いったいどうやったら「幻のバッグ」を1年で100個以上も買えるの?
好奇心に駆られてページを繰るうちに、かのエルメスの陰とも言える部分を覗き見ながら、世界中を駆け巡るマイケルの冒険にどんどん引き込まれていきます(バッグ誘拐事件の顛末はまるでスパイ映画のよう!)。
イーベイでのかけひきや、また顧客とのやりとりからビジネスが大掛かりになっていく経緯はいかにも現代的で、興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。
こうしたビジネス面以外にも、バーキンコレクターとして登場する富裕層の生活は想像を絶していますし、ゲイのマイケルと元ルームメイトの女性との絆、顧客の女性たちとビジネスを超えた信頼関係を築いていく様子、バルセロナでのソウルメイトとの出会いといった、ゲイの愛と友情を描いた物語としてもまた別の意味で興味深いです。
考えてみれば、著者はネットワークビジネスで成功した後、そのノウハウを明かすというやり方で今度は著述業へ華麗に転進したわけで、目端が利く人っているものだとなかば呆れながらも、彼の憎めない人柄につい感情移入して、一緒にハラハラドキドキしてしまいました。
360ページとこの手の本にしては少し厚いように感じるかもしれませんが、翻訳は軽快で読みやすく、時折クスリと笑いながら、最後まで楽しく読むことができます。
それから、この本には映画化の話が持ち上がっているそうです。マイケル役にはどの俳優が?と考えるのも楽しいですね。
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おうちにバーキンを連れてって 幻のバッグをめぐる5年間の冒険 単行本 – 2009/1/24
超人気ブランドの業界の裏側を明かす話題作
ヘアメイクアーティストの「僕」は、ワードローブを整理しようと、エルメスのスカーフを売買サイトに出品したところ、驚きの落札額が。これは格好のビジネスチャンス! その後は「バーキン」を求め、旅に恋に大活躍する、痛快ショッピング・アドべンチャー。
ヘアメイクアーティストの「僕」は、ワードローブを整理しようと、エルメスのスカーフを売買サイトに出品したところ、驚きの落札額が。これは格好のビジネスチャンス! その後は「バーキン」を求め、旅に恋に大活躍する、痛快ショッピング・アドべンチャー。
- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社ソフトバンククリエイティブ
- 発売日2009/1/24
- ISBN-104797350296
- ISBN-13978-4797350296
商品の説明
著者について
【著者】 マイケル・トネロ(Michael Tonello)
アメリカ、マサチューセッツ州生まれ。商業写真のヘアメイクアーティストとして活躍し、写真・広告業界で働くスタイリストやプロダクションマネジャーなどのエージェンシー「TEAM」を共同で設立。現在はバルセロナに在住。ファッションやトレンドが専門のニュースサイト「The Huffington Post.com」のコラムニスト。本書がデビュー作。
【訳者】 江口泰子(えぐち・たいこ)
法政大学法学部卒業。編集事務所、広告企画会社を経て翻訳業に従事。主な訳書に、『うちの親には困ったものだ』(草思社)、『ゴッホ トレジャー・ボックス』(小社刊)などがある。
アメリカ、マサチューセッツ州生まれ。商業写真のヘアメイクアーティストとして活躍し、写真・広告業界で働くスタイリストやプロダクションマネジャーなどのエージェンシー「TEAM」を共同で設立。現在はバルセロナに在住。ファッションやトレンドが専門のニュースサイト「The Huffington Post.com」のコラムニスト。本書がデビュー作。
【訳者】 江口泰子(えぐち・たいこ)
法政大学法学部卒業。編集事務所、広告企画会社を経て翻訳業に従事。主な訳書に、『うちの親には困ったものだ』(草思社)、『ゴッホ トレジャー・ボックス』(小社刊)などがある。
登録情報
- 出版社 : ソフトバンククリエイティブ (2009/1/24)
- 発売日 : 2009/1/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 360ページ
- ISBN-10 : 4797350296
- ISBN-13 : 978-4797350296
- Amazon 売れ筋ランキング: - 822,001位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,848位外国のエッセー・随筆
- - 8,293位英米文学研究
- - 122,691位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バーキンの転売ビジネスがあることを初めて知りました。内容からは日本人とは異なる精神性を持つ人種と言った感想を持ちました。
2014年6月20日に日本でレビュー済み
エルメス・・・長い歴史と独自のアリュール(流儀)で世界中のセレブを魅了し続けるハイ・ブランドの代名詞・・・てな、女性誌が描き出してみせる麗しいイメージを壊されたくなければ、店員のインギンブレイを耐え忍び、艱難辛苦を乗り越えてバーキンを手に入れた思い出を汚されたくなければ、この本を読んではいけません(笑)。素早くバーキンを手にいれたければ、貴方は「見せ金」を用意すべきだからだ!という、余りにも、まぁ、なんというか身も葢もないというか、ハッキリ言って下品な手段が一番きく、という事実が書いてあります。そんなもんなんだろうなー、という、うっすらとした予想通り、と言えば予想通りなんですが。結局、気取った振る舞いをするのは下品を隠している証拠、ホントに気品ある人は何をどうしたって下品には見えないもの・・・という、真実に落ち着くのかな。そういった意味ではイソップ童話並に教訓的な本です・・・お金やブランド品よりも大切なのは、愛する人達であるという、現代では偽善的と見なされがちな考え方も、すんなりと受け入れてしまえる、作者の実体験とユーモア溢れる語り口もすがすがしい一冊です。
2009年2月15日に日本でレビュー済み
手に取ったときは、とても分厚く読むのが大変かな?と思いましたが、あっという間に読み終わってしまいました。
実際にあった話なのですが、主役のゲイの主人公が非常に魅力的で、ストーリーにぐいぐい引っ張られていって、とてもかわいらしい感じでした。
女性の憧れのエルメス、そしてその中でもバーキンを手に入れるのは難しいというのは誰でも知っていることですが、世の中ってこんな感じなんだなーと思ったり、自分を幸せにしてくれるものは何なのかというのはありがちなオチかもしれませんが、なんかいいなーって思ったり。
映画化されるのが決まってるそうですが、一体誰が主人公を演じるのでしょうか? 楽しみです〜
実際にあった話なのですが、主役のゲイの主人公が非常に魅力的で、ストーリーにぐいぐい引っ張られていって、とてもかわいらしい感じでした。
女性の憧れのエルメス、そしてその中でもバーキンを手に入れるのは難しいというのは誰でも知っていることですが、世の中ってこんな感じなんだなーと思ったり、自分を幸せにしてくれるものは何なのかというのはありがちなオチかもしれませんが、なんかいいなーって思ったり。
映画化されるのが決まってるそうですが、一体誰が主人公を演じるのでしょうか? 楽しみです〜
2012年3月10日に日本でレビュー済み
数年待ちもあたりまえ。
その機能を超えた価格で取引されるエルメス。
その中でも最高グレードのバーキンのバッグを入手する方法を、主人公のマイケルがとあるきっかけで発見し、EBAYで転売ビジネスをする話。
バルセロナ、パリ、ルクセンブルグ、東京、カプリ、ブエノスアイレス、、、いろんな街の描写、コメント、そしてその翻訳も原文の雰囲気を残そうとの努力が見られ、とても秀逸。
ちなみに、主人公マイケルはゲイです。
ゲイが主人公の小説は始めてだったので、男がパートナーを「彼」と呼ぶところなど、いくつか別の新鮮味もありました。
その機能を超えた価格で取引されるエルメス。
その中でも最高グレードのバーキンのバッグを入手する方法を、主人公のマイケルがとあるきっかけで発見し、EBAYで転売ビジネスをする話。
バルセロナ、パリ、ルクセンブルグ、東京、カプリ、ブエノスアイレス、、、いろんな街の描写、コメント、そしてその翻訳も原文の雰囲気を残そうとの努力が見られ、とても秀逸。
ちなみに、主人公マイケルはゲイです。
ゲイが主人公の小説は始めてだったので、男がパートナーを「彼」と呼ぶところなど、いくつか別の新鮮味もありました。
2009年3月5日に日本でレビュー済み
私は安い商品を求めてスーパーをはしごする中年の専業主婦ですが、この本は面白かった!
私は常々なんとか楽してお金儲けをしたいと考えており、そうか!バーキンの転売にもお金持ちになる道があるのか!とドキドキしながら読みました。
しかし、たかが、かばんの値段の高いことよ!ドルをいちいち頭の中で円に換算しながら、なにかの間違いではあるまいか?とびっくりすることしばし!(世間知らずなだけか…)
世界中のおしゃれな街、一流ホテル、社交界といった夢の世界も刺激的。
装丁もきれいでおしゃれだし、そのまま電車の中で読めますね。
ブランド物に興味のない私でも読み物として面白かったし、翻訳も勢いがあって読んでいて飽きませんでした。
私は常々なんとか楽してお金儲けをしたいと考えており、そうか!バーキンの転売にもお金持ちになる道があるのか!とドキドキしながら読みました。
しかし、たかが、かばんの値段の高いことよ!ドルをいちいち頭の中で円に換算しながら、なにかの間違いではあるまいか?とびっくりすることしばし!(世間知らずなだけか…)
世界中のおしゃれな街、一流ホテル、社交界といった夢の世界も刺激的。
装丁もきれいでおしゃれだし、そのまま電車の中で読めますね。
ブランド物に興味のない私でも読み物として面白かったし、翻訳も勢いがあって読んでいて飽きませんでした。