虐待という逆境と、人種差別という社会的閉塞感が、その中で立ち上がるカリスマに強い存在感を与えている。
主人公は白人とのハーフ故に、黒人社会でも毀誉褒貶にさらされるが、「帰属できる場所がほしい」「必要とされたい」という意志によって恐れ知らずに突っ走り、その存在を周囲に認めさせていく。
彼を「一人の子ども」として扱い、正道に引き留めようとする大人との関係が、彼に人間味を与えていて魅力的だ。
「カリスマの卵」と「居場所を求める子ども」の間で揺れ動く主人公がどうなってゆくのか、先が気になる作品。
他のレビューにバナナフィッシュとの比較があるが、実父とディーノという「父親」の呪縛から抜け出し、生き方を定めるまでを描いた「成長譚」である本作と、「カリスマと呼ばれる男の謎解きアドベンチャー」であるバナナフィッシュは完全に別物だろう。
正直バナナフィッシュは才能と容姿ありきなストーリー、くどいマンセーが結構きつかったので、本作の方が好みではある。
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カリスマ 1 (宙コミック文庫 BL SIDE) コミック – 2007/3/1
石原 理
(著)
異名は“エル・ガト"。
ストリートの伝説を生きる男アーチャーを描いた、ボーイズラブの名作復活!!
ストリートの伝説を生きる男アーチャーを描いた、ボーイズラブの名作復活!!
- 本の長さ386ページ
- 言語日本語
- 出版社宙出版
- 発売日2007/3/1
- ISBN-104776793555
- ISBN-13978-4776793557
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登録情報
- 出版社 : 宙出版 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- コミック : 386ページ
- ISBN-10 : 4776793555
- ISBN-13 : 978-4776793557
- Amazon 売れ筋ランキング: - 435,968位コミック
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月10日に日本でレビュー済み
そうだよねBLって元々一つだった魂が片割れを探してもう一度一つになるっていう話しの事なんだよね、とかあらためて感じ入ってしまうお話し。超リアルなアメリカ社会を舞台に作者の攻めキャラの原本ともいえるアーチャーという少年がほんとうにカッコイイ。受け(たぶん...この話しの中ではまだ正式にはくっついていないけど)の潜入捜査官は清々しくも強く、アーチャーが完全に悪に染まるのを引きとめる「錨」のような存在で、ストーリーが二人の間を引き離そうとすればするほど読み手の心情はヒリヒリと痛むんです。何度目かの読了ですが、年齢を重ねるとまた見えてくるものもあって、非常に面白かったです(売っては買いを繰り返しているような気も....やっぱりkindleがいいですね)アクション系のお話とBLをくっつけたのがお好きな方におすすめ。ところで、BANANA FISHと似てるかどうかは個人差があるんでしょうが、私は真逆かなと感じました。あっちは少年漫画を枠組みに使ったようないってみれば勧善懲悪的なお話(主人公は善サイド大人たちは悪みたいな)なのに対しこのカリスマは簡単には善悪をわけられるはずもないリアルな社会を舞台に人間の悪魔性といったものを主人公の内側にチラチラと見せてくる。アメリカ人の少年と日本人との恋愛という点ではにてるのかも(BANANA FISHも恋愛ですよね??)しれませんがそもそもの土台設定が大きく違うと思いました(どっちがいいとかいう問題ではもちろんなく) 海外ドラマ大好きですといった腐の方には絶対おすすめです。 「カリスマ」の続編として「犬の王」というのが出てますが私的にはこの「カリスマ全2巻」(別のタイプのバージョンでは4巻)で完です。まるで映画のような終わり方にはほれぼれすること間違いなしです。「犬の王」は途中で止まっているようですし.....。作者さんには頑固たる「(いろんな意味で)ブラックな攻め×(いろんな意味で)ホワイトな受け」があって、それがこのカリスマの後もまるで異次元でループを繰り返しているかのように他のお話しに出てくるわけですが、残念ながら途中で止まっているのもあるんです(いいんですけど全然!好きだし新しいの読めるだけでも満足ですし)それでも、作者の「攻めキャラ×受けキャラ」の完成形を読みたかったら「セルナンバー8 」なんかいかがでしょうか? 魂が一つに戻っていく様子はJUNEでしか埋められない渇きをお持ちの皆様にぴったりかと思います(SFですけど.....) 私の中のアーチャーとケンは「セルナンバー8 」に転化して幸せに暮らしている設定です(笑)
2015年9月5日に日本でレビュー済み
昔この話が好きで、かなり読み込みました。ストーリー、登場人物のセリフ、カッコいい。痺れます。洋画を見ているようで当時、新鮮でした。このような話を描ける作家はボーイズラブ界にはいないのではないでしょうか。
2010年7月30日に日本でレビュー済み
2つの相対的な評価しかなっかたので、ご参考までに。石原理さんの絵柄が好みではなく、いままで敢えて手に取ることはしなかったのですが、この作家さんはストーリーで引き込む数少ない描き手であります。私は今のものよりこの頃の絵のほうが好きです。荒削りで力強くシンプルな線の中で深読みさせる余地があるというか・・・。迷っている方、ぜひお手にとってみて下さい。