「エコノミスト」東京支局長時代からビル・エモット氏を追っかけています。
この著書は、2006年2月に翻訳出版され購読しましたが、レビューを書くために再度、読み直しました。
2005年9月の小泉郵政解散選挙で自民党が大勝した後に書かれています。
当時は、株価も上がりかけていましたが、その後のリーマンショックを予測することは出来ませんでした。
しかしながら、民主党が政権を取ることを予測しているのは素晴らしいことだと思います。
当時に思いを馳せながら現在までを思い起こすのもなかなか良いものです。
いつまでもレビューリストに載っているものですから書いてみました。悪しからず・・・。
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日はまた昇る 日本のこれからの15年 単行本 – 2006/1/31
英『エコノミスト』誌編集長による待望の「日本復活宣言」。
著者は90年のベストセラー『日はまた沈む』でバブル崩壊を見事に予測した。以来15年間、日本は低迷を続けたが、著者はこの間に日本がゆっくりと、確実に変わったと指摘する。債務と生産能力と雇用における三つの過剰が解消し、制度改革は経済を効率化した。そして正規雇用と所得の回復も見えはじめている。ようやく「日は再び昇りはじめた」。さらに競争と効率化と生産性上昇を促せれば、少子高齢化社会でも年3パーセントの成長が可能だろう、日本という国は歩みの遅い着実なカメであり、足は速いが不安定なウサギである中国に将来的には勝つだろうと予測している。
昨年より株価が上向き、景気回復が言われるが、まだ半信半疑という人も多い。本書はいま日本人が最も読みたい一冊であり、東アジア情勢の展望、政治の変化と靖国問題も論じられ、読みごたえがある。
著者は90年のベストセラー『日はまた沈む』でバブル崩壊を見事に予測した。以来15年間、日本は低迷を続けたが、著者はこの間に日本がゆっくりと、確実に変わったと指摘する。債務と生産能力と雇用における三つの過剰が解消し、制度改革は経済を効率化した。そして正規雇用と所得の回復も見えはじめている。ようやく「日は再び昇りはじめた」。さらに競争と効率化と生産性上昇を促せれば、少子高齢化社会でも年3パーセントの成長が可能だろう、日本という国は歩みの遅い着実なカメであり、足は速いが不安定なウサギである中国に将来的には勝つだろうと予測している。
昨年より株価が上向き、景気回復が言われるが、まだ半信半疑という人も多い。本書はいま日本人が最も読みたい一冊であり、東アジア情勢の展望、政治の変化と靖国問題も論じられ、読みごたえがある。
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2006/1/31
- ISBN-104794214731
- ISBN-13978-4794214737
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商品の説明
著者からのコメント
ウサギのように足の速い中国はアジアの隣人にとって賛嘆の的だが、同時に不安をも呼び起こす。日本が着実で繁栄した信頼できるカメであることを示せば、中国と対比しうる魅力的な存在になるだろう。
イソップの寓話ではカメがウサギとの競走に勝つ。日本も同じように勝利する可能性がある。
再び日は昇りはじめた。さらに競争と効率化と生産性上昇を促す改革が続けば、日本はアジア太平洋地域の、そして全世界の人々の繁栄と平和に役立つことができる。
『日本の読者へ』より
著者について
1956年、ロンドン生まれ。オックスフォード大学モードリンカレッジで政治学、哲学、経済学の優等学位を取得。英国『エコノミスト』誌ブリュッセル支局員、経済担当記者を経て1983~86年に日本支局長として日本に滞在。88年にビジネス部門編集長になり、93年に同誌編集長に抜擢される。日本のバブル放火老いを予測した『日はまた沈む』はベストセラーとなった。他の邦訳書に『20世紀の教訓から21世紀が見えてくる』『完了の大罪』など。いずれも鈴木主税訳 草思社刊
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2006/1/31)
- 発売日 : 2006/1/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 160ページ
- ISBN-10 : 4794214731
- ISBN-13 : 978-4794214737
- Amazon 売れ筋ランキング: - 928,957位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 846位日本論
- - 17,479位社会学概論
- - 38,753位評論・文学研究 (本)
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トップレビュー
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2014年3月26日に日本でレビュー済み
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日はいずれ沈むかもしれないね。そして、次があればよいけどね。
2007年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
みじかい本ではあるが,著者の日本経済・社会についての理解から示唆される点がおおい.1990〜2005 年の分析としては,たとえば「基本的な景気対策,たとえば公共投資によって一部の圧力団体と政治家の懐がさらに豊かになり,改革への抵抗がますます強くなった」こと,「不満や疎外感は存在するが,多くのヨーロッパ諸国やアメリカなら起こったはずの秩序崩壊や暴力沙汰は見られなかった」ことなどが指摘されている.また,A 級戦犯の合祀が「欧州の人間にとっては,これはアドルフ・ヒトラーや他のナチ高官を祀り上げるのに等しく」ということばは,そこに誤解があるかどうかはともかくとして,日本人が理解すべき点だとおもわれる.また,靖国神社のありかたについても読むべき内容がある.
2006年2月16日に日本でレビュー済み
バブル崩壊を予見した「日はまた沈む」がベストセラーとなった著者です。
当時、むさぼるように読んだのを覚えています。
「日はまた沈む」がボリュームのある本だったのに比べ、本書は比較的分量の少ない薄い本です。
著者は、急成長をする中国をうさぎに、成長が鈍化した日本をカメに例えます。
イソップ物語と同じく、カメの日本がウサギの中国に勝つだろうと言うのです。
日本を歩みの鈍いカメに例えるのは、少子高齢化で人口が減少するため、かつてのような急成長は望めないという理由です。
バブル期には、不動産や株への投機に熱中していたことで、日本人のお金の使い方が間違っていた。
そのため早晩にバブルが崩壊し、日は沈むだろうと主張したと言います。
現在の日本にあっても、小泉首相の改革がスピード、方向とも、正しいわけではないし、十分でもないと主張します。
その上で、個々の日本人は長い不況の間に、多くのことを学んだし、東アジアでリーダーシップを握るのは、不可能ではないだろうと言うのです。
著者は日本と日本人に期待を込めて「日は昇る」と言っているのであり、本当に「日が昇る」ためには、我々が真剣に考え努力をすることが前提なのです。
確かに、中国は国内外にいくつもの問題を抱えているかもしれません。
しかし、日本にも解決すべき課題が多くあります。
本書を著者の日本に対するエールと受け止め、たとえ歩みは遅くとも正しい方向に進みたいものです。
当時、むさぼるように読んだのを覚えています。
「日はまた沈む」がボリュームのある本だったのに比べ、本書は比較的分量の少ない薄い本です。
著者は、急成長をする中国をうさぎに、成長が鈍化した日本をカメに例えます。
イソップ物語と同じく、カメの日本がウサギの中国に勝つだろうと言うのです。
日本を歩みの鈍いカメに例えるのは、少子高齢化で人口が減少するため、かつてのような急成長は望めないという理由です。
バブル期には、不動産や株への投機に熱中していたことで、日本人のお金の使い方が間違っていた。
そのため早晩にバブルが崩壊し、日は沈むだろうと主張したと言います。
現在の日本にあっても、小泉首相の改革がスピード、方向とも、正しいわけではないし、十分でもないと主張します。
その上で、個々の日本人は長い不況の間に、多くのことを学んだし、東アジアでリーダーシップを握るのは、不可能ではないだろうと言うのです。
著者は日本と日本人に期待を込めて「日は昇る」と言っているのであり、本当に「日が昇る」ためには、我々が真剣に考え努力をすることが前提なのです。
確かに、中国は国内外にいくつもの問題を抱えているかもしれません。
しかし、日本にも解決すべき課題が多くあります。
本書を著者の日本に対するエールと受け止め、たとえ歩みは遅くとも正しい方向に進みたいものです。
2009年5月27日に日本でレビュー済み
筆者は、英国「エコノミスト」誌編集長で、日本のバブル崩壊を予測した「日はまた沈む」で有名になった人物である。2007秋からのサブプライム問題で日本も景気後退しつつあり、総理大臣も3年で3人も変わる政治状況の中で、2006年時点でどのような見通しをもっていたのか興味があった。
筆者の認識として、1980年代から1990年代に日本に何が起こったのかというと、「高い教育水準や高度な技術、企業内部の優れた調整などさまざまな長所をもった国が、株・不動産ブームを経験して、基本的規律とインセンティブを失った」ことである。確かにその面もあろう。しかし、それに続く2000年代前半に起こったことが更にひどかった気がする。企業の成果主義と学校でのゆとり教育、社会での金儲け主義で、一部残っていた長所が完全に失ったように思える。
筆者は、「日本が着実で繁栄した信頼したカメであることを示せば、他のアジア諸国にとっては中国と対比しうる魅力的な存在になるだろう」と言い、「さらに競争と効率化と生産性向上を促す改革が続けば、日本はアジア太平洋地域の人々の繁栄と平和に役立つことができる」と述べてはいる。が、現状の政治情勢・経済状況を考えると、そうは思えずとても悲観的になってしまう。
筆者の認識として、1980年代から1990年代に日本に何が起こったのかというと、「高い教育水準や高度な技術、企業内部の優れた調整などさまざまな長所をもった国が、株・不動産ブームを経験して、基本的規律とインセンティブを失った」ことである。確かにその面もあろう。しかし、それに続く2000年代前半に起こったことが更にひどかった気がする。企業の成果主義と学校でのゆとり教育、社会での金儲け主義で、一部残っていた長所が完全に失ったように思える。
筆者は、「日本が着実で繁栄した信頼したカメであることを示せば、他のアジア諸国にとっては中国と対比しうる魅力的な存在になるだろう」と言い、「さらに競争と効率化と生産性向上を促す改革が続けば、日本はアジア太平洋地域の人々の繁栄と平和に役立つことができる」と述べてはいる。が、現状の政治情勢・経済状況を考えると、そうは思えずとても悲観的になってしまう。
2014年9月28日に日本でレビュー済み
日本の経済のバブルがはじけることを予見した著者が今度は沈み自信を喪失している日本に対して今度は日はまた昇るとその経済の再生を予見した本である。非常にためになる内容であったし、非常に冷静に日本の経済をみられていると感じた
2006年4月7日に日本でレビュー済み
エモット氏の’90年の著書「日はまた沈む」を読んだのはちょうどわたしが就職活動をしていたころ。振り返ってみるともうバブルはその頃はじけていたわけですけど、エモット氏が言うように日本経済がこれから下り坂なんて全く信じられなかった。ユーフォリアから覚めていなかった・・・
あれから15年、本書のエモット氏の主張、スイスイスラスラ読んで全部納得。というか、去年9月の選挙以降、構造改革急進展・日本経済の本格回復は衆目の一致するところだったから、ある意味エモット氏の主張は現状追認とも言えます。そりゃよくなりますよ、日本経済。というかもう良くなってますもん。後講釈。出版時期が1〜2年早かったらエモット氏スゴイ、となるんですけど。
ただ一点、靖国に関する氏の分析にはさすが、と唸らされました。靖国神社に対する公的支配権を政府が取り戻すこと。氏の主張、日本人として感情的には受け入れがたい部分がありますが、日本が今後アジア圏において果たす役割を考えて今のままでいいの?と理詰めで納得させられた気分。
あれから15年、本書のエモット氏の主張、スイスイスラスラ読んで全部納得。というか、去年9月の選挙以降、構造改革急進展・日本経済の本格回復は衆目の一致するところだったから、ある意味エモット氏の主張は現状追認とも言えます。そりゃよくなりますよ、日本経済。というかもう良くなってますもん。後講釈。出版時期が1〜2年早かったらエモット氏スゴイ、となるんですけど。
ただ一点、靖国に関する氏の分析にはさすが、と唸らされました。靖国神社に対する公的支配権を政府が取り戻すこと。氏の主張、日本人として感情的には受け入れがたい部分がありますが、日本が今後アジア圏において果たす役割を考えて今のままでいいの?と理詰めで納得させられた気分。
2007年3月11日に日本でレビュー済み
本書は現状の日本を大局的に論じた内容です。
正直、物足りない。読みやすいが、読後に心に残るものが無い。
ただ、著者の日本社会に対する認識は正しいと思う。
また、最終章の日本の未来に関する部分は読んでみる価値はあると思う。
正直、物足りない。読みやすいが、読後に心に残るものが無い。
ただ、著者の日本社会に対する認識は正しいと思う。
また、最終章の日本の未来に関する部分は読んでみる価値はあると思う。