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リフレクティング: 会話についての会話という方法 ペーパーバック – 2016/9/15

4.1 5つ星のうち4.1 32個の評価

「文脈」と「間」,「場」,そして,「ことば」に対する深い洞察に 裏付けられた,まったく新たなコミュニケーション空間の創出方法
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商品の説明

著者について

1968 年/宮崎県生まれ 1991 年/九州大学文学部卒業 2000 年/九州大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学 現在/広島国際大学医療福祉学部教授 共著書に 『[新版]構築主義の社会学』(世界思想社,2006) 『ナラティヴからコミュニケーションへ―リフレクティング・プロセスの実践』(弘文堂,2008) 『ナラティヴ・アプローチ』(勁草書房,2009) 『家族療法テキストブック』(金剛出版,2013) 共訳書に J. A. ホルスタイン& J. F. グブリアム『アクティヴ・インタビュー― 相互行為としての社会調査』(せりか書房,2004) T. マリネンほか『会話・協働・ナラティヴ―アンデルセン・アンダーソン・ホワイトのワークショップ』(金剛出版,2015)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ ナカニシヤ出版 (2016/9/15)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2016/9/15
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ペーパーバック ‏ : ‎ 168ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4779510996
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4779510991
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 32個の評価

著者について

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矢原 隆行
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熊本大学 大学院人文社会科学研究部 教授

専門は臨床社会学、リフレクティング・プロセス。

https://researchmap.jp/read0073137

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
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32グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年9月23日に日本でレビュー済み
※2016/9/23現在アマゾン配送での定価購入ができなくなっていますが、版元のナカニシヤ出版のHP(ここにリンク載せても反映されないのでググってください)上から直接注文すれば定価で入手できるので、法外な価格をつけているマケプレ業者から買う必要はありません。

本書を手にとってまず驚いたのは、書籍に差し込んであった図書目録が「心理学」のものであったということだ。しかし本書の「おわりに」に明記しているように著者は社会学者である。この点が本書のかつてなかったユニークな性格を体現していると私は思った。

著者は20年の長きにわたって「臨床社会学」を研究してきた社会学者である。しかも当時感じられた臨床社会学の一時的な流行に流されることなく、地道に研究やフィールドワークを続けてきた人である。本書にはその本気さと重みとが感じられる。著者はその地道な研究活動の途中でタイトルにもなっているリフレクティング・プロセスに邂逅し、この度の単著刊行となった訳だ。

本書によれば、リフレクティングとは「専門家によるクライアントへの専門的な介入」ではなく、「普通の人々同士によるコミュニケーションの観察と実行、そして再解釈」のようなものである。そしてその手引き(規則書と言うより取説のようなもの)と理論的背景とが平易かつコンパクトにまとまっている。別に社会学の知識がなくとも、さらには心理学の知識がなくとも、十分読み進めることができ、これはなんだか役に立ちそうだ、と言う読後感を得ることができる。しかも内容それ自体は両分野の専門家にとっても得るところが多い。この分野においてこういうことは現時点で著者にしかできない業であろう。

集団内のコミュニケーションに何かしら問題が生じている時、リフレクティングがお役に立てるかもしれない、と控えめに著者は言う。つまりそこでは「リフレクティングを用いない選択肢」が常に担保されている。各章建ても順番に読み進める必要は必ずしもなく、「読まない自由」を明記した上で自由に読み進めていってほしい、と書いてある(それなりの読み方ガイドはもちろん案内されてあるが)。つまり本書自体が一つのリフレクティング的な効果をもたらすものである。少なくとも私はそう言う読後感を持った。なんと言うか、品が良く楽しい本である。

各章は、その内容に応じて文体も変えてある。リフレクティングの理論的根拠などを論じた比較的「固い」章では「だ、である調」で、リフレクティングの手引きを書いた章では「です、ます調」にといったように。ついでに表紙も本書の内容を象徴した美しいものになっている。

本書は、心理学の専門家による専門的な技法や知識を記した本でもなく、社会学の専門家による「理論」や「その応用」が書かれた本でもない。前者でないことにより、リフレクティングが誰にでも実践可能なアプローチであることが分かる。後者により、「私が研究しているほげほげ理論をまとめていくつかの社会事象に応用してみました」的な、門外漢には「で?って言う」的な「教養書」でもないことが分かる。この本は、そういう良い意味で「引き裂かれた」本である。

社会理論に親しんでいる人にとっては、著者がリフレクティングの理論的根拠として、いくつかの社会理論、特にニクラス・ルーマンの社会システム理論を援用しているのが興味深いと感じるかも知れない。しかしここでも「ルーマンの理論を『応用』したらこうなりました」的な解説ではなく、リフレクティングのこの側面はルーマンの理論で言うこの部分と親和性がある、と言う感じで書き進められている。つまり著者にとってはリフレクティングありきなのであって、理論的根拠として援用されているいくつかの議論は文字どおり「援用」の域を出ていない。そして逆にそのことが「難解な社会理論を社会事象に適用してみました!」的な空々しさを払拭している。

著者は元々は社会学プロパーの人であり、従ってそれら社会理論の援用も正しいものである(と私は思う)。と同時に、著者は社会学の立場から傍観者的にリフレクティングのアプローチを「論じて」いるのではないことにも注意したい。本書の中に出てくるいくつかのリフレクティングの例は著者が実際に行ったものである。これも昨日今日ちょこっとやってみましたと言うレベルではなく、10年以上の長きにわたっての実践の裏打ちがあるのだ。

さらに著者はリフレクティングの産みの地である北欧へ赴き、現地の関係者に直接取材することも怠っていない。生みの親であるアンデルセンはすでに鬼籍に入っているが、アンデルセンと親交があった人々や教え子に直接会い、取材している。従って本書はリフレクティングそのものの手引き書としても間違いのない定本であると言える。

くどくど書いてみたが、本書は品良くまとまったコンパクトな本(本文のみだと140ページほど)である。まずはさておき手に取って読んでみることをお勧めする。私は社会学を専門とする者だが、フィールドワークでも調査でも実験でもない形で「実践的」な表現を得ることに成功している本書には、まさに目を見開かれるものがあった。そしてリフレクティングをいろんな場で使ってみたくもなった。
100人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2024年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白いけど、がくしゃさんがかいたんだなぁという文章。
2018年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人と良好な関係を築くために、この本に書かれていることが活用できます。
援助職者は自分の関わり方が、相手の主張を妨げていないか、この本で確認できると思います。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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