ビジュアル重視でそれほど深い内容が書いてあるわけではないですが、ともかく武雄市図書館の目指すものをざっと把握するには良い本です。この計画は市長の主導で進められましたが、市長の「批判されるのは好き、無視されるよりいい」という言葉は実感を伴っていると思います。誰もが今の図書館のあり方に問題を感じていながら動こうとしない人が大半の中、一石を投じる意味は非常に大きいと思います。
武雄市図書館のコンセプトの中で特に惹かれたのが20万冊の蔵書のうち18万冊を開架にするという方法です。回転率のいい本も悪い本も引っ括めて壁面を埋め尽くすというのはどのような光景なのか、ぜひ見てみたいと思います。
タイトルは武雄市図書館ですが後半は本で町おこしを試みる世界の試みを紹介しています。この部分も知らない話ばかりで大変参考になりました。
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図書館が街を創る。 「武雄市図書館」という挑戦 単行本 – 2013/3/28
楽園計画
(著)
九州・佐賀県の西部に広がる武雄市。
人口5万人余りのこの街の市長を務める樋渡啓祐は、
ある夜、何気なくTVを見ていた。
注目の人物に焦点を当てるドキュメンタリー番組。
その夜は、ある企画会社の経営者がスタジオに招かれていた。
画面に一軒の書店が映し出された。
その企画会社がオープンさせたものだという。
それは従来の“書店"とは一線を画す概念のもので、
大変な人気を集めていると司会者が説明した。
樋渡は「これだ! 」と思った。直感だった。
樋渡はすぐに東京への出張の予定を組んだ。
(前書きより)
本書は、常に改革を目指してきた市長の挑戦と、それを支える人々の想い、
それを実現しようという情熱をドキュメンタリー形式で綴ったものである。
~コンテンツ~
・「武雄市図書館」にまつわるいくつかの偶然と必然
・序章 “ハコモノ"に命を吹き込む方法論
対論 樋渡啓祐(武雄市長)× 山崎亮(コミュニティデザイナー)
・第1章「武雄市図書館」という名のひとつの冒険
・第2章「武雄市図書館」を創り続ける人々の肖像
・第3章 書物が宿す光によって故郷を照らす試み
・第4章 図書館のレーゾンデートルを探る道程
・終章 図書館と企画会社の交点
人口5万人余りのこの街の市長を務める樋渡啓祐は、
ある夜、何気なくTVを見ていた。
注目の人物に焦点を当てるドキュメンタリー番組。
その夜は、ある企画会社の経営者がスタジオに招かれていた。
画面に一軒の書店が映し出された。
その企画会社がオープンさせたものだという。
それは従来の“書店"とは一線を画す概念のもので、
大変な人気を集めていると司会者が説明した。
樋渡は「これだ! 」と思った。直感だった。
樋渡はすぐに東京への出張の予定を組んだ。
(前書きより)
本書は、常に改革を目指してきた市長の挑戦と、それを支える人々の想い、
それを実現しようという情熱をドキュメンタリー形式で綴ったものである。
~コンテンツ~
・「武雄市図書館」にまつわるいくつかの偶然と必然
・序章 “ハコモノ"に命を吹き込む方法論
対論 樋渡啓祐(武雄市長)× 山崎亮(コミュニティデザイナー)
・第1章「武雄市図書館」という名のひとつの冒険
・第2章「武雄市図書館」を創り続ける人々の肖像
・第3章 書物が宿す光によって故郷を照らす試み
・第4章 図書館のレーゾンデートルを探る道程
・終章 図書館と企画会社の交点
- 本の長さ127ページ
- 言語日本語
- 出版社ネコ・パブリッシング
- 発売日2013/3/28
- ISBN-104777053407
- ISBN-13978-4777053407
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登録情報
- 出版社 : ネコ・パブリッシング (2013/3/28)
- 発売日 : 2013/3/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 127ページ
- ISBN-10 : 4777053407
- ISBN-13 : 978-4777053407
- Amazon 売れ筋ランキング: - 707,813位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 47,402位アート・建築・デザイン (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新しいものを入れたいという熱意は分るが、図書館とは何かをしっかりと検討しないまま、書店の営業を図書館機能と混同してしまったことが残念である。しかし、そのことを正直に記述している点で、ある意味、意義のある出版だと思った。樋渡市長と増田社長の出会いが「代官山蔦屋書店」であり、図書館ではなかったという点がポイントである。
2013年11月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
町おこしを語る新商売。写真集ですよね。ツタヤさん、スタバさんが、図書館を経営し、公務員を削減する時代は理解できる。だが、街並みの全体像なしに、消費構造の分析なしに物事は定着しない。流行をおえば、流行に超えられる。不易流行、この要素の煮詰めがなさすぎ。
2013年9月25日に日本でレビュー済み
佐賀県の武雄市が、その市立図書館の管理者としてカルチュア・コンビニエンス・クラブを指名し、管理・運営を委託した.この「武雄市図書館」再構築プロジェクト発足の経緯や、実際にプロジェクトに携わった人々,新生の「武雄市図書館」の職員,ユーザーへのインタビュー記事から成る.
新生「武雄市図書館」の特徴は,1)開館時間の拡大,2)開架されている書籍の割合増と雑誌の種類の拡大,3)自動貸出機を利用する場合のポイント付与,4)カフェと新刊書店の併設,5)読者目線での書籍配架など.
本の力による町興しの例として,長野県高遠市,福島県只見町,山形県川西町,群馬県南牧町,英国ヘイ・オン・ワイが紹介されている.また,図書館の歴史(一部の限られた人々のための図書館から、一般庶民のための図書館への進歩)や美術系大学図書館の例などが語られている.
町興しという観点から,新生「武雄市図書館」のプラス面が語られている一方、マイナス面については触れられていない.例えば,新生に伴う、図書館員の処遇の問題,所蔵図書をカフェでも読む事が出来るのだが、本の汚損は無いのか?などは触れておくべきだろう.雑誌の拡充は結構だが,図書館として備えるべき基幹図書の予算が確保されているのか?も気になる.その辺も書いて欲しかった.
本書は,比較的大判の写真を多用しているが内容的にそこまで大きくする意味はないと感じる.またその写真の上に活字を被せている頁が目につくが,印刷用紙がザラザラした触感で写真の鮮明性を損ねると同時に読みづらくしている.結局,写真の内容,紙質の点から、大型写真を使用する必要は無く,書籍サイズとしてもA5版に出来たのではないかと思える.
新生「武雄市図書館」の特徴は,1)開館時間の拡大,2)開架されている書籍の割合増と雑誌の種類の拡大,3)自動貸出機を利用する場合のポイント付与,4)カフェと新刊書店の併設,5)読者目線での書籍配架など.
本の力による町興しの例として,長野県高遠市,福島県只見町,山形県川西町,群馬県南牧町,英国ヘイ・オン・ワイが紹介されている.また,図書館の歴史(一部の限られた人々のための図書館から、一般庶民のための図書館への進歩)や美術系大学図書館の例などが語られている.
町興しという観点から,新生「武雄市図書館」のプラス面が語られている一方、マイナス面については触れられていない.例えば,新生に伴う、図書館員の処遇の問題,所蔵図書をカフェでも読む事が出来るのだが、本の汚損は無いのか?などは触れておくべきだろう.雑誌の拡充は結構だが,図書館として備えるべき基幹図書の予算が確保されているのか?も気になる.その辺も書いて欲しかった.
本書は,比較的大判の写真を多用しているが内容的にそこまで大きくする意味はないと感じる.またその写真の上に活字を被せている頁が目につくが,印刷用紙がザラザラした触感で写真の鮮明性を損ねると同時に読みづらくしている.結局,写真の内容,紙質の点から、大型写真を使用する必要は無く,書籍サイズとしてもA5版に出来たのではないかと思える.
2013年5月4日に日本でレビュー済み
TSUTAYAが図書館の指定管理者になるという話を聞いて、その時はなんだかあまり好ましくない感じがしました。私が住む地方都市にもTSUTAYAはありますが、売っている本は雑誌や常備品ばかりで書店としてのおもしろさはどこにもなく、狭い旧街道の渋滞を作り出す(そして客層もヤンキーっぽい人が多い)「文化」とは程遠い存在です。
しかし、この本を読んで、ああ、TSUTAYAやそれを取り巻く人々の中には、ちゃんと「本のある空間」が大好きな人がいるんだなと思いました。図書館の指定管理者制度で私の家の近くの図書館も民間が入ってだいぶ変わりました。帰り際に「ありがとうございました」と挨拶までしてくれます。こっちが無料で借りているのでむしろありがとうと言いたいくらいなのですが…(若干の違和感)。しかし、どこかカビ臭い書庫のような感覚は抜けきれないのです。その理由は、本書を読んでわかりました。
図書館も書店も「本のある空間」です。そこをどうしていくか。貸し出すのと売るのは一見違う話に聞こえますが、「本のある空間」があって、「本が大好きな人」が集まることに違いはありません。蔵書数や棚作り、店内外の環境、従業員の働きなど、多くの図書館で(書店も)再構築していく時期に差し掛かっているのではないでしょうか。
多くの図書館員さん、書店員さん、そして「本のある空間」が大好きな人にこの本を読んでもらいたいです。読んで思った「!」を、ちょっとずつ持ち寄れば、私たちが大好きな図書館がもっと魅力的になっていくと思います。そんなわけで、近所の図書館にこの本を寄贈したいと思います。
しかし、この本を読んで、ああ、TSUTAYAやそれを取り巻く人々の中には、ちゃんと「本のある空間」が大好きな人がいるんだなと思いました。図書館の指定管理者制度で私の家の近くの図書館も民間が入ってだいぶ変わりました。帰り際に「ありがとうございました」と挨拶までしてくれます。こっちが無料で借りているのでむしろありがとうと言いたいくらいなのですが…(若干の違和感)。しかし、どこかカビ臭い書庫のような感覚は抜けきれないのです。その理由は、本書を読んでわかりました。
図書館も書店も「本のある空間」です。そこをどうしていくか。貸し出すのと売るのは一見違う話に聞こえますが、「本のある空間」があって、「本が大好きな人」が集まることに違いはありません。蔵書数や棚作り、店内外の環境、従業員の働きなど、多くの図書館で(書店も)再構築していく時期に差し掛かっているのではないでしょうか。
多くの図書館員さん、書店員さん、そして「本のある空間」が大好きな人にこの本を読んでもらいたいです。読んで思った「!」を、ちょっとずつ持ち寄れば、私たちが大好きな図書館がもっと魅力的になっていくと思います。そんなわけで、近所の図書館にこの本を寄贈したいと思います。