アイスウィンドサーガの物語の始まる前までを描いたものだ。
それなにもかかわらず、現状は手に入らない状態だった。
そんな中復刻され、手に入るようになったのがこれ。
第1巻であるこの作品は、アイスウィンドサーガの舞台設定がわかるように、設定説明がちょっと多めになっているが、この後の作品と、この1巻を読むと、その良さがわかるはず。
別作品のダークエルフ物語は、この主人公であるドリッズトの、アイスウィンドサーガの物語の始まる前までを描いたものだ。
2006年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
個人的にダークエルフ物語より好きです!
外国産ファンタジーにしては珍しく、キャラが漫画的です。かっこいいけど、ちゃめっ気のあるダークエルフ、怒りん坊ドワーフ、人を魅了する宝石を持った、ハーフリングなどなど…。
アクションも急に視点が変わったり、倒し方にひと工夫あったりと面白いです。
文体は優しすぎですが、読んでるうちに気にならなくなった。
ダークエルフ物語より短いのがいい。ちなみに2巻はもっと面白かったです。
外国産ファンタジーにしては珍しく、キャラが漫画的です。かっこいいけど、ちゃめっ気のあるダークエルフ、怒りん坊ドワーフ、人を魅了する宝石を持った、ハーフリングなどなど…。
アクションも急に視点が変わったり、倒し方にひと工夫あったりと面白いです。
文体は優しすぎですが、読んでるうちに気にならなくなった。
ダークエルフ物語より短いのがいい。ちなみに2巻はもっと面白かったです。
2016年3月19日に日本でレビュー済み
氷風の谷の山中で、魔法の水晶<クレンシニボン>は待っていた。
絶大な魔力を持つものの自ら移動することは叶わず、また、力を発揮するためには媒介を必要とする<クレンシニボン>の邪悪な意志によって簡単に染められてしまうような脆弱な精神の持ち主が現れるのを。
能力もないのに自尊心ばかり強い見習い魔術師のアカル・ケッセルは、魔術師同士の権力闘争において捨て駒のように使い捨てられ、今や氷風の谷の山中で凍死を待つばかりの運命であったが、一万年来を待ち続けた<クレンシニボン>はこの好機を見逃さず、傀儡とすべくその命を救った。
氷風の谷の中に拠点を構えたケッセルは、邪悪な水晶が発する魔力で近辺に巣食うオークの部族を傅かせ、自尊心を大いに満足させるのだが、<クレンシニボン>の野望にとっては序の口に過ぎず、更にトロールやオーガなども従えて人間の住む町<テンタウンズ>を襲撃するよう彼を唆す。
圧倒的な軍勢は密かに近づき<テンタウンズ>の運命は風前の灯も同然に思えたが、町に程近い洞窟に暮らしている一人のダーク・エルフが、その種族の倣いとは異なり、人間たちの生活を見守っていた。
ダーク・エルフのドリッズト・ドゥアーデンは、レンジャーとしての資質によってケッセル軍の襲撃計画をいち早く察知し、<テンタウンズ>に火急を知らせるのだが・・・
D&D小説ではパーティ・プレイの場面を切り取ったような描写が見どころになるのが普通だと思うが、本作におけるパーティは別行動となる場合が多く、その分お互いの精神的な結びつきが色濃く表現されているようだ。
バーバリアンのウルフガーは単身でドラゴン退治という冒険に挑み、キャッティ・プリーはケッセル軍の襲来に際して養い親であるブルーノーと別に行動することを選び、ハーフリングのレギスはテンタウンズ議会やケッセルの面前で孤軍奮闘する。
しかし、単独行動をしていても仲間への思いが心中にあることは間違いなく、顔を合わせたときの以心伝心ぶりは輪をかけて感動的だ。
口数は少ないがしっかり見守っているというドリッズトのキャラクターは大変心強いものだが、前作ではあまり見られなかった部分。
追手から逃げる事に必至だった前作に比べると、定住して弟子を育てたりもするドリッズトは落ち着いた大人の雰囲気が出てきたが、当の弟子が心配するほどの無謀ぶりも顔を覗かせ、魅力は尽きない。
絶大な魔力を持つものの自ら移動することは叶わず、また、力を発揮するためには媒介を必要とする<クレンシニボン>の邪悪な意志によって簡単に染められてしまうような脆弱な精神の持ち主が現れるのを。
能力もないのに自尊心ばかり強い見習い魔術師のアカル・ケッセルは、魔術師同士の権力闘争において捨て駒のように使い捨てられ、今や氷風の谷の山中で凍死を待つばかりの運命であったが、一万年来を待ち続けた<クレンシニボン>はこの好機を見逃さず、傀儡とすべくその命を救った。
氷風の谷の中に拠点を構えたケッセルは、邪悪な水晶が発する魔力で近辺に巣食うオークの部族を傅かせ、自尊心を大いに満足させるのだが、<クレンシニボン>の野望にとっては序の口に過ぎず、更にトロールやオーガなども従えて人間の住む町<テンタウンズ>を襲撃するよう彼を唆す。
圧倒的な軍勢は密かに近づき<テンタウンズ>の運命は風前の灯も同然に思えたが、町に程近い洞窟に暮らしている一人のダーク・エルフが、その種族の倣いとは異なり、人間たちの生活を見守っていた。
ダーク・エルフのドリッズト・ドゥアーデンは、レンジャーとしての資質によってケッセル軍の襲撃計画をいち早く察知し、<テンタウンズ>に火急を知らせるのだが・・・
D&D小説ではパーティ・プレイの場面を切り取ったような描写が見どころになるのが普通だと思うが、本作におけるパーティは別行動となる場合が多く、その分お互いの精神的な結びつきが色濃く表現されているようだ。
バーバリアンのウルフガーは単身でドラゴン退治という冒険に挑み、キャッティ・プリーはケッセル軍の襲来に際して養い親であるブルーノーと別に行動することを選び、ハーフリングのレギスはテンタウンズ議会やケッセルの面前で孤軍奮闘する。
しかし、単独行動をしていても仲間への思いが心中にあることは間違いなく、顔を合わせたときの以心伝心ぶりは輪をかけて感動的だ。
口数は少ないがしっかり見守っているというドリッズトのキャラクターは大変心強いものだが、前作ではあまり見られなかった部分。
追手から逃げる事に必至だった前作に比べると、定住して弟子を育てたりもするドリッズトは落ち着いた大人の雰囲気が出てきたが、当の弟子が心配するほどの無謀ぶりも顔を覗かせ、魅力は尽きない。