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死ぬ確率 単行本 – 2005/3/10
そこで、警告を発するつもりで取り組み、作成したのが本書「死ぬ確率」である。死を招く危険性のあるものについて、それがどの程度危険なのか、その度合いを確率という数値で示すことにより、なんとなくという曖昧さを排除し、より身近に感じてもらおうと試みたつもりだ。さらに、あらゆる危険性を集めたため全9章の構成となっている。
1~3章は食事、嗜好品、病気を扱った。1章「食べもの」では、菜食主義やビタミンサプリメントに潜む危険性などを紹介している。人が生きる上で最も身近な、食べものに関する事例をまとめた。2章の「嗜好品 たばこ、アルコール、お茶」では、それまでお酒を飲んでいた人が禁酒すると死亡する危険性が2倍になることなど、健康本とは違う視点から紹介する。3章「病」では、やはり日本人の3大死因であるがん、心臓病、脳血管疾患が中心になってしまった。
4~5章では前章ほどではないが身近に潜む危険を扱っている。4章「ウイルス、菌」では、くしくも昨年暮れに血液製剤フィブリノゲンによる感染問題が発覚し社会問題になったC型肝炎を扱っている。5章「身近にある危険」では、適正な睡眠時間を取っていない人の死ぬ確率や、家庭内の不慮の事故の危険性などを紹介している。
そして、6章「医療、薬」では、人命を救うはずの医療や薬は、一方で危険を伴うことを扱った。7~9章は個人の意志だけでは避けられないリスクを扱った。7章「男・女」では性別によるもの。8章「県民性」では、在住する地域ごとの違いで現れる危険性を。そして9章では年齢に関わるのものや交通事故、過労死などである。
この本では、テーマごとに文章が完結しているので、自分が気になっているテーマを選んで読み進めても構わない。また、その参考とした資料名やURLもページ下に紹介しているので、関連情報も確認もできる。参考書の感覚でみていただければと思う。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社エクスナレッジ
- 発売日2005/3/10
- ISBN-104767803845
- ISBN-13978-4767803845
商品の説明
著者からのコメント
たとえば、食品や日常生活の中に様々な危険が潜んでいることを、ご存じだっただろうか。一方で、悪いと言われているものが、実は扱い方次第で危険度(リスク)が逆転することもあるということを。
お酒も飲み方次第で、体への影響がよくも悪くもなっていた。飲酒が習慣になっているなら、無理に断つと逆効果になりかねなかった。また、インフルエンザにかかった子供によかれと解熱剤を飲ませると、死亡リスクが4倍に跳ね上がるなんて、多くの親は知らずに、高熱で唸る子供にあわてて飲ませているのではないだろうか。
最近話題になったスギヒラタケは、これまで長い間、東北地方を中心に、全国で食用きのことして食卓に上っていた。ところが、05年秋には52人が急性脳症を発症し、その29%にあたる15人が死亡した。これまでも、きっと同様のことは起きていたと思えるのだが、まさかそんなものが原因のはずはないと見過ごされてきたのではないだろうか。
このように、危険は様々なところにある。しかし、その危険度、それに起因する死ぬ確率を紹介する企画は、ほとんどなかった。健康に気遣うことはもちろん重要だが、「死」という角度から再度、周りを見直して、気遣ってもいいのではなかろうか。本書がその一助になれば幸いに思う。
抜粋
人食いバクテリアに感染すると、3時間すると、体が溶け始め、72時間以内に処置をしなければ、100%死んでしまうという。この人食いバクテリアは、実際に日本だけでも、毎年200人以上が感染してる。特に猛暑の夏は危険である。
■バクテリアに汚染された魚介類を食べるか、切り傷から侵入するか
人食いバクテリア症は正式名称をビブリオ・バルニフィカス(劇症型溶血性連鎖球菌感染症)という。1987年にアメリカで最初に感染者が出た。その後、ヨーロッパやアジアで感染者が出ている。
日本では、1992年に最初の症例が確認された。それ以降、200人以上の人が感染しているのだ。
この菌は海の浅瀬や河口の近くなど、比較的どこにでも生息しているという。
では、どうやって感染するのであろうか。感染経路としては、バクテリアに汚染されたカキやイカなどの魚介類を生で食べてるか、切り傷などから侵入するかである。そのため、衛生的でない刺身を食べたり、擦り傷のある足で海に入っただけでも、感染する危険があるのだ。
一旦人食いバクテリアが体に侵入すると、次々と細胞を破壊する。そのため、患部は真っ赤に腫れ、熱を発して、激痛が走る。と同時に、毒素が体中に流れる。
つまり、3時間で体中が溶け始めるのである。進行を止めるため、手足切断を余儀なくされることもある。そして、72時間以内に処置をしないと、100%死ぬのである。
■感染者は、限られている
人食いバクテリアは肝臓で繁殖するという。そのため、健康な人が感染しても、喉が腫れるだけですむようだ。しかし、肝臓を患っている人だと、バクテリアが繁殖して、血液によって全身に毒素が行き渡ってしまう。
また、妊婦の場合は、病気の進行が早く、筋肉が腐る前に死んでしまう。症状としては、38度以上の熱を出し、吐き気・下痢があり、急に陣痛が起きるという。
■予防と限界
新鮮でない魚介類は生で食べないようにする。貝類については、充分に火を通すようにする。魚介類を調理する際には、まな板や食器、ナベを熱湯で消毒する。また、けがをしているときは、海水などに入らない。海岸、岩場は、貝殻などで足を切り、感染することもあるので、素足は危険である。
もし感染したら、早めに医療機関にかかることが大事である。よく効く抗生物質があるため、72時間以内に処置すれば、死に至ることはない。
登録情報
- 出版社 : エクスナレッジ (2005/3/10)
- 発売日 : 2005/3/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4767803845
- ISBN-13 : 978-4767803845
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