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金属錯体の現代物性化学 (錯体化学会選書 3) 単行本 – 2008/10/1

5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

 金属錯体は磁性や光物性、伝導性など固体物性の宝庫である。この本を読んで頂いたら、この分野の幅広さと奥の深さと将来性に驚かれるであろう。しかしながら金属錯体が固体物性の研究対象として研究された歴史は浅く、20世紀の後半からである。これは大学において化学の分野では殆ど固体物性の講義がないために錯体化学を専門とする研究者がこの分野を身近に感じることができなかったためであろうと考えられる。
 歴史的に見ると昔から固体物性の研究対象は無機物であり、長い歴史が有り、これからも基礎と応用の両面からますます発展すると考えられる。一方、20世紀の半ば頃から有機物が固体物性の研究対象となってきた。有機物は多様性や加工性や軽量性の観点から有利であり、この分野もますます発展していくと期待される。一方、金属錯体は電子状態の多様な中心金属イオンと、構造の多様な有機配位子から構成されていることから、それらを上手く組み合わせることにより、無機物や有機物を超える金属錯体固有の物性が期待される。例えば、強相関電子系ナノワイヤーNi(III)錯体は世界最高の三次非線形光学感受率を示す。この値は同じ強相関電子系の銅酸化物の1万倍以上であるし、これまで非常に研究されてきたバンド絶縁体のポリシランや、パイエルス絶縁体のポリアセチレンの1万倍〜100万倍以上の大きさである。また、単分子量子磁石は1個のクラスター分子が一軸異方性とスピン量子数の掛け合わせから構成されるポテンシャル障壁を持つ二重井戸ポテンシャルがあることから、磁石のように振る舞うが、これは有機物や無機物には見られ��覆ざ眤虻�慮罵�慮従櫃任△襦�気蕕法�眤虻�里詫諭垢瞥�(�劼肇魯ぅ屮螢奪疋轡好謄爐魴狙�垢襪海箸�任�△海里茲Δ淵轡好謄爐�藜Ь賤教�凝粗海��修靴討い襦�海里茲Δ剖眤虻�里鰐亀(�簍�(�僕イ詈��鮗┐慌椎柔�鮖�辰討�蝓∈�さ�鉾���僻�犬鬚垢詈�遒任△襪抜�圓気譴襦���ぢ 本書は最初に配位子場理論と金属錯体の光学的性質を紹介し、2章ではこれらの磁気的性質を具体的な例を豊富に紹介しながら解説している。3章では伝導性の金属錯体について歴史も含めて詳しく説明している。4章では金属錯体の特徴でもある多重機能性に関して具体的な例を挙げながら解説している。この本は金属錯体の固体物性を研究する学部高学年生から大学院生の教科書的な役割をすることを目的に纏められたが、そればかりではなく他分野の研究者が金属錯体の固体物性研究をする時の参考書的な役割も持っている。本書がそのような役割を十分発揮するように、是非とも多くの読者に読んでいただければ編者として幸いである。

「はじめに」より

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出版社より

錯体化学に関連するすべてがわかる、「錯体化学会選書」シリーズ。

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 三共出版 (2008/10/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/10/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 413ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4782705670
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4782705674
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年6月30日に日本でレビュー済み
遷移金属の配位結合におけるd電子の振舞いなどによる、錯体の色(可視部吸収スペクトル)について、以前(30年前)の書物では、詳しく説明されたものがなかったと思う。この本では、冒頭から詳しく丁寧に解説されている。
錯体化学会のおかげで、このシリーズの選書が発刊され、日本人の力で、この分野の総合教科書的なものが出来たことは、すばらしいことだと思う。
ただ、自分的には、十分理解できる頭脳(数学力)が足りないことが悲しい。
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