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サマースプリング [文化系女子叢書1] (文化系女子叢書 1) 単行本(ソフトカバー) – 2007/7/6

4.6 5つ星のうち4.6 4個の評価

「自分が想像できる、一番、酷いことをしなくてはならない。」

1989年。80年代最後の年、平成元年。昭和天皇、手塚治虫、松下幸之助……神々は死んだ。10年後に世界は終わるはずだった。携帯電話もインターネットもなかったあの頃。偏差値と管理教育といじめに脅かされる名古屋の中学1年生の日常なんて、退屈で貧弱で無価値で絶望的で、どうしようもなくノーフューチャーだったんだ!!!
ヴォイスパフォーマー/ブロガー/前衛家として活躍する吉田アミが経験した地獄の一季節のドキュメント。真っ当で、ラディカルで、キラキラ。時代の閉塞と被害者意識の瀰漫と日本語文学の停滞を打ち破るアヴァンギャルド・ヤングアダルト・ノンフィクション。

装画=タナカカツキ
装幀=間奈美子

商品の説明

著者について

1976年名古屋生まれ。前衛家・文筆家・音楽家。声からあらゆる意味と感情を剥ぎとり音そのものとする、超高音ハウリング・ヴォイス奏法の第一人者。1997年『spiritual voice』をリリース以降、 国内外問わず精力的にライヴを行っている。2003年、セルフ・プロデュースによる99曲入りのソロアルバム『虎鶫』を発表。2003年、『astro twin + cosmos』でアルスエレクトロニカ・デジタル・ミュージック部門ゴールデンニカを受賞。2005年より雑誌やブログ「日日ノ日キ」などで文章を発表、音楽以外にも活動の幅を広げている。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 太田出版 (2007/7/6)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/7/6
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 216ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4778310810
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4778310813
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 4個の評価

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吉田 アミ
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星5つ中4.6つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2007年8月13日に日本でレビュー済み
文化系女子業書というシリーズタイトルにこめられた意味をかなり体現している作品だと思う。
本を読むのが好きで、マンガを書き、周囲から若干浮き、さめた視点で同級生を眺める。
「不幸な私はここにいるべきではなかった」という思春期独特、かつ普遍的な思考を際立たせている。
軽く読めてしまう文体だが、呈示しているものは大きい
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年8月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悲惨な家庭環境(あくまで作者の視点からの記述ですが)、すべてが退屈、「誰もわたしを救ってはくれない」というような思春期特有の感情を書いている。今(21歳)の自分が読むと共感よりも、何年か前の自分を見てるみたいで痛々しい気持ちの方が強い。「全部私のせいなの?」という問いは、底に「私は悪くない」って感情が必ずあるから。「私は不幸です」と言うことは、「私は幸福です」と言うよりもずるい。
でもあとがきを読んで納得した。「当時の自分さえも目を背けた部分をえぐりださなければ「あなた」は納得しないだろう。〜私は自分をかわいそうな被害者だとは思わない。自分をかわいそうな被害者だと思いたがった「アタシ」をかわいそうだと思う。」要するに作者は、現在は既に様々な葛藤を乗り越え、そのうえで、あえて古傷を晒しているということ。この小説はあくまで思春期の感情の記憶であって「答え」はここにはまだない(少女が自分の存在を確認して世界と向き合ったところでこの小説は終わる)。どうしようもなく燻ってた思春期に読めばあるいは「救われた」のかもしれない。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年7月7日に日本でレビュー済み
『サマースプリング』を読み進んだ現在、奇妙な昂揚感を感じている。
最初しばらくのページをめくる途中、これは確かにある時代の証言だが、それゆえ若者の現在とはかけ離れた場所のように思えていた。おそらくこの物語に共感する若者はもしかしたら若者ですらないんじゃないか、少なくとも今はここに書かれた闘争心や敗北感は根こそぎ虚勢され、しかも虚勢の当事者こそは、自分を含むいわゆる新人類以上の世代の考えた「自由」の結果ではないかというある種の畏れすら感じたのだ。
 だが、この一見軽い日記のような文章に込められたこうした重さこそは、現在表面的には失われたかに思える、思春期特有の誰もが心にいだくある生々しい「実感」であり、それは同時に絶対的な冷たさの中で生きるある種の強度であることにやがて気づく。
 闘争と挫折の記憶こそが生きることのすべてであるかの時代は現在も失われず、誰もがそこから逃げようと思ったとしても、逃げる場所などないのだと吉田アミは示す。そしてその絶望こそは希望に転化し、今を生きる理由へと反転するだろう。
 これは文学なんぞではなく、文学以前のもっと違う荒ぶることばの連なりだ。それこそが反転して「文学」の現在なのだと思う。
 これが十代後半から二十代前半の現在にどのように届くのかは知りたいし、彼らはもちろん学校の先生にも読んで欲しいのだが、その程度のくだらない本ではない。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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