アニメや本などに登場する「人造美女」、人造美女を描く作者の心理などにせまった本です。
球体関節人形、美少女フィギュア、文芸書やアニメに登場するヒロインなど、結構幅広い分野の「美女」について執筆されており、なかなか興味深く読むことができました。
内容は執筆者によって難しかったり簡単だったりもしますが、その全体を通して良かったと思います。
ただ、文芸書やアニメの内容にも結構深く食い込んだ記事もありましたので、もしそういうものを全く読まれない、見ない方には少々敷居が高い気もします。
なので星は四つとさせて頂きました。
宝野氏の記事は、宝野氏の志というか、いまの日本に向かって思っていることがちらほら見受けられますので、ALI PROJECTのコアなファンの方は一読の価値があると思います。
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人造美女は可能か? 単行本 – 2006/8/30
人 造 美 女。 そ れ は 理 想 の 女 性――――。
彼女たちは、どこから来たのか?
彼女たちは、どこへ向かうのか?
E・T・A・ホフマン『砂男』、ヴィリエ・ド・リラダン『未来のイヴ』など、19世紀に多くが生まれた「人造美女」と「独身者の機械」に関する文学作品を皮切りに、映画、アニメ、人形まで、10人の著者が専門分野から分析する。「人造美女」、すなわち人の手(想像)によって造られた架空の美女の魅力に迫る〈人造美女解体新書〉。
彼女たちは、どこから来たのか?
彼女たちは、どこへ向かうのか?
E・T・A・ホフマン『砂男』、ヴィリエ・ド・リラダン『未来のイヴ』など、19世紀に多くが生まれた「人造美女」と「独身者の機械」に関する文学作品を皮切りに、映画、アニメ、人形まで、10人の著者が専門分野から分析する。「人造美女」、すなわち人の手(想像)によって造られた架空の美女の魅力に迫る〈人造美女解体新書〉。
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社慶應義塾大学出版会
- 発売日2006/8/30
- ISBN-104766413016
- ISBN-13978-4766413014
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商品の説明
著者について
巽孝之(慶應義塾大学文学部教授)
荻野アンナ(慶應義塾大学文学部教授)
立仙順郎(慶應義塾大学名誉教授)
識名章喜(慶應義塾大学商学部教授)
新島進(早稲田大学非常勤講師)
宝野アリカ(ALI PROJECT)
小谷真理(SF・ファンタジー評論家)
高原英理(作家・評論家)
茅野裕城子(作家)
スーザン・J・ネイピア(タフツ大学教授)
荻野アンナ(慶應義塾大学文学部教授)
立仙順郎(慶應義塾大学名誉教授)
識名章喜(慶應義塾大学商学部教授)
新島進(早稲田大学非常勤講師)
宝野アリカ(ALI PROJECT)
小谷真理(SF・ファンタジー評論家)
高原英理(作家・評論家)
茅野裕城子(作家)
スーザン・J・ネイピア(タフツ大学教授)
登録情報
- 出版社 : 慶應義塾大学出版会 (2006/8/30)
- 発売日 : 2006/8/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 344ページ
- ISBN-10 : 4766413016
- ISBN-13 : 978-4766413014
- Amazon 売れ筋ランキング: - 946,300位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 966位論文集・講演集・対談集
- - 1,324位文学理論
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956年11月7日生まれ。1991年『背負い水』で第105回芥川賞を受賞。2001年『ホラ吹きアンリの冒険』で第53回読売文学賞を受賞。2008年『蟹と彼と私』で第19回伊藤整文学賞を受賞。慶応義塾大学文学部フランス文学科教授。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 殴る女 (ISBN-13: 978-4087713183)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年5月13日に日本でレビュー済み
そもそも、似ているようで別物である。赤線地帯や湯屋をソープランドと絡めて話すならわかるが。
ラブドールを人造美女とするのは、そりゃ、一部の人形の従順な性格、人形の反逆性を求めない人には成功例なのかもしれんが、そもそも、あれはただの人形であって本書で語られているような「自律型」人造美女ではない。
あんたがラブドール好きだからといって、なんで一々ラブドールについて話す必要性があるのかわからない。また別の所で話すかもしれないというのに。
単に今回文学やアニメを土台に話しているせいで語れる場所がなかっただけかもしれないのに。
ラブドールを人造美女とするのは、そりゃ、一部の人形の従順な性格、人形の反逆性を求めない人には成功例なのかもしれんが、そもそも、あれはただの人形であって本書で語られているような「自律型」人造美女ではない。
あんたがラブドール好きだからといって、なんで一々ラブドールについて話す必要性があるのかわからない。また別の所で話すかもしれないというのに。
単に今回文学やアニメを土台に話しているせいで語れる場所がなかっただけかもしれないのに。
2007年12月2日に日本でレビュー済み
扱っているものがマラルメやジュール・ヴェルヌ、ポオにナボコフといったガチガチの面々から綾波レイに攻殻機動隊、ローゼンメイデンともうめちゃくちゃ範囲が広い。それだけに人はすごく選ぶだろうが、おもしろい人にはすごくおもしろい本だと思う。自分自身「ロマン主義芸術に登場する倒錯的な女性美と現代の二次元文化の共通点を探っていったらおもしろいだろうな」とは思っていたが、まさかそれがこんなにも早く、こんなにも豪華メンバーで実現されるとは思いもよらなかった。
それ以前の話で、退任なさる立仙順朗教授はこの本を書くためにわざわざアリプロを聞き、攻殻を見、アキバにも踏み込んだとか。マラルメ研究者にそこまでされると、我々ヲタクの側がありがたすぎて恐縮してしまいそうだ。そしてきちんとそれを分析し本にしてしまったことに対しては、もう敬意を表するしかない。
本書の最大の目玉は、アリプロの宝野アリカ女史が参加していることだろう。彼女のゴスロリ少女論はほとんど自分の思っているところと共通していてなんだか安心した。
それ以前の話で、退任なさる立仙順朗教授はこの本を書くためにわざわざアリプロを聞き、攻殻を見、アキバにも踏み込んだとか。マラルメ研究者にそこまでされると、我々ヲタクの側がありがたすぎて恐縮してしまいそうだ。そしてきちんとそれを分析し本にしてしまったことに対しては、もう敬意を表するしかない。
本書の最大の目玉は、アリプロの宝野アリカ女史が参加していることだろう。彼女のゴスロリ少女論はほとんど自分の思っているところと共通していてなんだか安心した。
2006年10月31日に日本でレビュー済み
まず、色鮮やかで繊細な表紙がとても素敵です。
工学技術が発展し人工生命が注目されているこの世の中で、「人造美女」に焦点を当てて多方面の分野からその問題を論じるという大変興味深い内容になっています。
「人造美女」とは、人々の理想が作り出した架空の存在であるかもしれないし、実在の美女に対して周りの者が多種多様なイメージを被せて新たに作り出す像かもしれないし、どちらにしても、そもそも人間自体も「人造」になりうるのだという視点が面白かったです。
工学技術が発展し人工生命が注目されているこの世の中で、「人造美女」に焦点を当てて多方面の分野からその問題を論じるという大変興味深い内容になっています。
「人造美女」とは、人々の理想が作り出した架空の存在であるかもしれないし、実在の美女に対して周りの者が多種多様なイメージを被せて新たに作り出す像かもしれないし、どちらにしても、そもそも人間自体も「人造」になりうるのだという視点が面白かったです。