外国映画好きにはたまらない,重要な知識がいっぱい入っています。
絶版なのであればもったいないです。
特に,宗教関係について,ここまで簡単に表層的に描いてある(褒めてます)
本って,なかなかないです。
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外国映画の歩き方: 友達より深く楽しむ 単行本 – 2004/4/1
三笠 加奈子
(著)
- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社こう書房
- 発売日2004/4/1
- ISBN-104769608276
- ISBN-13978-4769608271
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商品の説明
出版社からのコメント
たとえば日本映画で「街で霊柩車を見かけた子供が、そっと親指を隠す」というシーンがあったとしたら、ほとんどの日本人は「縁起の悪いことが起きないようにしたんだな」とわかるでしょう。だから、わざわざ「縁起を担いだんだよ」などという説明は映画のなかに出てきません。でも、こういった日本の迷信などは、日本人にはわかるけど外国人にはわかりませんよね。同様のことが外国映画でもたくさんあるんです。欧米人なら当然知っているから映画のなかでは説明されないけれど、日本人にはわからなかったり気づかなかったり。そのために「あのシーン、なんだかよくわかんなかったなぁ」となることもあるかもしれません。そこで、そういった「映画のなかでは説明されないけど日本人にはわかりにくいシーンを理解し楽しむヒント」をたくさん集めてみました。欧米の文化や習慣や宗教などに関するほんのちょっとの知識が、映画の楽しみをもっともっと深くしてくれることでしょう。
内容(「MARC」データベースより)
外国映画には、ときどき日本人にはわかりにくい描写や暗示がまじっている。宗教や生活習慣などが日本とは違うから、わからなくてもしかたがない? 外国映画をより深く楽しむ宗教、歴史、社会、習慣、迷信などのヒントが満載。
抜粋
みなさんは外国映画が好きですか? 私は大好きです。
好きが高じて欧米中の映画館やシネコン、レンタルビデオ店を行脚しているのですが、現地で映画を観ると、けっこう意外な発見があるんですよ。
たとえば、非英語圏では、ハリウッド映画の90%が吹き替え版で上映されていたり、同じ映画なのに、各国でタイトルが違ったり、はたまたドイツでは、宗教的な理由から『ミッション:インポッシブル』が上映禁止になっていたり(トム・クルーズが入信しているサイエントロジーという宗教の影響が作品に色濃く出ているためだそうです)。
でも、いちばん新鮮だったのは、笑いや驚きのポイントが日本とは違うところ。
たとえば、名作サスペンス『セブン』をアメリカ人の友人と観ていたとき、犯人の名前が「ジョン・ドウ」と明らかになった瞬間に、となりの友人が「クスッ」と笑ったんです。どうしてだと思います?
答えは簡単。「ジョン・ドウ」っていうのは、アメリカでは警察官が身元不明の死体につける“仮”の名前なんです。日本でいうなら「名無しの権兵衛」さん、みたいなものでしょうか。『セブン』の犯人は、こんなところで警察をからかっていたんですね。
この本では、そんな欧米人しか気づかないこと、欧米人だからこそ感動して涙するポイントを、さっくり集めてみました(欧米以外の外国映画については、また別の機会に)。
「キリスト教がわかっていれば、この映画はおもしろかっただろうに……」
「この主人公の名前って、絶対に裏の意味がありそう」
「ところで、大尉と大佐って、どっちがエライの?」
欧米映画を観ると、ときどき感じる、こんな疑問やあんな疑問。この本を読んで、すっきり納得しちゃいましょう!
ただし! “映画”は「観る人自身」が自分なりの楽しみ方を見つけるエンタテインメント。この本に書かれていることは、ひとつの解釈にすぎません。読者のみなさんなら、作品のなかに新たな筋書きを発見するかもしれません。
あなたなら、『マトリックス』をどう解釈しますか? 『スター・ウォーズ』のルークは、やっぱりイエス・キリストがモデルだと思いますか? なら、レイア姫の存在って、どんな意味があるのでしょう? 『ギャング・オブ・ニューヨーク』のビルの義眼には、どんな想いとプライドが隠されているのでしょうか?
考えてください。考えれば考えるほど、映画っておもしろくなりますよ♪
それでは、友達に差をつける、外国映画の歩き方の始まりです。
好きが高じて欧米中の映画館やシネコン、レンタルビデオ店を行脚しているのですが、現地で映画を観ると、けっこう意外な発見があるんですよ。
たとえば、非英語圏では、ハリウッド映画の90%が吹き替え版で上映されていたり、同じ映画なのに、各国でタイトルが違ったり、はたまたドイツでは、宗教的な理由から『ミッション:インポッシブル』が上映禁止になっていたり(トム・クルーズが入信しているサイエントロジーという宗教の影響が作品に色濃く出ているためだそうです)。
でも、いちばん新鮮だったのは、笑いや驚きのポイントが日本とは違うところ。
たとえば、名作サスペンス『セブン』をアメリカ人の友人と観ていたとき、犯人の名前が「ジョン・ドウ」と明らかになった瞬間に、となりの友人が「クスッ」と笑ったんです。どうしてだと思います?
答えは簡単。「ジョン・ドウ」っていうのは、アメリカでは警察官が身元不明の死体につける“仮”の名前なんです。日本でいうなら「名無しの権兵衛」さん、みたいなものでしょうか。『セブン』の犯人は、こんなところで警察をからかっていたんですね。
この本では、そんな欧米人しか気づかないこと、欧米人だからこそ感動して涙するポイントを、さっくり集めてみました(欧米以外の外国映画については、また別の機会に)。
「キリスト教がわかっていれば、この映画はおもしろかっただろうに……」
「この主人公の名前って、絶対に裏の意味がありそう」
「ところで、大尉と大佐って、どっちがエライの?」
欧米映画を観ると、ときどき感じる、こんな疑問やあんな疑問。この本を読んで、すっきり納得しちゃいましょう!
ただし! “映画”は「観る人自身」が自分なりの楽しみ方を見つけるエンタテインメント。この本に書かれていることは、ひとつの解釈にすぎません。読者のみなさんなら、作品のなかに新たな筋書きを発見するかもしれません。
あなたなら、『マトリックス』をどう解釈しますか? 『スター・ウォーズ』のルークは、やっぱりイエス・キリストがモデルだと思いますか? なら、レイア姫の存在って、どんな意味があるのでしょう? 『ギャング・オブ・ニューヨーク』のビルの義眼には、どんな想いとプライドが隠されているのでしょうか?
考えてください。考えれば考えるほど、映画っておもしろくなりますよ♪
それでは、友達に差をつける、外国映画の歩き方の始まりです。
著者について
1978年、千葉県生まれ。2003年、早稲田大学第一文学部史学科卒業。高校時代からヨーロッパ中をリュックひとつで渡り歩き、持ち前の好奇心と食欲で欧米文化の醍醐味を堪能する。大学3年次に念願のドイツ留学を果たし、静かな街・アウグスブルクで郷土史を専攻。帰国後はフリーライターとして活動を開始し、おもに雑誌やWebで執筆活動を続ける。今回の処女作では、イラストも手がけた。
登録情報
- 出版社 : こう書房 (2004/4/1)
- 発売日 : 2004/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 223ページ
- ISBN-10 : 4769608276
- ISBN-13 : 978-4769608271
- Amazon 売れ筋ランキング: - 587,925位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年1月27日に日本でレビュー済み
日本で生活していると、欧米文化に接しているつもりでも宗教や生活習慣についてまだまだ知らないことは多いと気づかされる本です。
この本は上部に分かりやすすぎる説明文、中下段にイラストが載っており、どちらからでもすんなり入っていける造りになっています。
面白いのは一つ一つの内容がキリスト教からドラッグまで多岐に渡りながらも、そういうことだったのか〜と目から鱗が落ちるような発見があることです。おまけに人名解説が載っていますが、知りたくてもなかなか見つからなかった貴重な情報でした。
映画や海外ドラマに興味がある人だけでなく、教養としてすべての人にお勧めしたいです。
この本は上部に分かりやすすぎる説明文、中下段にイラストが載っており、どちらからでもすんなり入っていける造りになっています。
面白いのは一つ一つの内容がキリスト教からドラッグまで多岐に渡りながらも、そういうことだったのか〜と目から鱗が落ちるような発見があることです。おまけに人名解説が載っていますが、知りたくてもなかなか見つからなかった貴重な情報でした。
映画や海外ドラマに興味がある人だけでなく、教養としてすべての人にお勧めしたいです。
2006年6月11日に日本でレビュー済み
いろいろな映画を引き合いに出してあり、映画をたくさん観ている人には非常に面白いトリビア的な内容です。
マンガが多いので1日で読めます。
ハリウッド映画業界のこともわかるので、映画にかかわる仕事を目指している人は、読んでおいて損はないでしょう。オススメ!
マンガが多いので1日で読めます。
ハリウッド映画業界のこともわかるので、映画にかかわる仕事を目指している人は、読んでおいて損はないでしょう。オススメ!
2017年10月2日に日本でレビュー済み
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、
アメリカ、イギリス、アイルランド、イタリア、
に通ずる思想を簡単に紹介しています。
それが出てくる外国映画を紹介して、
この少年はイヌ柄のパジャマを着てるから大丈夫、とか、
神父さんがエイトボールを拾い上げた後、少年たちには悲劇が、とか、
この名前はアナグラムになっていて、並び替えるとなんと・・・とか、
「へー」っと何度も言ってしまう内容でした。
アメリカ、イギリス、アイルランド、イタリア、
に通ずる思想を簡単に紹介しています。
それが出てくる外国映画を紹介して、
この少年はイヌ柄のパジャマを着てるから大丈夫、とか、
神父さんがエイトボールを拾い上げた後、少年たちには悲劇が、とか、
この名前はアナグラムになっていて、並び替えるとなんと・・・とか、
「へー」っと何度も言ってしまう内容でした。
2004年5月20日に日本でレビュー済み
本書は、単なる映画作品のうんちく集ではなく、その作品の背景にある約束事や、日本人には馴染みにくい欧米社会の歴史、宗教、慣習などを、イラスト入りで分かりやすく説明している点が、西洋文化全般にも応用できそうで勉強にもなり、面白くも感じました。例をあげると、第二次世界大戦末期、早口の薩摩弁による日本軍の暗号を、米軍が解読できなかった話を、『プライベート・ライアン』で紹介したり。比較的差別のなかった映画業界において、ユダヤ系だったため、名前を変えた俳優・女優の中にエリザベス・テイラーがいたり。『バスケットボール・ダイアリー』のディカプリオが、尻見せした行為は相手への侮蔑に相当し。左手の薬指に結婚指輪をはめる習慣が、血管が心臓に直結しているというよりも、権威をあらわす右手、服従を示す左手の意味から、夫が妻にはめる「服従」のしるしとするとの指摘が意外でした。使われる映画もドラマ、恋愛、ホラー、SFと幅広く、特にコスチュームプレーの映画が好きな人にはお勧めします。
2013年10月20日に日本でレビュー済み
ハリウッド映画を見ている時、英米文化の知識がない日本人には理解が及ばない形で物語が展開していくときがあります。より深くアメリカ映画を楽しむために、そうした文化的背景を指南してくれる一冊です。
まず基本となるのは聖書の知識です。
例えば『マトリックス』にはトリニティというキャラクターが登場するが、これは父なる神、子なるキリスト、そして聖霊を表す言葉。そしてキリスト=ネオ、神=モーフィアス、そして聖霊=トリニティということで3人の登場人物は三位一体を表していると解釈できるのだとか。
また『サイン』のグラハム一家の服装は全員青色。これも三位一体を表す聖なる色とのことです。
この他にも習慣や歴史、社会制度など英米文化の幅広い分野に渡って様々な解説がされていきます。
ただし、後半になるとどういうわけか誤解を与える記述や間違った記述が目立ちます。
166頁で『2001年宇宙の旅』のコンピューターHALは「IBM社より一歩先行くコンピューターとして、IBMのアルファベット三文字のひとつ前の文字から(I→H,B→A,M→L)名付けられた」と著者は書いています。これは俗説であり、実は原作者のアーサー・C・クラークはこの俗説に立腹していたようです。ですから彼は続編の『2010年宇宙の旅』でHeuristically programmed Algorithmicのことだと書いています。
182頁でスコットランド系の名字は「O’」がつくと説明しておきながら、すぐ後の186頁で『風とともに去りぬ』のスカーレット・オハラは名前に「O」がつくのでアイリッシュだと述べています。スコットランド系に限らずアイリッシュ系の名字にも「O」が付くことはありますので、記述内容に誤りはないものの、読者をまごつかせる書き方だといえるでしょう。
185頁ではチャップリンをユダヤ系であると紹介していますが、これも俗説にすぎません。
チャップリンはナチズムに反対するため、自分がユダヤ系ではないということをあえて強調しなかったと言われています。
まず基本となるのは聖書の知識です。
例えば『マトリックス』にはトリニティというキャラクターが登場するが、これは父なる神、子なるキリスト、そして聖霊を表す言葉。そしてキリスト=ネオ、神=モーフィアス、そして聖霊=トリニティということで3人の登場人物は三位一体を表していると解釈できるのだとか。
また『サイン』のグラハム一家の服装は全員青色。これも三位一体を表す聖なる色とのことです。
この他にも習慣や歴史、社会制度など英米文化の幅広い分野に渡って様々な解説がされていきます。
ただし、後半になるとどういうわけか誤解を与える記述や間違った記述が目立ちます。
166頁で『2001年宇宙の旅』のコンピューターHALは「IBM社より一歩先行くコンピューターとして、IBMのアルファベット三文字のひとつ前の文字から(I→H,B→A,M→L)名付けられた」と著者は書いています。これは俗説であり、実は原作者のアーサー・C・クラークはこの俗説に立腹していたようです。ですから彼は続編の『2010年宇宙の旅』でHeuristically programmed Algorithmicのことだと書いています。
182頁でスコットランド系の名字は「O’」がつくと説明しておきながら、すぐ後の186頁で『風とともに去りぬ』のスカーレット・オハラは名前に「O」がつくのでアイリッシュだと述べています。スコットランド系に限らずアイリッシュ系の名字にも「O」が付くことはありますので、記述内容に誤りはないものの、読者をまごつかせる書き方だといえるでしょう。
185頁ではチャップリンをユダヤ系であると紹介していますが、これも俗説にすぎません。
チャップリンはナチズムに反対するため、自分がユダヤ系ではないということをあえて強調しなかったと言われています。