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多様体入門 (数学選書 5) 単行本 – 1965/9/30
松島 与三
(著)
多様体は“空間”の概念を近代数学の立場から定式化したものであり、幾何学においてその根底をなすだけにとどまらず、理論物理学の大局的理解にも必要なものである。
本書は刊行以来、多くの読者から親しまれてきたものであり、英語版も刊行された本格的入門書である。
2017年に、最新の組版技術によって新たに本文を組み直し、レイアウトも刷新した“新装版”を刊行した。
本書は刊行以来、多くの読者から親しまれてきたものであり、英語版も刊行された本格的入門書である。
2017年に、最新の組版技術によって新たに本文を組み直し、レイアウトも刷新した“新装版”を刊行した。
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社裳華房
- 発売日1965/9/30
- ISBN-104785313056
- ISBN-13978-4785313050
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商品の説明
著者について
元大阪大学教授、理学博士。1921年 大阪府に生まれる。旧制浪速高等学校を経て、大阪大学理学部卒業。名古屋大学教授、大阪大学教授などを歴任。朝日賞受章。主な著書に『リー環論』(共立出版)などがある。
登録情報
- 出版社 : 裳華房 (1965/9/30)
- 発売日 : 1965/9/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 282ページ
- ISBN-10 : 4785313056
- ISBN-13 : 978-4785313050
- Amazon 売れ筋ランキング: - 689,944位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 62,121位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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イメージ付きのレビュー
5 星
難解だが幾何学のおもしろさと基礎がわかる名著
新装版では「(ママ)」という妙な誤植が二箇所以上あるがこちらには見た目ですぐ自力で正しく訂正できる誤植があるのみである. また新装版でも全ての誤植が訂正されてはいない.多様体の初学者向けではなく,「数学ガール/ポアンカレ予想」や「多様体の基礎」を読んで多様体やその微分法に慣れてから, 群と環など代数系の初歩と複素解析の初歩を補いつつ読んでみることをおすすめしたい. 幾何学・代数学・解析学が高度な立場から融合している様子や幾何学のおもしろさが伝わってくる.ユークリッド空間R^Nの開集合U上のN変数実数値C^2級関数f:U→Rが点p∈Uで(▽f)(p)=0を満たすとき, すなわちpがfの臨界点であるとき, f(p)が極小値であるか極大値であるかどちらでもないかは, pにおけるヘッセ行列(((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p))_(i, j=1, …, N)が定める対称双一次形式(二次形式:斉次二次関数)H(f, p)のpの近傍U(p)⊆Uにおける符号の変化すなわちH(f, p)(x)=Σ_(i, j=1, …, N)((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p)(x_i)(x_j)が正値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て正)であるか負値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て負)であるか符号不定(⇔ヘッセ行列が正の固有値と負の固有値を持つ)であるか, に対応する. これは点(p, f(p))の近傍においてfのグラフが下に凸の楕円放物面で近似できるか上に凸の楕円放物面で近似できるか双曲放物面で近似できるか, に対応しているからである. これはテイラーの定理による. 特にN=2の場合はヘッセ行列の行列式(ヘッシアン)のU(p)における符号の変化に対応する. この事実の幾何的な背景を述べるモースの定理を早い段階で知ることができたのはうれしかった. モースの定理を知ってこの事実の理解が深まった. モースの定理は「多様体の基礎」には書かれていない.図は描けないので調べるか「線型代数入門」を参照されたいが, 例えば, 関数z=f(x, y)についてヘッセ行列が臨界点(x, y)=(a, b)で固有値が正ゆえに極小であるときz=f(x, y)のグラフは点(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換することにより下に凸の楕円放物面z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)で近似できる. ここでα, β>0はfのヘッセ行列の固有値である. 固有値が負ゆえに極大となるときは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して上に凸の楕円放物面z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)で近似できる. ここではα, β<0でありやはりヘッセ行列の固有値である. (a, b)が鞍点, すなわち▽f(a, b)=0かつfが(a, b)で極大でも極小でもなくヘッセ行列の固有値が0でないときはfのグラフは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して双曲放物面z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)で近似できる. ただしαβ<0である. )数学の専門的な本や多変数関数の微分積分と理論的な線型代数そして位相空間論にも慣れていないと読むのはきついだろうけど, 読み応えがあり「多様体の基礎」では触れられていない多様体のパラコンパクト性に関する位相的構造と幾何的構造・複素多様体・コホモロジー・リー群など現代数学や数理物理学を学ぶ上で重要になっている話題があり参考になる. リーマン多様体の無限小運動は微分方程式論と関係がある.ただ, 自力で直せる程度ではあるが, 関数と関数値を概念上区別しているのに数式では混同している表記がいくつかある. 理解には差し支えなかったが, 私も書き込んで直しながら読んだ.必ずしも分かりやすくはないが, 幾何学を学ぶためには必須の入門書であろう. 私は, 或る複素多様体の計量の一意存在問題をその計量を未知関数とする非線型偏微分方程式の解の一意存在問題として考える理論を理解するため, 本書を参考にしている.「多様体の基礎」を読んでからでないと理解できなかったが, 問と注意と脚注も含めてより基礎的なことや発展的なことが豊富に書いてあり, 読んでいておもしろいと感じる. 数学を本気で学ぼうとする方はぜひ読んでみるといいと思う. きっと数学の見え方が変わるだろう.なお曲線座標系と微分形式とコホモロジーは「解析演習」も参考になる. コホモロジーについては数学セミナー2017年12月号も参考になる. なお幾何学の概念については数学セミナー2018年12月号も参考になる.本書から直接つながる偏微分方程式の本として「1階微分方程式」を挙げておく.
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
多少記述の古さはあるが、多様体論・微分幾何を学ぶ者の登竜門。
2020年4月30日に日本でレビュー済み
本書の内容と評価について多言を要しないと思う。多様体の入門書として世界に誇る名著という評価が定着している【『Differentiable Manifolds』として英語版が刊行され、ペーパーバック版が(2019年7月に廉価で)復刻されている】。
最近(2020年4月に)刊行された磯崎 洋『解析力学と微分方程式』を読み、この分野が多様体の基礎を学ぶ格好の題材を提供していることを知った。この書を読みながら念頭に浮かんだのは、本書の素晴らしさ・有用性であった。
本書を学習した時に感じたことを以下に述べてみたい。
・スラスラと読める書ではないが、基本事項のほぼ全てをカバーする「抜群に優れた素晴らしい教科書」である
・この書の大きな特徴は、多様体論の枠組みの中に(第IV章として)リー群と等質空間の基礎を取り込んでいる所にある。リー群論の世界的な大家であった松島先生は、「リー群と等質空間の基礎理論が多様体論の入門書の中で明瞭に叙述できる」ことを示されたかったのではなかろうか
・このことや紙幅の制約もあり、叙述内容を少し補強すれば取り込めそうな面白い話題(*1)に本書は殆ど言及していない。このことが多くの方が「本書は読み難い」と感じる一つの大きな理由なのではなかろうか
本書を読み終えたのち、ファイバー束の理論、微分幾何学、リー群論など、現代幾何学の標準的な教科書を何冊か学習したが、「この本で学んだことが基礎として非常に役立っている」と気付くことが数えきれないくらいあった。この段階に至って、この本の素晴らしさ・有用性を一層実感できるのではなかろうか。
本書は読み易い本ではないが、費やした時間と労力が十分に報いられる素晴らしい教科書である。多様体論を学ぼうとする方はぜひ本書を手にされ、最後まで読み切れるよう頑張って頂きたいと思う。それだけの価値と魅力を十分に備えた本であるのは間違いない。
【付記】レビューの記述を補足する事柄と個人的な見解を以下に記したい。
(*1) 例えば、モースの補題から「モース理論の基本定理」に、多様体のコホモロジーから「ド・ラームの定理」に、フロべニウスの定理から「葉層構造の基本定理」に、可微分写像の写像度から偶数次元多様体の「ガウス-ボンネの定理」に、直ぐに繋がりそうに思われるが、残念ながらこれらのどれにも言及されていない。「意識的に外している」とも言える。
(当時の評者の知識では)「モース理論の基本定理」はミルナーの『モース理論』に、「ド・ラームの定理」は村上信吾先生の『多様体』に、「葉層構造の基本定理」は田村一郎先生の『葉層のトポロジー』に、ユークリッド空間の超曲面の「ガウス-ボンネの定理」はGuillemin-Pollackの『Differential Topology』に解説されていた。
-----
今日では、さらに近づき易い丁寧な叙述の多様体の入門書がいくつか出版されている。その筆頭は松本幸夫先生の『多様体の基礎』であろう。坪井俊先生の二冊の教科書(東京大学出版会)も好著であり、最初の教科書として薦められる。本書を最初の入門書ではなく、「入門書を読んだ次の段階で精読すべき教科書」として位置付けるべきなのかもしれない。
何れにしても、本書とF. W. Warner『Foundations of Differentiable Manifolds and Lie Groups』は、現代幾何学を学ぼうとする方の必読書であると思う。何れも多様体の基礎理論の中に、リー群と等質空間の基本事項が取り込まれている所がとても良い【これらの大家が多様体論の基礎の枠組みにかなり共通する見解を持たれていることは、評者にはとても興味深い】。
【追記-1: 2020.5.7、ご参考まで】
最近の多様体論の入門書・教科書では、ConlonとTuのテキストが高い評価を得ているようである。目次を見る限り、リー群とド・ラーム理論、Conlonの本では更に葉層構造、ファイバー束(特に主束)が解説されている。現代幾何学を学ばれた方ならば、変換群としてのリー群の重要性をご存じだろう【ファイバー束の変換群(構造群)はその定義からリー群であり、リーマン空間の(等長)変換群もリー群である...】。評者の想像だが、これらの書の著者も松島先生やWarnerのテキストを参考にされたのではなかろうか。多様体論の入門書にリー群の基礎をクリアーに叙述された所に松島先生の先見性の素晴らしさがある、と考えている者にはとても嬉しいミニ情報である。
【追記-2: 2020.5.17】
磯崎先生の本に感化され(しばらく積読状態だった)L. W. Tu『Differential Geometry』を読んでみた。微分幾何の接続の理論を解説するテキストであるから、リー群とリー環の基礎知識は必須であるが、この本を読んでみても松島先生の『多様体入門』で学んだことが役立っている、レビューで述べたことは間違っていない、との意を一層強くする。
最近(2020年4月に)刊行された磯崎 洋『解析力学と微分方程式』を読み、この分野が多様体の基礎を学ぶ格好の題材を提供していることを知った。この書を読みながら念頭に浮かんだのは、本書の素晴らしさ・有用性であった。
本書を学習した時に感じたことを以下に述べてみたい。
・スラスラと読める書ではないが、基本事項のほぼ全てをカバーする「抜群に優れた素晴らしい教科書」である
・この書の大きな特徴は、多様体論の枠組みの中に(第IV章として)リー群と等質空間の基礎を取り込んでいる所にある。リー群論の世界的な大家であった松島先生は、「リー群と等質空間の基礎理論が多様体論の入門書の中で明瞭に叙述できる」ことを示されたかったのではなかろうか
・このことや紙幅の制約もあり、叙述内容を少し補強すれば取り込めそうな面白い話題(*1)に本書は殆ど言及していない。このことが多くの方が「本書は読み難い」と感じる一つの大きな理由なのではなかろうか
本書を読み終えたのち、ファイバー束の理論、微分幾何学、リー群論など、現代幾何学の標準的な教科書を何冊か学習したが、「この本で学んだことが基礎として非常に役立っている」と気付くことが数えきれないくらいあった。この段階に至って、この本の素晴らしさ・有用性を一層実感できるのではなかろうか。
本書は読み易い本ではないが、費やした時間と労力が十分に報いられる素晴らしい教科書である。多様体論を学ぼうとする方はぜひ本書を手にされ、最後まで読み切れるよう頑張って頂きたいと思う。それだけの価値と魅力を十分に備えた本であるのは間違いない。
【付記】レビューの記述を補足する事柄と個人的な見解を以下に記したい。
(*1) 例えば、モースの補題から「モース理論の基本定理」に、多様体のコホモロジーから「ド・ラームの定理」に、フロべニウスの定理から「葉層構造の基本定理」に、可微分写像の写像度から偶数次元多様体の「ガウス-ボンネの定理」に、直ぐに繋がりそうに思われるが、残念ながらこれらのどれにも言及されていない。「意識的に外している」とも言える。
(当時の評者の知識では)「モース理論の基本定理」はミルナーの『モース理論』に、「ド・ラームの定理」は村上信吾先生の『多様体』に、「葉層構造の基本定理」は田村一郎先生の『葉層のトポロジー』に、ユークリッド空間の超曲面の「ガウス-ボンネの定理」はGuillemin-Pollackの『Differential Topology』に解説されていた。
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今日では、さらに近づき易い丁寧な叙述の多様体の入門書がいくつか出版されている。その筆頭は松本幸夫先生の『多様体の基礎』であろう。坪井俊先生の二冊の教科書(東京大学出版会)も好著であり、最初の教科書として薦められる。本書を最初の入門書ではなく、「入門書を読んだ次の段階で精読すべき教科書」として位置付けるべきなのかもしれない。
何れにしても、本書とF. W. Warner『Foundations of Differentiable Manifolds and Lie Groups』は、現代幾何学を学ぼうとする方の必読書であると思う。何れも多様体の基礎理論の中に、リー群と等質空間の基本事項が取り込まれている所がとても良い【これらの大家が多様体論の基礎の枠組みにかなり共通する見解を持たれていることは、評者にはとても興味深い】。
【追記-1: 2020.5.7、ご参考まで】
最近の多様体論の入門書・教科書では、ConlonとTuのテキストが高い評価を得ているようである。目次を見る限り、リー群とド・ラーム理論、Conlonの本では更に葉層構造、ファイバー束(特に主束)が解説されている。現代幾何学を学ばれた方ならば、変換群としてのリー群の重要性をご存じだろう【ファイバー束の変換群(構造群)はその定義からリー群であり、リーマン空間の(等長)変換群もリー群である...】。評者の想像だが、これらの書の著者も松島先生やWarnerのテキストを参考にされたのではなかろうか。多様体論の入門書にリー群の基礎をクリアーに叙述された所に松島先生の先見性の素晴らしさがある、と考えている者にはとても嬉しいミニ情報である。
【追記-2: 2020.5.17】
磯崎先生の本に感化され(しばらく積読状態だった)L. W. Tu『Differential Geometry』を読んでみた。微分幾何の接続の理論を解説するテキストであるから、リー群とリー環の基礎知識は必須であるが、この本を読んでみても松島先生の『多様体入門』で学んだことが役立っている、レビューで述べたことは間違っていない、との意を一層強くする。
2016年9月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初学者は適宜読み飛ばす必要があります。コホモロジーの話や、IV章の話は、日本の微分幾何では強い分野なので、将来微分幾何をするのであれば読んでおいて損はないと思いますが、多様体の全体観をつかむのが目的であれば、飛ばしても良いのではないか思います。一連の流れが説明しやすいように証明がまとめてありますので、ある程度証明が読める方であれば、仰っていることが理解しやすい本です。ただ、誤植が多く、著者がなくなったからとはいえ、それを訂正する気のない出版社には、とても良い本なだけに、少しがっかりします。少し高いですが、英語翻訳版のほうがある程度直っていますので、そういうのが余り気に入らない方は、そちらを買って比較しながら読むと良いかと思います。
2018年10月21日に日本でレビュー済み
新装版では「(ママ)」という妙な誤植が二箇所以上あるがこちらには見た目ですぐ自力で正しく訂正できる誤植があるのみである. また新装版でも全ての誤植が訂正されてはいない.
多様体の初学者向けではなく,「 数学ガール/ポアンカレ予想 」や「 多様体の基礎 」を読んで多様体やその微分法に慣れてから, 群と環など 代数系 の初歩と 複素解析 の初歩を補いつつ読んでみることをおすすめしたい. 幾何学 ・ 代数学 ・ 解析学 が高度な立場から融合している様子や 幾何学 のおもしろさが伝わってくる.
ユークリッド空間R^Nの開集合U上のN変数実数値C^2級関数f:U→Rが点p∈Uで(▽f)(p)=0を満たすとき, すなわちpがfの臨界点であるとき, f(p)が極小値であるか極大値であるかどちらでもないかは, pにおけるヘッセ行列(((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p))_(i, j=1, …, N)が定める対称双一次形式(二次形式:斉次二次関数)H(f, p)のpの近傍U(p)⊆Uにおける符号の変化すなわち
H(f, p)(x)=Σ_(i, j=1, …, N)((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p)(x_i)(x_j)
が正値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て正)であるか負値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て負)であるか符号不定(⇔ヘッセ行列が正の固有値と負の固有値を持つ)であるか, に対応する. これは点(p, f(p))の近傍においてfのグラフが下に凸の楕円放物面で近似できるか上に凸の楕円放物面で近似できるか双曲放物面で近似できるか, に対応しているからである. これはテイラーの定理による. 特にN=2の場合はヘッセ行列の行列式(ヘッシアン)のU(p)における符号の変化に対応する. この事実の幾何的な背景を述べるモースの定理を早い段階で知ることができたのはうれしかった. モースの定理を知ってこの事実の理解が深まった. モースの定理は「多様体の基礎」には書かれていない.
図は描けないので調べるか「 線型代数入門 」を参照されたいが, 例えば, 関数z=f(x, y)についてヘッセ行列が臨界点(x, y)=(a, b)で固有値が正ゆえに極小であるときz=f(x, y)のグラフは点(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換することにより下に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここでα, β>0はfのヘッセ行列の固有値である. 固有値が負ゆえに極大となるときは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して上に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここではα, β<0でありやはりヘッセ行列の固有値である. (a, b)が鞍点, すなわち▽f(a, b)=0かつfが(a, b)で極大でも極小でもなくヘッセ行列の固有値が0でないときはfのグラフは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して双曲放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ただしαβ<0である. )
数学の専門的な本や 多変数関数 の 微分積分 と理論的な 線型代数 そして 位相空間論 にも慣れていないと読むのはきついだろうけど, 読み応えがあり「多様体の基礎」では触れられていない多様体のパラコンパクト性に関する位相的構造と幾何的構造・複素多様体・コホモロジー・リー群など現代数学や数理物理学を学ぶ上で重要になっている話題があり参考になる. リーマン多様体の無限小運動は 微分方程式論 と関係がある.
ただ, 自力で直せる程度ではあるが, 関数と関数値を概念上区別しているのに数式では混同している表記がいくつかある. 理解には差し支えなかったが, 私も書き込んで直しながら読んだ.
必ずしも分かりやすくはないが, 幾何学を学ぶためには必須の入門書であろう. 私は, 或る 複素多様体 の計量の一意存在問題をその計量を未知関数とする 非線型偏微分方程式 の解の一意存在問題として考える理論を理解するため, 本書を参考にしている.「多様体の基礎」を読んでからでないと理解できなかったが, 問と注意と脚注も含めてより基礎的なことや発展的なことが豊富に書いてあり, 読んでいておもしろいと感じる. 数学を本気で学ぼうとする方はぜひ読んでみるといいと思う. きっと数学の見え方が変わるだろう.
なお曲線座標系と微分形式とコホモロジーは「 解析演習 」も参考になる. コホモロジーについては 数学セミナー2017年12月号 も参考になる. なお幾何学の概念については 数学セミナー2018年12月号 も参考になる.
本書から直接つながる偏微分方程式の本として
「 1階微分方程式 」
を挙げておく.
多様体の初学者向けではなく,「 数学ガール/ポアンカレ予想 」や「 多様体の基礎 」を読んで多様体やその微分法に慣れてから, 群と環など 代数系 の初歩と 複素解析 の初歩を補いつつ読んでみることをおすすめしたい. 幾何学 ・ 代数学 ・ 解析学 が高度な立場から融合している様子や 幾何学 のおもしろさが伝わってくる.
ユークリッド空間R^Nの開集合U上のN変数実数値C^2級関数f:U→Rが点p∈Uで(▽f)(p)=0を満たすとき, すなわちpがfの臨界点であるとき, f(p)が極小値であるか極大値であるかどちらでもないかは, pにおけるヘッセ行列(((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p))_(i, j=1, …, N)が定める対称双一次形式(二次形式:斉次二次関数)H(f, p)のpの近傍U(p)⊆Uにおける符号の変化すなわち
H(f, p)(x)=Σ_(i, j=1, …, N)((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p)(x_i)(x_j)
が正値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て正)であるか負値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て負)であるか符号不定(⇔ヘッセ行列が正の固有値と負の固有値を持つ)であるか, に対応する. これは点(p, f(p))の近傍においてfのグラフが下に凸の楕円放物面で近似できるか上に凸の楕円放物面で近似できるか双曲放物面で近似できるか, に対応しているからである. これはテイラーの定理による. 特にN=2の場合はヘッセ行列の行列式(ヘッシアン)のU(p)における符号の変化に対応する. この事実の幾何的な背景を述べるモースの定理を早い段階で知ることができたのはうれしかった. モースの定理を知ってこの事実の理解が深まった. モースの定理は「多様体の基礎」には書かれていない.
図は描けないので調べるか「 線型代数入門 」を参照されたいが, 例えば, 関数z=f(x, y)についてヘッセ行列が臨界点(x, y)=(a, b)で固有値が正ゆえに極小であるときz=f(x, y)のグラフは点(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換することにより下に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここでα, β>0はfのヘッセ行列の固有値である. 固有値が負ゆえに極大となるときは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して上に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここではα, β<0でありやはりヘッセ行列の固有値である. (a, b)が鞍点, すなわち▽f(a, b)=0かつfが(a, b)で極大でも極小でもなくヘッセ行列の固有値が0でないときはfのグラフは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して双曲放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ただしαβ<0である. )
数学の専門的な本や 多変数関数 の 微分積分 と理論的な 線型代数 そして 位相空間論 にも慣れていないと読むのはきついだろうけど, 読み応えがあり「多様体の基礎」では触れられていない多様体のパラコンパクト性に関する位相的構造と幾何的構造・複素多様体・コホモロジー・リー群など現代数学や数理物理学を学ぶ上で重要になっている話題があり参考になる. リーマン多様体の無限小運動は 微分方程式論 と関係がある.
ただ, 自力で直せる程度ではあるが, 関数と関数値を概念上区別しているのに数式では混同している表記がいくつかある. 理解には差し支えなかったが, 私も書き込んで直しながら読んだ.
必ずしも分かりやすくはないが, 幾何学を学ぶためには必須の入門書であろう. 私は, 或る 複素多様体 の計量の一意存在問題をその計量を未知関数とする 非線型偏微分方程式 の解の一意存在問題として考える理論を理解するため, 本書を参考にしている.「多様体の基礎」を読んでからでないと理解できなかったが, 問と注意と脚注も含めてより基礎的なことや発展的なことが豊富に書いてあり, 読んでいておもしろいと感じる. 数学を本気で学ぼうとする方はぜひ読んでみるといいと思う. きっと数学の見え方が変わるだろう.
なお曲線座標系と微分形式とコホモロジーは「 解析演習 」も参考になる. コホモロジーについては 数学セミナー2017年12月号 も参考になる. なお幾何学の概念については 数学セミナー2018年12月号 も参考になる.
本書から直接つながる偏微分方程式の本として
「 1階微分方程式 」
を挙げておく.
新装版では「(ママ)」という妙な誤植が二箇所以上あるがこちらには見た目ですぐ自力で正しく訂正できる誤植があるのみである. また新装版でも全ての誤植が訂正されてはいない.
多様体の初学者向けではなく,「[[ASIN:4797384786 数学ガール/ポアンカレ予想]]」や「[[ASIN:4130621033 多様体の基礎]]」を読んで多様体やその微分法に慣れてから, 群と環など[[ASIN:4785314028 代数系]]の初歩と[[ASIN:4254117590 複素解析]]の初歩を補いつつ読んでみることをおすすめしたい. [[ASIN:4254116179 幾何学]]・[[ASIN:4000056344 代数学]]・[[ASIN:476870462X 解析学]]が高度な立場から融合している様子や[[ASIN:4563006629 幾何学]]のおもしろさが伝わってくる.
ユークリッド空間R^Nの開集合U上のN変数実数値C^2級関数f:U→Rが点p∈Uで(▽f)(p)=0を満たすとき, すなわちpがfの臨界点であるとき, f(p)が極小値であるか極大値であるかどちらでもないかは, pにおけるヘッセ行列(((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p))_(i, j=1, …, N)が定める対称双一次形式(二次形式:斉次二次関数)H(f, p)のpの近傍U(p)⊆Uにおける符号の変化すなわち
H(f, p)(x)=Σ_(i, j=1, …, N)((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p)(x_i)(x_j)
が正値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て正)であるか負値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て負)であるか符号不定(⇔ヘッセ行列が正の固有値と負の固有値を持つ)であるか, に対応する. これは点(p, f(p))の近傍においてfのグラフが下に凸の楕円放物面で近似できるか上に凸の楕円放物面で近似できるか双曲放物面で近似できるか, に対応しているからである. これはテイラーの定理による. 特にN=2の場合はヘッセ行列の行列式(ヘッシアン)のU(p)における符号の変化に対応する. この事実の幾何的な背景を述べるモースの定理を早い段階で知ることができたのはうれしかった. モースの定理を知ってこの事実の理解が深まった. モースの定理は「多様体の基礎」には書かれていない.
図は描けないので調べるか「[[ASIN:4130620010 線型代数入門]]」を参照されたいが, 例えば, 関数z=f(x, y)についてヘッセ行列が臨界点(x, y)=(a, b)で固有値が正ゆえに極小であるときz=f(x, y)のグラフは点(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換することにより下に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここでα, β>0はfのヘッセ行列の固有値である. 固有値が負ゆえに極大となるときは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して上に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここではα, β<0でありやはりヘッセ行列の固有値である. (a, b)が鞍点, すなわち▽f(a, b)=0かつfが(a, b)で極大でも極小でもなくヘッセ行列の固有値が0でないときはfのグラフは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して双曲放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ただしαβ<0である. )
数学の専門的な本や[[ASIN:4000298755 多変数関数]]の[[ASIN:4320015533 微分積分]]と理論的な[[ASIN:4785313013 線型代数]]そして[[ASIN:478531401X 位相空間論]]にも慣れていないと読むのはきついだろうけど, 読み応えがあり「多様体の基礎」では触れられていない多様体のパラコンパクト性に関する位相的構造と幾何的構造・複素多様体・コホモロジー・リー群など現代数学や数理物理学を学ぶ上で重要になっている話題があり参考になる. リーマン多様体の無限小運動は[[ASIN:4007307377 微分方程式論]]と関係がある.
ただ, 自力で直せる程度ではあるが, 関数と関数値を概念上区別しているのに数式では混同している表記がいくつかある. 理解には差し支えなかったが, 私も書き込んで直しながら読んだ.
必ずしも分かりやすくはないが, 幾何学を学ぶためには必須の入門書であろう. 私は, 或る[[ASIN:4000058800 複素多様体]]の計量の一意存在問題をその計量を未知関数とする[[ASIN:4535784388 非線型偏微分方程式]]の解の一意存在問題として考える理論を理解するため, 本書を参考にしている.「多様体の基礎」を読んでからでないと理解できなかったが, 問と注意と脚注も含めてより基礎的なことや発展的なことが豊富に書いてあり, 読んでいておもしろいと感じる. 数学を本気で学ぼうとする方はぜひ読んでみるといいと思う. きっと数学の見え方が変わるだろう.
なお曲線座標系と微分形式とコホモロジーは「[[ASIN:413062105X 解析演習]]」も参考になる. コホモロジーについては[[ASIN:B07K14LZVB 数学セミナー2017年12月号]]も参考になる. なお幾何学の概念については[[ASIN:B07K14LZVB 数学セミナー2018年12月号]]も参考になる.
本書から直接つながる偏微分方程式の本として
「[[ASIN:4007309361 1階微分方程式]]」
を挙げておく.
多様体の初学者向けではなく,「[[ASIN:4797384786 数学ガール/ポアンカレ予想]]」や「[[ASIN:4130621033 多様体の基礎]]」を読んで多様体やその微分法に慣れてから, 群と環など[[ASIN:4785314028 代数系]]の初歩と[[ASIN:4254117590 複素解析]]の初歩を補いつつ読んでみることをおすすめしたい. [[ASIN:4254116179 幾何学]]・[[ASIN:4000056344 代数学]]・[[ASIN:476870462X 解析学]]が高度な立場から融合している様子や[[ASIN:4563006629 幾何学]]のおもしろさが伝わってくる.
ユークリッド空間R^Nの開集合U上のN変数実数値C^2級関数f:U→Rが点p∈Uで(▽f)(p)=0を満たすとき, すなわちpがfの臨界点であるとき, f(p)が極小値であるか極大値であるかどちらでもないかは, pにおけるヘッセ行列(((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p))_(i, j=1, …, N)が定める対称双一次形式(二次形式:斉次二次関数)H(f, p)のpの近傍U(p)⊆Uにおける符号の変化すなわち
H(f, p)(x)=Σ_(i, j=1, …, N)((∂^2)f/(∂x_i)(∂x_j))(p)(x_i)(x_j)
が正値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て正)であるか負値(⇔ヘッセ行列の固有値が全て負)であるか符号不定(⇔ヘッセ行列が正の固有値と負の固有値を持つ)であるか, に対応する. これは点(p, f(p))の近傍においてfのグラフが下に凸の楕円放物面で近似できるか上に凸の楕円放物面で近似できるか双曲放物面で近似できるか, に対応しているからである. これはテイラーの定理による. 特にN=2の場合はヘッセ行列の行列式(ヘッシアン)のU(p)における符号の変化に対応する. この事実の幾何的な背景を述べるモースの定理を早い段階で知ることができたのはうれしかった. モースの定理を知ってこの事実の理解が深まった. モースの定理は「多様体の基礎」には書かれていない.
図は描けないので調べるか「[[ASIN:4130620010 線型代数入門]]」を参照されたいが, 例えば, 関数z=f(x, y)についてヘッセ行列が臨界点(x, y)=(a, b)で固有値が正ゆえに極小であるときz=f(x, y)のグラフは点(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換することにより下に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここでα, β>0はfのヘッセ行列の固有値である. 固有値が負ゆえに極大となるときは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して上に凸の楕円放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ここではα, β<0でありやはりヘッセ行列の固有値である. (a, b)が鞍点, すなわち▽f(a, b)=0かつfが(a, b)で極大でも極小でもなくヘッセ行列の固有値が0でないときはfのグラフは(a, b, f(a, b))の近傍で必要なら変数変換して双曲放物面
z=α(x−a)^2+β(y−b)^2+f(a, b)
で近似できる. ただしαβ<0である. )
数学の専門的な本や[[ASIN:4000298755 多変数関数]]の[[ASIN:4320015533 微分積分]]と理論的な[[ASIN:4785313013 線型代数]]そして[[ASIN:478531401X 位相空間論]]にも慣れていないと読むのはきついだろうけど, 読み応えがあり「多様体の基礎」では触れられていない多様体のパラコンパクト性に関する位相的構造と幾何的構造・複素多様体・コホモロジー・リー群など現代数学や数理物理学を学ぶ上で重要になっている話題があり参考になる. リーマン多様体の無限小運動は[[ASIN:4007307377 微分方程式論]]と関係がある.
ただ, 自力で直せる程度ではあるが, 関数と関数値を概念上区別しているのに数式では混同している表記がいくつかある. 理解には差し支えなかったが, 私も書き込んで直しながら読んだ.
必ずしも分かりやすくはないが, 幾何学を学ぶためには必須の入門書であろう. 私は, 或る[[ASIN:4000058800 複素多様体]]の計量の一意存在問題をその計量を未知関数とする[[ASIN:4535784388 非線型偏微分方程式]]の解の一意存在問題として考える理論を理解するため, 本書を参考にしている.「多様体の基礎」を読んでからでないと理解できなかったが, 問と注意と脚注も含めてより基礎的なことや発展的なことが豊富に書いてあり, 読んでいておもしろいと感じる. 数学を本気で学ぼうとする方はぜひ読んでみるといいと思う. きっと数学の見え方が変わるだろう.
なお曲線座標系と微分形式とコホモロジーは「[[ASIN:413062105X 解析演習]]」も参考になる. コホモロジーについては[[ASIN:B07K14LZVB 数学セミナー2017年12月号]]も参考になる. なお幾何学の概念については[[ASIN:B07K14LZVB 数学セミナー2018年12月号]]も参考になる.
本書から直接つながる偏微分方程式の本として
「[[ASIN:4007309361 1階微分方程式]]」
を挙げておく.
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2017年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
- 接ベクトル
- 微分
- 外積
- 共変テンソル
など、きちんと定義されたものを探していましたが、全て記載してあります。
また、
- de Rham コホモロジー
- Lie 群
- stokes の定理
...
電磁気学、相対性理論、量子力学の
物理に見られる基本的な言葉を、
厳密な数学を用いて書いています。
- 微分
- 外積
- 共変テンソル
など、きちんと定義されたものを探していましたが、全て記載してあります。
また、
- de Rham コホモロジー
- Lie 群
- stokes の定理
...
電磁気学、相対性理論、量子力学の
物理に見られる基本的な言葉を、
厳密な数学を用いて書いています。
2014年3月20日に日本でレビュー済み
多様体の入門書としては他の本のほうがよいような気がしますが、
この本もやはり読まなくてはいけない本なのだと思います。多様体
の基礎や外微分、ストークスの定理などの後、複素構造や概複素構造、
リー群の作用や等質空間まで踏み込んで解説しています。内容が
多いせいか、例は少なめで自分でイメージを膨らませて読まなければ
いけないと思います。けれどもこの本の内容はやはりおさえていなければ
いけないのだと思います。それほど読みやすくはないですが、
必読の古典だと思います。
この本もやはり読まなくてはいけない本なのだと思います。多様体
の基礎や外微分、ストークスの定理などの後、複素構造や概複素構造、
リー群の作用や等質空間まで踏み込んで解説しています。内容が
多いせいか、例は少なめで自分でイメージを膨らませて読まなければ
いけないと思います。けれどもこの本の内容はやはりおさえていなければ
いけないのだと思います。それほど読みやすくはないですが、
必読の古典だと思います。
2011年3月31日に日本でレビュー済み
私にとって本格的な「多様体、リーマン幾何、リー群」を学ぶ第1歩でした。大学時代における、「多様体論」というゼミの指定テキストで、しかも、Marcel Decker社から後で出版された英訳で勉強し、英語のわかりづらいところを日本語版にもどって学びました。担当してくださったW教授によると英訳版にした理由は、日本語版では、「無限小運動」あたりに関する部分に不正確な記述があるからだそうです。1年間で接ベクトルからリー群の初歩まで進みました。その後一人でこの本を読破し、微分幾何の凄まじさを実感しました。かなり難しい本だと思いますが、学ぶ価値のある一冊です。一人で読むのではなく、是非ゼミで輪講精読することをすすめます。今ならば、岩波書店の「多様体」(服部章夫 著)あたりを副読本にして「微分位相幾何」の分野も補う必要があると思います。(松島先生の本は、「当時のピュアな微分幾何」だけを対象としている)
最後に、これから勉強するならば、サイエンス社の「基礎微分幾何」(塩谷隆 著)の方がコンパクトにまとまっていて学びやすいと思います。また、英語に抵抗がないなら、「Foundations of Differentialble Manifolds and Lie Groups」(Frank W.Warner 著)も良いと思います。
最後に、これから勉強するならば、サイエンス社の「基礎微分幾何」(塩谷隆 著)の方がコンパクトにまとまっていて学びやすいと思います。また、英語に抵抗がないなら、「Foundations of Differentialble Manifolds and Lie Groups」(Frank W.Warner 著)も良いと思います。
2013年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
誤植くらいなら許せますが(普通の本の3倍くらいありますけどね)、論理的に破綻してる箇所が数カ所あります。多分、この本を読むよりWarnerの本を読む方が良いと思います。