三井さんの写真は相変わらず繊細且つ大胆で、好い。
前作『アジアの瞳』が写真中心だったのに対して、今作はエッセイが増量しているのがちょっと残念。
しかし、前半の津波に関する地域のエッセイは、心に訴え響く物があり、読んでて、辛いとか、悲しいとか、そういった感情とは違った衝動に、泣かされそうになった。
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素顔のアジア 単行本 – 2005/9/28
三井 昌志
(著)
津波のスリランカ・インドネシア、銃後のアフガニスタン、再会のネパール…。満ち足りたとは言えない環境の中でも、強く、誇り高く、そして美しく生きる人々の、ありのままの表情を描き出した珠玉のフォト&ドキュメント。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社ソフトバンククリエイティブ
- 発売日2005/9/28
- ISBN-104797332182
- ISBN-13978-4797332186
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商品の説明
出版社からのコメント
本書『素顔のアジア』は、タイトルに表されているとおり、アジアを旅した著者がそれぞれの土地で出会った風景、人、生活を写真に収め、その出会いを通じて感じた思いを文章にまとめたフォト&ドキュメントです。著者の三井昌志氏は、初めての著書『アジアの瞳』(スリーエーネットワーク刊)が写真集としては異例のヒットとなっています。その後も旅を続け、多数の写真と共に彼自身の経験や気持ちを素直に綴ったものが本書です。今回の舞台は、スリランカ沖大地震による津波後のスリランカとインドネシア、内戦終結後のアフガニスタン、かつてであった少女との再会を果たしたネパール。決して豊とは言えない環境の中で、力強く生きる人々のありのままの姿が瑞々しく描き出されています。また、彼のライフワークであり、前書でも多く掲載されたそれぞれの国で出会った美少女の写真も多数収録。飾り立てた美しさではとうてい表せない、自然な美しさをたたえた少女たちの表情もみどころです。私たちが忘れてしまったもの、何かと引き換えに失ってしまったものが、この本の中にはあります。
登録情報
- 出版社 : ソフトバンククリエイティブ (2005/9/28)
- 発売日 : 2005/9/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 208ページ
- ISBN-10 : 4797332182
- ISBN-13 : 978-4797332186
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,770,300位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 956位アジア・アフリカの地理・地域研究
- - 10,051位紀行文・旅行記
- - 36,182位社会学概論
- カスタマーレビュー:
著者について
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三井昌志 (みつい まさし)
写真家。
1974年京都市生まれ。東京都八王子市在住。
神戸大学工学部卒業後、機械メーカーに就職し、エンジニアとして2年間働いた後退社。2000年12月から10ヶ月に渡ってユーラシア大陸一周の旅を行う。
以降、写真家としてアジアを中心に旅を続け、人々の飾らない日常と笑顔を撮り続けている。現地でバイクを調達して、行き先を決めずに移動するのが、旅の定番スタイル。2019年までにインドをバイクで7周し、合計11万キロを走破した。訪問国は39ヶ国。
旅の経験を生かしたフォトエッセイの執筆や講演活動を精力的に行う一方、広告写真やCM撮影など、仕事の幅を広げている。
日経ナショナルジオグラフィック写真賞2018グランプリ受賞。
公式サイト「たびそら」 http://tabisora.com/
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年2月25日に日本でレビュー済み
写真家・三井 昌志氏の2冊目の写真集。
1冊目に続き、アジアの「今」と、三井氏が見てきたアジアが生で伝わってくるような写真が魅力。
残念なのは、文章にも重きを置き過ぎてしまい、写真が小さくなってしまっていること。
自分が見てきたものを伝えたいと言う気持ちはわかるけれど、
あくまでも著者は写真家であり、その写真からだけでも、思いは充分伝わるのに…
欲張りすぎず、1冊目のように文章を減らし、もっと大きな写真を中心に構成した方がずっと良い本になったと思う。
文章自体はありきたりの旅行者の文と言う感じで、私はほとんど読まずに終わってしまった。
1冊目に続き、アジアの「今」と、三井氏が見てきたアジアが生で伝わってくるような写真が魅力。
残念なのは、文章にも重きを置き過ぎてしまい、写真が小さくなってしまっていること。
自分が見てきたものを伝えたいと言う気持ちはわかるけれど、
あくまでも著者は写真家であり、その写真からだけでも、思いは充分伝わるのに…
欲張りすぎず、1冊目のように文章を減らし、もっと大きな写真を中心に構成した方がずっと良い本になったと思う。
文章自体はありきたりの旅行者の文と言う感じで、私はほとんど読まずに終わってしまった。
2005年11月11日に日本でレビュー済み
自称「美少女写真家」と名乗る著者だけあって、貧しい国でありながらも躍動感あふれるキュートな女の子の写真がとても素敵なことは言うまでもありませんが、スマトラ沖地震で恋人を失った男性の寂しい瞳、自転車に子供を乗せ走っているアフガニスタンに生きるお父さんたち、水を汲みに行く途中の笑顔一杯のバーミヤンの少年、全ての写真がありのままのアジアの生活を伝えてくれる。
子供に「将来の夢は?」と尋ねても、答えが返ってこない。医者になりたくとも病院もない国では、将来なんて考える余裕もなく毎日が過ぎていく。一方豊かな国の日本は子供向けの職業案内がベストセラー。
でも、どちらの国が真に豊かなのだろうか。将来はお医者さんになるといえる国、だけど、小さい頃から人と競争して勉強して、いつもストレスを感じながら生きていく国ニッポンが本当に豊かな国なのだろうか。
この本を読んでいると、たくさんのアジアの小さな瞳が問い掛けてくる気がする。
「豊かさってなあに?」って。非常に考えさせられました。
子供に「将来の夢は?」と尋ねても、答えが返ってこない。医者になりたくとも病院もない国では、将来なんて考える余裕もなく毎日が過ぎていく。一方豊かな国の日本は子供向けの職業案内がベストセラー。
でも、どちらの国が真に豊かなのだろうか。将来はお医者さんになるといえる国、だけど、小さい頃から人と競争して勉強して、いつもストレスを感じながら生きていく国ニッポンが本当に豊かな国なのだろうか。
この本を読んでいると、たくさんのアジアの小さな瞳が問い掛けてくる気がする。
「豊かさってなあに?」って。非常に考えさせられました。
2022年3月7日に日本でレビュー済み
「美少女写真家」を自称している割には,なんだか,あまりハッピーではない場所へ好んで出かける著者.
▼
まずはスマトラ沖地震津波が襲った後のスリランカ.
火事場泥棒ならぬ津波泥棒.
家族4人で手を取り合って泥水の中を走って逃げたという被災者.
「他にやることがないから」という理由で物乞いをやっている被災者達.
仏像・神像に纏わる,多数の「小さな奇跡」.
▼
同じく被災地のインドネシア.
救援に来た米軍に対する,「やつらはインドネシアの天然資源を奪いにやってきた」という陰謀論.
瓦礫平原.
倒壊寸前のモスクで祈りを捧げる男.
▼
内戦のネパール.
政府軍もマオイスト・ゲリラも,共に住民に嫌われている現状.
内戦による観光収入半減.
マオイストによるハイスクール閉鎖.
「武器を持っているからゲリラに何も言えないんだ」
▼
アフガーニスタンの硬質の日光.
悪評高いブルカ.
どれもカーチェイスさながらの運転をする,アフガーンの車.
「道を学校」にして,旅行者や援助関係者などに話しかけることで独学で英語を覚えたという通訳.
ターリバーンによる髭強制を,付け髭で凌いだ話.
▼
確かに少女写真多し.
しかし目だって多いというほどではあらず.
物悲しい話の多い「素顔のアジア」の,せめてもの慰めのための箸休めとすることを意図しているのではないか.
そんな印象の佳作.
読めば?
【関心率6.481%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
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まずはスマトラ沖地震津波が襲った後のスリランカ.
火事場泥棒ならぬ津波泥棒.
家族4人で手を取り合って泥水の中を走って逃げたという被災者.
「他にやることがないから」という理由で物乞いをやっている被災者達.
仏像・神像に纏わる,多数の「小さな奇跡」.
▼
同じく被災地のインドネシア.
救援に来た米軍に対する,「やつらはインドネシアの天然資源を奪いにやってきた」という陰謀論.
瓦礫平原.
倒壊寸前のモスクで祈りを捧げる男.
▼
内戦のネパール.
政府軍もマオイスト・ゲリラも,共に住民に嫌われている現状.
内戦による観光収入半減.
マオイストによるハイスクール閉鎖.
「武器を持っているからゲリラに何も言えないんだ」
▼
アフガーニスタンの硬質の日光.
悪評高いブルカ.
どれもカーチェイスさながらの運転をする,アフガーンの車.
「道を学校」にして,旅行者や援助関係者などに話しかけることで独学で英語を覚えたという通訳.
ターリバーンによる髭強制を,付け髭で凌いだ話.
▼
確かに少女写真多し.
しかし目だって多いというほどではあらず.
物悲しい話の多い「素顔のアジア」の,せめてもの慰めのための箸休めとすることを意図しているのではないか.
そんな印象の佳作.
読めば?
【関心率6.481%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】