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狭山事件 ― 石川一雄、四十一年目の真実 単行本 – 2004/6/1
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著者の鎌田慧は『弘前大学教授夫人殺人事件』や『死刑台からの生還』(「財田川事件」)で、冤罪事件を追ったフリーのジャーナリストだが、本書は単なる冤罪物語ではない。捜査官の毒々しい功名心と被差別部落に対する差別意識、被差別部落の貧困が生んだ無知と非識字、凶悪な犯人像を作り上げ捜査陣の“お手柄”を美談化する新聞の軽薄な正義感、捜査員の作意を疑わない裁判所の司法仲間意識。「狭山事件」は、そうしたものの複合汚染的結果だった。著者は、被差別部落に育った若者の、小学校にさえ通えなかった悲惨さと、文字から疎外されたものの苦悩と恐怖を、地を這うような取材で再現してみせる。そして「文字を使いこなせる人間が、文字を使えない人間に寄り添うことのできない傲慢さ」と、裁判所の人間洞察の貧しさを、冤罪の要因として指摘するのである。
しかし、無知と非識字のゆえに「やったと言えば、10年で出してやる」という捜査官の甘言を信じ、一時は死刑台の下まで引ずっていかれた若者が、「三鷹事件」の死刑囚「竹内景助」との出会いを契機に文字に目覚め、やがて歌が詠めるまでに成長していく。その過程で「死刑囚」の前を通り過ぎていった群像の記録は、戦後事件史の裏面をさまざまに明かしてくれる。その意味でも『狭山事件』は、単なる冤罪物語ではない。(伊藤延司)
- 本の長さ447ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2004/6/1
- ISBN-104794213107
- ISBN-13978-4794213105
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商品の説明
商品説明
著者の鎌田慧は『弘前大学教授夫人殺人事件』や『死刑台からの生還』(「財田川事件」)で、冤罪事件を追ったフリーのジャーナリストだが、本書は単なる冤罪物語ではない。捜査官の毒々しい功名心と被差別部落に対する差別意識、被差別部落の貧困が生んだ無知と非識字、凶悪な犯人像を作り上げ捜査陣の“お手柄”を美談化する新聞の軽薄な正義感、捜査員の作意を疑わない裁判所の司法仲間意識。「狭山事件」は、そうしたものの複合汚染的結果だった。著者は、被差別部落に育った若者の、小学校にさえ通えなかった悲惨さと、文字から疎外されたものの苦悩と恐怖を、地を這うような取材で再現してみせる。そして「文字を使いこなせる人間が、文字を使えない人間に寄り添うことのできない傲慢さ」と、裁判所の人間洞察の貧しさを、冤罪の要因として指摘するのである。
しかし、無知と非識字のゆえに「やったと言えば、10年で出してやる」という捜査官の甘言を信じ、一時は死刑台の下まで引ずっていかれた若者が、「三鷹事件」の死刑囚「竹内景助」との出会いを契機に文字に目覚め、やがて歌が詠めるまでに成長していく。その過程で「死刑囚」の前を通り過ぎていった群像の記録は、戦後事件史の裏面をさまざまに明かしてくれる。その意味でも『狭山事件』は、単なる冤罪物語ではない。(伊藤延司)
出版社からのコメント
この狭山裁判には、奇妙な点が多い。たとえば、客観的証拠とされる脅迫状。当時 の石川は文字が書けなかった。信じられない話だが、取調べ中に文字の読み書きがで きない彼に脅迫状を何度も書き写させ、それが筆跡鑑定で、似ていると証拠にされた のだ。
『……一審は、被告自身、なにも争わず、すべてを認めるだけだった。供述調書の 作成は、赤子の手をひねるように、どうにでもなった。……が、番狂わせだったの は、あろうことか、非識字者の石川一雄が獄中で文字を学んで、自分の裁判を凝視 (みつ)めなおすようになったことだった……(303ページより)』
この本では、石川一雄の視点から狭山裁判を捉え直している。なかでも鎌田の筆が 冴えるのは、裁判そのものはもちろんだが、とりわけ、石川の不遇な生い立ちや、彼 が一審で死刑判決を受けた後、刑務官からはじめて系統的に文字を学ぶくだりであ る。彼は猛然と努力し、その上達ぶりに弁護人も舌を巻いたという。
これまで鎌田は、弘前大学教授夫人殺人事件、財田川事件とかかわり、いずれも再 審で無罪を勝ち取ってきた。この狭山事件もこれだけ問題点がある以上、すぐに再審 の扉は開かれると考えていたが、99年、東京高裁は第二次の再審請求を棄却。異議申 し立ても退けられる。臍(ほぞ)をかんだ彼は、より力を入れて事件と取り組むよう になった。とはいえ、事件発生以来すでに41年、いまや事件を知らない世代のほうが 圧倒的に多い。それらの人を含め、心ある人びとに、狭山事件とはどんな事件で、そ こにはどんな問題があったのかを改めて訴え、一人の人間の「いわれなき罪」からの 解放を求めたヒューマン・ドキュメントの労作である。
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2004/6/1)
- 発売日 : 2004/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 447ページ
- ISBN-10 : 4794213107
- ISBN-13 : 978-4794213105
- Amazon 売れ筋ランキング: - 440,013位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 386位刑法・訴訟法
- - 707位事件・犯罪関連
- - 44,579位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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では真犯人はいったい誰なのか。本書ではその事については一切触れていない。その辺が掘り下げられていればもう少し読み応えがあったと思う。
しかし、この事件の真犯人が不明である以上、またドキュメンタリーの体裁で書かれた書物である以上、初めから終わりまで石川氏の冤罪を証明することに終始した論調には疑問を感じる。時にはこじつけとしか言いようのない論法も見られる。
また、こうした姿勢が行過ぎて、被害者の遺族に対して無礼であろうと感じられる記述も散見される。
この狭山事件は単なる未解決事件ではなく、いつの間にか同和問題に置き換えられてしまい、このためにより真実が見えにくくなってしまっている側面がある。
鎌田氏が真のルポライターであるのならば、このあたりに切り込んでほしかった。
狭山事件は一種のアンタッチャブルの問題、触れることがタブーの問題となってしまっているという残念な状況がある。
こうした状況を打破しなければ、この事件の真の解決は無いように思える。
残念ながら本書は突破口を開く一冊には到底なり得なかった。
この本は、真犯人を推理したり、つきつめたりしている本ではなく、疑いをかけられ、冤罪を主張し続けている石川一雄さんの無罪を信じる著者が、石川さんを応援し、もう一度ちゃんとした公正な裁判を求めている本です。私は、当然事件を目撃してませんし、何も言えませんが、ただ、警察の怠慢、被差別部落民への強く根深い偏見と差別意識、無責任を強く感じ、冤罪というものがどういう構図で出来上がっていくのか、勉強になりました。
事件そのものとは別に、石川さん自身が、読み書きが苦手で世事に疎かったことを悔い、刑務所で猛勉強されたというところなどは、感動もしました。強く深い一念が人をこんなにも成長させるのかと。
ただ、この本は、ある程度事件のことや経過を知っている人にはいいと思いますが、私の様に事件について全く知らなかった者には、少しわかりづらいと思うところもあり、星4つにさせて頂きました。
感想としては、事件そのものを知らない人が、事件の発生から現在に至るまでの流れを把握するには、必要十分の内容。狭山事件を知りたいと思う人にはお勧め。また、戦後の混乱期、被差別部落での貧困と文盲となる人々の生活を垣間見られる点は、日本の風俗を知る手助けになる。
しかし、星3つの評価にした理由はふたつある。
ひとつめはドキュメントの体裁を取りながら、所々に筆者の主観が混在すること。その主観が第三者の語り口で書かれているため、事実と主観の見分けをしなければならない。
ふたつめは副題にある「41年目の真実」とあるように、再審再会のための新事実が出てきた印象を受け取らせる点。新事実の記述はなく、現在の石川氏の近況を伝えるものと、著者が被害者宅に赴き詰問する場面が書かれているだけである。
著者の思想信条と政治的立場はともかくとして、法治国家の要諦である司法当局が疑わしき点が明らかになっているにも関わらず、その点をまったく解明しようとせず、石川氏に無為の時を過ごさせている点は非常に失望させられる。