商品説明にもある通り、「人や社会とのつながりを再設計する新たなメディア・リテラシー獲得のための視点を提示」してくれる良書です。
ソーシャルメディアをめぐる様々な課題について、項目ごとに多面的に議論を整理しており、非常に実用的です。
私のような初学者でも読みやすく、理解しやすい文章になっています。
私が読んだ印象としては、新しい知識や提言を得ることよりも、ソーシャルメディアをめぐるこれまでの状況+現状について、把握し議論を整理することに より重きをおいている…という本です。
書き手が複数いますが、どの書き手も「現状がどうなっているか」という事実を客観的に踏まえたうえで、新たな視座を示しています。
全ての項目を網羅した感想を書くことはできないので、私が印象に残った点を書きます。
・ミドルメディアの登場が「情報の逆流」を引き起こした現代では、ニュースの循環は三層構造化している。
・一般ユーザーの発言の責任についても、真実性・相当性の法理が当てはまる。
・「悪貨(質の低い記事)」が「良貨(良い記事)」を駆逐するネットメディアの収益構造
・つながりすぎることの危険性、身の周りの出来事が可視化・顕在化されすぎて実社会に影響を及ぼす。
・フィルターバブルがもたらす副作用の一つにセレンディピティーの減少がある。
・ソーシャルメディアが「縁切り(良い意味での)」のチャンスを喪失させている。
・平野啓一郎さんの「分人」の概念を使った、分人制度(有限責任制を応用)の提案。
※読解力が十分ではないためミスリードしている可能性があります。ご容赦ください。
なお、各章の最後に「考えてみよう」のコーナーが設けられており、読者自身が調べたり考えを深めたりする余地がある点も好印象でした。個人的には「考えてみよう」の質問は、学校教育の授業などでも使えるのではないかと思いました。学校の先生方に、こうしたメディアリテラシーの授業をやっていただけたら、人や社会とのつながりを再設計する力をもつ子どもたちが増えるのではないかという希望的観測をもちました。
この手の内容に詳しい人からすれば、既知のものばかりかもしれませんが、たとえそうであったとしても、議論の要点を掴んだり自分の頭の中を整理するのに役立ってくれるのではないかと思います。
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ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する 単行本 – 2019/2/27
藤代 裕之
(著)
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購入オプションとあわせ買い
2015年の刊行以来、5刷を重ねた好評の『ソーシャルメディア論』の改訂版。
フェイクニュース、購入・視聴履歴や位置情報といったビッグデータ、AI、IoT、クラウドファンディング――ソーシャルメディアは人と情報のつながりを変え、社会を大きく変えようとしている。
しかし、学校や企業でソーシャルメディアを体系的に学ぶ機会は少ない。本書は、ソーシャルメディアの歴史や裏側を動かす技術、関連する法律をわかりやすく解説し、ソーシャルメディアの仕組みを理解できる教科書である。すべてをつなげるソーシャルメディアをどのように使いこなすのか、人や社会とのつながりを再設計する新たなメディア・リテラシー獲得のための視点を提示する。
改訂に際しては、特にアメリカ大統領選挙で明らかになったフェイクニュースがもたらす危険性について各章をアップデートして、理解が進むように工夫した。「権利」「メディア」を「コンテンツ」「地域」に変更し、二次創作や関係人口といったトピックを組み込んだ。
はじめに――すべてがつながっていく 藤代裕之
第1部 歴史を知る
第1章 歴史――ソーシャルメディア社会の誕生 藤代裕之
1 ソーシャルメディアの歴史
2 つながりと分断
3 報道とソーシャルメディア
4 ミドルメディアによるマスメディアとの接合
5 公と私が入り交じる空間
第2章 技術――技術的に可能なオープンプライバシー社会とその功罪 木村昭悟
1 技術的に可能な「オープンプライバシー社会」
2 「つなげる」技術の仕組みと現状
3 いまそこにあるオープンプライバシー問題
4 「つなげる」技術がもたらす恩恵とのバランス
第3章 法――ソーシャルメディア時代の制度はどうあるべきか 一戸信哉
1 ネット上の権利侵害の広がりと表現の自由
2 インターネット関連法の発展
3 「媒介者」の責任――プロバイダ責任制限法
4 「素人」である一般ユーザーによる発言の責任
5 プライバシーとソーシャルメディア
第2部 現在を知る
第4章 ニュース――ソーシャル時代で改めて問われるニュースの「質」 伊藤儀雄
1 日本のインターネットにおけるニュースの担い手
2 ニュースを取り巻く3つの「変容」
3 不正確な情報流通と人々の分断
4 「悪貨」が「良貨」を駆逐する
5 フェイクニュースとプラットフォームの責任
第5章 広告――「ルール間の摩擦」が生む問題 山口 浩
1 ネットが広告ビジネスを変えた
2 口コミの広告化
3 広告とコンテンツの境界の融解
4 ルール間の摩擦
5 広告主の役割
第6章 政治――すれ違う政治と有権者、理想なきインターネット選挙の解禁 西田亮介
1 理念なきネット選挙の解禁
2 政治とメディア「慣れ親しみ」の終焉
3 高まるビジネスの影響力
4 高度化するプロパガンダ
5 ソーシャルメディアと政治の未来
第7章 キャンペーン――ソーシャルメディア社会の透明な動員 工藤郁子
1 個人を動かすキャンペーン
2 社会を動かすキャンペーン
3 個人が動かすキャンペーン
4 個人が動かされるキャンペーン
5 社会が動かされるキャンペーン
6 解決・提案に向けて
第8章 都市――都市の自由を私たちが維持するために 小笠原 伸
1 なぜ、大企業は都市に「隙間」を作るのか
2 自由な交流が都市を作る
3 高度化する都市の閉塞感
4 サードプレイスという新たなつながり
5 つながりすぎることの危険性
第9章 コンテンツ――コンテンツの拡張と対抗 松本 淳
1 クラウドファンディングが支えたコンテンツ制作
2 無視・対立から協調へ
3 ソーシャルメディアが変えるコンテンツビジネス
4 ユーザーと権利者との関係
第10章 モノ――「あらゆるモノがつながる社会」のメリットとデメリット 小林啓倫
1 ネットにつながるモノの急増
2 IoTの歴史
3 つながるモノが生み出す価値
4 「あらゆるモノがつながる」社会の姿
5 ディストピアを回避するために
第3部 未来を考える
第11章 地域――都市と地方をつなぎ直す 田中輝美
1 東日本大震災が変えたつながり
2 つながり続ける仕組み
3 「上下」から「水平」のつながりへ
4 「関係人口」と「風の人」
5 新たな競争
第12章 共同規制――ルールは誰が作るのか 生貝直人
1 情報社会のルール形成主体
2 事業者に対する規制
3 媒介者を通じた個人の規制
4 国際的なルール形成の可能性
5 自由と安全の両立のために
第13章 システム――システムで新たなつながりを作る 五十嵐悠紀
1 つながりすぎたソーシャルメディア社会
2 つながらない設計による解決
3 ノイズが交ざる設計による解決
4 フィルターバブルによるセレンディピティーの減少
5 人や機械による編集の課題
6 情報リテラシー教育の必要性
第14章 教育――「発信者」としての大学生はどうあるべきか 一戸信哉
1 大学生と「炎上」
2 「キャンパス」という聖域は崩れた
3 複数アカウントで「キャラ」を使い分ける
4 就職活動とソーシャルメディア
5 トラブル対策とソーシャルメディアガイドライン
6 「学生発」ウェブメディアの可能性
第15章 人――「別の顔」を制度化する 山口 浩
1 「つながり」のリスクとジレンマ
2 「分人」による有限責任制
3 分人制度の実装
4 事業者の責任
5 分人制度が目指すもの
あとがき 一戸信哉
フェイクニュース、購入・視聴履歴や位置情報といったビッグデータ、AI、IoT、クラウドファンディング――ソーシャルメディアは人と情報のつながりを変え、社会を大きく変えようとしている。
しかし、学校や企業でソーシャルメディアを体系的に学ぶ機会は少ない。本書は、ソーシャルメディアの歴史や裏側を動かす技術、関連する法律をわかりやすく解説し、ソーシャルメディアの仕組みを理解できる教科書である。すべてをつなげるソーシャルメディアをどのように使いこなすのか、人や社会とのつながりを再設計する新たなメディア・リテラシー獲得のための視点を提示する。
改訂に際しては、特にアメリカ大統領選挙で明らかになったフェイクニュースがもたらす危険性について各章をアップデートして、理解が進むように工夫した。「権利」「メディア」を「コンテンツ」「地域」に変更し、二次創作や関係人口といったトピックを組み込んだ。
目次
はじめに――すべてがつながっていく 藤代裕之
第1部 歴史を知る
第1章 歴史――ソーシャルメディア社会の誕生 藤代裕之
1 ソーシャルメディアの歴史
2 つながりと分断
3 報道とソーシャルメディア
4 ミドルメディアによるマスメディアとの接合
5 公と私が入り交じる空間
第2章 技術――技術的に可能なオープンプライバシー社会とその功罪 木村昭悟
1 技術的に可能な「オープンプライバシー社会」
2 「つなげる」技術の仕組みと現状
3 いまそこにあるオープンプライバシー問題
4 「つなげる」技術がもたらす恩恵とのバランス
第3章 法――ソーシャルメディア時代の制度はどうあるべきか 一戸信哉
1 ネット上の権利侵害の広がりと表現の自由
2 インターネット関連法の発展
3 「媒介者」の責任――プロバイダ責任制限法
4 「素人」である一般ユーザーによる発言の責任
5 プライバシーとソーシャルメディア
第2部 現在を知る
第4章 ニュース――ソーシャル時代で改めて問われるニュースの「質」 伊藤儀雄
1 日本のインターネットにおけるニュースの担い手
2 ニュースを取り巻く3つの「変容」
3 不正確な情報流通と人々の分断
4 「悪貨」が「良貨」を駆逐する
5 フェイクニュースとプラットフォームの責任
第5章 広告――「ルール間の摩擦」が生む問題 山口 浩
1 ネットが広告ビジネスを変えた
2 口コミの広告化
3 広告とコンテンツの境界の融解
4 ルール間の摩擦
5 広告主の役割
第6章 政治――すれ違う政治と有権者、理想なきインターネット選挙の解禁 西田亮介
1 理念なきネット選挙の解禁
2 政治とメディア「慣れ親しみ」の終焉
3 高まるビジネスの影響力
4 高度化するプロパガンダ
5 ソーシャルメディアと政治の未来
第7章 キャンペーン――ソーシャルメディア社会の透明な動員 工藤郁子
1 個人を動かすキャンペーン
2 社会を動かすキャンペーン
3 個人が動かすキャンペーン
4 個人が動かされるキャンペーン
5 社会が動かされるキャンペーン
6 解決・提案に向けて
第8章 都市――都市の自由を私たちが維持するために 小笠原 伸
1 なぜ、大企業は都市に「隙間」を作るのか
2 自由な交流が都市を作る
3 高度化する都市の閉塞感
4 サードプレイスという新たなつながり
5 つながりすぎることの危険性
第9章 コンテンツ――コンテンツの拡張と対抗 松本 淳
1 クラウドファンディングが支えたコンテンツ制作
2 無視・対立から協調へ
3 ソーシャルメディアが変えるコンテンツビジネス
4 ユーザーと権利者との関係
第10章 モノ――「あらゆるモノがつながる社会」のメリットとデメリット 小林啓倫
1 ネットにつながるモノの急増
2 IoTの歴史
3 つながるモノが生み出す価値
4 「あらゆるモノがつながる」社会の姿
5 ディストピアを回避するために
第3部 未来を考える
第11章 地域――都市と地方をつなぎ直す 田中輝美
1 東日本大震災が変えたつながり
2 つながり続ける仕組み
3 「上下」から「水平」のつながりへ
4 「関係人口」と「風の人」
5 新たな競争
第12章 共同規制――ルールは誰が作るのか 生貝直人
1 情報社会のルール形成主体
2 事業者に対する規制
3 媒介者を通じた個人の規制
4 国際的なルール形成の可能性
5 自由と安全の両立のために
第13章 システム――システムで新たなつながりを作る 五十嵐悠紀
1 つながりすぎたソーシャルメディア社会
2 つながらない設計による解決
3 ノイズが交ざる設計による解決
4 フィルターバブルによるセレンディピティーの減少
5 人や機械による編集の課題
6 情報リテラシー教育の必要性
第14章 教育――「発信者」としての大学生はどうあるべきか 一戸信哉
1 大学生と「炎上」
2 「キャンパス」という聖域は崩れた
3 複数アカウントで「キャラ」を使い分ける
4 就職活動とソーシャルメディア
5 トラブル対策とソーシャルメディアガイドライン
6 「学生発」ウェブメディアの可能性
第15章 人――「別の顔」を制度化する 山口 浩
1 「つながり」のリスクとジレンマ
2 「分人」による有限責任制
3 分人制度の実装
4 事業者の責任
5 分人制度が目指すもの
あとがき 一戸信哉
- 本の長さ260ページ
- 言語日本語
- 出版社青弓社
- 発売日2019/2/27
- 寸法12.8 x 1.9 x 18.8 cm
- ISBN-104787234498
- ISBN-13978-4787234490
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商品の説明
著者について
1973年、徳島県生まれ。ジャーナリスト、法政大学社会学部准教授。専攻はソーシャルメディア論、ジャーナリズム論。著書に『ネットメディア覇権戦争』(光文社)、『発信力の鍛え方』(PHP研究所)、共編著に『地域ではたらく「風の人」という新しい選択』(ハーベスト出版)など。
登録情報
- 出版社 : 青弓社; 改訂版 (2019/2/27)
- 発売日 : 2019/2/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 260ページ
- ISBN-10 : 4787234498
- ISBN-13 : 978-4787234490
- 寸法 : 12.8 x 1.9 x 18.8 cm
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著者について
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法政大学社会学部メディア社会学科教授/ジャーナリスト。法政大学大学院メディア環境設計研究所長。広島大学卒。徳島新聞社で記者として、司法・警察、地方自治などを取材。NTTレゾナントでニュースデスクや新サービス立ち上げを担当した。日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)代表運営委員。ソーシャルメディア時代のジャーナリズムやメディアのあり方について研究している。