タイトルこそ「文系のための」であるが、内容はそれほど平易ではない。
ある程度、腰をすえて生物学を学んだ人間でないと読み下せるとは思えない。
理系の大学3,4年生でも理解できない箇所があるのが現実ではないだろうか。
率直に言えば「看板に偽りあり」といえる。
しかし、急速な進歩を続けている現在の生命科学を簡単に理解することが、そもそも不可能な試みなのである。
この本は現在の生命科学のトピック群をコンパクトにうまくまとめていると思う。
仮に、「文系のために」これより平易に記述すると新聞の科学欄を読むときに感じる物足りなさを感じるかもしれない。
生物学を学ぶことを志す理系の人間が大学時代に読む本と考えれば素晴らしい出来である。
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文系のための生命科学 単行本 – 2008/2/1
東京大学生命科学教科書編集委員会
(編集)
- ISBN-104758107211
- ISBN-13978-4758107211
- 出版社羊土社
- 発売日2008/2/1
- 言語日本語
- 本の長さ158ページ
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商品の説明
出版社からのコメント
東京大学より初の文系向けテキストが登場!
「食」「健康」などの身近な話題から「生命倫理」まで、社会的関心の高いテーマを軸に生命科学の基本を解説。
一般教養、科学リテラシーを身に付けるために最適な一冊です。
登録情報
- 出版社 : 羊土社 (2008/2/1)
- 発売日 : 2008/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 158ページ
- ISBN-10 : 4758107211
- ISBN-13 : 978-4758107211
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,152,082位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 543位生命科学
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年6月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文系の学生に限らず、生命科学の全体像を理解する上で、本書は内容が論理的に良くまとめられている。最新のガン、エピゲノム、生命倫理やバイオ技術、生物多様性に至る内容をキャッチアップするのにも良い。なので、医歯薬理工系の学生を対象とした基礎生物学の教科書としてもお勧め。教える立場からの欲を言えば、代謝に関する項目をもっと付け加えてもらうと有り難い。
2008年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は「文系のため」と銘打った生命科学の入門書です。
内容はそれなりに良くまとまっていると思いますが、2点ほど問題があるため、「すべての文系の人へ贈る」というオビの文句とは裏腹に、かなり敷居の高いものとなっています。
その問題点とは、
1.情報の詰め込み過ぎ
私が現在使っている生命科学の教科書(生物系の学生向け)は、総ページ数が1500ページ近い、文字や図表がぎっしり詰まったものです。生命科学の分野は本来それぐらい広範にわたるものであり、そのエッセンスをわずか150ページに押し込めた手腕には正直感心するのですが、読み手にはその情報の洪水を受け止めるだけの土台が求められます。正直言ってこれだけの内容を消化するのはかなり大変だとおもいます。また、詰め込みのもう一つの弊害として、一つ一つの項目の記述がどうしても浅くなり、多面的な理解の妨げとなっています。
2.専門用語の壁
本書には相当な数の専門用語が出てきており、紙面の関係か用語の説明が省かれているものも多いです。生物学の背景知識なしに本書を読んだ場合、言葉の壁の前に挫折することになるかもしれません。
結論として高校で生物Iを履修していない限り(あるいはしていても)、本書の内容についていくのはかなり厳しいでしょう。そこを乗り越えられればためになるとは思うのですが…
文系の人が本書にチャレンジする際には、まず先に高校の生物の教科書を読み返す/読んでみることをお勧めします。
内容はそれなりに良くまとまっていると思いますが、2点ほど問題があるため、「すべての文系の人へ贈る」というオビの文句とは裏腹に、かなり敷居の高いものとなっています。
その問題点とは、
1.情報の詰め込み過ぎ
私が現在使っている生命科学の教科書(生物系の学生向け)は、総ページ数が1500ページ近い、文字や図表がぎっしり詰まったものです。生命科学の分野は本来それぐらい広範にわたるものであり、そのエッセンスをわずか150ページに押し込めた手腕には正直感心するのですが、読み手にはその情報の洪水を受け止めるだけの土台が求められます。正直言ってこれだけの内容を消化するのはかなり大変だとおもいます。また、詰め込みのもう一つの弊害として、一つ一つの項目の記述がどうしても浅くなり、多面的な理解の妨げとなっています。
2.専門用語の壁
本書には相当な数の専門用語が出てきており、紙面の関係か用語の説明が省かれているものも多いです。生物学の背景知識なしに本書を読んだ場合、言葉の壁の前に挫折することになるかもしれません。
結論として高校で生物Iを履修していない限り(あるいはしていても)、本書の内容についていくのはかなり厳しいでしょう。そこを乗り越えられればためになるとは思うのですが…
文系の人が本書にチャレンジする際には、まず先に高校の生物の教科書を読み返す/読んでみることをお勧めします。