「ボンボン高学歴者」、「威張りーマン」、「ビルメン老人」など、命名の仕方に、学者さんらしくからぬ、関西風味付けが施される。ちょっとドギツクもあるが印象的で、内容理解に随分と役立っている。言い換えれば、意識的に庶民的装いを施してある。好みが分かれるところであろう。
さらに、「敗者」にはあくまで親切で暖かい眼差し、「勝者」には冷静な観察眼をもって語ることを基本としているが、随所でその「行き過ぎを是正するブレーキ痕」がみられるなど、とにかくバランスのとり方が抜群である。
また、内容は、著者の実際の経験や統計資料などにも裏打ちされた、説得力のあるものとなっているし、最後には政策提言も披露しており、「門前書」としては十分な読み応えがある。
ところで、著者のcareer pathの先には、地方公共団体の首長すなわち知事や市長の職責が見えているのではないだろうか。
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格差社会の世渡り 努力が報われる人、報われない人 (ソフトバンク新書) 新書 – 2007/6/16
中野 雅至
(著)
あなたの努力が報われない本当の理由、ズバリ教えます!
――「負け癖」を「勝ち癖」に変えるノウハウと技術力――
今の日本では、ひたむきな「努力」が評価されない一方、「自分は優秀だ」「自分は実力がある」と上手く演出できるアピール上手な人が幅を利かせている。
つまり、「見た目」が決め手となっているわけだ。異色の元キャリア官僚である著者が、ひたむきな努力よりもアピール力が重視されている現状を徹底分析し、見せかけ社会が陥る罠を解説、また具体的なアドバイスを指南!
――「負け癖」を「勝ち癖」に変えるノウハウと技術力――
今の日本では、ひたむきな「努力」が評価されない一方、「自分は優秀だ」「自分は実力がある」と上手く演出できるアピール上手な人が幅を利かせている。
つまり、「見た目」が決め手となっているわけだ。異色の元キャリア官僚である著者が、ひたむきな努力よりもアピール力が重視されている現状を徹底分析し、見せかけ社会が陥る罠を解説、また具体的なアドバイスを指南!
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社ソフトバンク クリエイティブ
- 発売日2007/6/16
- ISBN-104797340479
- ISBN-13978-4797340471
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商品の説明
著者からのコメント
私は、二つの目的をもって本書を書きました。
一つは、格差をもたらす要因と、格差社会を生き抜くための知恵についてで
す。もう一つは、自分の言いたいことをどう表現するかという表現形式を巡って
です。
格差をもたらす要因から説明しますと、バブル経済が崩壊してから、日本では
「格差社会は是か非か」を巡って随分と議論がなされてきました。その中で、格
差を肯定する人の意見として、私が違和感を覚えるものが一つありました。
それは、「努力する者が報われるのは当たり前だ。今、日本はようやく「当た
り前の国」になったのだ」というものです。私にはどう見ても、努力に基づいて
格差が発生しているとは思えなかったからです。フリーターも富裕層も、みんな
それぞれの立場で努力したのであって、がんばりが勝敗にそのまま反映されてい
るとは思えなかったからです。
私には、富裕層や出世しているビジネスマンをみていると、格差社会を勝ち抜
いている人は「アピールするのが非常に上手い」ということの方が、強い印象と
して残っていました。「私はこんなに優秀です」「私はこんなに仕事ができま
す」とアピールするのが上手い人が、どんどんと上り詰めていったのが、ポスト
バブルの特徴だったと思うのです。
この事実を踏まえた上で、格差社会を生き抜くための知恵をつける必要がある
というのが、私なりの結論です。「努力しました」だけでは不十分で、報われる
努力と報われない努力があることをきちんと認めた上で、どういう努力をすれば
いいのか。そんなことを、この本では言いたかったのです。
次に、表現形式についてお話します。私は役人を辞めて以来、どういう形で自
分の考えをまとめるべきなのか、苦慮してきました。実務家出身ゆえ、自分の表
現形式にコアがないといった苦悩、日本では学術界、文芸界、実務の世界という
ように、それぞれの世界毎に表現形式が決まっていて、蛸壺のような表現世界に
なっていることも気にかかっていました。
表現形式を巡る試行錯誤は今も続いていますが、今回は、ガチガチの学術論文で
はもちろんなく、少し硬い評論でもなく、小説でもなく、エッセイでもなく、ル
ポでもなく、自分独自のものを何とか作り上げられないかと苦慮しました。
その結果、辿り着いたのが、自分自身の経験を中心に置きながら、その経験を
少しはデータも使いながら、エッセイのような形でわかりやすく伝えられない
か、というものです。その意味では、私小説ならぬ私評論のようなものです。
もっと言えば、筆者のぼやきが主体となっていますので、「ぼやき評論」と名付
けていいと思います。
世の中はストレスだらけです。結構、ぼやきたいのに、ぼやけない人が多いよ
うな気がします。一読していただいて、読者の皆様のぼやきと、私のぼやきが
一致してシンクロするのを祈るばかりです。
一つは、格差をもたらす要因と、格差社会を生き抜くための知恵についてで
す。もう一つは、自分の言いたいことをどう表現するかという表現形式を巡って
です。
格差をもたらす要因から説明しますと、バブル経済が崩壊してから、日本では
「格差社会は是か非か」を巡って随分と議論がなされてきました。その中で、格
差を肯定する人の意見として、私が違和感を覚えるものが一つありました。
それは、「努力する者が報われるのは当たり前だ。今、日本はようやく「当た
り前の国」になったのだ」というものです。私にはどう見ても、努力に基づいて
格差が発生しているとは思えなかったからです。フリーターも富裕層も、みんな
それぞれの立場で努力したのであって、がんばりが勝敗にそのまま反映されてい
るとは思えなかったからです。
私には、富裕層や出世しているビジネスマンをみていると、格差社会を勝ち抜
いている人は「アピールするのが非常に上手い」ということの方が、強い印象と
して残っていました。「私はこんなに優秀です」「私はこんなに仕事ができま
す」とアピールするのが上手い人が、どんどんと上り詰めていったのが、ポスト
バブルの特徴だったと思うのです。
この事実を踏まえた上で、格差社会を生き抜くための知恵をつける必要がある
というのが、私なりの結論です。「努力しました」だけでは不十分で、報われる
努力と報われない努力があることをきちんと認めた上で、どういう努力をすれば
いいのか。そんなことを、この本では言いたかったのです。
次に、表現形式についてお話します。私は役人を辞めて以来、どういう形で自
分の考えをまとめるべきなのか、苦慮してきました。実務家出身ゆえ、自分の表
現形式にコアがないといった苦悩、日本では学術界、文芸界、実務の世界という
ように、それぞれの世界毎に表現形式が決まっていて、蛸壺のような表現世界に
なっていることも気にかかっていました。
表現形式を巡る試行錯誤は今も続いていますが、今回は、ガチガチの学術論文で
はもちろんなく、少し硬い評論でもなく、小説でもなく、エッセイでもなく、ル
ポでもなく、自分独自のものを何とか作り上げられないかと苦慮しました。
その結果、辿り着いたのが、自分自身の経験を中心に置きながら、その経験を
少しはデータも使いながら、エッセイのような形でわかりやすく伝えられない
か、というものです。その意味では、私小説ならぬ私評論のようなものです。
もっと言えば、筆者のぼやきが主体となっていますので、「ぼやき評論」と名付
けていいと思います。
世の中はストレスだらけです。結構、ぼやきたいのに、ぼやけない人が多いよ
うな気がします。一読していただいて、読者の皆様のぼやきと、私のぼやきが
一致してシンクロするのを祈るばかりです。
出版社からのコメント
前作『格差社会の結末』から10カ月。
その続編となる本作では、
格差社会で生き抜くための「努力」をテーマにしています。
その続編となる本作では、
格差社会で生き抜くための「努力」をテーマにしています。
端的に言うと、
いまはアピール力のある人が報われる「見た目」重視の社会であり、
単に受け身の仕事をコツコツとこなしても、その手の努力は報われない。
この現状を異色の元官僚・現大学院准教授の著者が徹底分析し、
「では、報われる努力とは?」という疑問に、
自らの実体験を踏まえて具体的にアドバイスします。
有名校出身という学歴や勤務先の企業ブランドなど、
これまで一定の幸せを保証してくれたお守りは、
もはや下流へ転落しないための保険程度の役割でしかない。
そんな形骸化した"フンドシ"にしがみつくのではない、
報われる努力の「コツ」を明確に説いてみせます。
レビュー
前作『格差社会の結末』の続編となる本作では、格差社会で生き抜くための「努力」をテーマにしています。
端的に言うと、今はアピール力のある人が報われる「見た目」重視の社会であり、単に受け身の仕事をコツコツとこなしても、その手の努力は報われない。
この現状を異色の元キャリア官僚・現大学院准教授の著者が徹底分析し、「では、報われる努力とは?」という疑問に、自らの実体験を踏まえて具体的にアドバイスします。
有名校出身という学歴や勤務先の企業ブランドなど、これまで一定の幸せを保証してくれたお守りは、もはや下流へ転落しないための保険程度の役割でしかない。
そんな形骸化した“フンドシ”にしがみつくのではない、報われる努力の「ツボ」を明快に説いてみせます。 --出版社からのコメント
端的に言うと、今はアピール力のある人が報われる「見た目」重視の社会であり、単に受け身の仕事をコツコツとこなしても、その手の努力は報われない。
この現状を異色の元キャリア官僚・現大学院准教授の著者が徹底分析し、「では、報われる努力とは?」という疑問に、自らの実体験を踏まえて具体的にアドバイスします。
有名校出身という学歴や勤務先の企業ブランドなど、これまで一定の幸せを保証してくれたお守りは、もはや下流へ転落しないための保険程度の役割でしかない。
そんな形骸化した“フンドシ”にしがみつくのではない、報われる努力の「ツボ」を明快に説いてみせます。 --出版社からのコメント
著者について
1964年奈良県大和郡山市生まれ。88年同志社大学文学部英文学科卒。89年大和郡山市役所入所。在籍中に国家I種行政職試験合格、90年旧労働省入省。The School of Public Policy, The University of Michigan留学、厚生労働省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、公募により兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科准教授に就任。著書に『はめられた公務員』『高学歴ノーリターン』『劇的ワンペーパー』(いずれも光文社ペーパーバックス)、『投稿論文でキャリアを売り込め』(日経BP社)、『間違いだらけの公務員制度改革』(日本経済新聞社)、『格差社会の結末』(ソフトバンク新書)など。
登録情報
- 出版社 : ソフトバンク クリエイティブ (2007/6/16)
- 発売日 : 2007/6/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4797340479
- ISBN-13 : 978-4797340471
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,644,166位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年1月12日に日本でレビュー済み
アピール力に優れた人間が評価されるのがポストバブル期だと著者は言う。
他の著書にもある通り、「高学歴ならば安泰」ということにも懐疑的。
出世の第1条件は「疲れないこと」、そして「声のデカさとアピール力」が
大事だという。
たとえば、文科系の官僚が他人の専門知識を横取りして自分の手柄にする話。
専門知識が必要とされる分析・調査などを技術官僚にやらせた上で、文科系の
官僚は技術系の官僚から話を聞く。そしてその話を自分なりに噛み砕いて役所
の幹部や政治家に上手く説明すると。
また、パワーポイントを上手くつくれる技術よりも、人が作ったパワーポイ
ントをわかりやすく説明する(自分の手柄にする)能力が重要だという。
なんだが嫌な感じもするが、「ただ頑張るだけではだめ。効果のある努力を」
という意見には共感できる。
他の著書にもある通り、「高学歴ならば安泰」ということにも懐疑的。
出世の第1条件は「疲れないこと」、そして「声のデカさとアピール力」が
大事だという。
たとえば、文科系の官僚が他人の専門知識を横取りして自分の手柄にする話。
専門知識が必要とされる分析・調査などを技術官僚にやらせた上で、文科系の
官僚は技術系の官僚から話を聞く。そしてその話を自分なりに噛み砕いて役所
の幹部や政治家に上手く説明すると。
また、パワーポイントを上手くつくれる技術よりも、人が作ったパワーポイ
ントをわかりやすく説明する(自分の手柄にする)能力が重要だという。
なんだが嫌な感じもするが、「ただ頑張るだけではだめ。効果のある努力を」
という意見には共感できる。
2020年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
格差社会とは本人の努力とは無関係なところで格差がおきてしまうという事を思いながらこの本を読み始めましたが少なくとも努力の方向性をアピールできる方向に舵をとることで多少は報われるのではないかと思うような感じを本書から受け取ることができたので読む価値があったと思います
2007年12月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
格差社会と銘打っているが、本書は筆者のように比較的安定な環境・立場を享受しつづけてきた中高年層の視点から見るもので、世代間格差や若年勤労者の抱える問題については見事に議論を避けている。また、私大出身の筆者が旧帝大出身者中心の官界で冷遇されたことは容易に想像できるが、現在であればそのような業種を選んだ自己責任で斬って捨てられることでしかない。その点でページの多くを東大出身者や東大生への恨みつらみに割き、挙げ句に葬式の想像描写まで加えていることは本書を手に取る多くの若い読者には無意味であろう。筆者のように私大文学部から市役所、キャリア官僚、税金で留学、公立大学教員という経歴をたどれたこと自体が多くの若年層にとってはもはやありえない。格差社会の詳しい現状分析を期待する読者には適当でない可能性が高く、むしろサラリーマン向けの処世術指南といった内容である。
2009年10月4日に日本でレビュー済み
なんとなくイメージが悪いが、要するに自分の商品価値を高めていくことが大事だということを伝えたかったのだと思う。その意味ではタイトル、サブタイトルにはもうひと工夫が欲しかった。著者は「格差社会の結末」を上梓しているので、合わせて読むと深く印象に残るだろう。著書の丁寧な考察は教官が持てるものが多く、文章も読みやすい。ただし、この本を読んだからと言って、負け組から勝ち組へと即座に上がれる。一度負けてしまうと這い上がることが難しい日本社会に対しての考察があるとなお良かったと思う。
2008年4月15日に日本でレビュー済み
自分のまわりには、国民年金すら払うことが出来ない日給¥7〜8,000
の日雇い派遣で働く人や、社会的に必要な職業なのに、いつまで
経っても手取り十数万で、結婚どころか自分の生活もカツカツな
介護ヘルパーや保育士がいる一方で、大して汗を掻いていそうに
ないのに年収数千万円以上稼ぐ人たちがいる(いた)。
筆者は、日本人は一部の例外を除いて、基本的にはしっかり働く
民族であり、両者の間に努力の差はあまり無いとしている。ワーキング
プアやニートになってしまった人、子供の頃から頑張って一流大学
を入学・卒業したにもかかわらず、見合ったリターンを得られてい
ない人も、決して自ら望んでこのような生活になったのではなく、
その努力が報われないままモチベーションが低下し、今に至っている
旨を説いている。
筆者によれば、その両者の違いは『努力の方法の違い』『「見た目が
十割」であることをフルに活用した自分自身を売り込む能力』である
と言い、魑魅魍魎が跳梁跋扈する世の中を生き抜くヒントを自らの
体験を交えて説いている。
詳細は本書を読んで貰いたいのだが、『無駄な努力にリソースを費
やさない』『努力が継続できそうな自分の好きな事をする』『潮目
を見て行動に移す実行力』がカギであり、その内容には大きく頷け
るものがあった。
また、100%ではないにせよここ20年…いや、10年で、もはや『謙虚
は美徳』という日本人独特の価値観はかなり薄くなってしまったと
感じているのは私だけではないはず。それに気付くことが出来ない
限り、努力が報われるのは難しいのかも知れない。
の日雇い派遣で働く人や、社会的に必要な職業なのに、いつまで
経っても手取り十数万で、結婚どころか自分の生活もカツカツな
介護ヘルパーや保育士がいる一方で、大して汗を掻いていそうに
ないのに年収数千万円以上稼ぐ人たちがいる(いた)。
筆者は、日本人は一部の例外を除いて、基本的にはしっかり働く
民族であり、両者の間に努力の差はあまり無いとしている。ワーキング
プアやニートになってしまった人、子供の頃から頑張って一流大学
を入学・卒業したにもかかわらず、見合ったリターンを得られてい
ない人も、決して自ら望んでこのような生活になったのではなく、
その努力が報われないままモチベーションが低下し、今に至っている
旨を説いている。
筆者によれば、その両者の違いは『努力の方法の違い』『「見た目が
十割」であることをフルに活用した自分自身を売り込む能力』である
と言い、魑魅魍魎が跳梁跋扈する世の中を生き抜くヒントを自らの
体験を交えて説いている。
詳細は本書を読んで貰いたいのだが、『無駄な努力にリソースを費
やさない』『努力が継続できそうな自分の好きな事をする』『潮目
を見て行動に移す実行力』がカギであり、その内容には大きく頷け
るものがあった。
また、100%ではないにせよここ20年…いや、10年で、もはや『謙虚
は美徳』という日本人独特の価値観はかなり薄くなってしまったと
感じているのは私だけではないはず。それに気付くことが出来ない
限り、努力が報われるのは難しいのかも知れない。
2007年6月30日に日本でレビュー済み
統計データを元にする従来の格差本とは違い
地に足がついた論議に共感。
欧米や中国とも違った日本の労働環境、経営者と労働者が地続き
であるという前提のもと、どのように格差の波を乗り切っていくべきか
を最後の結論は本当良くあるものだけど、そこにたどり着くまでの過程で
納得できるものに代わっているのが面白い。
地に足がついた論議に共感。
欧米や中国とも違った日本の労働環境、経営者と労働者が地続き
であるという前提のもと、どのように格差の波を乗り切っていくべきか
を最後の結論は本当良くあるものだけど、そこにたどり着くまでの過程で
納得できるものに代わっているのが面白い。
2007年6月18日に日本でレビュー済み
「ワーキングプア」と呼ばれる低所得者のみならず、
これまでもてはやされてきた高学歴者たちでさえ報われないと説く著者。
報われるのは、見た目に優れた人、つまり自己PR力に優れた人であり、
一方で、言われたことをコツコツとこなす人は報われない傾向にある。
古くから美徳とされてきた縁の下の力持ちは、いわば、“損な役回り”というわけだ。
見た目が10割という実情の下、著者は、
「会社のために働くという考えは、捨てたほうがいい」
「企業を信じてはいけない」
「企業を利用するようにすべきだ」
「会社のお乳=社乳をしゃぶり尽くし、吸い尽くしてから辞めるべき」
など、自らの経験則も踏まえたうえで、元キャリア官僚にしてはセンセーショナルな主張を繰り返す。
これが単なる空論ではないところがミソで、また具体的方法論も指南しているのでタメにもなる。
一度、読んでみることをお勧めしたい一冊だ。
これまでもてはやされてきた高学歴者たちでさえ報われないと説く著者。
報われるのは、見た目に優れた人、つまり自己PR力に優れた人であり、
一方で、言われたことをコツコツとこなす人は報われない傾向にある。
古くから美徳とされてきた縁の下の力持ちは、いわば、“損な役回り”というわけだ。
見た目が10割という実情の下、著者は、
「会社のために働くという考えは、捨てたほうがいい」
「企業を信じてはいけない」
「企業を利用するようにすべきだ」
「会社のお乳=社乳をしゃぶり尽くし、吸い尽くしてから辞めるべき」
など、自らの経験則も踏まえたうえで、元キャリア官僚にしてはセンセーショナルな主張を繰り返す。
これが単なる空論ではないところがミソで、また具体的方法論も指南しているのでタメにもなる。
一度、読んでみることをお勧めしたい一冊だ。