●神をテーマにしたSF作品には、古典的なもので山田正紀「神狩りシリーズ」や比較的新しいもの
では山本弘「神は沈黙せず」、本作品の平谷美樹「エリ・エリ」から始まる神探しシリーズ・・・
などなど結構多くみられる。
神のとらえ方として作家にも色々なパターンがあり、超知性体(超種族)という位置づけのものや
ギリシャ神話を参考にしたり或いは実体のない邪悪なものとして描いていたり、単なる宇宙の評価者
としているものもある。何と言っても最大のテーマは「神とは何ぞや?」である。
それぞれ物語としての特長があり興味を引くものであり、本書で描かれている「神」とは?その概
念を読み解くのも読者のスリルである。
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エリ・エリ (ハルキ文庫 ひ 7-1) 文庫 – 2005/5/1
平谷 美樹
(著)
第1回(2000年) 小松左京賞受賞
- 本の長さ460ページ
- 言語日本語
- 出版社角川春樹事務所
- 発売日2005/5/1
- ISBN-104758431736
- ISBN-13978-4758431736
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登録情報
- 出版社 : 角川春樹事務所 (2005/5/1)
- 発売日 : 2005/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 460ページ
- ISBN-10 : 4758431736
- ISBN-13 : 978-4758431736
- Amazon 売れ筋ランキング: - 761,960位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2005年11月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
神の存在について悩む神父、宇宙と科学の可能性を信じる科学者、宇宙人の侵略におびえる精神科医を中心にテロリストや法王、アメリカ合衆国大統領など多彩な人物を絡めてテンポ良く物語が語られます。
神とは?信仰とは?といったお堅い話が中心ですが、難しい観念的な話には陥らず、エンターテイメントとして楽しむことが出来ます。
ただ後半少し書き急ぎすぎたように思える点と、前半の思わせぶりな記述が後半になっても生かされていないように思ったので星一つ減点としました。
神とは?信仰とは?といったお堅い話が中心ですが、難しい観念的な話には陥らず、エンターテイメントとして楽しむことが出来ます。
ただ後半少し書き急ぎすぎたように思える点と、前半の思わせぶりな記述が後半になっても生かされていないように思ったので星一つ減点としました。
2008年2月4日に日本でレビュー済み
神の存在という重苦しいテーマにもかかわらず比較的楽に読むことができました。難解なテーマにもかかわらず読みやすく、知的好奇心が満足させられる読後感は作者の文章がとってもうまいからだと思います。日本のSF小説にこういった高レベルのものが次々と生まれればSF小説ファンとしては嬉しい限りです。
SFに馴染みのない方にもおすすめです。
SFに馴染みのない方にもおすすめです。
2005年6月26日に日本でレビュー済み
第一回小松左京賞受賞作品という帯につられて買ったというのが本当のところです。
神を探す・・との事で各章の始めには聖書からの言葉が書かれていますが、宗教的なことを知らなくても問題なく読めます。
一部は「木星へ」となっていますが、これも木星を理解できていなくてもすいすいと読めます。
タイトルから想像するほどSFチックな作品ではなく、あまり想像力がなくても読めてしまうのでとっつきやすいと思います。
むしろタイトルに触れていなかった後半、神父の「脳」についてはかなりインパクトある内容でした。
これを読んで、作者の他の作品も読んでみたくなりました。
神を探す・・との事で各章の始めには聖書からの言葉が書かれていますが、宗教的なことを知らなくても問題なく読めます。
一部は「木星へ」となっていますが、これも木星を理解できていなくてもすいすいと読めます。
タイトルから想像するほどSFチックな作品ではなく、あまり想像力がなくても読めてしまうのでとっつきやすいと思います。
むしろタイトルに触れていなかった後半、神父の「脳」についてはかなりインパクトある内容でした。
これを読んで、作者の他の作品も読んでみたくなりました。
2012年10月18日に日本でレビュー済み
内容は商品説明にほとんど書かれてしまっている。その通りの内容だった。日本のとある地域の教会。信仰はすでにさびれつつあり、神父である榊もまた、神の実在に確信が持てずにいる…というところから物語は始まっていく。同時に進行しているのが海外での地球外生命の探求プロジェクト。そしてそれを阻止しようとする組織。その組織によって洗脳され、破壊工作員へと仕立てあげられる精神分析医。そして、地球外生命体が作ったと思われる巨大な飛行物体が現れる。
この物語にはいろいろな視点があり、いろいろな場面がある。精神分析医が抱えている「何か」。それは最後に判明する。そして榊。「神を探す」という強い動機を持ち、ホメロス計画に参加することになるが…。そして同時に、イエス・キリストの生涯についても各章の最初に描写がある。彼は何者だったのか。
神は本当にいるのか。いるとすればどのような存在なのか。物語をつらぬく軸は神の探求。少し残念なのは、不必要に描写が長すぎる場面もあって、ラストが駆け足という印象をぬぐえないこと。そのために、なんとなく消化不良という思いがするというか、この先はどうなるのか?という疑問だけが残ってしまう。もちろん、物語としては、ここできれいに完結していると言ってもいいのだが…。やはりこのままではなんとなくもやもやしてしまう。ただ、幸いなことに、この作品には続編がある。それが「 レスレクティオ 」。
この物語にはいろいろな視点があり、いろいろな場面がある。精神分析医が抱えている「何か」。それは最後に判明する。そして榊。「神を探す」という強い動機を持ち、ホメロス計画に参加することになるが…。そして同時に、イエス・キリストの生涯についても各章の最初に描写がある。彼は何者だったのか。
神は本当にいるのか。いるとすればどのような存在なのか。物語をつらぬく軸は神の探求。少し残念なのは、不必要に描写が長すぎる場面もあって、ラストが駆け足という印象をぬぐえないこと。そのために、なんとなく消化不良という思いがするというか、この先はどうなるのか?という疑問だけが残ってしまう。もちろん、物語としては、ここできれいに完結していると言ってもいいのだが…。やはりこのままではなんとなくもやもやしてしまう。ただ、幸いなことに、この作品には続編がある。それが「 レスレクティオ 」。
2004年5月6日に日本でレビュー済み
21世紀求心力を失ったキリスト教の神父は神を探す。神はいるのか、宗教は生き残ることができるのか?一方で進む宇宙開発と、それを阻止しようとする政治運動とテロ。そんな状況での異星人とのファーストコンタクト。人類は宇宙で生きていけるのか?
そんな「てんこ盛り」的な作品です。
内容・テーマも豊富ですが、物語としても、大変上手くできている印象の本です。異星人は?それぞれの立場で関わる登場人物達の運命は・・・?とにかく先が気になって、一気に読みました。
技術や物理法則などの記述も結構ありハードSFっぽいですが、それでも、読みにくい!ということは、ありません。
気合の入った力作だという印象です。
そんな「てんこ盛り」的な作品です。
内容・テーマも豊富ですが、物語としても、大変上手くできている印象の本です。異星人は?それぞれの立場で関わる登場人物達の運命は・・・?とにかく先が気になって、一気に読みました。
技術や物理法則などの記述も結構ありハードSFっぽいですが、それでも、読みにくい!ということは、ありません。
気合の入った力作だという印象です。
2005年2月26日に日本でレビュー済み
この作品、偶然谷甲州氏の「」パンドラの後に続けて読むことになりました。
両作ともファーストコンタクトもので、作者の意欲あふれる作品です。
小生は、どちらが好きかというと、ダヴィンチ・コード的な宗教的な要素も織り込まれた「エリ・エリ」が好みに合いました。
両作を読んで今更ながらに思うのは、ファーストコンタクトものを書くことの難しさです。即ち偉大な先駆者が切り開いた道で、あたらしい味付けや違った視線を物語に書き込む困難性です。
ファーストコンタクトものには、ACクラークが「モノリス」や「ラーマ」など伝説的なアイテムを生み出し、ニーブンやその他偉大な先達が書き尽くした感があり、それらを乗り越えてゆくことはなかなか難しいと思います。
谷甲州氏、平谷氏ともに意欲満々で挑まれた作品には敬意を表するところです。
とくに本作品は、終盤から盛り上がりを見せており続編が楽しみです。
両作ともファーストコンタクトもので、作者の意欲あふれる作品です。
小生は、どちらが好きかというと、ダヴィンチ・コード的な宗教的な要素も織り込まれた「エリ・エリ」が好みに合いました。
両作を読んで今更ながらに思うのは、ファーストコンタクトものを書くことの難しさです。即ち偉大な先駆者が切り開いた道で、あたらしい味付けや違った視線を物語に書き込む困難性です。
ファーストコンタクトものには、ACクラークが「モノリス」や「ラーマ」など伝説的なアイテムを生み出し、ニーブンやその他偉大な先達が書き尽くした感があり、それらを乗り越えてゆくことはなかなか難しいと思います。
谷甲州氏、平谷氏ともに意欲満々で挑まれた作品には敬意を表するところです。
とくに本作品は、終盤から盛り上がりを見せており続編が楽しみです。
2005年11月20日に日本でレビュー済み
神は実在するのか?実在するとすれば、なぜ我々を救ってくれないのか。「エリ エリ レマ サバクタニ!(神よ、神よ、なぜ見捨てたまう!)」。タイトルの『エリ・エリ』はここに由来するわけですが、そのなぜ?を含めた「神とは?」への答えの道筋がSFという形で表現されています。決して超常現象や奇跡の類が出てくる話ではありません。
実際読んでみると、テーマ性や話の展開の仕方が良く、また非常に読み易かったこともあって、率直に楽しめました。一気に読めます。但し、テーマに全く興味がない方、文章に芸術性を期待する方、SFという性質上、その独特な世界観にどうしても馴染めない方にはお薦め出来ないかもしれません。
続編の『レスレクティオ』『黄金の門』にも期待大。同様のテーマ、山本弘『神は沈黙せず』もお薦め。
実際読んでみると、テーマ性や話の展開の仕方が良く、また非常に読み易かったこともあって、率直に楽しめました。一気に読めます。但し、テーマに全く興味がない方、文章に芸術性を期待する方、SFという性質上、その独特な世界観にどうしても馴染めない方にはお薦め出来ないかもしれません。
続編の『レスレクティオ』『黄金の門』にも期待大。同様のテーマ、山本弘『神は沈黙せず』もお薦め。