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巡洋艦入門 新装版: 駿足の機動隊徹底研究 (光人社ノンフィクション文庫 181) 文庫 – 2006/4/1

4.3 5つ星のうち4.3 17個の評価

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 潮書房光人新社 (2006/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 330ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4769821816
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4769821816
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 17個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
入門書ですが、内容が詳しく書かれているので非常に満足してます!
2018年4月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・大東亜戦争における重巡洋艦18隻・軽巡洋艦25隻の全てに図面と写真で説明されています。
・建艦思想は米国と太平洋において艦隊決戦に備えることで、米国の圧倒的建造力に如何に対応するかであった。
・昭和5年ロンドン軍縮条約の枠の中で米・英に対し質(速力・航続力・火力など)の優位に苦心したことが良く分かりました。
 最高の巡洋艦設計者 平賀 穣大佐・(後任)藤本喜久雄大佐そして大園中佐に敬意を払いたい。
・艦の特徴分類に、重巡古鷹型・重巡妙高型・重巡高雄型・重巡最上型・重巡利根型、軽巡天龍型・軽巡球磨型
 軽巡長良型・軽巡川内型、防空巡洋艦五十鈴があり、当時世界に冠たる軍艦だったことが分かります。
・主役が航空機と潜水艦になってからは、その対策が十分でなく多くの将兵と共に沈められた。胸痛むかぎりです。
 時代遅れの男
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 本書では以下の日本海軍巡洋艦の全型を紹介している。文章も平易で適切な解説量であり、写真や図版、同時代の外国の巡洋艦の資料も豊富で、正に入門と称すべき好著なのだが、兎に角誤字誤植が多いのが非常に残念。☆一つ落とす。

重巡古鷹型(古鷹・加古・青葉・衣笠)…平賀穣造船博士の優れた設計が当時の世界水準を凌駕し、日本海軍重巡洋艦の基礎を成した名艦。バランスと予備浮力に絶妙な均整を持つ。第一次ソロモン海戦に大活躍する。

重巡妙高型(妙高・那智・羽黒・足柄)…平賀博士の傑作で、世界に衝撃を与えた歴史的名艦。妙高型の出現がロンドン軍縮条約の日本海軍補助艦艇の抑え込みの遠因となった。米海軍は戦後に到る迄妙高型を凌駕する重巡洋艦を造れなかった。

重巡高雄型(高雄・愛宕・鳥海・摩耶)…妙高型の発展強化型。艦隊旗艦設備を備え、世界最強の重巡洋艦の偉容を誇った。レイテ沖海戦で四隻全ての死命を制せられたのは誠に痛恨である。

重巡最上型(最上・三隈・鈴谷・熊野)…条約制限下で軽巡として建造し、後に主砲を重巡として極秘裡に換装。米軍を驚かせた。新機軸を多量に盛り込み、軽快さを特徴とするが、船殻構造に脆弱さを持つ。

重巡利根型(利根・筑摩)…日本重巡の最終完成型であり、世界最高の傑作重巡とも云うべき名艦。主砲群を前甲板に集中し、後甲板に強力な航空兵装を設置、尚且バランスと余裕に長じる。日本の建艦技術の精華を示した。

軽巡天龍型(天龍・龍田)
軽巡球磨型(球磨・多摩・北上・大井・木曾)
軽巡長良型(長良・五十鈴・名取・由良・鬼怒・阿武隈)
軽巡川内型(川内・神通・那珂)…前型の天龍型を経て完成したのが、いわゆる5500トン型軽巡である。英軽巡に範を取り、高速・重武装で当時の世界水準を凌駕した。本級14隻の存在は列国の垂涎の的であったという。大正年間就役の老齢艦であったが、近代化と持ち前の高速力で太平洋戦争の全方面の作戦に参加。防空巡洋艦(五十鈴)、重雷装艦後に回天搭載艦(北上・大井)などのバリエーションを持つ。

軽巡夕張型(夕張)…条約下の制限と、大恐慌下の緊縮財政によって、5500トン型軽巡の戦力を3500トンの艦体に極限まで切り詰めて設計。実験的には成功したが、余裕のない構造だったため汎用性を欠いていた。平賀デザインの本艦は、後の古鷹型以降の日本巡洋艦の始祖となった

軽巡阿賀野型(阿賀野・能代・矢矧・酒匂)…5500トン型軽巡の後を承けて、最新鋭駆逐艦を率いる水雷戦隊旗艦として竣工。速力・航続力・凌波性・兵装・防御力何れにも優れ、尚且つ艦容の美しさを誇る名艦。

軽巡大淀型(大淀)…阿賀野型を拡大設計し、潜水艦隊旗艦として設計されるも、後連合艦隊旗艦として改修されるなど、本来の任務と異なった艦歴を辿った。

軽巡香取型(香取・鹿島・香椎)…少尉候補生の遠洋航海の練習巡洋艦として竣工するも、戦時には潜水艦隊旗艦や輸送船団直衛に奮戦した。

 以上、重巡洋艦18隻、軽巡洋艦25隻を誇った日本海軍であったが、終戦時に戦闘航行可能なものは酒匂、鹿島のみで、とにもかくにも浮いているもので妙高、高雄、北上。大破着底しているもので青葉、利根、大淀という惨憺たる状況となっていた。刀折れ矢尽き、の言葉の儘である。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
  連合艦隊の高速巡洋艦について造艦技術と国際外交史そしてそれらの戦史の知識が満載の一冊。どの章も面白く読めるように配慮されている。造艦上のやや難解な部分も少なく、当時の日本の軍艦造艦技術が世界をリードしていたことがよくわかる。それがあったればこそ戦後に日本が造船大国になれたのだと誰もが思うであろう。特に、「妙高」型や「高雄」型の章はその意味でとくに面白い。しかも後者は、旗艦としての指揮能力という意味で現代のイージス艦と艦橋の形態において一脈通じるものがあるように思われる。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
たくさん種類のある巡洋艦。
戦艦や空母と違って、メカニック的な本は少ないけれど、
本書は詳しい内容です。
2009年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第2次大戦中良く使われていた巡洋艦とはどのようなもので、どのように使われたかを知りたくて巡洋艦入門というタイトルに引かれて購入した。

しかし実際読んでみると、外国の巡洋艦についても日本の巡洋艦との比較という形で紹介されているが、事実上日本の巡洋艦についての解説と見たほうが良い。本書の最後のページを見ると、単行本で出版された当初のタイトルは「連合艦隊巡洋艦」と記されているがそのほうが内容にあったタイトルだと思う。

とはいうものの、日本の巡洋艦についてであれば全般的に良く情報がまとめられており、日本の巡洋艦についての入門としても良いだろうと思える。

ただし、単なるハードウェアとしての説明や戦記的記録を集めたような内容が目につき、著者が当時の巡洋艦を含めた海軍全般について本当に理解しているのか疑わしく感じる点もある。

一例を挙げれば、艦隊旗艦としての役割を担うことを求められ、また実際戦艦を率いて旗艦として使われた高雄型は、具体的に戦艦よりもどういう点が旗艦として優れていたのか一切説明はない。また高雄の巨大な艦橋の理由を近代兵器の出現が戦術を複雑にし機能的な指揮所が必要になったからだとしているが、それでは諸外国において同様のものがなく、それどころか、巨大な艦橋を実戦向きではないとして批判していたことをどう考えるのか?諸外国では近代兵器を巡洋艦に導入せず、戦術も単純で機能的な指揮所が不要だったから艦橋は小さいままであったとでも言うのだろうか?
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年2月22日に日本でレビュー済み
 「巡洋艦入門」というタイトルからこれを現代の巡洋艦の入門書と誤解して買う人もいるかもしれない。しかし、奥付の前の頁にあるように、この本は昭和52年に廣済堂出版から刊行された単行本 「連合艦隊巡洋艦」を文庫化したものである。さて連合艦隊の巡洋艦は明治時代からあるが、この本には、主に太平洋戦争で活動した日本の巡洋艦の話が書いてある。また、「入門」とあるが、読者にもある程度の予備知識が必要である。例えばシェルターデッキ(208頁)、ガーダー(258頁)等の船体構造についての知識、高中低圧ギヤードタービン(308頁)等の機関についての知識がないと、すっきり理解できたとは感じられないだろう。従ってタイトルは本来、「太平洋戦争の日本巡洋艦」とでも付けるべきものである。
                      
 さてこの本だが、内容以前に1)図や写真の印刷やその挿入位置、2)誤植等が気に掛かる。
 
 まず、1)図や写真の印刷やその挿入位置。
21ページの古鷹の写真は黒くつぶれていてどこに何があるかわかりにくい。84ページの那智の缶室の図や85ページの那智の断面図も番号がとても読みにくい。
 
 軽巡「北上」の説明は231頁までで終わっているにも関わらず、50頁も先の軽巡「阿賀野」の説明の途中に「北上」の図が唐突に出てくる(282頁〜283頁)。しかもその図は番号に埋もれて何が何だかさっぱりわからない。一体どういう事なのか。
 
 309頁の軽巡「大淀」の写真の説明に「15.5センチ砲や長10センチ高角砲などの様子がよく分かる」とある。しかし、主砲はともかく高角砲はよく分かると言えるレベルではない。写真の撮り方からすると、もし見えるとすれば右舷前部の高角砲が写真左中部辺りに見えるはずだがよく分からない。トリミングの問題なのだろうか。
 
 
 次に、2)誤植等について。
 目次に『名鑑「利根」型』とあるが『名艦「利根」型』だろう。軍艦の本なのだから「艦」の字を間違えてはいけない。14頁の「オマハ型に対向する」は「オマハ型に対抗する」だろう。64頁の「白軍」は「自軍」だろう。110頁の「九五式水偵四基」は「九五式水偵四機」だろう。183頁の「戦艦艦」は「戦闘艦」だろう。193頁の「名鑑といわれ」は「名艦といわれ」だろう。194頁の「中型洋館艦」は「中型巡洋艦」か。211頁の『「やや欠点をもった艦になってしまった』だが、閉じる方の“」”もないし“「”は不要だろう。230頁の「艦橋から三角形の筒状で」は「艦橋が三角形の筒状で」の誤りだろう(ただ「艦橋は三角柱状をしており」という表現にした方がわかりやすいと思う)。255頁の平賀護博士は平賀譲博士の誤りだ。284頁の「九八センチ連装高角砲」は凄い。大和の主砲どころかドイツ陸軍の列車砲グスタフをも凌ぐ超巨砲だ。そんな物があるわけはないから「八センチ連装高角砲」の誤りだろう。「309頁の「防御甲鈑もつことはできない」は助詞が抜けおちている。「防御甲鈑を持つ事はできない」だろう。325頁の「両艦は、戦争後期に南方から帰艦し、対潜部隊の帰艦として改装された」は「両艦は、戦争後期に南方から帰還し、対潜部隊の旗艦として改装された」の誤りだろう。330頁にも「世界をリードした名鑑ばかりであった」という文があるが「世界をリードした名艦ばかりであった」の誤りだろう。誤植の一つの原因として、ワープロソフトでかな漢字変換をした後に、その変換が妥当かどうかのチェックをきちんとしていないという事が推側される。
 
 このように内容以前の問題がある。出版社の社長は古物商にでも行き、帝国海軍で使用されていたという精神注入棒でも買ってきて、この本の担当者に気合いを入れる必要があるかもしれない(勿論冗談です)。
 
 
 
 さて内容だが太平洋戦争で使用された日本巡洋艦について214頁までは重巡について215頁から326頁までは軽巡について、それぞれ歴史を追って型別に説明してある。この構成は適切だろうか。この本の説明の仕方では重巡、軽巡の説明の初めに重なる部分が出てしまう。重巡利根型の説明の後に再び帆走時代の巡洋艦に戻るのでわかりにくいと思う。
私は次のようにした方が良いと思う。
 
 まず近代以前のフリゲート、コルベットについて説明し、次に防御巡洋艦から近代の軽巡の5500トン型(つまり球磨型、長良型、川内型)までを説明する。その後にアメリカ海軍のオマハ型の説明をし、それに対抗する為に古鷹が建造されたと説明する。その後「海軍軍備制限ニ関スル條約」が結ばれ、やがて、それで制限のされていない、8インチ砲を搭載し基準排水量1万トンまでの軍艦を各国が建造するようになったと説明する。日本でも妙高型、高雄型などの条約型重巡が建造されたり古鷹型の改装が行われるようになったと書く。また、最上型軽巡が建造されたいきさつを書く。ただ、上記条約により主力艦で日本は英米に比し劣勢なので、戦争となった場合に優勢な敵主力艦を漸減する為に、水雷部隊が強化されその旗艦として5500トン型よりも高速で砲力のある阿賀野型軽巡の建造となったと説明する。本来、最上型軽巡として建造中だった利根、筑摩だが世界情勢の変化により設計変更となり重巡として竣工し、既に竣工していた最上型軽巡の主砲の換装も同じ頃行われたと書く。
このような、時間軸を一本にした構成の方がわかりやすいと思う。 

 図や表の内容そのものについてもいろいろな問題がある。
たとえば10頁の19世紀イギリス海軍のフリゲート、インコンスタントの図だが、もっと良い物はなかったのだろうか。ラフなスケッチだし、第一まだマスト等は描きかけではないのか。ウィキペディアにはもっときちんとした絵が示されている。12頁の千代田の図もひどい。上面図には艦上構造物がほとんど描きこまれておらず、側面図(?)と矛盾している。上面図だけを見るとまるで空母だ。これもウィキペディアを見ると立派な写真が示されている。千代田は日本海海戦にも出動した。探せば写真の一枚くらい見つけられたのではないかと思う。114頁の表中、日本の九三式魚雷の射程が400000mとなっている。射程が400kmもある魚雷などない。本文を読むと40000mの誤りだとわかる。
 
 文章も明晰ではない。これがこの本の最大の欠点だと思われる。あちこちに意味の通じない叙述がある。一例を挙げれば243頁に「昭和十九年になって、日本海軍ははじめて防空巡洋艦をもったことになる」とある。しかし、次頁には「防空巡の実現をついに見ることがなかったのは、大きな過失である」とある。どういう風に理解すれば良いのか。
 
 その他の点だが、著者は軍縮会議について間違った理解をしているのではないかと思う。それについて説明したい。しかしその前に各軍縮条約の名称について一言。

 大正10年から11年にかけてのワシントン会議では海軍軍縮の他に様々な事が話しあわれたが海軍軍縮についての条約は正式には『海軍軍備制限ニ関スル條約』という。また昭和5年に締結された軍縮条約は正式には『千九百三十年「ロンドン」海軍條約』という。昭和五年にロンドンへ軍縮会議の日本側首席全権として行った若槻禮次郎の回顧録「古風庵回顧録」には会議の名称を『1930年ロンドン條約』とする事に首席全権だけの会議で決めたと書いてある。しかし、ロンドン条約の正文と共に訳文が掲載されている昭和6年1月1日の官報号外には『千九百三十年「ロンドン」海軍條約』と書いてある。だから若槻氏の記憶違いではないかと思われる。さて以下の文では読みやすくする為に『海軍軍備制限ニ関スル條約』をワシントン条約、『千九百三十年「ロンドン」海軍條約』をロンドン条約と呼ぶ事にする。
 
 18頁に「ワシントン軍縮会議が開かれ、巡洋艦については重巡と軽巡の二種に分類されたのであった」という文がある。また65頁にも同じような事が書いてある。しかし、ワシントン条約には巡洋艦という言葉すら出てこない。巡洋艦の分類はロンドン条約第15条でなされていて、口径6.1インチを超える砲を搭載する巡洋艦を甲巡、6.1インチを超えない砲を搭載する巡洋艦を乙巡としている(因みにこの条約の正文は英文と仏文である。上記の官報号外を見ると、重巡や軽巡ではなく甲巡、乙巡という訳語が使われている)。   
 
 102頁に「浜口首相が軍令部の同意なしに条約に調印した」とあるがこれもおかしい。署名調印したのは勿論ロンドン会議に出席した全権である。具体的には若槻禮次郎、財部彪、松平恒雄、永井松三の4人である。
 
 また103頁にロンドン海軍軍縮条約の内容と題する表がある。これにも疑問を感じる。

 ロンドン条約にはたとえばこの表にあるような、主力艦の合計基準排水量を日本31万5千トン、英米が各52万5千トンとする条文はない。主力艦単艦の基準排水量を3万5千トン以下とする条文もない。備砲を16インチ以下とする条文もない。主力艦の定義やその制限はワシントン条約で定められている。
 
 また、日本の重巡の基準排水量の合計の制限がこの表では108000トンとなっているが108400トンが正しい。
 
 更に不満を言えば、この表では重巡の備砲が6.1インチ以上、軽巡の備砲が6.1インチ以下と書いてある。これだと備砲の最大口径が丁度6.1インチの巡洋艦はどちらに分類されるのか判らなくなってしまう。この表が誤っているのだ。上述したように重巡とは6.1インチ以上の砲を有する巡洋艦ではなく、6.1インチを超える砲を有する巡洋艦である。
 
 111頁に「翌九年十二月、ついに日本はワシントン条約を一方的に破棄した」という表現があるがこれも誤解を招く表現だと思う。ワシントン条約の第23条には、「条約は1936年12月31日まで有効である。ただどの締約国もその2年前に廃止の意向を示さなければ有効期限が延長される」という意味の事が書いてある。日本はこの条文に従って1934年(つまり昭和九年)12月に、あらかじめ定められた1936年末を越えて延長する意思はない事を通告したに過ぎない。この本のこの書き方だと昭和九年末にワシントン条約を日本が一方的に終了させた感じがするが、実際にはワシントン条約はあらかじめ決められた通り昭和十一年末まで続いた。
 
 第一法規出版の「日本海軍史 第三巻 通史 第四編」の第1章、第2章には両条約締結に至るまでの経緯と条約締結の影響が詳述されている。少し難しいがこの頃の世界史を百科事典などで復習されてから読まれると良いだろう。 
 
 戦史の記述についても疑問を感じる箇所がある。  
 
 93頁に「太平洋戦争では艦隊同士の激突はまったく影をひそめてしまったので、重巡が発射管を活用して攻撃を展開した例はほとんどなかった」という記述があるが、そうでもないのではないか。

 たとえばこの本にも載っているが「スラバヤ沖海戦」だ。共に十数隻からなる大艦隊同士の砲雷撃戦だ。この時重巡羽黒は魚雷を発射している。
 また、これもこの本に載っているが「第一次ソロモン海戦」だ。これも砲雷撃戦だ。日本側の数隻の重巡は魚雷を発射している。
 「サボ島沖夜戦」でも重巡衣笠は極めて有効な砲雷戦を実施したと戦史叢書「南東方面海軍作戦<2> 195頁」に描写されている。
 
 その他に疑問を感じるところとしては次の二点がある。
102頁には「陸海軍将校が犬養首相を殺傷した」と書いてあるが、これは誤り。首相官邸を襲撃したのは海軍将校と陸軍士官候補生(陸軍士官学校生徒)からなるグループである。士官候補生は士官ではないから将校と言えないし首相を撃ってもいない。犬養首相を撃ったのは三上海軍中尉と黒岩海軍少尉である。だからこの文は「海軍将校が犬養首相を殺害した」とすべきと思う。
 
 50頁の「他国の魚雷の燃料は石油のケロシンを用いていたが、日本海軍の場合は、液体酸素を燃料としていた」という記述は噴飯ものである。液体酸素は従来の空気の代わりに用いられているのだ。酸素が燃えるのではない。酸素が物質と化合して熱や光が発生する事を燃焼と言い、その酸素と化合する物質を燃料と呼ぶのだ(この場合はケロシン)。
 
 佐藤氏の他の著作を読んだ時にはそんなに悪いものとの印象は持たなかった。この本はどうしてこんなに出来が悪いのだろう。一つには太平洋戦争中の巡洋艦について書くには様々な分野の知識が必要で、それは一人の人間の頭脳に収まりきれるものではないと言う事があるだろう。第一次大戦後の世界情勢、軍縮会議、船体の構造、機関、兵装、戦史、どれ一つ取っても大変だ。本来数人の各分野の専門家が分担して書くべきものなのかもしれない。だから著者は健闘したと言うべきかもしれない。
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2004年11月23日に日本でレビュー済み
日本海軍の巡洋艦史を知りたければこの本を読むべし!木曽型はもちろん大淀型までの軽巡洋艦・重巡洋艦を詳しく解説し、尚且つ戦記をも記載されている、傑作。その多くの逸話は、未熟な自分を感動させました。特に、「神通」の最後は、日本海軍の魂ともいえるでしょう。
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