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現代ニッポン論壇事情 社会批評の30年史 (イースト新書) 新書 – 2017/6/10
本書で批判の俎上にあげられているのは、柄谷行人、上野千鶴子、内田樹、高橋源一郎、宮台真司、小熊英二、古市憲寿など。60年代・70年代・80年代生まれと、世代が異なる個性的な論客3人が現代ニッポンの言論空間を語り尽くす刺激的な鼎談。
◎構成
第一章 若者論のゆくえ
第二章 文化と政治――社会運動の源流
第三章 トランプが日本のリベラルに突きつけるもの
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社イースト・プレス
- 発売日2017/6/10
- 寸法10.8 x 1.2 x 17.3 cm
- ISBN-104781650856
- ISBN-13978-4781650852
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商品の説明
著者について
栗原裕一郎……1965年神奈川県生まれ。評論家。著書に『<盗作>の文学史』(第62回日本推理作家協会賞受賞)、共著に『バンド臨終図巻』、『村上春樹を音楽で読み解く』、『本当の経済の話をしよう』、『石原慎太郎を読んでみた』などがある。
後藤和智……1984年岩手県生まれ。東北大学大学院工学研究科博士課程前期修了。同人サークル「後藤和智事務所OffLine」代表。主な著書に『おまえが若者を語るな!』、『「あいつらは自分たちとは違う」という病』など、共著に『「ニート」って言うな!』がある。
登録情報
- 出版社 : イースト・プレス (2017/6/10)
- 発売日 : 2017/6/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 232ページ
- ISBN-10 : 4781650856
- ISBN-13 : 978-4781650852
- 寸法 : 10.8 x 1.2 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 425,699位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 83位イースト新書
- - 819位社会と文化
- - 63,076位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1984年岩手県釜石市生まれ、宮城県仙台市出身。
東北大学工学部卒業、同大学院工学研究科博士課程前期修了。修士(工学)。
2004年に若者論を検証するブログを開設。
同人作家(サークル「後藤和智事務所OffLine」代表)としての活動は「コミックマーケット73」(2007年冬コミ)より。
現在は若者論研究や若年労働政策、経済政策、統計学、ニセ科学研究のほか、
同人誌では統計学の解説書やデータジャーナリズムなども扱う。
公式サイト: http://www45.atwiki.jp/kazugoto/
Twitter: https://twitter.com/kazugoto
Facebook(個人): http://www.facebook.com/kazutomo.goto.5
Facebook(サークル): http://www.facebook.com/kazugotooffice
【自己紹介】1971年神奈川県生まれ。東京大学情報学環教授(社会学、メディア史)。博士(社会情報学)。東京大学文学部社会学科、同大学大学院人文社会系研究科修士課程修了、博士課程退学。東京大学社会情報研究所助手、筑波大学社会学系講師、東京大学社会情報研究所助教授、同大学情報学環准教授を経て現職。現在は、アメリカ社会調査史を中心に、調査という社会的行為の歴史をたどり返している。ドイツの戦時期にも手を付けないとといけないとびびっています。最新刊は『社会制作の方法』勁草書房。なんとか春までには有斐閣から社会学の教科書(というか講義録)を出したいと思っています。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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宮崎哲弥の論評は好きだが、勧める本の大半がつまらないのはなぜだろうか(笑)
帯に書かれたこの見出しである本書のテーマの一つだがかつて後藤和智が打ち出した「左派は
若者を見誤ってないか」の焼き増しだろう。
確かにロスジェネ世代は踏み台にされていたなと筆者も思う。
ひとまとめにくくられがちだがいつも単体で異議申し立てをする後藤や赤木智弘は運動には
合わないし上の世代のリベラル知識人には一見ピュアに見える古市憲寿やSEALDsの方が
アイコンとして通りがいいだろう。
そういえばロスジェネ世代のど真ん中であり到底ピュアに見えない菅野保は単体で今ブレイク
している。本書でふれられていないのは保守と名乗っているからか?
もう一つのテーマ、「日本の左派は経済の話ができない」について
読み始めて何処かで聞いた話だなと思い読み返してみるとこれは多分宮崎哲弥が言ってることかなと
理解して読み進めた。週刊文春を開くと早速宮崎が連載で絶賛していた。
宮崎自身が本書が上梓される前にも言及していた斎藤美奈子への再評価についてもほぼ同じだった。
載らなかったが本書のテーマで俎上に上げるには悪くない材料がある。五木寛之著「下山のススメ」だ。
題名を見ただけでバブル世代の筆者でも腹が立つ。こちらは未だに夜明け前なのだ。登ってもいない相手に
誰が下山だということだ。無理解への怒りは普遍的なテーマであることだけは間違いない。
要するにリベラル知識人(特に内田樹)は割りを食っているロスジェネ世代が奮起して起業しようと躍起に
なっているところに「やれ、清貧主義だ。文化的に豊かになれば経済的には乏しくてもよい」などと芽を
摘もうとすれば誰だって脊髄反射的にファイティングポーズを取るだろう。アベノミクスから金融緩和と
財政出動を乗っ取る気概も拒否するリベラル知識人は無意識に新規参入を排除しているのだから。
ロスジェネの起業も拒否し永遠に終身雇用や新卒一括採用を望むのがリベラルなのか?
世代論、分断、偏見をさんざん書き散らしておいて、また寛容さや多様化をどの口で内田は言えるのか?
封建主義を肯定し民主主義は衆愚政治と皮肉る誰かの方がまだ一貫性がある。
俎上にあげた知識人やその支持者は本書を手に取らないだろうことを多くの読者は指摘しているしだから
こそ“絶望の書”と人は言うがこの一言に尽きる。手に取った読者にはこの内容は今に始まったことでは
ないと冷読される。しかし左右共々最初から支持者の読者しか求めていない他の論壇と違うのは本書は
支持しないだろう読者を片思いと知りつつ強烈に求めていることで著者等がこよなく愛した左翼知識人に
届くことのない決別のエレジーだ。
できれば当事者に近い後藤の論考をもっと多くしてほしかった。若者論を”若者パッシングにおける左派と
右派の共犯関係''と看破した単著のときの”後藤節”が本書では足りなかった。
次回この主題の続きを単著で期待する。
本書をたとえると井上達夫『リベラルのことは嫌いでもリベラリズムは嫌いにならないでください』、豊崎由美
の『文学賞メッタ斬り』シリーズのマクロ経済入門とは言い過ぎか…
あと、このタイトルはちょっと羊頭狗肉というか、大袈裟すぎる気がする。「論壇事情」とか「30年史」とかいうけど、要するに北田が見てきた左派・リベラル論壇のここ数十年の動向しか語られていない。柄谷がどうとか上野がどうとか宮台がどうとか言うが、私の世代(1970年代後半生まれ)で思想に興味を持つきっかけとなったのは小林よしのりの「ゴー宣」であり、そこから彼のブレーンであった呉智英や浅羽通明の本を読み進めていったという人は結構多いはずだ。なのに、このラインが北田にしても東浩紀の本にしても全く無視されている。この本にもあるが、小谷野敦が左翼冷笑主義の嚆矢であるかのような認識はズレている。小谷野自身、呉智英の影響を受けていることを公言しているし、その呉智英は西部邁の影響を多少なりとも受けているに違いない。こういう人脈というかラインを過小評価して「論壇史」を語れるはずがない。せめて「現代リベラル論壇批判」というタイトルがふさわしいのではないか。
若者バッシングを軸にここ数十年の社会学の論客達を振り返れて、読むと色々と整理されたように思える。
確かに内田樹らの論説は無責任に思うし、古市憲寿ブームみたいなものもこれを読むと流れの中の一つとして感じられる。
もうちょっと何か芯があればここ十数年でキラリと光る本になったように思える。何か惜しい。
とはいえ内容は、北田のボヤキで、それに付き合ってくれたのが何故かこのメンツしかいなかったというもの。
本屋で競争の激しい新書の棚で一番いい場所に平積みしてあったが、誰が読むのか。謎である。
特定の論者からしか情報を得ない視聴者・読者層には特に良薬だと断ずる。
「良薬は口に苦し」かもしれないが。
本文中にある、「新書の乱雑発売と、言論の劣化が比例してる」は大変納得できる。
本屋に行き、新書の棚を見ると、明らかに内容を吟味せず出版してる本ばかりで唖然とする。
(中公新書は一定のクオリティを確保してる気はするが。)
論者・TV知識人・大学教授などへの批判には、多々理解出来る部分があり
評論家の宮崎哲也氏が推薦したのも納得できる。
ただし、東浩紀に関しての批判は的外れな気もする。
彼は批判されてる内容も理解したうえで行動してると思うので。
日本の主要な論客のその主張とメディアにおけるポジションが語られているので、
ニッポン論壇とやらの流れは、なんとくわかった。
ただ、主旨としてはSEALDsと古市憲寿に対する嫉妬なのかなと。
その流れで、彼らを持ち上げる団塊世代の論客を批判的に語ると。
このお3方もきっと、ニッポン論壇業界?で名を挙げたいと考えているのでしょう。
「最弱の世代」を叱咤激励と捉えて、これからも頑張ってください。