脳は素晴らしい。なぜニューロンの回路に意識が宿り、様々な英知を生み出すのか。しかしその一方で、脳はうぬぼれ屋、感情的、モラルはなく、騙されやすく、頑固もので、無意識に何かをしでかし、意志薄弱で偏見まみれである、ということをユーモアを交えて記述した楽しい本。
どの章にも、数々の心理学実験の実例が紹介されており、心理学者達の悪辣な実験に驚くばかり。よくもまあこんな実験を思いつき、実験するものだ。有名なものでは、ランダムに選んだ子供の名前を挙げ、今後成績が伸びる可能性があるという知能検査の結果が出た、と教師に伝えるものだ。すると、なぜかその子供達の成績は明らかに伸びるという。
嫌われていると指摘された学生の被験者はその後の作業に師匠をきたし、老人をイメージする文章を作った被験者は帰りの足取りが重くなるという。
しかし、おバカゆえに良い面もある。脳はうぬぼれ屋だから、誰もが自分は平均以上だと思っている。統計上そんなことはありえないのだが。しかし、平均以上だとうぬぼれているから、困難な仕事にも挑戦する。逆に駄目だと思っていると成果は上がらないどころか精神的に病む場合もある。
大切な目標のために実行すべきことを具体的に書きだせば、なぜか無意識的に実行する確率が高い。無意識に善行や偏見を打ち消すことを埋め込んでしまえば、良い習慣を身につけ、本当に偏見を消すことができる。
理性よりも感情で物事を決めるのなら、感情に訴えるのもよい手だ。他人にも自分にも。
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脳は意外とおバカである 単行本(ソフトカバー) – 2007/1/31
コーデリア ファイン
(著),
渡会 圭子
(翻訳)
あの人がステキに見えたのも、口論になってしまうのも、みんな脳の勘違いのせいだった!? 知らぬまに私たちをごまかす脳の隠された生活を心理学者が楽しくあばく!
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2007/1/31
- ISBN-104794215592
- ISBN-13978-4794215598
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2007/1/31)
- 発売日 : 2007/1/31
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 4794215592
- ISBN-13 : 978-4794215598
- Amazon 売れ筋ランキング: - 869,892位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 41,718位医学・薬学・看護学・歯科学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ヒトは地球上でもっとも進化した優れた生物種である」とか、「驚異的な人体のメカニズム」とか、そういう話を一度なりとも聞いたことのある私達は、「人間ってすごいんだ!」と心のどこかで自惚れていたと思います。
が、この本では、いかに人間の”脳”という器官や、人間の認知能力、思考能力にエラーが多いかということを実験や例をあげて説明しています。
数々のエラー、信頼に値しない能力。これらのせいでいかに人々が混乱に満ちた生活を送っているのか。
その実態をしったら、今までより少しは慎重になるかもしれません。
慎重になったつもりが、そのつもりの行動も結局、間違いだらけだったりして。(汗)
が、この本では、いかに人間の”脳”という器官や、人間の認知能力、思考能力にエラーが多いかということを実験や例をあげて説明しています。
数々のエラー、信頼に値しない能力。これらのせいでいかに人々が混乱に満ちた生活を送っているのか。
その実態をしったら、今までより少しは慎重になるかもしれません。
慎重になったつもりが、そのつもりの行動も結局、間違いだらけだったりして。(汗)
2007年4月7日に日本でレビュー済み
このタイトルを初めて目にしたとき、もしかしたらこんなことじゃないかなあ、と思っていたことがすべて的中した。自分の脳と行動の連結のしかたを考えてみるにはいい本。もし「こういうことを書いてあるんじゃないか」と想像できないとしたら、是非読んでみるべき。とくに子供の教育に悩んでいる親にとっては、画期的です。子供への対処が変わるはず。
2012年4月1日に日本でレビュー済み
脳というと、「脳科学」とか「脳トレ」という言葉に代表されるように、
「脳の持つ素晴らしい可能性」
ばかりクローズアップされがちですが、それと同時に
脳は自分の都合の良い方向に考えがち
という点も見過ごせません。
そのような「脳の利己的な部分」に注目したといえるのが本書です。
「脳科学」「脳トレ」などの本を読んだ後に本書を読むと、
「自分の脳ってやっぱりバカ?」
と、自身がなくなってしまいそうになりますが…
それも含めて、
「脳は素晴らしい可能性と柔軟性を秘めている」
ということができるかもしれません。
本書で挙げられている事例は、どうしてもマイナス面が多いです。
プレッシャーがかかっているときにとんでもないことをしでかす、など。
しかし、逆に考えれば
「おバカにならないようにするにはどうすればよいのか」
ということの参考になると言えるでしょう。
脳は、思っていたよりも豆腐以上にプヨプヨで柔軟なんですね。
「脳の持つ素晴らしい可能性」
ばかりクローズアップされがちですが、それと同時に
脳は自分の都合の良い方向に考えがち
という点も見過ごせません。
そのような「脳の利己的な部分」に注目したといえるのが本書です。
「脳科学」「脳トレ」などの本を読んだ後に本書を読むと、
「自分の脳ってやっぱりバカ?」
と、自身がなくなってしまいそうになりますが…
それも含めて、
「脳は素晴らしい可能性と柔軟性を秘めている」
ということができるかもしれません。
本書で挙げられている事例は、どうしてもマイナス面が多いです。
プレッシャーがかかっているときにとんでもないことをしでかす、など。
しかし、逆に考えれば
「おバカにならないようにするにはどうすればよいのか」
ということの参考になると言えるでしょう。
脳は、思っていたよりも豆腐以上にプヨプヨで柔軟なんですね。
2011年4月27日に日本でレビュー済み
脳は精神活動を一手に担い、とても働き者だ。でも脳は簡単に事実をねじ曲げる。思い込みに囚われたり、都合良く自分自身を誤魔化したりしてしまう。
数多くの実験から、脳がどんなにいい加減な判断を下しているかを明らかにしている。実験の結果を見るだけでも、読み物として楽しい。
専門書のような堅苦しさはないので気楽に読めるだろう。
数多くの実験から、脳がどんなにいい加減な判断を下しているかを明らかにしている。実験の結果を見るだけでも、読み物として楽しい。
専門書のような堅苦しさはないので気楽に読めるだろう。