無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
不登校は終わらない: 「選択」の物語から〈当事者〉の語りへ 単行本 – 2004/11/1
貴戸 理恵
(著)
- 本の長さ327ページ
- 言語日本語
- 出版社新曜社
- 発売日2004/11/1
- ISBN-10478850927X
- ISBN-13978-4788509276
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
出版社からのコメント
◆〈当事者〉にとっての不登校とは?◆ 不登校(登校拒否)は主に二つの物語によって語られてきました。子供は学校に行くべきであり、不登校は「病理・逸脱」であるとするものと、学校に行く行かないは自分で「選択」できるというものです。長い不登校の後復学して、現在大学院で社会学を専攻する著者は、不登校をめぐるこの「病理・逸脱」と「選択」の物語になじめず、同じ不登校を経験した人たちへのインタビューを通して、これらのわかりやすい物語から漏れ落ちてしまう「ノイズ」を丹念に拾い集めて、〈当事者〉にとって不登校とは何だったのか、そして現在何であるのか、を言語化します。〈当事者学〉の新しい展開を示す力作です。
抜粋
私はここで「不登校は厳しく批判されるべきではないが、積極的の肯定し賛美するようなものでもない」というような、「否定」派・「肯定」派からともに距離をとった「中道の」―「中立の」―立場から発言しようとしているのではない。以下で私が試みたいのは、〈当事者〉の代表=代弁(representation)とは異なる「〈当事者〉による、〈当事者〉の語り」としての、新たなテクストの生成である。そこにおける問いは、「不登校とは何か」「不登校問題を解決するにはどうすればよいか」というものではなく、「不登校者にとって不登校とは何か」というものとなるだろう。「不登校者にとっての不登校」を問うことは、すなわち、これまでの不登校論が「誰による、誰にとっての」ものであったかを問い、不登校について語ってきたさまざまな行為者たちを、この問題をめぐる相互関係の位置性(postionality)において浮かび上がらせることでもある。…中略…
「心の問題」から「進ろの問題」へ。このことは、不登校の「肯定」が、「学校に行けない苦しみ」からの〈当事者〉の解放や、「子育ての落伍者」としての〈親〉のアイデンティティの回復に加えて、不登校後のライフコースや生活環境など「その後の生き方」を含めて「肯定」する必要として迫ってくる状況の到来を意味している。このニーズがより切実であるのは、〈親〉よりも〈「居場所」関係者〉よりも、まず〈当事者〉にとってであろう。 「かつての不登校経験は。その後の生活のなかで、いったいどんな意味を持っているのか?」それを〈当事者〉がみずから問い、語る必然性が、生まれ始めているのだ。(「はじめに」より)
「心の問題」から「進ろの問題」へ。このことは、不登校の「肯定」が、「学校に行けない苦しみ」からの〈当事者〉の解放や、「子育ての落伍者」としての〈親〉のアイデンティティの回復に加えて、不登校後のライフコースや生活環境など「その後の生き方」を含めて「肯定」する必要として迫ってくる状況の到来を意味している。このニーズがより切実であるのは、〈親〉よりも〈「居場所」関係者〉よりも、まず〈当事者〉にとってであろう。 「かつての不登校経験は。その後の生活のなかで、いったいどんな意味を持っているのか?」それを〈当事者〉がみずから問い、語る必然性が、生まれ始めているのだ。(「はじめに」より)
登録情報
- 出版社 : 新曜社 (2004/11/1)
- 発売日 : 2004/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 327ページ
- ISBN-10 : 478850927X
- ISBN-13 : 978-4788509276
- Amazon 売れ筋ランキング: - 849,132位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中1つ
5つのうち1つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
1グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2004年12月16日に日本でレビュー済み
不登校の問題を、所詮は自らに都合のいいように語っているような印象を受ける。不登校が今に始まった現象でないのなら、今の不登校問題はこれまで俗にいわれている言説とどこが違うのか。著者はこの点を問題意識の一つに掲げているが、もしそうだとしたら、もっと多くの不登校経験者を調査し、階層や世代、地域といった点からも分析する必要があるのではなかろうか?「語り」のみで語りきれるほど単純な問題ではないと思う。でないと、せっかくのインタビュー対象者も、著者と同様に、結局は豊かな社会から出てきたわがままな若者が不登校者に転じただけのことではないかとみなされてしまいかねないだろう。