衝撃の書です。戦後の中ソ対策のために米国と日本のあり方について,に大変勉強になります。
極めつけは,中ソの核に対抗するため,米国が3度に綿に日本の佐藤首相らに核武装を持ちかけていることです。
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「日米関係」とは何だったのか: 占領期から冷戦終結後まで 単行本 – 2004/6/1
1945年から90年代までの歴史的経緯を詳細に検証する。冷戦下の共産化の脅威と予想を超えた経済発展が両国の立場をどのように変容させたか。日米関係論の必読書。
- 本の長さ533ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2004/6/1
- ISBN-104794213220
- ISBN-13978-4794213228
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
1945年以降の歴史的経緯を検証し、日本にとってのアメリカの存在と、アメリカにとっての戦後日本の意味をいま改めて問いなおす。従来の日米関係の見方を大きく変え、両国間の問題を考えるうえで役立つ内容。
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2004/6/1)
- 発売日 : 2004/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 533ページ
- ISBN-10 : 4794213220
- ISBN-13 : 978-4794213228
- Amazon 売れ筋ランキング: - 392,273位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 154位アメリカのエリアスタディ
- - 1,678位国際政治情勢
- - 2,226位政治入門
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トップレビュー
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2015年11月14日に日本でレビュー済み
2005年2月1日に日本でレビュー済み
マイケル・シャラー教授は、マッカーサー研究で名前を挙げたジャパノロジストである。この本は、アメリカの冷戦戦略のコマの一つとして、日本がいかにしてアメリカの極東東アジア戦略の一環に位置づけられたか、書いた本である。ただ、学者としての、業績のためか、あくまで冷静な筆致である。その点では、ジャーナリストが書いた、『軍隊なき占領』などとは事情が違う。
ただ、この本の原題は、altered stateというもので、これを正しく訳せば、「アメリカによって変えられた日本という国家」ということになろうか。まず最初はマッカーサーの進駐によって、次はダレスの対共産主義封じ込め政策によって。タイトル付けにもう少し気を配って欲しかった。
ただ、この本の原題は、altered stateというもので、これを正しく訳せば、「アメリカによって変えられた日本という国家」ということになろうか。まず最初はマッカーサーの進駐によって、次はダレスの対共産主義封じ込め政策によって。タイトル付けにもう少し気を配って欲しかった。
2011年7月14日に日本でレビュー済み
戦後から70年代にかけての
「アメリカ」が「日本」をどうポジショニングしたかったのか。
アジアをどう捉えていたのかがわかって面白い。
特に戦後〜冷戦を経るなかで
終始、「中国」の動向をアメリカも日本も気にしている
といった事が理解できて面白い。
今後の展開を理解するにおいても、
歴史を知るという事は大切な事だと思う
「アメリカ」が「日本」をどうポジショニングしたかったのか。
アジアをどう捉えていたのかがわかって面白い。
特に戦後〜冷戦を経るなかで
終始、「中国」の動向をアメリカも日本も気にしている
といった事が理解できて面白い。
今後の展開を理解するにおいても、
歴史を知るという事は大切な事だと思う
2005年12月14日に日本でレビュー済み
「米国との関係がしっかりしていれば中国、韓国との関係もよくなる」と述べられた首相には必読の書です。というのは、米国にとって戦後の日本は世界戦略の中の将棋のこまに過ぎず、自分にとって不利だと思えばためらわずに日本と他の国との関係発展を妨害してきたことが、本書を読むとよくわかるからです。これに対し日本も戦略的な観点から米国をとらえて外交を展開すべきなのですが、首相のお言葉にそんな戦略性はうかがえません。
戦後の日本では、米国の圧力に逆らう力のない小国だった時代までは米国を戦略的にとらえ独自の外交を模索した指導者がいたのですが(たとえば吉田茂や鳩山一郎、石橋湛山)、米国との関係を相対化して本当に戦略的な外交を展開できる国力をたくわえた時代になってからは、かえって戦略的な発想を欠いた対米追従に陥ってしまいました。そのことが結果的に、日本のナショナリズムのゆがみ(中国や韓国に罵詈雑言を浴びせるたぐいの言動)を招いているのではないかとも思います。
毛里和子さんらがまとめた「周恩来キッシンジャー機密会談録」などでよくわかるように、米国の戦略的な発想はむしろ中国の指導部と通じるところがあるようです(まさに日本は将棋のこま扱い)。30数年前、米中の「頭越し」接近は日本に大きな衝撃を与えましたが、その再来が近い将来にありうるのではないかと思う今日このごろ。日本はどうあるべきかを考える人は、まず本書を読んで米国のやり口、発想を理解しましょう。
戦後の日本では、米国の圧力に逆らう力のない小国だった時代までは米国を戦略的にとらえ独自の外交を模索した指導者がいたのですが(たとえば吉田茂や鳩山一郎、石橋湛山)、米国との関係を相対化して本当に戦略的な外交を展開できる国力をたくわえた時代になってからは、かえって戦略的な発想を欠いた対米追従に陥ってしまいました。そのことが結果的に、日本のナショナリズムのゆがみ(中国や韓国に罵詈雑言を浴びせるたぐいの言動)を招いているのではないかとも思います。
毛里和子さんらがまとめた「周恩来キッシンジャー機密会談録」などでよくわかるように、米国の戦略的な発想はむしろ中国の指導部と通じるところがあるようです(まさに日本は将棋のこま扱い)。30数年前、米中の「頭越し」接近は日本に大きな衝撃を与えましたが、その再来が近い将来にありうるのではないかと思う今日このごろ。日本はどうあるべきかを考える人は、まず本書を読んで米国のやり口、発想を理解しましょう。
2004年9月5日に日本でレビュー済み
日本側からみた戦後の日米関係については多くの人が論じているが、アメリカ側からのものは少ないので、視点が新鮮である。日本が周辺国の脅威にならぬよう戦力を解体する方向から、共産主義の防波堤として警察予備隊を創設し産業を復興させる方向へと、アメリカの方針変更に伴い日本が振り回されてきたのが客観的によく分かる。戦後も60年になろうとしており、アメリカを庇護者として無批判に依存する関係から、対等な2国間の関係としてアメリカを客体化する必要があると思うが、その視点を養うのに参考になる本である。気になったのは、日本の新聞の引用が朝日のみであること。新聞から読み取られた世論の客観性に疑問の余地がある。