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POSSE vol.9 もう、逃げだせない。ブラック企業 単行本 – 2010/12/10
POSSE
(著)
「ブラック企業」「ブラック会社」という言葉が就活中の学生や、働く若者のあいだでよく聞かれます。その体験談、見分け方などの情報が溢れる中で、「ブラック企業」はもう珍しい現象ではなくなっています。そこで本特集では、「ブラック企業」の実態、入社してしまった時の対処法、日本社会が「ブラック企業」の時代に突入した歴史と構造、そして制度的な処方箋を議論・提起します。
- 本の長さ168ページ
- 出版社合同出版
- 発売日2010/12/10
- ISBN-104772680098
- ISBN-13978-4772680097
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商品の説明
著者について
熊沢誠/本田由紀/遠藤公嗣/今野晴貴/萱野稔人/濱口桂一郎/笹山尚人/野川忍/木下武男/中西新太郎/大河内泰樹/松丸正/楜沢健/後藤和智/川村遼平
登録情報
- 出版社 : 合同出版 (2010/12/10)
- 発売日 : 2010/12/10
- 単行本 : 168ページ
- ISBN-10 : 4772680098
- ISBN-13 : 978-4772680097
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,724,742位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 61,312位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年12月16日に日本でレビュー済み
ありそうでなかった「ブラック企業」の背景や構造を解き明かし、対案まで提示した充実の一冊。個人的には「ブラック会社」なのか「ブラック企業」なのかということが一番気になったが、どうでもいいようだ。
まず、萱野稔人と濱口桂一郎の対談が面白い。萱野がブラック会社を語るのかと不思議に思ったのだが、うまく濱口から議論を引き出しつつ、後半の国家・共同体などのテーマでは大いに活躍している。濱口は、ブラック企業について簡潔にまとめており、その対処法としての解雇規制緩和論にも果敢に踏み込みながら、規制自由化論者と日本型雇用論者をともに駆逐している。最後の(唐突な)ユニオン批判も含めて、労働市場の流動化の前で思考停止しがちな運動関係者は、ここから大いに刺激を受けるべきではないだろうか。余談だが、「ジョブ型正社員は勝間和代か?」の見出しには笑わせてもらった。
職場の人権主催のシンポジウムからの転載らしいが、熊沢誠、本田由紀、遠藤公嗣、今野晴貴らのシンポジウムも、論者が揃っているため、手堅く面白い。
木下武男の論文は、中核的正社員、周辺的正社員、非正社員の区別を、それぞれ将校、下士官、兵士のアナロジーとしてとらえる図式が秀逸。正社員と非正社員の二項対立に陥りがちな議論が一般的な中で、この枠組みは非常に腑に落ちる。
IT企業が退職勧奨をシステム化した「カウンセリング・アウト」や、若者の自己都合退職の実態、「ブラック業界」などのルポも読ませる。
意外と健闘しているのが今野論文。濱口や木下、シンポジウム、ルポの議論を総ざらいしつつ、新たな視点を加えて論点整理している。
特集からは外れるが、大河内泰樹のホネット論もクオリティが高い。ヘーゲル(「ポリツァイ」「コルポラティオン」のくだりは、ヘーゲルによるベーシックインカム論への当てつけかと思ったが)を引用しながら、ホネットからそのへんの社会学者にありがちな安易な承認論のみの抽出ではなく、むしろそこから現実社会の変革の契機を見出すという展開で、非常に興味をひかれた。
ブラック企業の傾向と対策という冒頭の企画も、若者の雑誌らしく、学生や若手労働者が最低限知っておくべき法律の知識や対処法をまとめている。
前回よりデザイン的も読みやすくなっているようだ。次回は就活特集ということで、いまから楽しみである。
まず、萱野稔人と濱口桂一郎の対談が面白い。萱野がブラック会社を語るのかと不思議に思ったのだが、うまく濱口から議論を引き出しつつ、後半の国家・共同体などのテーマでは大いに活躍している。濱口は、ブラック企業について簡潔にまとめており、その対処法としての解雇規制緩和論にも果敢に踏み込みながら、規制自由化論者と日本型雇用論者をともに駆逐している。最後の(唐突な)ユニオン批判も含めて、労働市場の流動化の前で思考停止しがちな運動関係者は、ここから大いに刺激を受けるべきではないだろうか。余談だが、「ジョブ型正社員は勝間和代か?」の見出しには笑わせてもらった。
職場の人権主催のシンポジウムからの転載らしいが、熊沢誠、本田由紀、遠藤公嗣、今野晴貴らのシンポジウムも、論者が揃っているため、手堅く面白い。
木下武男の論文は、中核的正社員、周辺的正社員、非正社員の区別を、それぞれ将校、下士官、兵士のアナロジーとしてとらえる図式が秀逸。正社員と非正社員の二項対立に陥りがちな議論が一般的な中で、この枠組みは非常に腑に落ちる。
IT企業が退職勧奨をシステム化した「カウンセリング・アウト」や、若者の自己都合退職の実態、「ブラック業界」などのルポも読ませる。
意外と健闘しているのが今野論文。濱口や木下、シンポジウム、ルポの議論を総ざらいしつつ、新たな視点を加えて論点整理している。
特集からは外れるが、大河内泰樹のホネット論もクオリティが高い。ヘーゲル(「ポリツァイ」「コルポラティオン」のくだりは、ヘーゲルによるベーシックインカム論への当てつけかと思ったが)を引用しながら、ホネットからそのへんの社会学者にありがちな安易な承認論のみの抽出ではなく、むしろそこから現実社会の変革の契機を見出すという展開で、非常に興味をひかれた。
ブラック企業の傾向と対策という冒頭の企画も、若者の雑誌らしく、学生や若手労働者が最低限知っておくべき法律の知識や対処法をまとめている。
前回よりデザイン的も読みやすくなっているようだ。次回は就活特集ということで、いまから楽しみである。