この本は著者の葛西さんが、各研究者のレクチャーを受けて書くという形式をとっている。
各研究者が直接書いているのではないが,もともと生命系の大学院を出ているサイエンスライターの葛西さんが書くこの本はとても読みやすく,しかも内容が高い。もちろん取材した各研究者が監修しているのだろう,内容を信頼して読むことができる。
個人的には光合成の基本と最近の研究について書かれた第1章「知られざる植物の世界」。作物の品種改良による増産について書かれた第6章「二一世紀に緑の革命をふたたび」。 光合成色素から植物の進化を考える第7章「光合成色素を手がかりに生命進化の歴史を探る」が特に面白かった。
この本は化学同人社から出た「植物まるかじり叢書」というシリーズの第1冊目。これからのこのシリーズの出版がとても楽しみ。
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植物が地球をかえた! (植物まるかじり叢書 1) 単行本 – 2007/3/1
サイエンスライターが植物科学の研究者たちを訪ね,植物の驚異と,その研究の面白さをレポートする全5巻の読み物シリーズ.第1巻のテーマは「光合成」.光をつかまえ,酸素をつくり,食を支え,地球環境を守る,植物たちの偉大なるヒストリーを紹介.
- ISBN-104759811818
- ISBN-13978-4759811810
- 出版社化学同人
- 発売日2007/3/1
- 言語日本語
- 本の長さ163ページ
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登録情報
- 出版社 : 化学同人 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 163ページ
- ISBN-10 : 4759811818
- ISBN-13 : 978-4759811810
- Amazon 売れ筋ランキング: - 450,544位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 382位環境問題
- - 1,097位建築・土木工学
- - 6,800位生物・バイオテクノロジー (本)
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2008年1月10日に日本でレビュー済み
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2008年8月24日に日本でレビュー済み
38億年前誕生した生命は、光合成を行うラン藻(シアノバクテリア)を生み出す。彼らは、CO2を減少させ酸素を増加させた。酸素は、効率よくエネルギー生産ができる好気性細菌を生じ、これを同居させることで真核生物が誕生する。その一部は、さらにラン藻をとりこみ植物へと進化する。
酸素の増加はオゾン層を生じ、地上への有害な紫外線を激減させる。その結果、植物が地上へ進出し、動物もこれに続く。この流れを築いたのが植物の光合成であり、確かに「植物は地球をかえた!」のである。
光合成はカルビン回路へのCO2とりこみから始まる。この反応を触媒する酵素が、ルビスコ。菓子名をまねた名前だが、地球上で最も多量に存在するたんぱく質だ。酸素とも結合し、CO2を放出する光呼吸にも関わる不思議な酵素について解説している。
地球システムのモデルづくりの話も興味深い。スーパーコンピュータの中に地球を再現しようというのだ。過去の変化を再現できるようになれば、モデルの妥当性は高いといえる。植物の重要性を確認するツールにもなるだろう。
現在の穏やかで酸素の存在する地球環境は、植物のおかげである。毎日摂る食物も植物であり、植物由来である。改めて植物の光合成に感謝したいと思ったものだ。
シリーズの「進化し続ける植物たち」と併せて読みたい一冊である。
酸素の増加はオゾン層を生じ、地上への有害な紫外線を激減させる。その結果、植物が地上へ進出し、動物もこれに続く。この流れを築いたのが植物の光合成であり、確かに「植物は地球をかえた!」のである。
光合成はカルビン回路へのCO2とりこみから始まる。この反応を触媒する酵素が、ルビスコ。菓子名をまねた名前だが、地球上で最も多量に存在するたんぱく質だ。酸素とも結合し、CO2を放出する光呼吸にも関わる不思議な酵素について解説している。
地球システムのモデルづくりの話も興味深い。スーパーコンピュータの中に地球を再現しようというのだ。過去の変化を再現できるようになれば、モデルの妥当性は高いといえる。植物の重要性を確認するツールにもなるだろう。
現在の穏やかで酸素の存在する地球環境は、植物のおかげである。毎日摂る食物も植物であり、植物由来である。改めて植物の光合成に感謝したいと思ったものだ。
シリーズの「進化し続ける植物たち」と併せて読みたい一冊である。