悩める時代に入った孫に哲学が役に立つ時期が来ているかもと思いほこの本を手に取りました。私が読んで、私にとっても良い哲学の復習になりました。ソクラテス、キリスト教、イスラム教、マルクス、サルトル、ニーチェ、フロイト・・・非常に公平な姿勢でいろいろな哲学に触れられていいです。
キリスト教社会では日没によって日付を変えていたことや、思想家たち自身の人生の遍歴も知らなかった事が多く興味深かったです。若い人が、形而上学的な哲学でなく身近に自分に引きつけて哲学を考えるきっかけに、この記述は良いと思えました。ルソーが不良少年で、貧困の中で子育てして、教育書を残した人なのに当時のパリでは良くある「子捨て」、子供を孤児院に入れた話には仰天しました。サルトルがマルクス主義に抜けていた人間主義的な側面をフォローし、社会参加を重要視していたというのにも目を開かされました。レヴィ・ストロースの未開社会の「野生の思考」を西欧社会と比べて劣らないと評価した話。構造主義については知らなかったので、面白かったです。
最後に、「青年期の心理」として、教育期間が長くなり、青年時代が昔にくらべ長くなったことの問題点。高校教師という職業に到った遍歴や、実際に現在の若者たちに触れる仕事を通して伝えたいと筆者が思ったことが綴られていて、あなたという存在がどうして大切なのかや、身近な話題にも触れます。
ここに至って、途中で読みながら16歳の孫にとっては、最初に身近でない哲学者の話があるより、こうした自分たちの今の悩みや、今の生活から解き明かして、過去へ遡って説明してくれる本の方が、最後まで読んでくれたかもしれないと思えてきました。
それなりに哲学書を読んだことのある私にはいいけれど、もう少し、若い哲学初心者に入りやすい語り口の本をもっと探してみたいという気持ちになったので、星を1つ減らしました。
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高校教師が語る 16歳からの哲学 単行本 – 2014/2/13
手島 純
(著)
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購入オプションとあわせ買い
高校生の興味や関心、そして悩みをよく知らないまま書かれた専門家による哲学入門はよくあります。しかし本書は、高校生の実態を最もよく知っている現役の高校社会科(倫理)教師によって、16歳になる高校生から是非とも哲学の世界を知ってもらうために、平易な文章で分かりやすく書かれています。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社彩流社
- 発売日2014/2/13
- 寸法13 x 1.3 x 18.8 cm
- ISBN-104779119774
- ISBN-13978-4779119774
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商品の説明
出版社からのコメント
高校生にもっとも読んでもらいたい、高校からの哲学入門です。
著者について
手島 純
1954 年福岡県生まれ。大学で哲学、大学院で教育学を学んだ。民間会社経験後、教員に転職。通信制高校、定時制高校、
全日制高校で社会科を担当。(財)神奈川県高等学校教育会館教育研究所員も兼ねる。著者に『格差社会にゆれる定時制高校』
(彩流社)、『これが通信制高校だ』『通信制高校を知ってるかい』(ともに北斗出版)、編著書に『放課後の教育論』(彩流社)がある。
1954 年福岡県生まれ。大学で哲学、大学院で教育学を学んだ。民間会社経験後、教員に転職。通信制高校、定時制高校、
全日制高校で社会科を担当。(財)神奈川県高等学校教育会館教育研究所員も兼ねる。著者に『格差社会にゆれる定時制高校』
(彩流社)、『これが通信制高校だ』『通信制高校を知ってるかい』(ともに北斗出版)、編著書に『放課後の教育論』(彩流社)がある。
登録情報
- 出版社 : 彩流社 (2014/2/13)
- 発売日 : 2014/2/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 192ページ
- ISBN-10 : 4779119774
- ISBN-13 : 978-4779119774
- 寸法 : 13 x 1.3 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 743,494位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,594位哲学・思想の論文・評論・講演集
- - 113,529位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年3月2日に日本でレビュー済み
哲学の入門書でもあるが、知識の垂れ流しではない。何より、高校生が興味を持ち理解出来るように、ポイントを浮かび上がらせている。ポイントとは、人生を歩む時、世間的流れに流されるだけで終わらぬよう、自分の気持ちに打ち込む楔だ。そういった意味では、流されかけている大人より、高校生の方が共鳴するものが多いかも知れない。
ソクラテス→プラトン→アリストテレスといった、哲学の基本(物事を考えるのに忘れてはならない基本)。三大宗教から学ぶもの。一見無縁に思えるマルクス。ニーチェやサルトルといった近代哲学のビッグネーム。カテゴリーの選択基準からも「哲学」の事より「高校生」の事を考えたラインナップと言える。
自分の頭で考える事は難しい。しかし、別に論理立てる必要はないと思う。まず、感じる事だ。目から鱗を落とすのだ。そして納得する事だ。一つ一つのフィーリングから得た事柄を結びつけられなくても、自分の哲学として基本律にする。基本律はそんなに沢山は要らない。
本書には、そのヒントが無数に存在する。読み終えて、数日経っても心に残っている言葉、そこから考え始めたら良いように思う。
ソクラテス→プラトン→アリストテレスといった、哲学の基本(物事を考えるのに忘れてはならない基本)。三大宗教から学ぶもの。一見無縁に思えるマルクス。ニーチェやサルトルといった近代哲学のビッグネーム。カテゴリーの選択基準からも「哲学」の事より「高校生」の事を考えたラインナップと言える。
自分の頭で考える事は難しい。しかし、別に論理立てる必要はないと思う。まず、感じる事だ。目から鱗を落とすのだ。そして納得する事だ。一つ一つのフィーリングから得た事柄を結びつけられなくても、自分の哲学として基本律にする。基本律はそんなに沢山は要らない。
本書には、そのヒントが無数に存在する。読み終えて、数日経っても心に残っている言葉、そこから考え始めたら良いように思う。
2014年7月12日に日本でレビュー済み
哲学というと堅苦しいイメージを持ちがちだが、この本はその概念を覆してくれる。哲学の基本となるようなところはしっかり押さえられており、普通の哲学書では分かりづらいようなところは、この本の中では易しく解説されている。
著者の体験談を交えながらの解説なので読みやすい。
生きていく上でおさえておきたい知識も分かりやすく書かれているので、高校生に限らず、大学生や社会人にもぜひ読んで欲しい一冊である。
著者の体験談を交えながらの解説なので読みやすい。
生きていく上でおさえておきたい知識も分かりやすく書かれているので、高校生に限らず、大学生や社会人にもぜひ読んで欲しい一冊である。