おもっていた以上に面白かったですね。
山口清一郎って監督は3作しか撮っておらず地味なイメージでした。
でも裁判での資料を読む限り、とても明晰な方だと納得。
この裁判を以前に興味持っていたこと。
それは猥褻裁判において1つのターニング・ポイントになったからだ。
『チャタレー夫人の恋人』や『黒い雪』等、先行する裁判。
これはポルノではない、芸術なのである、というのが闘争趣旨だった。
しかし『日活ロマンポルノ裁判』は、猥褻とは何か、猥褻の何が悪いのかという本質論を法廷闘争の主軸とした。
これを受けて大島渚の『愛のコリーダ』がある。
わざわざフランスで編集し、逆輸入の形にしたのは、当局がどう解釈するか、その検閲振りを見るためだった。
もう一点興味深い部分は、山口清一郎が社員監督であったことだ。
鈴木清順の解雇に対する闘争に対して組合はなにもしなかった。
だが、この裁判では組合が弁護士を用意した。
組合の弁護士は、山口は会社の指示でポルノを作っただけ。
退廃文化であるポルノ映画を作った監督自身は無罪、というのが趣旨。
山口の闘争指針そのものとぶつかるようなもの。
山口は組合弁護士と決別。
そして、その後は殆ど日活では映画制作が出来なくなってしまった。
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日活ロマンポルノ異聞: 国家を嫉妬させた映画監督・山口清一郎 単行本 – 2008/12/1
鈴木 義昭
(著)
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- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社社会評論社
- 発売日2008/12/1
- ISBN-104784509372
- ISBN-13978-4784509379
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登録情報
- 出版社 : 社会評論社 (2008/12/1)
- 発売日 : 2008/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 221ページ
- ISBN-10 : 4784509372
- ISBN-13 : 978-4784509379
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- - 532位日本映画 (本)
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2009年1月11日に日本でレビュー済み
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昨年11月、ひとりの映画監督が亡くなった。山口清一郎、70年代の日本映画界で社会的事件にもなった日活ロマンポルノ裁判の被告として、国家権力と対峙した伝説の人物。これは、氏の日活入社から裁判闘争までをインタビュー、公判記録、そして著者自らの支援運動を通じて、その人物像とポルノ裁判に迫った本。
71年ニューアクションや青春、文芸路線で確固たる地位を築いていた日活が経営不振に陥り、生き残りを賭け従来のピンク映画とは一線を画したエロスと情念のロマンポルノ路線に大変換した。10分に一度の男女の絡みと75分程度の寸尺に纏めるという、低予算とポルノとの制約を逆手にとっての自由闊達な映画作りで、若手映画作家たちが才能を開花させ、多くの傑作を撮った時代。山口も、処女作「ラブハンター・恋の狩人」を撮り、後の“同志”田中真理の魅力を世に知らしめるが、これが警視庁の摘発に遭い、フィルムは押収される。以後、8年間に渡る裁判で争われた“猥褻”論争とは何だったのか。
観るべき者の主観、感受性に帰依するべきイメージを、国家や検察官が猥褻と判断、裁く事の理不尽さ。そして、労組主導の弁護団のポルノは退廃文化との差別視化発言への反発。「芸術か猥褻か」と言った権威主義的立脚点ではなく、「ワイセツ、なぜ悪い」の論理を改めて検証し、映画社会史の歴史を紐解く1冊。
それにしても、ジャンルとしてのAVが一定の市民権を得て、性描写がエスカレート、氾濫する今日、かってこの様な闘いが行われていた事を考えると、時代の流れを感じずにはいられない。
71年ニューアクションや青春、文芸路線で確固たる地位を築いていた日活が経営不振に陥り、生き残りを賭け従来のピンク映画とは一線を画したエロスと情念のロマンポルノ路線に大変換した。10分に一度の男女の絡みと75分程度の寸尺に纏めるという、低予算とポルノとの制約を逆手にとっての自由闊達な映画作りで、若手映画作家たちが才能を開花させ、多くの傑作を撮った時代。山口も、処女作「ラブハンター・恋の狩人」を撮り、後の“同志”田中真理の魅力を世に知らしめるが、これが警視庁の摘発に遭い、フィルムは押収される。以後、8年間に渡る裁判で争われた“猥褻”論争とは何だったのか。
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