新聞の書評に取り上げられていたので買ってみました。
江戸時代の草双紙(絵入り版本)をテキストに、楽しくくずし字が学べます。
私自身、くずし字を読めるようになりたいと思ったきっかけが、学生時代に出会った黄表紙でした。
当時は文学的な観点からの興味で読んでおり、それほど熱心に解読に取り組んだわけではありませんでしたが、
江戸かな文字に慣れていたおかげで、他のくずし字(中世のかなや近世文書など)にも親しみを持てるようになれたと思っています。
著者は日本文学を研究する外国人で、それゆえに初めてくずし字を読む人の苦労をよくわかっていらっしゃいます。段階を追って楽しみながら読んでいくだけで、あら不思議、いつのまにか、かな文字が身についていますよ。
版木の文字は形が安定しているので、視覚的に記憶に残りやすいとおもいます。
かな文字が覚えられないとお悩みの方には、カワイイ妖怪さんたちがナビゲーターしてくれるこの本、かなりおすすめです。
なにより絵が愉快、江戸の文化にもちょっと触れることができて、江戸時代にタイムスリップした気分になります。
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