著者の会社は実は世界でNO2のシェアをもつ検査機械メーカー。その事はよく存じ上げていた。
こういったいわゆる成功した人の著書を読むと「特別な成功ノウハウ」などというものを発見したくなってしまうのが私のような凡人の常だと思う。しかし、私自身の経験則や周囲の様々な人材を見た中で-【特段の労なくして成功や高いスキルや実力を身につけている人など一人もいない】-のが現実だ。
著者の記載してある最大の「個人としての仕事の鉄則」は【現状から逃げ出さないで頑張る】というポイントだと思う。これはまっとうなビジネスの素地をつたえんとしている方の書籍からに普遍のテーマとしてあるのだが、プレッシャーやストレスの果てにある達成を我慢できない人にしっかりした「ビジネスの実力」=著者の言葉でいう筋力はまず身に付かない。私も経営管理や人事職としてもう10数年以上の経験をしてきたが、その過程は本当に泥臭く、地味で果てしない仕事の連続だったし、新入社員が抱く人事のイメージ=「明るくて親切な面接をしている人」などと人事の全体像はまったく逆の仕事である(苦笑)
著者の伝えたい「我慢し、がんばり抜くこと」と「新入社員の人事部門へのイメージ」を連動させると、配属された部門の仕事がイヤで『人事に異動したい!』と直訴してくる新人はかなりの割合でいるのです(苦笑)その気持ちはわかる。なぜなら彼ら彼女らには「明るくて親切な面接をしているだけの人」=「楽しそう」としか人事が見えていないから仕方がない。しかし、人事の仕事の核は「労務・給与・制度運用」といった労多くして報われず、社員には嫌われる(苦笑)ことばかり。
この事をつたえてもなかなかわからない。これも仕方がない。そこで私はよく言う「今の仕事で3年踏ん張り現場を徹底的に知り抜け。現場を知らない人事など机上の空論屋にすぎない。そこでがんばり抜いてそこから人事とはが何ものであるかが見えてきたら堂々を異動願をだせば考える」
こう伝える以外の手立てはない。無論新人でなくとも私自身経営管理や人事のスキルギャップにぶちあたり逃げ出してしまいたい事など山ほどある。しかし、仕事は一生涯の大部分を費やす「やりがいのある場」でありたいではないか。
新人などはるか昔で今は中年となってしまったが、こんな私でも著者の記すような「仕事の基本」に立ち戻り、くじけそうな自分に勇気を再燃させる必要がある。
人間いつでも「逃げない事が成長」と実感させてもらえる一冊。
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仕事力は習慣で鍛えなさい 単行本(ソフトカバー) – 2007/9/11
秋山 咲恵
(著)
「仕事ができる人」というとき、私たちはつい、その根拠を斬新なアイデアや物事を頭の回転の良さに求めがちですが、それは「瞬発力」のようなもの。土台となる「筋力」がない限り、現われてくることはありません。
その「仕事の筋力」を、どのようにして培うか。それが本書のテーマです。
その「仕事の筋力」を、どのようにして培うか。それが本書のテーマです。
つまらないこと、一見遠回りに思えることに対してどれだけ丁寧な仕事ができるか、
素直さやまじめさという、一見「おもしろみのないもの」をいかに大切にできるか、
----それが伸びていく人と、期待ほど伸びていかない人の差であると秋山氏は考えています。
テレビや雑誌でも登場する、敏腕経営者の仕事術を盗んで、仕事のほんとうのおもしろさややりがいを見つけていただけたらと思います。
- 本の長さ174ページ
- 出版社サンマーク
- 発売日2007/9/11
- ISBN-104763197606
- ISBN-13978-4763197603
商品の説明
著者について
株式会社サキコーポレーション代表取締役社長。
1987年京都大学法学部卒業。アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)入社後、間もなく結婚。経営コンサルタントとして活躍後退職し、2年間の主婦生活に転じる。
大手電機メーカーで開発に打ち込む夫の姿を目の当たりにするうち、「技術者が本当に輝ける舞台を」という思いから、94年株式会社サキコーポレーション創業。携帯電話やノートパソコンなどの電子機器のプリント基板検査ロボットを開発・販売する。
夫である秋山吉宏が副社長兼CTO(最高技術責任者)、妻である秋山咲恵が社長でCEO(最高経営責任者)をつとめるサキコーポレーションは、業界後発ながら、独創的な技術で名だたる先行大手メーカーを追い抜き、現在は世界2位のシェアを誇る。
製造業では数少ない女性経営者として大きな注目を集めるとともに、第22回日刊工業新聞社主催「優秀経営者顕彰」最優秀経営者賞、日経ウーマン主催「ウーマンオブザイヤー2006(リーダー部門)」2位受賞など、経営手腕が高く評価される。
趣味は茶の湯。歌舞伎や浄瑠璃など日本文化への造詣も深い。
1987年京都大学法学部卒業。アンダーセン コンサルティング(現アクセンチュア)入社後、間もなく結婚。経営コンサルタントとして活躍後退職し、2年間の主婦生活に転じる。
大手電機メーカーで開発に打ち込む夫の姿を目の当たりにするうち、「技術者が本当に輝ける舞台を」という思いから、94年株式会社サキコーポレーション創業。携帯電話やノートパソコンなどの電子機器のプリント基板検査ロボットを開発・販売する。
夫である秋山吉宏が副社長兼CTO(最高技術責任者)、妻である秋山咲恵が社長でCEO(最高経営責任者)をつとめるサキコーポレーションは、業界後発ながら、独創的な技術で名だたる先行大手メーカーを追い抜き、現在は世界2位のシェアを誇る。
製造業では数少ない女性経営者として大きな注目を集めるとともに、第22回日刊工業新聞社主催「優秀経営者顕彰」最優秀経営者賞、日経ウーマン主催「ウーマンオブザイヤー2006(リーダー部門)」2位受賞など、経営手腕が高く評価される。
趣味は茶の湯。歌舞伎や浄瑠璃など日本文化への造詣も深い。
登録情報
- 出版社 : サンマーク (2007/9/11)
- 発売日 : 2007/9/11
- 単行本(ソフトカバー) : 174ページ
- ISBN-10 : 4763197606
- ISBN-13 : 978-4763197603
- Amazon 売れ筋ランキング: - 906,063位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,177位仕事術・整理法
- - 134,168位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2009年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本を代表する若手女性企業家に
よる仕事論です。
製造業、それもBtoBで、
高度成長期ならいざ知らず、
バブル崩壊後に起業して、
世界2位のシェアをとる企業を
築いた実績は素晴らしいです。
しかし、中身は
読みやすいですが、
心に響いてきませんでした。
大企業が寡占している市場に
徒手空拳で攻め込んだ経験や
エピソードがもっと聞きたかったです。
よる仕事論です。
製造業、それもBtoBで、
高度成長期ならいざ知らず、
バブル崩壊後に起業して、
世界2位のシェアをとる企業を
築いた実績は素晴らしいです。
しかし、中身は
読みやすいですが、
心に響いてきませんでした。
大企業が寡占している市場に
徒手空拳で攻め込んだ経験や
エピソードがもっと聞きたかったです。
2007年9月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ラ・ロシェフコーの「箴言と考察」が、斜に構えたものだとすれば、秋山氏の言葉は真正面から物事を見据えた箴言ではないだろうか?
ノウハウのようなことを手短に教えてくれるわけでもないし、この本を読んだからといって急に「できる人」になれるわけでもない。
一度読んで、秋山氏の言葉に納得がいったなら、書棚に置いておく。そして、仕事でなにか壁にぶつかるようなことがあれば、もう一度読んでみる。そんな接し方ができる「箴言集」だと思う。
ノウハウのようなことを手短に教えてくれるわけでもないし、この本を読んだからといって急に「できる人」になれるわけでもない。
一度読んで、秋山氏の言葉に納得がいったなら、書棚に置いておく。そして、仕事でなにか壁にぶつかるようなことがあれば、もう一度読んでみる。そんな接し方ができる「箴言集」だと思う。
2007年10月17日に日本でレビュー済み
・気に入ったのは人に対して「信頼はするが、期待しない」というくだりです。
ピグマリオン効果など、人材育成において「期待」の大切さがよく言われますが、
著者は期待というものが、そもそも自分自身がそうなってほしいと願う
「自己都合に基づく期待」であることが多いといいます。
そして人の能力を「自分勝手な期待値で測らない」こと、言い換えれば、
「信頼するが期待しない」ことの大切さを説いています。
日頃若手の育成に苦闘している人にとって、納得感のある言葉だと思います。
・本書は著者のベンチャー企業経営者としての苦労や実践に裏打ちされた
地に足のついた言葉で語られています。何度も読み返したいと思います。
・なお、著者の好きな言葉は次の言葉だそうです。
「未来を予測する最善の方法は、自らそれを創り出すことである」
ピグマリオン効果など、人材育成において「期待」の大切さがよく言われますが、
著者は期待というものが、そもそも自分自身がそうなってほしいと願う
「自己都合に基づく期待」であることが多いといいます。
そして人の能力を「自分勝手な期待値で測らない」こと、言い換えれば、
「信頼するが期待しない」ことの大切さを説いています。
日頃若手の育成に苦闘している人にとって、納得感のある言葉だと思います。
・本書は著者のベンチャー企業経営者としての苦労や実践に裏打ちされた
地に足のついた言葉で語られています。何度も読み返したいと思います。
・なお、著者の好きな言葉は次の言葉だそうです。
「未来を予測する最善の方法は、自らそれを創り出すことである」
2010年1月13日に日本でレビュー済み
多分、この書名は著者が考えたものではないと思う。
それくらい、「〜しなさい」という言葉が似つかわしくない、
謙虚で、真面目な人柄が垣間見える本でした。
僕がこの人を知ったきっかけは、NHKのドキュメンタリー『プロフェッショナル』で、
「あぁ、すごいなぁ、今時工業機械メーカーを起業して、しかも成功しているのか」
と、とても感心した覚えがあります。
ただ、何というか、ヒューマンドラマに偏りすぎていた覚えもあります。
(同じような感想を持った人のブログを発見しました)
この本も、結局その感想に近いというか、知りたかったこととは少し違いました。
もちろん、少し立ち読みしていたので、それは想定内。
でも、この書名が堂々言っているような内容とは違うというか、
ちょっと書名と内容にギャップを感じました。
内容としては、ビジネスマンとして肝に銘じておくべきことが多く、
それだけに凡庸というか、この人だから書けた、という内容とは思えず、
本人にしか書けない会社のエピソードをもっと大々的に交えて欲しかったなぁと、
少し肩透かしにあった気分になりました。
つまり、凡庸と思えることを徹底し尽すことで、ようやく一流になれる、
ということを暗示しているというか、何というか・・・
僕が今勤めている会社もハードウェア/ソフトウェアのメーカーなので、
このサキコーポレーションから見習うべきことがたくさんあるのではと、
そんな読み方してしまったから、少し肩透かしに感じたのかも。
気構え、心構え的な内容については読んでいてとても清清しく、
素直で真面目で、それでいいのだ、と思えました。
それくらい、「〜しなさい」という言葉が似つかわしくない、
謙虚で、真面目な人柄が垣間見える本でした。
僕がこの人を知ったきっかけは、NHKのドキュメンタリー『プロフェッショナル』で、
「あぁ、すごいなぁ、今時工業機械メーカーを起業して、しかも成功しているのか」
と、とても感心した覚えがあります。
ただ、何というか、ヒューマンドラマに偏りすぎていた覚えもあります。
(同じような感想を持った人のブログを発見しました)
この本も、結局その感想に近いというか、知りたかったこととは少し違いました。
もちろん、少し立ち読みしていたので、それは想定内。
でも、この書名が堂々言っているような内容とは違うというか、
ちょっと書名と内容にギャップを感じました。
内容としては、ビジネスマンとして肝に銘じておくべきことが多く、
それだけに凡庸というか、この人だから書けた、という内容とは思えず、
本人にしか書けない会社のエピソードをもっと大々的に交えて欲しかったなぁと、
少し肩透かしにあった気分になりました。
つまり、凡庸と思えることを徹底し尽すことで、ようやく一流になれる、
ということを暗示しているというか、何というか・・・
僕が今勤めている会社もハードウェア/ソフトウェアのメーカーなので、
このサキコーポレーションから見習うべきことがたくさんあるのではと、
そんな読み方してしまったから、少し肩透かしに感じたのかも。
気構え、心構え的な内容については読んでいてとても清清しく、
素直で真面目で、それでいいのだ、と思えました。
2007年9月19日に日本でレビュー済み
章のタイトルと、その中で引用されている事象が具体的な事実に基づいていて、そしてそのときの心情や出来事の背景なども詳細に書かれているために、1つ1つのことばが、頭にスッと入ってきて、すとんと落ちてくる感覚がありました。
困難に出会ったときにどのようにそれを乗り越えていくか、そのよりどころとなる1本の道筋を具体的に示してくれる本であると思います。
世の中でうまくやるとか、能率的にやるとかいったノウハウ本も多い中、仕事をしていく上で本当に大事なことは何か? を すぐ隣から同じ目線に降りてきて語りかけてくれるような本であると感じました。
困難に出会ったときにどのようにそれを乗り越えていくか、そのよりどころとなる1本の道筋を具体的に示してくれる本であると思います。
世の中でうまくやるとか、能率的にやるとかいったノウハウ本も多い中、仕事をしていく上で本当に大事なことは何か? を すぐ隣から同じ目線に降りてきて語りかけてくれるような本であると感じました。