この本の著者は５３才という若さで不可解な死をとげました。
練炭自殺とされていますが、前日までツイッターでよびかけていたこと、
亡くなった時、車の助手席に座っていたこと、
など不可解なことが多いです。
本にも登場しますが、著者には、当時小学生のお子さんがいます。
なぜ、このことを書いたかというと、
彼の死がネットで話題になったことが
この本を手に取るきっかけとなったからです。
質、量ともに厚みがありますが、一気に読めました。
リンチのあまりの凄惨さに、夜眠れなくなってしまいました。
まるで、目の前で起こっているかのように描けるのは
作家としての力量がすぐれているからでしょう。
日産自動車は、人の命より、それほど企業イメージが大切なのでしょうか。
警察と企業の汚さにあきれます。
一般人の最後のよりどころは警察です。
警察が動いてくれない場合ってどんな時だろう。
そんな危機感が私にこの本を購入させました。
以下、この本から学んだことを記しておきます。
警察には企業の人といっしょに行ってはいけない。
（正和君のお母さんは栃木日産の総務部長といっしょに
警察を訪れた。この総務部長が警察の元えらい人だった。
お母さんにしてみれば、心強かったかもしれないが
これが原因で警察が動かないことになる。）
告訴状を取り下げてはいけない。
警察は正和君のご両親に「告訴状を取り下げてください。いつでも出せますから。」
と言ったけど、それはウソ。
告訴状は一度取り下げると二度と提出できない。
告訴状を出すと警察はただちに送検しなければならないが
家出人の捜索願いだと、のらりくらりとできる。
警察もウソをつくことがある。
この３つを覚えておけば、警察から身を守ることが
できるかもしれません。
殺人を犯した後、犯人たちは、「１５年見つからなければ
逃げ切れる」と乾杯したそうです。
黒田さん、あなたの言いたいことは伝わりました。
渾身の力作だと思います。
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