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スラヴォイ・ジジェク (シリーズ現代思想ガイドブック) 単行本 – 2005/12/1
- 本の長さ259ページ
- 言語日本語
- 出版社青土社
- 発売日2005/12/1
- ISBN-10479176224X
- ISBN-13978-4791762248
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登録情報
- 出版社 : 青土社 (2005/12/1)
- 発売日 : 2005/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 259ページ
- ISBN-10 : 479176224X
- ISBN-13 : 978-4791762248
- Amazon 売れ筋ランキング: - 650,736位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 205位思想誌
- - 244位その他の西洋思想関連書籍
- - 1,153位西洋哲学入門
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「状態はいい」ということで、実際受け取った書籍も、ほぼ新品同様の感じがしました。書店に長い間置かれたままの「新品」という感じです。これだと、わざわざ新品を酒店で求めるより、便利でリーズナブルになるでしょう。
2012年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マルクス主義者でありラカン派でもあるジジェクについての本邦初の解説書。難易度としては入門書より一歩進んだくらいだと思います。事前に必要な知識としては、ヘーゲルとマルクスについての入門書を読んでいれば恐らく問題がないレベルでしょう。
結局のところ、ジジェクの著作を読んで見ても、ジジェクが何を言いたいのかはっきりわからないようです。つまり、本書でまとめられた様に、ジジェクそのものを貫く思想体系を理解しないと、ジジェクの遊びの大きい文章に惑わされ、表面的で硬直した理解しかかなわないということなのでしょう。その点、本書は本邦初めての包括的なジジェク解説書であり、根本的理解のためには非常に意義深いものだと思います。
何やら、ジジェクを批判する旨のレビューがあるのですが、自分で書いていて恥ずかしくならないのですかね。何故って、その批判はジジェクの著作に対するものであって、ジジェク思想を解説書している本書に対するものではないからです。解説書に対して評価をするのなら、その解説が妥当かどうか、あるいは入門書として適切な難易度か、といったことだと思うのです。例えジジェクの思想が嫌いであったとしても、解説書として優れているのなら優れているという評価をするべきです。あと、「本書は悪くないが…」と言い訳をするのなら、初めから書かなければよいのです。その内容では本書を読みもせずに、ジジェクの名前に過剰反応して暴言を吐いているだけに見えます。他人の思想を批判できるだけの知性はあるのに、己の稚拙さには意外と気が付かないものなのですね。
結局のところ、ジジェクの著作を読んで見ても、ジジェクが何を言いたいのかはっきりわからないようです。つまり、本書でまとめられた様に、ジジェクそのものを貫く思想体系を理解しないと、ジジェクの遊びの大きい文章に惑わされ、表面的で硬直した理解しかかなわないということなのでしょう。その点、本書は本邦初めての包括的なジジェク解説書であり、根本的理解のためには非常に意義深いものだと思います。
何やら、ジジェクを批判する旨のレビューがあるのですが、自分で書いていて恥ずかしくならないのですかね。何故って、その批判はジジェクの著作に対するものであって、ジジェク思想を解説書している本書に対するものではないからです。解説書に対して評価をするのなら、その解説が妥当かどうか、あるいは入門書として適切な難易度か、といったことだと思うのです。例えジジェクの思想が嫌いであったとしても、解説書として優れているのなら優れているという評価をするべきです。あと、「本書は悪くないが…」と言い訳をするのなら、初めから書かなければよいのです。その内容では本書を読みもせずに、ジジェクの名前に過剰反応して暴言を吐いているだけに見えます。他人の思想を批判できるだけの知性はあるのに、己の稚拙さには意外と気が付かないものなのですね。
2007年3月18日に日本でレビュー済み
ジジェクほど、いいかげんな精神分析的哲学者も珍しい。彼の言うことは嘘八百。思いつきで何でもほいほいと還元主義的に物事を整理してしまうひとなので重宝がられているが、こんなひとに騙されて、つきあっているような読者では、将来がおぼつかない。
2014年8月7日に日本でレビュー済み
本書は巷で非常に評判の良いジジェクの入門書であり解説書だ。一般読者のみならず(少なくとも私の周囲では)研究者の間でも非常に評価が高い。現在のところ「唯一の」ジジェク以外によるジジェク本(入門書・解説書)であるという事実も本書の評価の高さには強く影響しているに違いない。ジジェクはこれほど多作で、多く読まれ、言及しているブログ記事などなら山ほど出てくるわりには今のところ(このような事態も遠くない未来に変わるのではないかとは思うが。)大きく扱ったような関連書は殆ど書かれず、論文も多くはないし、専門の研究者も殆どいない。そんな中で唯一の入門書としての役割を担っている本書は、恐らくこれからもジジェクに関心を持った全ての人の必読書の位置を占め続けるだろう。実際、入門書としての出来具合は殆ど申し分のないものだ。
難度もおかしなものではなく、初心者でも頑張ればそれなりに読める(個人的に、十全には分からない部分もないわけではなかったが、それはやたら難しい書き方がされているからとかではないはずだ。)はずだし、このシリーズの特徴だが用語の説明なども細かで丁寧だ。ジジェク自身の特徴も反映しているのだろうが、豊かな具体例が頻繁に出されるのも特徴的で、これがまた分かりやすい。量的にも無難に綺麗にまとまっている。なんといっても「面白い」。ジジェク自身がいつも大変刺激的な思想を披露してくれるのだが、本書も、とりわけ初心者にとっては刺激的な知見でいっぱいであるだろう。こういう見方があったのかと目から鱗が落ちる経験ができるのかもしれない。本書で扱われるのは、主に主体、ポストモダニティ、イデオロギー、男女、人種差別といったテーマだがこれら全てが非常に興味深く刺激的な鋭い洞察に満ちているのだ。(ちなみに個人的に最も気に入ったのはポストモダニティ論と人種差別論(幻想論)であった。次点でイデオロギー論、主体論だろうか。男女論も非常に興味深い話題だったのだが、もう少し詳しく平易に解説して欲しかったと思う。特に人種差別論は恐ろしく示唆的であるため是非多くの人に目を通して頂きたい。)
ただこれだけ賞賛しておいて最後に欠点らしきものに言及するのは全く興覚めな書き方かもしれないが、総体的なバランスの良い書評がこれからの読者には役立つだろうという事で、あえて欠点も述べておく。とは言えこの語は厳密に文字通りのものと考えて欲しい。欠点というのは本書を決定的に駄書にしている要素というのではなく、単純に欠けている点の事だ。私は欠けている事が許容し難いとか、非常に不味い問題だと考えているわけでは全くないので誤解しないで頂きたい。そういうわけで、強いてこれほど優れた入門書の欠点を探すのであれば、扱われている話題がこれでも限定されているという点ではないだろうか。先に具体的に本書で扱われるテーマを五つ挙げたが、ジジェクは非常に多くの事を語っているので、これだけの内容があっても全くジジェクの総体に辿り着く事はできない。大雑把にジジェクの全体を見渡す事すらできはしないのだ。五つのテーマはどれも興味深いものだが、あくまでジジェクが語った極めて多くの事の中の、そう多くはない一部に過ぎないのだと言わねばならないのではないか、と思う。本書が実は意外なほど古い本である事も、この欠点に影響しているだろう。このガイドブックシリーズは実は質にかなりの斑がある(例えばニーチェの巻はこの巻以上に素晴らしい出来具合で、まとまり方もこれ以上ない程のものだが、個人的にはフーコーやデリダなどは凡庸だったり退屈だったりする。)というのが私見なのだが、それはそれとしても、一口に現代思想と言っても存命で精力的に大著を出し続けている最新の思想家であるジジェクと、例えばもう前時代よりさらに古いと言っても良い時代のニーチェやハイデガー、さらにはもう少し最近ではあるがだいぶ前に亡くなっており、それなりに評価も出揃っているデリダやフーコーを比べれば、やはりその解説の包括性や情報量、質などには影響が出る他ないだろう。古くて多くの評価が出揃っていて、思想の解明が非常に進んでいる思想家ほど解説はやりやすい、という極々単純な話だ。この点でジジェクは他の扱われている思想家より少しだけ不利な地位にいるのではないだろうか。本書は2005年に刊行されているが、それは日本の話であり原書はさらに古く2003年なのだ。もう十年以上前なのである。だがジジェクはその後も魅力的な力作を出し続けていた。それを思えばこれほどの良書ですら「古い」と言わねばならない部分があってしまうのは納得してもらえる事だろう。
とりわけ本書においては、ジジェクの政治的言説、政治思想、革命論、暴力論、コミュニズム論などに関する記述が、全くないわけではない(暴力論も全体主義論は全くないが、革命やコミュニズム、マルクスへの言及はさすがにある。)が明白に弱く薄いと感じる。私は実はジジェクの政治的側面に最大の関心を持っていたので、余計に気になるところではあった。勿論、言うまでもなくイデオロギー論も人種差別論も政治的な話題であると言えば政治的な話題だ。だが私はもっと新しい話題と、直接的な話題の事を問題にしているのだ。やはりこれだけでは不十分だろう。ジジェクの革命論やコミュニズム志向にも言及はあるにはあるが、非常に僅かであり、本書だけを読んでも、意外なほど印象に残らない。この欠点を補った新しい良書の登場が待たれる。
難度もおかしなものではなく、初心者でも頑張ればそれなりに読める(個人的に、十全には分からない部分もないわけではなかったが、それはやたら難しい書き方がされているからとかではないはずだ。)はずだし、このシリーズの特徴だが用語の説明なども細かで丁寧だ。ジジェク自身の特徴も反映しているのだろうが、豊かな具体例が頻繁に出されるのも特徴的で、これがまた分かりやすい。量的にも無難に綺麗にまとまっている。なんといっても「面白い」。ジジェク自身がいつも大変刺激的な思想を披露してくれるのだが、本書も、とりわけ初心者にとっては刺激的な知見でいっぱいであるだろう。こういう見方があったのかと目から鱗が落ちる経験ができるのかもしれない。本書で扱われるのは、主に主体、ポストモダニティ、イデオロギー、男女、人種差別といったテーマだがこれら全てが非常に興味深く刺激的な鋭い洞察に満ちているのだ。(ちなみに個人的に最も気に入ったのはポストモダニティ論と人種差別論(幻想論)であった。次点でイデオロギー論、主体論だろうか。男女論も非常に興味深い話題だったのだが、もう少し詳しく平易に解説して欲しかったと思う。特に人種差別論は恐ろしく示唆的であるため是非多くの人に目を通して頂きたい。)
ただこれだけ賞賛しておいて最後に欠点らしきものに言及するのは全く興覚めな書き方かもしれないが、総体的なバランスの良い書評がこれからの読者には役立つだろうという事で、あえて欠点も述べておく。とは言えこの語は厳密に文字通りのものと考えて欲しい。欠点というのは本書を決定的に駄書にしている要素というのではなく、単純に欠けている点の事だ。私は欠けている事が許容し難いとか、非常に不味い問題だと考えているわけでは全くないので誤解しないで頂きたい。そういうわけで、強いてこれほど優れた入門書の欠点を探すのであれば、扱われている話題がこれでも限定されているという点ではないだろうか。先に具体的に本書で扱われるテーマを五つ挙げたが、ジジェクは非常に多くの事を語っているので、これだけの内容があっても全くジジェクの総体に辿り着く事はできない。大雑把にジジェクの全体を見渡す事すらできはしないのだ。五つのテーマはどれも興味深いものだが、あくまでジジェクが語った極めて多くの事の中の、そう多くはない一部に過ぎないのだと言わねばならないのではないか、と思う。本書が実は意外なほど古い本である事も、この欠点に影響しているだろう。このガイドブックシリーズは実は質にかなりの斑がある(例えばニーチェの巻はこの巻以上に素晴らしい出来具合で、まとまり方もこれ以上ない程のものだが、個人的にはフーコーやデリダなどは凡庸だったり退屈だったりする。)というのが私見なのだが、それはそれとしても、一口に現代思想と言っても存命で精力的に大著を出し続けている最新の思想家であるジジェクと、例えばもう前時代よりさらに古いと言っても良い時代のニーチェやハイデガー、さらにはもう少し最近ではあるがだいぶ前に亡くなっており、それなりに評価も出揃っているデリダやフーコーを比べれば、やはりその解説の包括性や情報量、質などには影響が出る他ないだろう。古くて多くの評価が出揃っていて、思想の解明が非常に進んでいる思想家ほど解説はやりやすい、という極々単純な話だ。この点でジジェクは他の扱われている思想家より少しだけ不利な地位にいるのではないだろうか。本書は2005年に刊行されているが、それは日本の話であり原書はさらに古く2003年なのだ。もう十年以上前なのである。だがジジェクはその後も魅力的な力作を出し続けていた。それを思えばこれほどの良書ですら「古い」と言わねばならない部分があってしまうのは納得してもらえる事だろう。
とりわけ本書においては、ジジェクの政治的言説、政治思想、革命論、暴力論、コミュニズム論などに関する記述が、全くないわけではない(暴力論も全体主義論は全くないが、革命やコミュニズム、マルクスへの言及はさすがにある。)が明白に弱く薄いと感じる。私は実はジジェクの政治的側面に最大の関心を持っていたので、余計に気になるところではあった。勿論、言うまでもなくイデオロギー論も人種差別論も政治的な話題であると言えば政治的な話題だ。だが私はもっと新しい話題と、直接的な話題の事を問題にしているのだ。やはりこれだけでは不十分だろう。ジジェクの革命論やコミュニズム志向にも言及はあるにはあるが、非常に僅かであり、本書だけを読んでも、意外なほど印象に残らない。この欠点を補った新しい良書の登場が待たれる。
2010年8月31日に日本でレビュー済み
「幻想は、現実と想像の基本的な対立に関して、単に想像の側にあるわけではない。幻想は、むしろ、想像による小さな断片であり、その断片によってわれわれは、現実との接点を手にする。」
例えば人種差別の対象は、個々の人間からなる客観的な集団ではなく、幻想上の人物像なのであるが、幻想の枠組みが現実を構成している限り、幻想を選び取ってしまうことになる。現実をみても幻想を修正できない状態はすでにある種のパラノイアの状態なのであるが、近年の環境問題、とくに環境ホルモン、ダイオキシン、地球温暖化などは、集団的なパラノイアなのではないかという気すらしてくる。
例えば人種差別の対象は、個々の人間からなる客観的な集団ではなく、幻想上の人物像なのであるが、幻想の枠組みが現実を構成している限り、幻想を選び取ってしまうことになる。現実をみても幻想を修正できない状態はすでにある種のパラノイアの状態なのであるが、近年の環境問題、とくに環境ホルモン、ダイオキシン、地球温暖化などは、集団的なパラノイアなのではないかという気すらしてくる。
2005年12月26日に日本でレビュー済み
訳者はあとがきで翻訳依頼を受けたとき、「ジジェクの入門書なんていらないんじゃないんのと思った」と述べている。理由は「ジジェクの著作がそれ自体わかりやすいから」である。しかしそうは言っても、予備知識のない素人が読み通すことができるほど平易なものではないだろう。
本書はヘーゲル、マルクス、ラカンの何がどのようにジジェクの理論構築に影響を与えたかをコンパクトかつ平明に説明し(第一章)、ジジェク理論を概観できるようになっている(第二章以降)。
入門書とはそもそも、それが必要とされなくなることを目的に書かれるものなのなのだから、読者をジジェクの著作へと誘えなければ失敗である。そういう意味で本書はジジェクを読む気にさせてくれる。分かりやすいが、密度のある著作である。
本書はヘーゲル、マルクス、ラカンの何がどのようにジジェクの理論構築に影響を与えたかをコンパクトかつ平明に説明し(第一章)、ジジェク理論を概観できるようになっている(第二章以降)。
入門書とはそもそも、それが必要とされなくなることを目的に書かれるものなのなのだから、読者をジジェクの著作へと誘えなければ失敗である。そういう意味で本書はジジェクを読む気にさせてくれる。分かりやすいが、密度のある著作である。