有史以来、人類が初めて手にした金属は、銅。金や銀ではない。武器・武具として、祭祀用具として、また装飾金具として使用されたのが始まり。その後、銅材、銅製品として。
さて、人の生命や健康面から銅という元素は、必須微量元素の一つである。銅の錆は危険ではない。健康志向、清潔志向の強い現代、銅と安心して付き合う願いから本書は書かれている。医療面での応用や抗菌作用など銅のすぐれた利点、特性を知ることができる。
堅い話を読みやすくということから、短編の読み切り形式をとっている。気軽に読んで、銅に関するもの知りになることができる。
新生児の銅必要量は大人の２〜３倍高く、母乳はそれに見合うように２倍以上銅が含有するようにようになる。
アルツハイマーの病変蛋白室は、銅イオン投与で抑制されるという実験結果が確認されている（２００１年）。
花瓶の水の中に、十円玉、特にピカピカに光るきれいなのを入れると花が長持ちする。銅イオンが黴や細菌の繁殖を抑える。
洗顔に銅洗面器を使うと結膜炎やものもらいなど眼病予防に役立つ。微量金属作用によって水が清浄に保たれる。
その他、びっくりするような役立つ話が満載されている。実に楽しい好著。
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