あんまりブログがどうこう、ネットがどうこうという紹介本は好きじゃない。
そういった本のスタンスが(しかたがない面があるにしても)ブログ・ネットをどこか遠いところのものとして扱っているからだ。
この著者はパソコン通信時代からネット的なものに親しんできた人であるから、ブログやネットをよく理解している。
本書において、最初に『基本的にブログはつまらない』と断言し、それでも国連の石油プロジェクト汚職疑惑を日本国内の大手メディアが恣意的に放送しないという事案をとりあげ、ブログの可能性・存在意義をそれとなく暗示している。
この『基本的にブログはつまらない』と前置きしているのが良心的だ。多くのブログ紹介本はブログがいかにすばらしいか新しいかを掲げ、さああなたもブログを作りましょうと勧めるが、その勧めにしたがって新たにブロガーとなった者は自分のブログの基本的なつまらなさにイヤになってしまうだろう。一ヶ月もてばいいほどで、開設後すぐに更新されなくなったブログのいかに多いことか。
その点、本書においては自分のブログがつまらないことは既知のことなので、それはしょうがない。で、そのつまらないブログを書き続ける意義を自分が普段何に関心を持っているか、その事象にどういった評価をくだしたのかという、いわば自分データベースとしてとりあえず続けておけと勧める。書き続けることを一年くらい続ければブロガーとしての自分の立ち位置がわかってくるので、自分のブログの方向性を定めるのはそれからでも良い、としている。
これならば特に書くべきものを持っていない人でも続けられる可能性がある。
もちろん、それでも更新しなくなる人がほとんどだろうし、特に書くべきものを持ってない人がブログを持つ必要があるのかという論点はあるだろうけど。
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けなす技術 単行本 – 2005/3/23
山本 一郎
(著)
ベストブログ賞を受賞したカリスマ投資家が、「けなす技術」を用いて、ビジネスもネットもぶった斬り!
- 本の長さ179ページ
- 言語日本語
- 出版社ソフトバンククリエイティブ
- 発売日2005/3/23
- ISBN-104797330775
- ISBN-13978-4797330779
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商品の説明
出版社からのコメント
ビジネスからコミュニケーションまで、ネット界のカリスマが鮮やかに論じ尽くします。ここでしか読めない裏事情を交え、てんこ盛りの内容となっています。
登録情報
- 出版社 : ソフトバンククリエイティブ (2005/3/23)
- 発売日 : 2005/3/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 179ページ
- ISBN-10 : 4797330775
- ISBN-13 : 978-4797330779
- Amazon 売れ筋ランキング: - 689,757位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,075位SNS・ブログ
- - 11,965位ビジネス・経済ノンフィクション
- - 65,712位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2005年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「文章がきわめて難解」というレビューがありますが、私もまったく同感です。ご本人は、投資やブログの分野では相当の権威らしいですが、そのことがわかりやすい表現を妨げているのではないかという気がします。つまり、権威者としての驕りがあるのではないかということです。
「ブログが個人の情報集積ツールとして機能するまでは、自分の意見を定点観測するという方法論を手軽に実施できなかった」という記述がありますが、回りくどくて言いたいことがすぐには理解できません。「定点観測するという方法論」とはどういうことかと思います。その記述について他には何の説明もありません。(ここで取り上げた例は、あくまでも一例。他にも至る所にわけのわからない記述が満載・・・)
著者は「まえがき」で、「なるだけ問題にならないよう、客観的で第三者が読んでも理解できるよう平易に論じたつもりだ。わかりにくければそれは私の文章力に問題があるということである」と記しています。まさに、著者の文章力には問題ありと言わざるを得ません。
わかりにくい文章ではあっても共感できるところはあるのですが、「わかる者だけに読んで貰えばいい」とでもいうかのような姿勢が垣間見えます。果たしてそういう姿勢で本を刊行する意味があるのかと思います。
「ブログが個人の情報集積ツールとして機能するまでは、自分の意見を定点観測するという方法論を手軽に実施できなかった」という記述がありますが、回りくどくて言いたいことがすぐには理解できません。「定点観測するという方法論」とはどういうことかと思います。その記述について他には何の説明もありません。(ここで取り上げた例は、あくまでも一例。他にも至る所にわけのわからない記述が満載・・・)
著者は「まえがき」で、「なるだけ問題にならないよう、客観的で第三者が読んでも理解できるよう平易に論じたつもりだ。わかりにくければそれは私の文章力に問題があるということである」と記しています。まさに、著者の文章力には問題ありと言わざるを得ません。
わかりにくい文章ではあっても共感できるところはあるのですが、「わかる者だけに読んで貰えばいい」とでもいうかのような姿勢が垣間見えます。果たしてそういう姿勢で本を刊行する意味があるのかと思います。
2020年5月27日に日本でレビュー済み
元切込隊長こと山本一郎氏の手によるブログ解説本。にとどまらず、ネットにおける玉石混交の議論も手際よくまとめられており、軽妙な文体もあってスラスラと読める本。わかりやすい。おもしろい。
該当のブログを巡回しているわたくしにとっては既知の文脈ではあるが、こうやってまとめたものを読んでみて改めて著者の文才に感心した。
著者は、わたくしよりも10も若いのに何というか物事の捉え方が“大人”であり──老成しているともいえるが──論理構成もしっかりしていて、そのわけが「あとがき」を読んで初めて分かった。
今は無き「ニフティサーブのバトルウォッチャーパティオ」の住人だったとのこと。鍛えられ方がそこいらのネット厨房とは違いますわな。
要は、ネットで議論されている多くの事象は──たとえば、匿名性の問題とか、著作権の議論とか──すでに15年前から行われてきたことの繰り返しに過ぎないということ。
「インターネットとは基本的に文字だけのメディアである」と言い切り「意見というのものは、その人単独のものではなく」て「日本固有の文化によって育まれてきた価値観の中に温かく包まれて形成されている」と述べる著者の態度はまたレガシーなメディアでネットを無理解のまま批判する知識人よりも、はるかに水準が高い。
ジャーナリズストとは批評家のことである、と書いたのは亀井勝一郎だが、その意味で本書の「けなす技術」は有効なスキルであろう。(なんちて)
●亀井勝一郎(文芸評論家)のことば
ほめられると、それが誤解からであっても、自分は理解されたと思いこむ。
けなされると、それが正しい理解からであっても、自分は誤解されたと思いこむ。
該当のブログを巡回しているわたくしにとっては既知の文脈ではあるが、こうやってまとめたものを読んでみて改めて著者の文才に感心した。
著者は、わたくしよりも10も若いのに何というか物事の捉え方が“大人”であり──老成しているともいえるが──論理構成もしっかりしていて、そのわけが「あとがき」を読んで初めて分かった。
今は無き「ニフティサーブのバトルウォッチャーパティオ」の住人だったとのこと。鍛えられ方がそこいらのネット厨房とは違いますわな。
要は、ネットで議論されている多くの事象は──たとえば、匿名性の問題とか、著作権の議論とか──すでに15年前から行われてきたことの繰り返しに過ぎないということ。
「インターネットとは基本的に文字だけのメディアである」と言い切り「意見というのものは、その人単独のものではなく」て「日本固有の文化によって育まれてきた価値観の中に温かく包まれて形成されている」と述べる著者の態度はまたレガシーなメディアでネットを無理解のまま批判する知識人よりも、はるかに水準が高い。
ジャーナリズストとは批評家のことである、と書いたのは亀井勝一郎だが、その意味で本書の「けなす技術」は有効なスキルであろう。(なんちて)
●亀井勝一郎(文芸評論家)のことば
ほめられると、それが誤解からであっても、自分は理解されたと思いこむ。
けなされると、それが正しい理解からであっても、自分は誤解されたと思いこむ。
2016年1月14日に日本でレビュー済み
やまもといちろうはブログでも嘘ばっかりだけど、本になると酷さが増すね。
2005年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そして、私はこの本を読んで実際にブログを書き始めました。
他のレビューでも書かれているように、けなす技術については、それほどたくさん書いていません。けれども、人気ブロガーの筆者がブログや他のインターネットを使ったコミュニケーションについて記していることは興味深かったです。
見ず知らずの人同士が意見交換でき、他人と議論することで自分の考えがよりクリアに見えてくるという、ブログの特徴をきっちりと書いていて面白く読めました。私も書いてみたいなあと思って、この本を読んですぐ、開設。簡単ですし、自分のブログに初めてコメントがついた時は嬉しかったです。
もうひとつ興味深かったのは、著者が既存メディアの力を否定していないことです。ブログの隆盛をもって、テレビや新聞・雑誌の役割は終わった的なことを言う人もいます。けれど著者は過去にもパソコン通信やホームページなど、その時々の最新技術を使ったコミュニケーションが既存のメディアをつぶすのでは、と言われたことを振り返り、ブログも新しい流行にすぎないのかもしれない。と言います。
新しいツールの可能性を紹介し、読者に「やってみようか」という気にさせて、でも変にあおるわけではない、良い本だと思います。
他のレビューでも書かれているように、けなす技術については、それほどたくさん書いていません。けれども、人気ブロガーの筆者がブログや他のインターネットを使ったコミュニケーションについて記していることは興味深かったです。
見ず知らずの人同士が意見交換でき、他人と議論することで自分の考えがよりクリアに見えてくるという、ブログの特徴をきっちりと書いていて面白く読めました。私も書いてみたいなあと思って、この本を読んですぐ、開設。簡単ですし、自分のブログに初めてコメントがついた時は嬉しかったです。
もうひとつ興味深かったのは、著者が既存メディアの力を否定していないことです。ブログの隆盛をもって、テレビや新聞・雑誌の役割は終わった的なことを言う人もいます。けれど著者は過去にもパソコン通信やホームページなど、その時々の最新技術を使ったコミュニケーションが既存のメディアをつぶすのでは、と言われたことを振り返り、ブログも新しい流行にすぎないのかもしれない。と言います。
新しいツールの可能性を紹介し、読者に「やってみようか」という気にさせて、でも変にあおるわけではない、良い本だと思います。
2013年6月24日に日本でレビュー済み
読み終えて表紙を見て、ため息。
タイトルの「けなす技術」やサブタイの「俺様流ブログ活用術」を期待した私が間違いでした。
この本はマスコミ批判と辛口コメンテーター風の評論書です。
内容も(13年現在)目新しいことはほとんどなく、読んでいて苦痛でした。
頑張って読んでみるも、けなす方法論はあとがきに数行あるだけ。。。
ハウツー本や新書などで「タイトルと内容が違う」書を過去いくつか読んできましたが、これはひどすぎます。
ブログのように主張を列挙し、本としてのまとまりも感じません。
出版時の2005年頃のネット情勢を復習できたこと、当時から「ステマ」についての問題意識が存在していたという2点は学ばせていただきました。
切込隊長@山本一郎さんのファンの方は楽しく読むことが出来るのではないでしょうか。
(読書時間:1時間)
タイトルの「けなす技術」やサブタイの「俺様流ブログ活用術」を期待した私が間違いでした。
この本はマスコミ批判と辛口コメンテーター風の評論書です。
内容も(13年現在)目新しいことはほとんどなく、読んでいて苦痛でした。
頑張って読んでみるも、けなす方法論はあとがきに数行あるだけ。。。
ハウツー本や新書などで「タイトルと内容が違う」書を過去いくつか読んできましたが、これはひどすぎます。
ブログのように主張を列挙し、本としてのまとまりも感じません。
出版時の2005年頃のネット情勢を復習できたこと、当時から「ステマ」についての問題意識が存在していたという2点は学ばせていただきました。
切込隊長@山本一郎さんのファンの方は楽しく読むことが出来るのではないでしょうか。
(読書時間:1時間)
2005年7月2日に日本でレビュー済み
タイトルは煽りがきついがいたってまじめな内容の本。
ブログの新しいメディアとしての機能をはじめ
2チャンネルにかかわっていた著者ならではの視点は秀逸。
ブログをはじめるつもりはなくても、インターネット社会の
行く先に関心のある人は読んでおいてよい。
ただ、これは初期のネット・ユーザーの慎重さか
おじさんたちの過剰な期待に水を差す意味合いからか
新しい草の根メディアに対する評価は辛口過ぎるかも。
ブログの新しいメディアとしての機能をはじめ
2チャンネルにかかわっていた著者ならではの視点は秀逸。
ブログをはじめるつもりはなくても、インターネット社会の
行く先に関心のある人は読んでおいてよい。
ただ、これは初期のネット・ユーザーの慎重さか
おじさんたちの過剰な期待に水を差す意味合いからか
新しい草の根メディアに対する評価は辛口過ぎるかも。
2005年6月29日に日本でレビュー済み
主軸がどこにあるのか不明な著書。 タイトルからは付加価値を高めるための前向きのけなしの方法論かと思いましたが、ご自身のネット、政治、等々のさまざまな事象における考えを述べているに留まり、ちゃんと方法論として整理はされていない。
それにつけても文章がきわめて私には難解だったので読むのに大変時間がかかりました。
それにつけても文章がきわめて私には難解だったので読むのに大変時間がかかりました。