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ユリイカ2008年12月臨時増刊号 総特集=初音ミク ネットに舞い降りた天使 ムック – 2008/12/12

3.9 5つ星のうち3.9 19個の評価

≪目次≫

【インタビュー】
初音ミクがあぶりだすプロフェッショナル / 鈴木慶一 [聞き手=冨田明宏]
バーチャルな 「女性」 への欲望とは何か / 平沢進 [聞き手・構成=冨田明宏]
生みの親が語る初音ミクとアングラカルチャー / 佐々木渉 [聞き手=冨田明宏]

【徹底討議】
初音ミクと未来の音 同人音楽・ニコ動・ボーカロイドの交点にあるもの / 東浩紀×伊藤剛×谷口文和×DJ TECHNORCH×濱野智史

【論考】 ~初音ミクは 「音楽」 を変えるか! ?~
初音ミクという福音 VOCALOIDの半世紀 / 田中雄二
同人音楽の中に見る 「初音ミク」 / 冨田明宏
歌を育てたカナリアのために / 細馬宏通
初音ミクから遠く離れて / 増田聡
未クラシック、魅クラシック 「ボカロクラシカ」 における 「萌え」 の構造 / 大杉重男
「P」 の悲喜劇 初音ミク周辺で回帰する八〇年代的テーマ / 円堂都司昭
「中の人」 になる 〈声もどきボーカロイド〉が可能にしたもの / 石田美紀

~『がくっぽいど』 の世界~
『がくっぽいど』 を語る / Gackt
『がくっぽいど』 開発者に訊く13の質問 / 村上昇 [質問作成=冨田明宏]

~ボーカロイドの法・社会・ネットワークをめぐって~
初音ミクの二つの身体 存在するもの/想像されるもの / 白田秀彰
初音ミク動画はどうやって作られたか?ネットワーク分析による大規模な協調的・創発的創造活動の調査 / 濱崎雅弘+武田英明
初音ミク、あるいは市場・組織・歴史に関するノート / 濱野智史
標本と召喚 sample and summon / ドミニク・チェン

~初音ミクとSF的想像力~
ハルとミク / 小谷真理
電子の世界の幹細胞よ、汝の名は 『初音ミク』 / 八代嘉美
ベビーロイド / 円城塔
星の牧場 初音ミクとの余生 イライザとの老後 / 虹釜太郎

~電脳アイドルの夢は荒野をかけめぐる~
初音ミクと 「存在しないものの美学」 / 中森明夫
組み合わされる少女 / さやわか 主体の消失と再生 セカイ系の詩学のために / 中田健太郎
噺家ミクの初高座 / 立川志ら乃

~キャラクターの想像力の未来~
「ソワカちゃん」 から 「初音ミク」 へ / 伊藤剛
VOCALOID Leads Us to the Future. / 有村悠
初音ミクの魅力とは 二〇〇八年の展開を振り返って / UG‐K

~ボーカロイドがうたう詩~
コピーがコピーにじょーずにコピーのコピーする♪(初音ミクりりっくばーじょん) / 水無田気流
(有力な詩人はみなこの歌を見捨てた)と / 佐藤雄一

【イメージの歌姫、歌姫のイメージ】
ボーカロイド・イラストギャラリー / 監修=有村悠
ななこ しめ子 RON 佳嶋 双 きりりん yudesoba 有村悠

【資料】
ボーカロイド・ヒットパレード / 冨田明宏+有村悠
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 青土社 (2008/12/12)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/12/12
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ムック ‏ : ‎ 237ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4791701879
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4791701872
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 19個の評価

著者について

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濱野 智史
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1980年千葉県生。評論家、リサーチャー、フィールドワーカー。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。専攻は社会学(情報社会論・メディア論)および経営学(経営情報学・プラットフォーム論)。

カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
19グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年6月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミクがイチバン!
2009年9月5日に日本でレビュー済み
ネットからムーブメントになったシンセサイザーソフト『初音ミク』を、評論誌ユリイカが多角的にまとめた感じの本です。
(ユリイカ誌は以前も『ジョジョの奇妙な冒険』などの評論本を発行した事があります)

ボリュームは言う事ないですね。開発者から大物ミュージシャンに至るまで、色々な視点から迫っています。
ソフト『初音ミク』の使い方やアドバイスなどは特になく、時代背景やオタク文化、誕生〜これからやSF論などが主に論じられています。
絵師によるカラー絵があったり、人気曲紹介もあったりと、良く知らない人へのまとめ本としてもいいと思います。

気になった点は、主にニコニコ動画での経緯を扱っているためか、PIAPRO(メーカー運営のサイト。曲や動画などが投稿される)や旧ボーカロイドソフトなどへの言及がほとんどなかった点などでしょうか。
あとは本の性質上しかたないのもあるとは思いますが、「批評専門用語」とでも言うべきか、そういった単語や言い回しが分かりにくかったり、場合によっては鼻につくことがしばしば…。

音楽誌や映画誌などでも日常茶飯事ですが、「そのオーラルなパーソナリティとメタフィクションであることのうんたらかんたら」みたいな…。
もう「すごいよかった!」の一言でいいじゃんめんどくさい、と思います。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 初音ミク登場後1年4ヶ月で刊行された特集号。執筆陣がやけに豪華で、彼らの戸惑いや悪戦苦闘ぶりは今読んでも非常に面白く、興奮させられます。というか、今読むからこその発見が実に多い。
 寄稿者の多くはアイドル、キャラクター、同人音楽など既存の文脈の中で初音ミクを理解しようとしていて、特にアングラ・サブカル的な視点が目立ちます。実際には、初音ミクはもっと広い世界へ(それこそ小中学生がゲームやスマホで聴くものとして)開放されていく訳ですが、2008年末の時点ではこちらの方が至極真っ当な見方だったんでしょう(これは10年未来からの後出しジャンケンですが)。

 そんな執筆陣の中で、濱野智史とドミニク・チェンはその先に顕れるだろう本質的変化を捉えていて、目が覚めるような思いでした。
 まず濱野智史の指摘は、歴史/物語とは、組織/共同体の下で作られるもので、組織を要さず資源配分がなされるニコ動世界ではそれが不要になるのではないか、ということ。そんな“歴史不要”の世界で、初音ミクというプラットフォームがどんな擬似歴史/物語を生み出す(または生み出さない)のかについて思いを馳せています。つまりそこは、もはや権威づけられた“歴史”が芸術を評価することのない、まったく新しい世界だということ。
 実は私がボカロ世界に足を踏み入れて最初に戸惑ったのが、ここに“音楽史”はないのか? ということでした。例えばイギリスのパンクがジザメリ、ピクシーズらを経てグランジに至るとか、そういう歴史的解釈がボカロ界では薄く見える。でもそれは当たり前のことで、タグやレコメンドで5年10年をひとっ飛びするニコ動の世界では、固定化された歴史/物語なんて不要なんですね。つまり、もっと自由だったと。
 この自由な環境で活き活きと創造物が生み出される様子を、ドミニク・チェンは、静的な「標本(サンプリング)」から、自律的プロセスを持つ実行系を参照する「召喚」への移行と表現していて、これはモヤモヤした霧を一瞬で吹き払う、実に本質を射抜いた分析だと思いました。しかもここで語られる自律的な創造連鎖のプロセスには、未来への希望が溢れているように見えてワクワクします。

 他にも、中田健太郎が「声」と「絵」から新しい主体を現す初音ミクを、アニメの裏構造(いかに架空の主体が生まれるか)から説明している視点は興味深かったです。つまり初音ミクは、アングラでもサブカルでもなく、何十年も前から日本がアニメとしてやってきた王道の方法論の先に立っているんだと。中田はそこに、現代社会において寸断された人間の認識世界を“再創出”する意志を読み取ってて、これはそのまま今のVtuberの動きにもつながる感じがしました。
 平沢進に至っては、もはや初音ミクという枠を超えて、ネットとデジタル技術が未来をどう変えるかという本質を語っているように見えます。「外在する何かがやってきた」という部分が鍵ではないか/「あなたの現実の弱さは、変えなくていいんだよ」という安心感/社会不適合者というのは、その人の才能を成就させる機構を持っていないという意味で社会の器が小さいということ/などなど、御大の視点は実に鋭利。誰もが内側に持った“本質的な女性性”の開放について語る部分は、今で言う「バ美肉」の本質に迫っているようにすら見えます(これ、2008年の話ですよ!)。 

 無理やり結論付けるなら、初音ミクの中にはそれほど巨大な、表現すること/生きることの本質的変化が内包されていた、ということでしょうか。または、不可逆に進むそうした社会変化に合わせて、それをブーストする存在としてある種の必然の中で誕生したのが初音ミクだったんだ、そんな気もします。まあこうした見方そのものが古く固定化された歴史的な発想に基づくもので、未来(=ミク)には不要な感傷なのかも知れませんが。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミク可愛さに購入。しかし、内容を読んでも正直つまらなかった。
それは、私が長文を読むのが嫌いだからだ。吉川英治さんの三国志(全8巻)くらいの文章量じゃないと読めないんだ。
2008年12月18日に日本でレビュー済み
ボーカロイドで、一世を風靡した「初音ミク」を語ろうという企画。
文芸評論誌という性格上、最新の情報を掲載しているわけではない。
歌が下手な人でも、歌を製作することができるようにしてくれる道具としての評価はそれほど深くない。

初音ミクを利用して、なんらかの制作している人たちには、何も新しい情報がないように感じるかもしれない。
また、もってまわったような表現にいらいらすることもあるかもしれない。
社会現象としての初音ミクを語るのではなく、文芸活動としての初音ミクに焦点をあてるのが「ユリイカ」だからだろう。

初音ミクを知らない人向けの本だと思うとよいかもしれない。初音ミクの曲だけ聴いていた人にも、役立つ情報はある。
参考になるひとが読むとよい。

「がくっぽいど」 を聞かず嫌いでしたが、この本で「がくと」の話もあり、すこし親近感が沸きました。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年12月15日に日本でレビュー済み
同人音楽評論シーンは「 同人音楽を聴こう! (三才ムック VOL. 167) 」の出現や同人音楽研究会の立ち上げといったトピックを通じて確実に活発になっています。
そんな中、評論シーンの総力を挙げて最新世代の同人音楽を代表する存在である「初音ミク」に立ち向かった本書は、少なくとも明確な立ち位置があることを認めた上では、きわめて良い評論書になっています。

執筆者一人一人が自分の立場を踏まえた執筆に取り組んでいるので、内容がどれだけ正しいかは別問題(「正しさ」は相対的な評価にすぎません)ですが、少なくとも同人音楽評論としては出色の出来です。位置づけとしては
動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書) と似たようなところで、中身が正しいかどうかはともかくとしてこの本を引用しない同人音楽評論はあり得ない、という位置づけの本になると思います。立ち位置が明確な分だけ、この本を肯定しての評論も否定しての評論も取り組みやすい書籍です。

本書とあわせて「
読む音楽 完全版 」を読んでおくことで、対談におけるDJテクノウチ氏の立ち位置がより明確になりそうです。
36人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年12月12日に日本でレビュー済み
鈴木慶一さんが出てるとしったので買いました。佐々木渉さんのインタビューは結構引きこまれました。途中で数ページあるミク絵も絵師さんを褒めたいです。
でもそれ以外ははっきりいって残念でした。もしインタビューなしだったら買ったのを後悔してたはずです。論考と討議はちょっとひどくて結構カチンとくるとこがありました。現実でおきてるのと温度差がある論評が結構あってどこかミクをオタク文化ときめて見下したような論調が多くて正直引きましたし、ミクが可哀想になりました。あと五月蠅いくらいニコニコ動画ニコニコ動画と全員連呼してますがニコニコ動画がミクを危機にしたみっくみく事件は黙殺してます。あのときPがニコニコ動画からzoomeまで逃げてミク応援ソングあげてたのはなかったことにした?まるでミクじゃなくてニコニコ動画本っぽくて違和感が・・・キーボードクラッシャーとチルノをみたときはあきれを通りこして笑いましたが(笑)あとニコニコ動画は写真もやたら多いのにミクで欠かせないピアプロは全然のってないです。ニコニコ動画以外の動画HP(zoomeとかveoh)は存在してないような扱いというか全然出てこないです。巻末の曲紹介はニコニコ動画のリンクだけで偏ってるしピアプロとzoomeで人気の曲は無かったこと扱いです。あれだけ人気でミクも多いpixivすらないです。
難しいふうに装って活字ばっかですけど要は「ミクは曲じゃなくてオタクなキャラ性でヒットしたからニコニコ動画の東方なんかと同じようなもの」という論調で別に深くないです。いっそ発売前にドワンゴの検閲でも入ったのかよって思いました(笑)
鈴木慶一さん佐々木渉さん平沢進さんがいいこといってるのにそれを台無しにする高見見物で見下す論考はミクファンなら読むに耐えないんじゃないかと。ニコニコ動画だけだったころの論調というか中身が一年遅れてます。しかもネットでミクをぞんざいに論評して叩かれた人もここに書いてます。ミクというよりニコニコ動画フリークの狭い論考ていうか。ここに論考書いてる人はピアプロもpixivも意図的に無視してるか一度もアクセスしたことないか意図的にスルーしてるんでしょうね。特定ゲームハード信者みたいに。だとしたら可哀想です。
一年前出してたなら通用したでしょうけど、ミクファンがわざわざいま読む代物と違うんじゃないでしょうか。これ二冊買うお金でねんどろいどミク買ったほうがいいです。
196人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年12月16日に日本でレビュー済み
 筆者がそれぞれの立場から初音ミクやその周辺について語っており、いろいろな角度から初音ミクという現象を捉えることができる。
 特におもしろかった点をいくつかあげておくと、まず、初音ミクの開発者である佐々木渉氏のインタビューが意外にはっちゃけており、とがった感じ(?)で楽しめる。鈴木慶一へインタビューという人選は想定外だったが、鈴木氏の発言は非常に的を射ており納得できるものであった。討議における東浩紀の「初音ミクによって音楽がどうかわるのか」「同人音楽は焼畑農業なのか」といった問いも鋭く、考えさせられる。濱野氏の、ニコニコ動画のコンテンツについて語れない理由として、「コメントを含めて作品を消費しているから」という話も非常に共感できるものである。また、初音ミクが歌う歌詞が自己言及的なものから普遍的な内容のものへと移っていった経緯の考察が最近いくつかのブログで話題となっているが、本書の有村悠によるキャラクター消費についての論考が最もよくまとまっており、納得いくものであった。
 この本は評論本である。見下しているだとかミクがかわいそうだとか言ってる人もいるが、ファンブックか何かと勘違いしているのではないか?
 
 本書はボリュームたっぷりな上、内容も非常に濃く、読んだあともいろいろ考えさせられ、自分は十分に堪能することができました。
58人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート