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兵隊やくざ 新装版: 貴三郎一代 (光人社ノンフィクション文庫 146) 文庫 – 2003/9/1
有馬 頼義
(著)
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- 本の長さ295ページ
- 言語日本語
- 出版社潮書房光人新社
- 発売日2003/9/1
- ISBN-104769821468
- ISBN-13978-4769821465
登録情報
- 出版社 : 潮書房光人新社 (2003/9/1)
- 発売日 : 2003/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 295ページ
- ISBN-10 : 4769821468
- ISBN-13 : 978-4769821465
- Amazon 売れ筋ランキング: - 576,077位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前持っていた愛読書でしたが、紛失してしまったので、再購入。早速読み返しました。やはり、傑作。一気に読めます。
2018年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
描かれている時代や環境、状況は血生臭く泥臭いものなのですが、作者の出自のおかげか、全体に上品で静謐なものを感じさせる文体と世界観です。
どこか高貴な香りを漂わせる主人公と、野卑であけっぴろげな大宮の交わりは、今となってはブロマンスかBLか、と読めるほど叙情的。女性的な視点で作られたようにも思えます。そういう切り口でもおすすめ。
どこか高貴な香りを漂わせる主人公と、野卑であけっぴろげな大宮の交わりは、今となってはブロマンスかBLか、と読めるほど叙情的。女性的な視点で作られたようにも思えます。そういう切り口でもおすすめ。
2019年2月8日に日本でレビュー済み
人道的配慮の削ぎ落とされた日本軍において、最も悲惨なのが初年兵である。不条理な制裁を受け、奴隷のように扱われる。逃げ出そうにも、駐屯地が満州の辺境の地とあっては、凍え死ぬか、狼に食われるか、力尽きて野垂れ死ぬだけ。それでも脱走を企てる者がいる。自殺者も当然のように出る。
主人公は元やくざの初年兵、大宮貴三郎。
熊のような巨体に鉄のような面の皮を持つこの男には、日本軍の上下関係も形無し。制裁と称して殴られようが、ケロリとして、上官が手を痛める始末。
絶対服従が鉄則の上官を半殺しにして指を一本ずつ折ったり、上官御用達のピー屋(女郎屋)に忍び込み女がくたくたになるまで抱き倒したり。
団体行動に向かない大宮を、初年兵係でたまたま面倒を見ることになった「私」が大学卒の頭脳と古年兵の特権で守り助けてゆく。次第に大宮に感化され、反骨の気概を取り戻してゆく「私」。
抑圧された一寸先は死という状況で、大宮と「私」が苦しみ、泣き、笑い、喰い、飲み、暴れ、力強く生きる様は、とにかく痛快。
学校や会社や組織で苦しみながらも、したたかに、思い切り生きようとする男たちに読んで欲しい不朽の名著。
主人公は元やくざの初年兵、大宮貴三郎。
熊のような巨体に鉄のような面の皮を持つこの男には、日本軍の上下関係も形無し。制裁と称して殴られようが、ケロリとして、上官が手を痛める始末。
絶対服従が鉄則の上官を半殺しにして指を一本ずつ折ったり、上官御用達のピー屋(女郎屋)に忍び込み女がくたくたになるまで抱き倒したり。
団体行動に向かない大宮を、初年兵係でたまたま面倒を見ることになった「私」が大学卒の頭脳と古年兵の特権で守り助けてゆく。次第に大宮に感化され、反骨の気概を取り戻してゆく「私」。
抑圧された一寸先は死という状況で、大宮と「私」が苦しみ、泣き、笑い、喰い、飲み、暴れ、力強く生きる様は、とにかく痛快。
学校や会社や組織で苦しみながらも、したたかに、思い切り生きようとする男たちに読んで欲しい不朽の名著。
2013年10月17日に日本でレビュー済み
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久しぶりにとても面白い小説を読みました。
兵隊小説ですが、オススメですよ。買いです。
兵隊小説ですが、オススメですよ。買いです。
2010年8月18日に日本でレビュー済み
映画の、しかも気軽に楽しい娯楽作の原作だから、
と油断して読んだらこれがじっくり読ませる
良い作品で、トクしたなあ、という気分です。
入ってる文庫が特殊なので、あまり広く読まれなくなって
いるようですが、もったいないです。
基本に反戦の精神があれども大きく構えずに、
軍隊の抵抗しがたい風習に、語り手と貴三郎が、
あの手この手で歯向かったり、計算違いで
さんざんな目に会ったりする顛末を、
最後まで視点にブレのない、強靭さを秘めた
抑えた筆致で描きます。
娯楽小説としても面白いし、戦前の主流作家たちの
ユーモアをまじえたもの、木山捷平さんなんかの
テイストも感じます。
少しオーバーですがいぶし銀の傑作、佳品、
といったところでしょうか。
じっくりと面白い本です。
と油断して読んだらこれがじっくり読ませる
良い作品で、トクしたなあ、という気分です。
入ってる文庫が特殊なので、あまり広く読まれなくなって
いるようですが、もったいないです。
基本に反戦の精神があれども大きく構えずに、
軍隊の抵抗しがたい風習に、語り手と貴三郎が、
あの手この手で歯向かったり、計算違いで
さんざんな目に会ったりする顛末を、
最後まで視点にブレのない、強靭さを秘めた
抑えた筆致で描きます。
娯楽小説としても面白いし、戦前の主流作家たちの
ユーモアをまじえたもの、木山捷平さんなんかの
テイストも感じます。
少しオーバーですがいぶし銀の傑作、佳品、
といったところでしょうか。
じっくりと面白い本です。
2021年12月31日に日本でレビュー済み
作者は、旧・筑後国久留米藩主有馬家の第16代当主。有馬 頼義(ありま よりちか)。入隊1年違えば絶対服従の軍隊の凄まじい後輩兵隊へのいじめ暴力の上下関係にも、階級の上の兵隊にも怯まず(ひるまず)、階級も、先輩もくそ喰らえで、恐れず、知恵と勇気と胆力で理不尽な軍隊生活を我が道をゆく二人。勝 新太郎主演の映画ビデオもお薦め。鈴木隆 作「けんかえれじい」もお薦めです。