無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
“文学少女”と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫) 文庫 – 2008/8/30
野村 美月
(著)
それは、“文学少女”の願いと祈りの物語---。
- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2008/8/30
- ISBN-104757743718
- ISBN-13978-4757743717
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2008/8/30)
- 発売日 : 2008/8/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 360ページ
- ISBN-10 : 4757743718
- ISBN-13 : 978-4757743717
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
福島出身。『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回えんため大賞小説部門最優秀賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 “文学少女”と恋する挿話集3 (ISBN-13: 978-4047264878 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2017年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作風なのか知れないが、いろいろ設定の詰め込みすぎだと思う。材料は一流品で美味しいだろうが、調理手段が闇鍋という感じ。キャラが活きているのでラノベとして成立している。ストーリー展開も材料の味でいい感じ。いずれの作品でも前半が緩慢なのはスロースターターだからか知らん。そこら辺、闇鍋にせず素材の味を活かした調理にすれば美味しい料理が沢山出来るかと思うのだけど。
2008年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
感無量です。
野村美月先生は、ものすごくきれいに
「いまを生きるすべての人たち」を救ってくれました。
上巻を読んだときはもう心配で心配で、
遠子先輩が本を食べるのは家庭の事情による精神疾患なのではないか、
おばさんから否定され続けたため自己を評価することができず、
自分の物語(生きる意味)を持つことができない存在で、
その代償行為として他人の物語を体に取り込んでいるのではないか、
とまで思ってましたが、
少なくともそういう展開ではなかったです(笑)。
もっと強く、やさしく、愛に満ちた物語がここにはありました。
天野遠子は永遠のオレの先輩。−−忘れません。
野村美月先生は、ものすごくきれいに
「いまを生きるすべての人たち」を救ってくれました。
上巻を読んだときはもう心配で心配で、
遠子先輩が本を食べるのは家庭の事情による精神疾患なのではないか、
おばさんから否定され続けたため自己を評価することができず、
自分の物語(生きる意味)を持つことができない存在で、
その代償行為として他人の物語を体に取り込んでいるのではないか、
とまで思ってましたが、
少なくともそういう展開ではなかったです(笑)。
もっと強く、やさしく、愛に満ちた物語がここにはありました。
天野遠子は永遠のオレの先輩。−−忘れません。
2010年12月19日に日本でレビュー済み
携帯で書き込みながら投稿し、電子となった文書、空き時間にアクセスして読める程に蜜となった現在、名作名箸と呼ばれる作品は人の通わぬ棚の薄暗がりに積まれ、埃に黄ばんでゆくページ。
黄昏時。蜂蜜のような空気が漂う部室に、腰まで流れる三つ編み、セーラー服とスクールソックス、ターコイズブルーのリボン、仄白い頬からけぶるような睫毛が、うすらと黒い瞳へ陰を落とす。少女は「この世のありとあらゆる物語を食べちゃうほど愛している、ただの文学少女です」と行儀悪く座ったパイプ椅子から、茶目っ気たっぷりにいう彼女は、ただの文学少女ではなかった。
言葉通り、本を食べる−−。
本編、最終巻。長い期間を隔てずに終局を迎えられたこの作品、作者へ、まずは賛辞を。
ピース。
文学少女の一連の作品群は名作文芸作品を元に創作されたお話である。時折、文学少女が口にする蘊蓄は、本作品のあざといまでの人間関係を平として、柔らかとする。主人公を初め、登場する人物は人を介す現実と争い、傷を負い疲弊し、逃げては追われる者たちだ。
逃げる事は出来ないのだ。知らぬままではならぬ。
自身の心のままに彷徨して衝突し、解き詰め、追求しては対立し、言葉と言葉の応酬、人はすれ違い、誤解する。人の心は形と物とならないからだ。
そして、文学少女は文学を語り出す。
その成り立ち、秘めた思い、愛に満ちた言葉で心を繋ぐ。心と心に働く力、精霊のように。
最終巻、上下二巻は文学少女である彼女が、一人の高校生、天野遠子なのだと知ってもらう物語。
今までの天真爛漫さ、清明さは儚く、寂しさが満ちてゆく。光は散りゆき、冷えゆき、冬空から垂れる凍り雲に、来るであろう春の、その遠さを思う。
この本は種をくれる。文学作品への興味だ。今すぐでなくても、必要になったのなら、芽吹くだろう。
黄昏時。蜂蜜のような空気が漂う部室に、腰まで流れる三つ編み、セーラー服とスクールソックス、ターコイズブルーのリボン、仄白い頬からけぶるような睫毛が、うすらと黒い瞳へ陰を落とす。少女は「この世のありとあらゆる物語を食べちゃうほど愛している、ただの文学少女です」と行儀悪く座ったパイプ椅子から、茶目っ気たっぷりにいう彼女は、ただの文学少女ではなかった。
言葉通り、本を食べる−−。
本編、最終巻。長い期間を隔てずに終局を迎えられたこの作品、作者へ、まずは賛辞を。
ピース。
文学少女の一連の作品群は名作文芸作品を元に創作されたお話である。時折、文学少女が口にする蘊蓄は、本作品のあざといまでの人間関係を平として、柔らかとする。主人公を初め、登場する人物は人を介す現実と争い、傷を負い疲弊し、逃げては追われる者たちだ。
逃げる事は出来ないのだ。知らぬままではならぬ。
自身の心のままに彷徨して衝突し、解き詰め、追求しては対立し、言葉と言葉の応酬、人はすれ違い、誤解する。人の心は形と物とならないからだ。
そして、文学少女は文学を語り出す。
その成り立ち、秘めた思い、愛に満ちた言葉で心を繋ぐ。心と心に働く力、精霊のように。
最終巻、上下二巻は文学少女である彼女が、一人の高校生、天野遠子なのだと知ってもらう物語。
今までの天真爛漫さ、清明さは儚く、寂しさが満ちてゆく。光は散りゆき、冷えゆき、冬空から垂れる凍り雲に、来るであろう春の、その遠さを思う。
この本は種をくれる。文学作品への興味だ。今すぐでなくても、必要になったのなら、芽吹くだろう。
2008年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
既にみなさんの書かれているとおり、伏線回収は素晴らしかったです。 ラストも、全てを丸く収めて、なおかつ感動的に終わらせるにはこれしかないんじゃないか、というくらい素晴らしい終わり方でした。 けど、自分は素直には感動できませんでした。 ネタバレになってしまうので多くは語れませんが、この作品で誰が一番傷つき、一番救われなかったのか。 読み終えたあとに、それを考えてみてください。 兆候はありました。予測もできました。 でも、どうしても納得はできません。 全体的に見れば素晴らしい作品ですが、その一点だけで自分にはすっきりしない終わり方に感じてしまいました。
2018年9月24日に日本でレビュー済み
ここまで一気に読み進めて来れたので、間違いなく惹きつけられ
楽しめた物語だと思います。
ただ、もっと違う展開を期待していました。
妖怪のような妖精のような存在を人間にしてしまう必要があったのかな?
一番ひた向きで正直な人が報われないというリアリティを出す必要があったのかな?
ファンタジー部分をどうやって終わらせるのかワクワクして
読んできたけど、ある意味とても書きやすい展開に持っていった。
軽過ぎず、遠過ぎず、近過ぎないようなファンタジーのまま
終わらせる事に挑んで欲しかった。
楽しめた物語だと思います。
ただ、もっと違う展開を期待していました。
妖怪のような妖精のような存在を人間にしてしまう必要があったのかな?
一番ひた向きで正直な人が報われないというリアリティを出す必要があったのかな?
ファンタジー部分をどうやって終わらせるのかワクワクして
読んできたけど、ある意味とても書きやすい展開に持っていった。
軽過ぎず、遠過ぎず、近過ぎないようなファンタジーのまま
終わらせる事に挑んで欲しかった。
2008年10月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おかげさまで最後まで楽しめました。ありがとうございます。
2012年1月17日に日本でレビュー済み
遠子が好きかななせが好きか?
その究極の2択で五ツ星が星を減らすかが決まります。
個人的にはななせがでしゃばってうざい…
ていうか、ストーカーだろ的だったので大満足です。
ツンデレは好きですがななせはなんか違う…
私の嫌いなツンデレの美琴にななせが見えてすげぇ〜いやだった。
内容事態は相変わらずのクオリティーで完璧でした。
最後は遠子と心葉が結ばれて良かったです。
ななせには臣があってるよ。
究極のハッピーエンドだと思います。
追伸、話しはかわるがこうなると新シリーズのやつは葵と結ばれるのか…
帆香のツンデレはマジ神なんだが…
葵と帆香…今度は是光がどちらかと結ばれてもショックやわぁ…
その究極の2択で五ツ星が星を減らすかが決まります。
個人的にはななせがでしゃばってうざい…
ていうか、ストーカーだろ的だったので大満足です。
ツンデレは好きですがななせはなんか違う…
私の嫌いなツンデレの美琴にななせが見えてすげぇ〜いやだった。
内容事態は相変わらずのクオリティーで完璧でした。
最後は遠子と心葉が結ばれて良かったです。
ななせには臣があってるよ。
究極のハッピーエンドだと思います。
追伸、話しはかわるがこうなると新シリーズのやつは葵と結ばれるのか…
帆香のツンデレはマジ神なんだが…
葵と帆香…今度は是光がどちらかと結ばれてもショックやわぁ…
2022年4月4日に日本でレビュー済み
ずっと好きな作品でした。
小学生のころ、表紙のきれいなお姉さんに一目惚れして読み始めた懐かしい思い出があります。
大人になってからも、遠子先輩の長台詞での蘊蓄と、心葉くんの三題咄のお味に一喜一憂する姿にほんわかしたりくすりときたりしていました。
特にシリーズ中でも一番といえるほど好きなシーンが、(あくまで遠子先輩の手紙という形ではありますが)遠子先輩のお母さんの結衣さんと叶子さんの学生時代のエピソードです。恋物語のように一目惚れした同級生と仲良くなろうと必死にがんばったり、ほんの少しの出来事にどきどきするとってもかわいい結衣さんと、冷たくあしらっているように見えて結衣さんを誰よりも強く深く愛していた叶子さん。
この二人のきらきらした過去の幸せが、とてもとても好きでした。
そのせいもあって、私は文陽さんがあまり好きにはなれませんでした。結衣さんと結婚しながら、叶子さんと子供ができるようなことをしてしまったところが、どうしても理解できませんでした。
叶子さんと文陽さんの間にも、強い結びつきがあったのは分かります。
でもそれは、男女という形で現れてほしくはなかったです。
平凡な夫妻の幸福を作家の小説の為に擲つ文陽さんは、良い編集者だったとしても、最低の夫だと思います。私はどうにも結衣さんが可哀相でした。
裏切られるために結衣さんというキャラが作られたようで、悲しくて堪らなかったです。
同じように、ななせちゃんも不憫でなりませんでした。
巡礼者では憎まれ役を買って出て、作家では心葉くんの逃げ場になろうとしたななせちゃん。不器用でまっすぐで大好きです。
心葉くんに名前で呼んでもらうのが夢だったななせちゃん。彼女を心葉くんが名前で呼んだのは、ななせちゃんではなく遠子先輩を選んだ瞬間だったのが、悲しくてリアルに泣いてしまいました。
美羽ちゃんを崇拝と言える程好きだった心葉くんに片思いして、奇跡のようにお付き合いができたと思ったら、他の女性の愛のために別れる……不憫すぎます。
一番悔しいのは、心葉くんはそれを、ある種肯定してしまっていることです。そのどうしようもない衝動が愛だと、正当化してしまっているように見えました。
でも、心葉くんはななせちゃんをふった以上、ある意味では加害者側です。なのにこれでいいのだと云わんばかり遠子先輩にいくのは違うと思います。愛のせいにせず、心葉くんとしてななせちゃんへの裏切り(というと強い気もしますが)を自覚して欲しかったです。ななせちゃんをふった挙げ句ななせちゃんに汚れ役を押し付けているように見えました。
ななせちゃんは前述の通り、「女って恐い」と言われるような役回りを結構させられています。対して遠子先輩は、まるでヒロインとしてあつらえたかのように心がきれいな描写ばかりで、女としての嫉妬とか欲望とかは全く描写されません。(やきもちとか、悪口もかわいらしくコミカルな描写)そういうところを見て遠子先輩を選ぶ心葉くんは、美羽ちゃんを天使として見ていた頃と変わりないように見えます。遠子先輩との道を選ぶのなら、ななせちゃんと付き合ったのは遠子先輩を選ぶためのお膳立てということになってしまいます。好きなキャラをだしにされたようで悲しかったです。
総じて言えるのは、一言で言えない特別な関係性のために、結衣さんやななせちゃんが用意され、裏切られたように読めてしまい、モヤモヤしてしまったということです。
小学生のころ、表紙のきれいなお姉さんに一目惚れして読み始めた懐かしい思い出があります。
大人になってからも、遠子先輩の長台詞での蘊蓄と、心葉くんの三題咄のお味に一喜一憂する姿にほんわかしたりくすりときたりしていました。
特にシリーズ中でも一番といえるほど好きなシーンが、(あくまで遠子先輩の手紙という形ではありますが)遠子先輩のお母さんの結衣さんと叶子さんの学生時代のエピソードです。恋物語のように一目惚れした同級生と仲良くなろうと必死にがんばったり、ほんの少しの出来事にどきどきするとってもかわいい結衣さんと、冷たくあしらっているように見えて結衣さんを誰よりも強く深く愛していた叶子さん。
この二人のきらきらした過去の幸せが、とてもとても好きでした。
そのせいもあって、私は文陽さんがあまり好きにはなれませんでした。結衣さんと結婚しながら、叶子さんと子供ができるようなことをしてしまったところが、どうしても理解できませんでした。
叶子さんと文陽さんの間にも、強い結びつきがあったのは分かります。
でもそれは、男女という形で現れてほしくはなかったです。
平凡な夫妻の幸福を作家の小説の為に擲つ文陽さんは、良い編集者だったとしても、最低の夫だと思います。私はどうにも結衣さんが可哀相でした。
裏切られるために結衣さんというキャラが作られたようで、悲しくて堪らなかったです。
同じように、ななせちゃんも不憫でなりませんでした。
巡礼者では憎まれ役を買って出て、作家では心葉くんの逃げ場になろうとしたななせちゃん。不器用でまっすぐで大好きです。
心葉くんに名前で呼んでもらうのが夢だったななせちゃん。彼女を心葉くんが名前で呼んだのは、ななせちゃんではなく遠子先輩を選んだ瞬間だったのが、悲しくてリアルに泣いてしまいました。
美羽ちゃんを崇拝と言える程好きだった心葉くんに片思いして、奇跡のようにお付き合いができたと思ったら、他の女性の愛のために別れる……不憫すぎます。
一番悔しいのは、心葉くんはそれを、ある種肯定してしまっていることです。そのどうしようもない衝動が愛だと、正当化してしまっているように見えました。
でも、心葉くんはななせちゃんをふった以上、ある意味では加害者側です。なのにこれでいいのだと云わんばかり遠子先輩にいくのは違うと思います。愛のせいにせず、心葉くんとしてななせちゃんへの裏切り(というと強い気もしますが)を自覚して欲しかったです。ななせちゃんをふった挙げ句ななせちゃんに汚れ役を押し付けているように見えました。
ななせちゃんは前述の通り、「女って恐い」と言われるような役回りを結構させられています。対して遠子先輩は、まるでヒロインとしてあつらえたかのように心がきれいな描写ばかりで、女としての嫉妬とか欲望とかは全く描写されません。(やきもちとか、悪口もかわいらしくコミカルな描写)そういうところを見て遠子先輩を選ぶ心葉くんは、美羽ちゃんを天使として見ていた頃と変わりないように見えます。遠子先輩との道を選ぶのなら、ななせちゃんと付き合ったのは遠子先輩を選ぶためのお膳立てということになってしまいます。好きなキャラをだしにされたようで悲しかったです。
総じて言えるのは、一言で言えない特別な関係性のために、結衣さんやななせちゃんが用意され、裏切られたように読めてしまい、モヤモヤしてしまったということです。