人間社会の闇には、人知れず、吸血鬼や人狼などの魔物が存在している。
これは、人間社会に溶け込んで、人として生きようとする魔物、“半魔”となって遊ぶRPGです。
1stでは、ロールプレイによって「罪と愛」を得られるシステムが、非常に大雑把なものでした。
「エゴに流される」ことを続ければ、無制限に罪が得られ、
「絆に流される」ことを続ければ、無制限に愛が得られるシステムでした。
2ndでは「絆とエゴが合計7項目まで」となり、「エゴから得られる罪・絆から得られる愛」は1項目につき1点までとなりました。
ゲームシステムは、非常に戦闘重視なものに変化しました。
罪と愛の使い道は、ハイパーアーツのコストとなります(他には、判定の振り直しが可能です)。
アーツで敵を攻撃して、ハイパーアーツでダメージを+14D6する、といったプレイになります。
(『アルシャード』をご存知であれば、加護がハイパーアーツに置き換わったと理解してください)
気になるのは、罪と愛のゲームバランスです。
前書きからも「エゴよりも愛が素晴らしいものだ」というのが、本作品のテーマであることは分かるのですが、
すべての面で「エゴを作る」よりも「絆を作る」方が得であり、有利になります。
愛は自分以外のキャラクターにポイント融通するため、取り回しがよいです。
絆はクライマックスフェイズ終了時に人間性を回復させるため、不可欠になります。
おまけに、エゴ/絆の操作は運任せではなく、共通アーツの《人の心》を取得することで、ほぼ絆を作るように操作できます。
もうちょっと、「魔であること」「エゴであること」「罪であること」を演じる意味のあるルールにして欲しかったです。
1stのファンには寂しい変更なので、☆ふたつという評価にします。