2点に気をつけてください。
一つ目はこの本はうつ関係の本によくある簡単な読み物ではないということ。
簡単な読み物を期待すると挫折します。
出版社からの「一般の読み物としても十分に堪能していただける作品」という言葉をよく考えるべきでした。
読んでみて分かったのですがこの言葉は
「精神分析家が書いた本の中では一般でも読みやすい」
という意味であり、決して「誰もが読みやすい本」と言っているわけではないのです。
私は勘違いしていました。
二つ目は題名です。
私は題名と内容紹介から
チャーチル、カフカ、ニュートン、フロイト、ユングなどが
いかにしてうつを手なずけてきたかがケースごとに書いてあると考えました。
それもまた勘違いでした。
ようするにこの本は
「想像力を必要とする「創造」が人間にとってどのような影響を与えるのかを精神学者が分析」したものを一般の人でも読めるように本にしたものであり、天才がどうやってうつを克服したかをケースごとに書いてあるわけではありません。
購入を考えている人は以上のことを考慮に入れて購入してください。
私は情報が少ない中で勘違いしたまま購入してしまったので著者には申し訳ないのですが星1つとさせてもらいました。
本の内容が悪いと言うより題名が悪いとでも考えてください。
最後になりましたが目次を紹介させてもらいます。
まえがき
第1章 チャーチルの黒犬 うつ病の理解にむけて
第2章 カフカのネズミ 家庭内暴力へのまなざし
第3章 ニュートン 科学者の言い訳
第4章 C・P・スノウ 父親のような照れ屋
第5章 オセロー 妄想から始まる不倫のゆくえ
第6章 高齢になってからの成長 定年の向こうに道を見つける
第7章 精神分析と創造力 音楽をきいて考え込むフロイト
第8章 神秘の暗示 ゴールディング 理性という薄氷が割れる時
第9章 ユング パーソナリティの概念 自己をたがやす
第10章 精神分析が科学でない理由 科学的姿勢と人間関係
第11章 象徴の心理学:調和および統合の象徴 音楽の贈り物
第12章 天才たちの健全さ
第13章 人間が凶暴になる理由 アンタたち、なんでそんなにヤバンなの?
第14章 開かれた社会における精神科医の責任 組織悪に与せず
訳者あとがき
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
天才はいかにうつをてなずけたか 単行本 – 2007/3/1
才能とうつは紙一重だ----
想像力を必要とする「創造」が人間にとってどのような影響を与えるのかを精神
学者が分析。
チャーチル、カフカ、ニュートン、フロイト、ユングなどを例に創造の持つ側面
を探る。
アンソニー・ストーの真実の名著、初邦訳!!
想像力を必要とする「創造」が人間にとってどのような影響を与えるのかを精神
学者が分析。
チャーチル、カフカ、ニュートン、フロイト、ユングなどを例に創造の持つ側面
を探る。
アンソニー・ストーの真実の名著、初邦訳!!
- 本の長さ441ページ
- 言語日本語
- 出版社求龍堂
- 発売日2007/3/1
- ISBN-104763007106
- ISBN-13978-4763007100
商品の説明
出版社からのコメント
アンソニー・ストーは精神分析家であり、雄弁な作家でもありました。
本書では難しい精神分析用語などはほとんど使用しておらず、心理学の分野に明
るくない方でも一般の読み物として十分に堪能していただける作品となっていま
す。
本書では難しい精神分析用語などはほとんど使用しておらず、心理学の分野に明
るくない方でも一般の読み物として十分に堪能していただける作品となっていま
す。
著者について
一九二〇年生まれ。
ケンブリッジ大学ウィンチェスター・カレッジ、クライスト・カレッジに学ぶ。
一九四四年に医師免許取得。その後、精神医学を専門にして精神分析家としての
訓練を積む。オックスフォード大学で精神療法を教えた。
二〇〇一年三月十七日に逝去。
著書に"THE INTEGRITY OF THE PERSONALITY"(1960),"THE SCHOOL OF
GENIUS"(1988)などがある。
日本に紹介されているものでが『人格の成熟』『ユング』(岩波書店)、『孤
独』(創元社)『フロイト』(講談社)などがある。
ケンブリッジ大学ウィンチェスター・カレッジ、クライスト・カレッジに学ぶ。
一九四四年に医師免許取得。その後、精神医学を専門にして精神分析家としての
訓練を積む。オックスフォード大学で精神療法を教えた。
二〇〇一年三月十七日に逝去。
著書に"THE INTEGRITY OF THE PERSONALITY"(1960),"THE SCHOOL OF
GENIUS"(1988)などがある。
日本に紹介されているものでが『人格の成熟』『ユング』(岩波書店)、『孤
独』(創元社)『フロイト』(講談社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 求龍堂 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 441ページ
- ISBN-10 : 4763007106
- ISBN-13 : 978-4763007100
- Amazon 売れ筋ランキング: - 830,015位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,712位ストレス・心の病気
- - 3,539位臨床心理学・精神分析
- - 12,268位心理学入門
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2007年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著名な精神分析学者、アンソニー・ストーによる心理学・精神医学エッセイ集。
題名(邦題)は「天才はいかにうつをてなずけたか」となっているが、
天才・うつに限らず、心理学・精神医学にかかわる様々な話題を採り上げ、
ストーの広範な知識をもとにわかりやすく解説を付した“精神医学つれづれ”的おもむきの一冊。
よって、前レビューの方がおっしゃられている通り“天才によるうつ克服法の事例”や、
ストーの代表作「孤独」のような展開を期待して本書を手にとる読者は、
肩透かしを食らうことになるであろう。(当方もその一人)
本書の原題は“CHURCHILL’S BLACK DOG and Other Phenomena of the Human Mind”
(直訳:チャーチルの黒犬および精神のその他事象)である。
(“チャーチルの黒犬”とは“うつ”を指す)
この題名が翻訳書にそのまま用いられていれば、
内容に関して誤った印象を読者に与えることは無かったと思われるのだが。
昨今、翻訳書等で一般ウケを狙った書名が付される例は数多いが、
ここまで邦題から想像される内容と実際の内容とが乖離している例は珍しいのではないか。
また、本書は、訳文も非常にわかりにくい。
例「精神分析医は、精神病に対して限られた治療しか行うことができなかったが、
この病気は貧しい人の間で頻繁に発症したという事実によって、上層階級の人間が精神科医に
相談をもちかけるという風潮はさらに強まった。」(p.400)
原典にあたっていない為、この“わかりにくさ”が訳文と原文のどちらに起因するものなのか
を断定することはできないが、上記「孤独」翻訳が非常に読みやすいことを考えると、
本書の場合は、やはり日本語訳に問題があるように思われる。
装丁には妙に力の入っている本書であるが、そんなところに凝るひまがあったら、
より本質的な部分に時間をかけてほしかった。
題名(邦題)は「天才はいかにうつをてなずけたか」となっているが、
天才・うつに限らず、心理学・精神医学にかかわる様々な話題を採り上げ、
ストーの広範な知識をもとにわかりやすく解説を付した“精神医学つれづれ”的おもむきの一冊。
よって、前レビューの方がおっしゃられている通り“天才によるうつ克服法の事例”や、
ストーの代表作「孤独」のような展開を期待して本書を手にとる読者は、
肩透かしを食らうことになるであろう。(当方もその一人)
本書の原題は“CHURCHILL’S BLACK DOG and Other Phenomena of the Human Mind”
(直訳:チャーチルの黒犬および精神のその他事象)である。
(“チャーチルの黒犬”とは“うつ”を指す)
この題名が翻訳書にそのまま用いられていれば、
内容に関して誤った印象を読者に与えることは無かったと思われるのだが。
昨今、翻訳書等で一般ウケを狙った書名が付される例は数多いが、
ここまで邦題から想像される内容と実際の内容とが乖離している例は珍しいのではないか。
また、本書は、訳文も非常にわかりにくい。
例「精神分析医は、精神病に対して限られた治療しか行うことができなかったが、
この病気は貧しい人の間で頻繁に発症したという事実によって、上層階級の人間が精神科医に
相談をもちかけるという風潮はさらに強まった。」(p.400)
原典にあたっていない為、この“わかりにくさ”が訳文と原文のどちらに起因するものなのか
を断定することはできないが、上記「孤独」翻訳が非常に読みやすいことを考えると、
本書の場合は、やはり日本語訳に問題があるように思われる。
装丁には妙に力の入っている本書であるが、そんなところに凝るひまがあったら、
より本質的な部分に時間をかけてほしかった。
2007年11月24日に日本でレビュー済み
今生きている一般人をサンプルにしてしまうと、色々な問題が出るので死んだ有名人を使えば罪がないと言うところだろう。よくある精神分析の解説本である。内容は、「いかに」の部分がないわけではないが、参考にならない程度である。
原題は「チャーチルの黒い犬」なので、翻訳者の作戦勝ちである。翻訳者に敬意を表して☆1個追加で☆2つ。ただし、題名が原題どおりだったら4ぐらい付けられただろう。
原題は「チャーチルの黒い犬」なので、翻訳者の作戦勝ちである。翻訳者に敬意を表して☆1個追加で☆2つ。ただし、題名が原題どおりだったら4ぐらい付けられただろう。