本書は,第一章は,文字道理史学概論で,歴史とは何か,史料とは何か,史料批判についてなど歴史の基本が抑えられている。内容は,オーソドックスであるが,的を得た記述であり理解しやすい。第2部は,歴史観と歴史哲学について纏めたものである。これらの思想を史学史的に整理しており,発達状況にお概略がうかがい知れる。ただし,西洋思想を詳しく知らない人にとっては難解である。第3章は,編者が従来の研究をベースに提唱している歴史知と多様化し関して纏めたものである。新しい史観にのっとった研究であり,本書の中でも特徴的である。
本書は,歴史の基本を学び,歴史観を知る上で大変有益である。初学者には,是非手を取ってもらいたい。
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歴史研究の基本 単行本 – 2006/3/1
酒井 三郎
(著)
- 本の長さ151ページ
- 言語日本語
- 出版社北樹出版
- 発売日2006/3/1
- ISBN-104779300371
- ISBN-13978-4779300370
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登録情報
- 出版社 : 北樹出版 (2006/3/1)
- 発売日 : 2006/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 151ページ
- ISBN-10 : 4779300371
- ISBN-13 : 978-4779300370
- Amazon 売れ筋ランキング: - 493,794位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,573位歴史学 (本)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2009年8月13日に日本でレビュー済み
第1・2部で史学概論、史学研究法と歴史理論についてまとめており、第3部では編者が循環史観と進歩史観を相互的に連動した「多様化史観」という歴史理論の仮説について述べているというのが本書の構成です。
第1部と第2部では、「歴史」、「歴史学」、「史料」や歴史哲学や歴史観などについてコンパクトにまとめられている。それらを概観するにはよいと思います。そして、注目すべきは「歴史は発展するのか?」、「歴史は進歩するのか?」や「歴史は循環するのか?」といった昔からの疑問に対する仮説として、「多様化史観」を著者が提示している第3部です。
「多様化史観」は、本書の中で循環史観と進歩史観を相互に連動させた史観としています。その史観を通して、「文化史をもって総合的な世界史とみる立場からすると、人類史は過去と現在の循環の過程であり、多文化間の抗争と和解という交互運動の過程にあること、そしてその循環史観と交互運動の先に未来があることは容易に認識できる」(132頁)としています。
しかし、アナール学派や言語論的転回についての記述はないものの、歴史観、史学史や歴史哲学などを理解することに関しては良書であるといえます。最後に、渡辺二郎『歴史の哲学‐現代の思想的状況』(講談社学術文庫、1999年)と併せて読むと、さらに「歴史学」への理解が深まるでしょう。
第1部と第2部では、「歴史」、「歴史学」、「史料」や歴史哲学や歴史観などについてコンパクトにまとめられている。それらを概観するにはよいと思います。そして、注目すべきは「歴史は発展するのか?」、「歴史は進歩するのか?」や「歴史は循環するのか?」といった昔からの疑問に対する仮説として、「多様化史観」を著者が提示している第3部です。
「多様化史観」は、本書の中で循環史観と進歩史観を相互に連動させた史観としています。その史観を通して、「文化史をもって総合的な世界史とみる立場からすると、人類史は過去と現在の循環の過程であり、多文化間の抗争と和解という交互運動の過程にあること、そしてその循環史観と交互運動の先に未来があることは容易に認識できる」(132頁)としています。
しかし、アナール学派や言語論的転回についての記述はないものの、歴史観、史学史や歴史哲学などを理解することに関しては良書であるといえます。最後に、渡辺二郎『歴史の哲学‐現代の思想的状況』(講談社学術文庫、1999年)と併せて読むと、さらに「歴史学」への理解が深まるでしょう。