タイトルの『第四の革命』は、地動説(地球は世界の中心ではない)、進化論(人間は動物と隔たっているわけではない)、無意識の発見(統一された個の幻想)に続いて、我々はもはや唯一の知的な情報処理の主体ではないことを明らかにしている、現在のフェイズを記述するものである。
本書は、そうした新しい世界における特性や問題を、幅広いトピックスに対して考察している。
今や流れる情報の量がメモリーの量を突破し、大半の情報が記録されないor上書きされて消されており、その点で発話中心で言語記録のないor乏しいプレヒストリーの状況に近い面があるという指摘など、通念と異なりなるほどと思わされる記述も色々ある。
チューリングテストでマシンを見破るタイプの質問など、面白い小ネタもある。
しかし一方、情報技術の進展が伴う社会的な変化や問題についての議論は、話題が多岐にわたっていることもあるだろうが、それっぽいワードで華やかにするだけで深掘りしきれていない印象を受けた。
やはり社会や政治の問題は社会や政治それ自体の丹念な議論が不可欠であり、なので例えば著作権や管理の問題については
CODE VERSION2.0
、プライバシーやアイデンティティーの問題については
プライバシーの新理論―― 概念と法の再考
といった、法・政治のバックグラウンドを踏まえた著作の方がうまく議論で来ているように思う。
個々の部分についてはやや浅いものもあれど、内容は多岐にわたっているので、情報社会の問題集的に読むのはわりと有用ではないかと思う。
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第四の革命―情報圏(インフォスフィア)が現実をつくりかえる 単行本 – 2017/4/10
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◆情報通信技術は環境だ!
モノのインターネット、スマホ、人工知能、無人自動車、サイバー戦争……デジタルICT(情報通信技術)が、単なるツールを超えて私たちの現実をつくりかえつつあります。渦中にあるためとらえにくいですが、私たちは広範な文化的革命の始まりを目撃しているのです。それは大きな可能性とリスクをもっています。ICTが個人、社会、世界、環境に与える影響を予測し、制御し、経済や社会、政治的なダイナミクスを向上させるために、今起こりつつある根底からの変化を読み解く、新しい概念と哲学が求められています。私たちが直面する新たな困難に意味づけを与え、適切な知的枠組みを開発するための、情報の哲学です。本書はその試みです。人間はコペルニクス革命によって宇宙の中心ではなくなり、ダーウィン革命によって特別な種ではなくなり、フロイト革命によって自らの主人でもなくなりました。そして第四の情報革命は、人間をどこに導くのでしょうか?
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- 本の長さ376ページ
- 言語日本語
- 出版社新曜社
- 発売日2017/4/10
- ISBN-104788515229
- ISBN-13978-4788515222
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登録情報
- 出版社 : 新曜社 (2017/4/10)
- 発売日 : 2017/4/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 376ページ
- ISBN-10 : 4788515229
- ISBN-13 : 978-4788515222
- Amazon 売れ筋ランキング: - 299,221位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 377位近代西洋哲学
- - 13,850位コンピュータ・IT (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
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2017年8月29日に日本でレビュー済み
2017年4月23日に日本でレビュー済み
ビジネス書のように読みやすく、それでいて哲学的に深い本です。
この本で最も重要な概念は、副題にも入っている「インフォスフィア(情報圏)」です。
著者は、「インフォスフィア(情報圏)とは我々を取り巻く情報の総体である」「現実とはインフォスフィアの別名である」と述べます。ヴィトゲンシュタイン風に言えば、「世界は情報の総体である」というような世界観です。そこから、倫理や政治や経済や環境についての様々な議論を展開していきます。しかし、議論は発散することなく、前半で提示された基盤の上に、一章ずつ積み上げられていきます。
この本の前半(「哲学編」と呼ぶことにします)では、「情報革命によって、我々人類の自己イメージが書き換えられつつある」という大きな問題が論じられます。「我々にとって歴史とは何か」「我々が生きる環境とはどのようなものか」「我々とは何者か」といった人類にとって重要な哲学的問題について、情報革命は新たな回答を求めており、著者はそれに応えようとしているのです。
そして後半(「倫理編」と呼ぶことにします)では、より実戦的・政治的な問題が論じられます。「我々はどのようにプライバシーを概念化すべきか」「我々は知性をどのように捉えるべきか」「我々は技術をどのように用いるべきか」「我々は政治の概念をどのように更新すべきか」「我々は環境に対してどのような責任を負っており、何ができるか」といった倫理的な問題が論じられます。
そのような内容の本ではありますが、この本は、万人に開かれたビジネス書のような文体で書かれています。ICT、クラウド、IoT、ビッグデータ、AIなどのキーワードや事例が無数に登場することから、読者はクリス・アンダーセンやニコラス・カーの本を連想するかもしれません。
この本は、著者のルチアーノ・フロリディ教授が、一人で様々な問題について縦横無尽に語っている本です。そして、読みやすいビジネス書のような文体で書かれています。したがって、フロリディ思想の入門として最適な一冊でしょう。この翻訳によって、ルチアーノ・フロリディ教授の読者が日本にも増えることを期待します。
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著者は、「インフォスフィア(情報圏)とは我々を取り巻く情報の総体である」「現実とはインフォスフィアの別名である」と述べます。ヴィトゲンシュタイン風に言えば、「世界は情報の総体である」というような世界観です。そこから、倫理や政治や経済や環境についての様々な議論を展開していきます。しかし、議論は発散することなく、前半で提示された基盤の上に、一章ずつ積み上げられていきます。
この本の前半(「哲学編」と呼ぶことにします)では、「情報革命によって、我々人類の自己イメージが書き換えられつつある」という大きな問題が論じられます。「我々にとって歴史とは何か」「我々が生きる環境とはどのようなものか」「我々とは何者か」といった人類にとって重要な哲学的問題について、情報革命は新たな回答を求めており、著者はそれに応えようとしているのです。
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そのような内容の本ではありますが、この本は、万人に開かれたビジネス書のような文体で書かれています。ICT、クラウド、IoT、ビッグデータ、AIなどのキーワードや事例が無数に登場することから、読者はクリス・アンダーセンやニコラス・カーの本を連想するかもしれません。
この本は、著者のルチアーノ・フロリディ教授が、一人で様々な問題について縦横無尽に語っている本です。そして、読みやすいビジネス書のような文体で書かれています。したがって、フロリディ思想の入門として最適な一冊でしょう。この翻訳によって、ルチアーノ・フロリディ教授の読者が日本にも増えることを期待します。