2007年発表の本作品は、<畝原探偵シリーズ>の長編第6作。
第1作から第5作まで読んだ後、第6作である本作品を飛ばして、第7作を先に読んでしまいましたが、これで、畝原シリーズで未読は、最新作の第8作「鈴蘭」を残すのみとなりました。
本作品は、シリーズのこれまで読んだ作品とは様相が違って、前半は、「穏やかなムード」。
畝原は、冒頭、霊感商法への被害者の救済に成功しますが、その後は、2つの依頼事項を同時並行で進めることとなります。
ひとつ目は、浮気調査。
これが、「依頼内容」がちょっと変わっていて、ミステリ的な「謎」として、物語全体を貫いていきます。
もうひとつは、北海道内のホステスを対象としたミスコンが企画されており、そのグランプリ候補の身辺調査を行うというもの。
なので、ミステリでいう、「日常の謎」系に近い展開かと思いきや、上巻の最後に起きる殺人事件をきっかけに、かなり血なまぐさい展開になってきます。
前半が、「穏やか」な分、下巻での緊張感が、たまらなく面白く感じられました。
もちろん、本シリーズが途中から兼ね備えた「家族の絆」も、程よいタイミングで描かれ、後半の展開では、家庭の外に存在する「社会悪」との兼ね合いも見事。
広がりすぎたストーリーの収拾をどうつけるのか、懸念されましたが、思いがけない終末が待っており、シリーズ中でも高レベルに位置する作品なのではないかと思います。
(ただ、一点だけ未解決に終わってしまった部分があり、★ひとつ減点しました)
主人公の畝原自身には、あまり個性がないのだけれど、周辺の人物の個性が際立っているのですよね、このシリーズは。
<ススキノ探偵シリーズ>とは違った雰囲気が楽しめる、これからも楽しみなシリーズです。
※(蛇足)をコメント欄に記載しました。
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挑発者 上 (ハルキ文庫 あ 10-12) 文庫 – 2010/5/1
東 直己
(著)
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- 本の長さ325ページ
- 言語日本語
- 出版社角川春樹事務所
- 発売日2010/5/1
- ISBN-104758434719
- ISBN-13978-4758434713
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登録情報
- 出版社 : 角川春樹事務所 (2010/5/1)
- 発売日 : 2010/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 325ページ
- ISBN-10 : 4758434719
- ISBN-13 : 978-4758434713
- Amazon 売れ筋ランキング: - 601,030位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,151位ハルキ文庫
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上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月14日に日本でレビュー済み
文庫化の再に上下巻に分割されたため、上巻のみで感想を書くのはフェアでないかもしれなが・・・。
私立探偵畝原のシリーズ、文庫としては6作目。
ごく普通の探偵業務から、異常者に関わる犯罪に巻き込まれるパターンが多いのだが、この作品も、そうなのか?
やや、境界線上にあるような気もする。
物語は複雑に絡み合い、しかし、上巻では、当然ながらほつれた塊しか見ることは出来ない。
それが最後に解きほぐされるのが心地好くて、自分はこのシリーズを読み続けている。
基本的に、東直巳の描く犯罪者は常に悪であり、私立探偵畝原と、その周辺の人々は常に善であるという構図は非常に分かりやすく安心だ。
だからこそ、登場人物に感情移入できるし、また、1作ごとに彼らが成長していく姿が、まるで身近な人のように思え、喜ぶことができる。
最後まで読み終えたときの開放感を期待しつつ、下巻を手にしたい。
私立探偵畝原のシリーズ、文庫としては6作目。
ごく普通の探偵業務から、異常者に関わる犯罪に巻き込まれるパターンが多いのだが、この作品も、そうなのか?
やや、境界線上にあるような気もする。
物語は複雑に絡み合い、しかし、上巻では、当然ながらほつれた塊しか見ることは出来ない。
それが最後に解きほぐされるのが心地好くて、自分はこのシリーズを読み続けている。
基本的に、東直巳の描く犯罪者は常に悪であり、私立探偵畝原と、その周辺の人々は常に善であるという構図は非常に分かりやすく安心だ。
だからこそ、登場人物に感情移入できるし、また、1作ごとに彼らが成長していく姿が、まるで身近な人のように思え、喜ぶことができる。
最後まで読み終えたときの開放感を期待しつつ、下巻を手にしたい。