独特の絵柄も、話の構成もすごく良かった!
ミステリアスな女性と、それに翻弄される先生…最後まで素敵でした。
二巻巻末とは思えないハラハラ感と、最後の切なさが良い後味です。
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ウツボラ(2)(完) (エフコミック) (エフコミックス) コミック – 2012/5/17
中村 明日美子
(著)
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◆中村明日美子初のサイコ・サスペンス、 描きおろしエピローグ22pを加えて、ついに感動の完結! ◆誰が『ウツボラ』を書いたのか? 謎の死を遂げた美少女「朱」。 入れ替わるように作家・溝呂木の前に現れた、「朱」とそっくりな美少女「桜」。 溝呂木の最新作『ウツボラ』が盗作であることに気づく編集者の辻と、少女の正体を追う刑事達。 それぞれの思惑が絡み合い、物語はクライマックスへ。 「顔のない死体」とひとつの「小説」をめぐる物語。 すべての謎が、いま明かされる――。
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社太田出版
- 発売日2012/5/17
- 寸法12.8 x 2.2 x 18.2 cm
- ISBN-104778321642
- ISBN-13978-4778321642
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登録情報
- 出版社 : 太田出版 (2012/5/17)
- 発売日 : 2012/5/17
- 言語 : 日本語
- コミック : 264ページ
- ISBN-10 : 4778321642
- ISBN-13 : 978-4778321642
- 寸法 : 12.8 x 2.2 x 18.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 166,109位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリ的には不親切な作品かもしれませんが、私はこの作品はどちらかというと人間ドラマとしてとらえています。
他のレビュアーの方がおっしゃっているようにこの作者さんはこの作品を書いている途中に体調を崩され一旦休筆をされました。
この作品が描かれていた頃まさしく、今が旬って感じで新作が書店に多数並んでいました。その中で「ウツボラ」は本当に絵の線が硬筆で登場人物の表情が緊迫感があり、(コヨミちゃんは除く)読んでるこちらも緊張させられる作品でした。(謎解き以外でも)。この中で作者は書けなくなった作家の溝呂木に「もう、空っぽなんだ。私の中には何もない」と叫ばせています。この作品を書いた時期の作者と重なってとてもリアルな表現です。
こんな緊迫感とクオリティの高い作品を描くなんて相当消耗されたでしょう。
この作者は徹底してプロとして、本来は2番煎じなどは妥協したくないのでしょうね。描くテーマは重複しても。
このミステリの結論は私なりには結論づけていますが、藤乃朱と三木桜の2人どちらかが死亡し、生き残った方が死んだ方との境界線がなくなってしまい、同一化してしまうということを描いています。
編集者の辻が溝呂木の盗作に関して責め立てることは作者自身が自分を責めている言葉のようにも思えます。
中村明日美子氏はそこまでストイックなプロなのかと思ってしまいました。
2番煎じのような作品を多数作っているベストセラーな作家、漫画家は自分からみて結構います。今まで造って来た引き出しを組み合わせて自分の能力の7割程度の労力でプロットづくりをしているような人たちです。
(私が真っ先に思い浮かべるのは不倫+死者が出るで散々不倫物語を書いている某W先生ですな。なんで同じパターンが売れるのかわからん)
「コペルニクスの呼吸」とテーマは被ることはありますが、全くサスペンスになっています。出版社のあおり文のサイコサスペンスとは読者達をサイコな状態に陥れるということなのでしょうか?
このストイックさがエンターテイメントの作り手としての中村先生のスタンスなんだなと思いました。
7割程度の労力で話のプロットを作り、作品を量産するのがが耐え難いのでしょうね。
1作1作、中村先生は「この作品は完璧だ」「これこそ私の一番いとおしいものだ」と思えるものを創ってこられたのでしょう。でも、まあ、今は、リラックスして「トースト男爵シリーズ」なんかの軽いものをもっと描いてほしいものです。
作中の2人の刑事たちのスピンオフギャグ漫画とか。(海馬刑事は男前だけど相当ボケみたいだし)
「茜椿の娘」溝呂木瞬著って読んでみたいですね。谷崎潤一郎や赤江瀑氏の描く作品のようなものだったのでしょうか?
あと、登場人物の女性達の言葉遣いが上品なんで大正から昭和40年頃くらいまでの小説に出て来る女性のようです。特にコヨミちゃんは私の中では憧れる大和撫子大賞です。今世紀では私が知る限り存在しない(80歳未満で)女性たちですね。
他のレビュアーの方がおっしゃっているようにこの作者さんはこの作品を書いている途中に体調を崩され一旦休筆をされました。
この作品が描かれていた頃まさしく、今が旬って感じで新作が書店に多数並んでいました。その中で「ウツボラ」は本当に絵の線が硬筆で登場人物の表情が緊迫感があり、(コヨミちゃんは除く)読んでるこちらも緊張させられる作品でした。(謎解き以外でも)。この中で作者は書けなくなった作家の溝呂木に「もう、空っぽなんだ。私の中には何もない」と叫ばせています。この作品を書いた時期の作者と重なってとてもリアルな表現です。
こんな緊迫感とクオリティの高い作品を描くなんて相当消耗されたでしょう。
この作者は徹底してプロとして、本来は2番煎じなどは妥協したくないのでしょうね。描くテーマは重複しても。
このミステリの結論は私なりには結論づけていますが、藤乃朱と三木桜の2人どちらかが死亡し、生き残った方が死んだ方との境界線がなくなってしまい、同一化してしまうということを描いています。
編集者の辻が溝呂木の盗作に関して責め立てることは作者自身が自分を責めている言葉のようにも思えます。
中村明日美子氏はそこまでストイックなプロなのかと思ってしまいました。
2番煎じのような作品を多数作っているベストセラーな作家、漫画家は自分からみて結構います。今まで造って来た引き出しを組み合わせて自分の能力の7割程度の労力でプロットづくりをしているような人たちです。
(私が真っ先に思い浮かべるのは不倫+死者が出るで散々不倫物語を書いている某W先生ですな。なんで同じパターンが売れるのかわからん)
「コペルニクスの呼吸」とテーマは被ることはありますが、全くサスペンスになっています。出版社のあおり文のサイコサスペンスとは読者達をサイコな状態に陥れるということなのでしょうか?
このストイックさがエンターテイメントの作り手としての中村先生のスタンスなんだなと思いました。
7割程度の労力で話のプロットを作り、作品を量産するのがが耐え難いのでしょうね。
1作1作、中村先生は「この作品は完璧だ」「これこそ私の一番いとおしいものだ」と思えるものを創ってこられたのでしょう。でも、まあ、今は、リラックスして「トースト男爵シリーズ」なんかの軽いものをもっと描いてほしいものです。
作中の2人の刑事たちのスピンオフギャグ漫画とか。(海馬刑事は男前だけど相当ボケみたいだし)
「茜椿の娘」溝呂木瞬著って読んでみたいですね。谷崎潤一郎や赤江瀑氏の描く作品のようなものだったのでしょうか?
あと、登場人物の女性達の言葉遣いが上品なんで大正から昭和40年頃くらいまでの小説に出て来る女性のようです。特にコヨミちゃんは私の中では憧れる大和撫子大賞です。今世紀では私が知る限り存在しない(80歳未満で)女性たちですね。
2017年9月1日に日本でレビュー済み
漫画だけれど絵の特徴なのかあんまり主張がなく、挿絵の様。
ミステリー一冊読んだみたいな読後感だった。
ミステリー一冊読んだみたいな読後感だった。
2015年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
事実存在しているような気持ちにさせられる不思議
絵の才能は勿論、作者を育て上げた総てに感謝せずにはいられない
そして、こんな世界を創ることができる作者に、嫉妬せずにはいられない。
絵の才能は勿論、作者を育て上げた総てに感謝せずにはいられない
そして、こんな世界を創ることができる作者に、嫉妬せずにはいられない。
2013年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素晴らしいの一言に尽きる。
小説家が題材の作品でしたが、本当に小説化できるクオリティだと思います。
2冊と短いストーリーながら、各キャラはしっかりと立っていますし、物語構成にも無駄がない。
読み返すほど味が出て、深い作品ですね。
ラストの締め方も印象的でした。
多くの方が疑念を持ちながらもミスリードされて、読み返したときに"恐らくの本当の真実"に辿り着くのではないでしょうか。
その後に、改めてこの作品の完成度に感嘆します。
私も色んな作品を読んできましたが、ウツボラは自信を持ってお勧めできます。
あらすじで関心を持ったのなら、是非手に取っていただきたいですね。
小説家が題材の作品でしたが、本当に小説化できるクオリティだと思います。
2冊と短いストーリーながら、各キャラはしっかりと立っていますし、物語構成にも無駄がない。
読み返すほど味が出て、深い作品ですね。
ラストの締め方も印象的でした。
多くの方が疑念を持ちながらもミスリードされて、読み返したときに"恐らくの本当の真実"に辿り着くのではないでしょうか。
その後に、改めてこの作品の完成度に感嘆します。
私も色んな作品を読んできましたが、ウツボラは自信を持ってお勧めできます。
あらすじで関心を持ったのなら、是非手に取っていただきたいですね。
2021年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ストーリー的には昔何処かで見た事が有るような内容だけど、イラスト的な画力で神秘的に仕上がってると感じる。
絵が好みなら多分とても好きになり、絵が好みで無ければはまらないタイプの作品だとは思う。
絵が好みなら多分とても好きになり、絵が好みで無ければはまらないタイプの作品だとは思う。
2018年12月21日に日本でレビュー済み
映画的な表現、線の細いタッチの絵といい独特な世界観を築いており、気分良く読めました。
ストーリーもミステリーとして十分な内容で、破綻なくまとまっており上手いなと。
そしてドラマとしても面白く、心を揺さぶられるシーンもあります。
ただ最後の作家先生の選択は、彼独自のキャラクターとして選ばざるを得なかったものというより、作家という純粋な概念によるものに感じて違和感が残りました。
ともあれ何故か読後感も良く素晴らしい作品です。
またミステリーを描いて欲しいなと期待しています。
ストーリーもミステリーとして十分な内容で、破綻なくまとまっており上手いなと。
そしてドラマとしても面白く、心を揺さぶられるシーンもあります。
ただ最後の作家先生の選択は、彼独自のキャラクターとして選ばざるを得なかったものというより、作家という純粋な概念によるものに感じて違和感が残りました。
ともあれ何故か読後感も良く素晴らしい作品です。
またミステリーを描いて欲しいなと期待しています。
2012年6月5日に日本でレビュー済み
BLで有名?な中村明日美子の初のサイコサスペンス。中村先生がサスペンスってどうなんだろう?と期待はあまりせずに読み始めた第一巻だった。
期待はうれしいことに大いに裏切ってくれて、続きが読みたい、気になる、と気をもんでいたのだが
これほどすばらしい作品に仕上げてくるとは思いもしなかった。
上質のミステリドラマを見ているような臨場感があるのに、中村氏のこのビアズリ的なモノトーンの絵柄のせいもあるのだろう、どこか非現実的でエロティックで、美しい。
そしてなにより・・・
作中の事件の発端となるのは、長く新作を書けずにいるかつての人気作家、溝呂木の新作「ウツボラ」の盗作およびゴーストライター疑惑なのだが。作中作「ウツボラ」同様、本作品そのものもゴーストライターか原作者がいるのではないかと思わずにはいられない、それほどすばらしい完成度でこの2巻の幕を降ろしている。
(無論、「それほどに」というだけで、私は露ほどにも疑っていないが。)
物語は謎の美少女「藤乃朱」の飛び降り自殺に始まる。彼女の携帯から有名作家溝呂木が捜査上に浮かび、彼は現場で遺体となった朱と瓜二つの、双子を名乗る少女・桜に出会う。
謎は二極化しつつも平行して進む。
一つは作家の盗作疑惑、そしてその「ウツボラ」は果たして誰が書いたものなのか?
原作を書いた「藤乃朱」なのか、桜なのか、それとも桜が朱なのか。そもそも彼女らは本当に「彼女ら」なのか。その謎は2巻で明かされるのだが、結局のところそこは・・・
どちらともとれる、しかしながらそれを曖昧とは思わせない高等な煙の巻き方(笑)で終わらせている。
主観的かつエロティックに、狂気的な展開をする溝呂木と「桜」の視点。
その一方、身元を隠すようにして自殺をした「藤乃朱」の謎と彼女の生前の足跡を追う刑事たちの現実的な展開も進む。彼女はいったい誰で、なぜこのようにして死んだのか。朱の携帯電話の契約者である秋山富士子という行方不明の女性と朱と桜は誰が「彼女」で、誰が死に、誰が生き、誰が「ウツボラ」の作者なのか。
そして盗作に気づき始めた溝呂木の往年のファンであり担当編集者である辻の葛藤も描かれる。
様々な人間の葛藤と、コンプレックスと、欲望と失望とが複雑に絡み合い・・・それでも時は進み、作品は「完結」し、彼ら彼女らの物語は続いて行く。
映画でも小説でもない漫画で、しかも原作のコミックス化などではなく、これほどの極上のミステリを堪能できるとは思わなかった。
中村明日美子の新境地!お見事である。
期待はうれしいことに大いに裏切ってくれて、続きが読みたい、気になる、と気をもんでいたのだが
これほどすばらしい作品に仕上げてくるとは思いもしなかった。
上質のミステリドラマを見ているような臨場感があるのに、中村氏のこのビアズリ的なモノトーンの絵柄のせいもあるのだろう、どこか非現実的でエロティックで、美しい。
そしてなにより・・・
作中の事件の発端となるのは、長く新作を書けずにいるかつての人気作家、溝呂木の新作「ウツボラ」の盗作およびゴーストライター疑惑なのだが。作中作「ウツボラ」同様、本作品そのものもゴーストライターか原作者がいるのではないかと思わずにはいられない、それほどすばらしい完成度でこの2巻の幕を降ろしている。
(無論、「それほどに」というだけで、私は露ほどにも疑っていないが。)
物語は謎の美少女「藤乃朱」の飛び降り自殺に始まる。彼女の携帯から有名作家溝呂木が捜査上に浮かび、彼は現場で遺体となった朱と瓜二つの、双子を名乗る少女・桜に出会う。
謎は二極化しつつも平行して進む。
一つは作家の盗作疑惑、そしてその「ウツボラ」は果たして誰が書いたものなのか?
原作を書いた「藤乃朱」なのか、桜なのか、それとも桜が朱なのか。そもそも彼女らは本当に「彼女ら」なのか。その謎は2巻で明かされるのだが、結局のところそこは・・・
どちらともとれる、しかしながらそれを曖昧とは思わせない高等な煙の巻き方(笑)で終わらせている。
主観的かつエロティックに、狂気的な展開をする溝呂木と「桜」の視点。
その一方、身元を隠すようにして自殺をした「藤乃朱」の謎と彼女の生前の足跡を追う刑事たちの現実的な展開も進む。彼女はいったい誰で、なぜこのようにして死んだのか。朱の携帯電話の契約者である秋山富士子という行方不明の女性と朱と桜は誰が「彼女」で、誰が死に、誰が生き、誰が「ウツボラ」の作者なのか。
そして盗作に気づき始めた溝呂木の往年のファンであり担当編集者である辻の葛藤も描かれる。
様々な人間の葛藤と、コンプレックスと、欲望と失望とが複雑に絡み合い・・・それでも時は進み、作品は「完結」し、彼ら彼女らの物語は続いて行く。
映画でも小説でもない漫画で、しかも原作のコミックス化などではなく、これほどの極上のミステリを堪能できるとは思わなかった。
中村明日美子の新境地!お見事である。