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痛快!憲法学 (痛快!シリーズ) 単行本 – 2001/4/26
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社インターナショナル
- 発売日2001/4/26
- ISBN-104797670312
- ISBN-13978-4797670318
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商品の説明
商品説明
全体は講義を模した会話調で進められている。著者であり講師役の小室は、経済学や社会学、思想・宗教などの多角的な見地から、世界史における憲法と民主主義の成立過程を検証していく。その聞き役として登場する編集者の「シマジ」は、日本の平均的な庶民といった役回り。小室の鋭い論法に彼がうろたえるさまは、そのまま今の日本人がいかに平和ボケしているかを物語っている。
講義で指摘されるのは、憲法はその精神を慣習として定着させる努力があってこそ生きるという点と、憲法が国民のためではなく国家権力を縛るためにあるという点。そこから国家というリヴァイアサン(旧約聖書に登場する怪物)に対峙した人々や議会、革命の歴史にスポットが当てられる。『社会契約説』のロック、経済学のケインズなどはそのキーパーソンとして読み解かれている。とくに西欧で民主主義・資本主義を成立させたのはキリスト教とカルヴァンの予定説であり、日本では明治の「天皇教」がその役割を担ったという論考や、デモクラシーがカエサル、ナポレオン、ヒトラーといった独裁者を生んだという指摘などが注目に値する。
翻って日本はどうなのか。講義では、終盤で日本の憲法と民主主義がいつ誰に「殺された」のかが論じられている。現在の閉塞状況と小泉首相の誕生。日本がなぜこうなったのかを、本書は教えてくれる。(棚上 勉)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 集英社インターナショナル (2001/4/26)
- 発売日 : 2001/4/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 272ページ
- ISBN-10 : 4797670312
- ISBN-13 : 978-4797670318
- Amazon 売れ筋ランキング: - 128,908位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 90位憲法 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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読む前は最近の憲法改正に関する論評かと思ったのですが、今の日本国憲法についての論述は、ほんの付け足しみたいにあるだけ。憲法は何のためにあるのか、そもそも法律とは何か、民主主義はどうやって発生し発展してきたか、それで日本の憲法には何が起こっているのか。民主主義と宗教とのかかわりについての論考は面白く、カルヴァンの予定説になぞらえて明治期の日本で「天皇教」が利用されたというあたりは感服して読みました。
でも、「日本の民主主義は死んでいる」という頭ごなしな結論には私もついていけないので、星は4つ。
いや、共産党を支持しない人々も驚き反対しているのだから、選挙民はまだまともだ。
およそ議会人(議員)は、立候補するまえに、小室直樹の「痛快!憲法学」を読破したことを表明するとよい。
もちろん、有権者が全員この本を読んで理解していること、が理想である。
ということは、義務教育の早いうちに、この本を教えることが重要だ。
18歳で選挙権が与えられるのだから、高校のカリキュラムにも当然加わらなければならない。
小室直樹がこの本で、世の憲法学者を批判しているとおり、そもそも憲法とは何か?を教えなくてはならない。これを教えず、わからないままにして、いきなり「日本国憲法」の前文から条文を教えても、なかなか理解できるものではない。
そもそも憲法とは、国民から国家・政府への命令書なのだ。だから、個々の国民が憲法違反を犯す、という構図はありえない。憲法に違反する可能性があるのは、国家・政府だけなのである。
すると、国家とはなにか?政府とはなにか?を国民は知らなければならない。
もちろん、政府には地方政府も含まれる。
古代の国家から、人類はいかなる経緯で近代国家を作ったのか?
この経緯のなかにこそ、自由、平等、国民主権という考え方の意味が含まれている。
それは決して所与(自然になんとなく存在するもの)ではなく、多くの人々の血で勝ち取ったものなのだ。
日本における「戦後民主主義」は、敗戦によって連合国(実質的にアメリカ)から、授かったものという感覚がある。つまり、与えられたものであって、本当はその成立の経緯もよくわからないのではないか?
そこを突いて、小室直樹はこの本を書いたのだ。そして、将来を担う、若い人々に向けて、わかりやすいように、北斗の拳、を引用するという工夫も凝らしている。
この本を読むと、これまでとは違った世の中の景色が見えてくる。
神奈川県議会の多数は、日本国憲法どころではなく、自由とは何か?平等とは何か?基本的人権とは何か?議会とは何か?という基本すら理解していないことを、図らずも露呈してしまった。
さらに、誰も発言がないが、平成28年5月16日の決議に関して、司法が無視しているのだ。
つまり、この国の「三権分立」が機能していないのではないか?という疑問が生まれる。
憲法判断をすることになっている、最高裁が、サボっているのだ。
欧米の民主主義国家なら、最高裁判所が自ら警告を発するはずである。
この点、当事者の日本共産党(彼らは「護憲」を自称している)も、憲法に精通しているように思えない。おそらく前文と9条以外は読んでいないのだろう。それは、筆坂秀世の著作を読めばわかる。「抗議声明」ではなく、告訴すべきなのである。
ワイマール憲法がその効力を失い、事実上「死んだ」のは、ヒトラー首相に対する全権委任法が成立した時である。この法律によって、ヒトラーは合法的に独裁者になった。日本で、大日本帝国憲法が死んだのは、衆議院で反軍演説をした斎藤隆夫議員に対して、除名処分を本人をのぞく全会一致で可決した日である。もし、このとき、大法院が憲法違反であると判断し、これを発表していたら、その後の歴史は大きく変わった可能性がある。
このたびの神奈川県議会でのできごとは、さほどに極めて重い意味をもつのだ。
少なくとも、賛成票を投じた圧倒的多数の県会議員は、党派にかかわりなく議会人としての資格はない、ということを自ら「猛省」する必要がある。また、賛成した各党派の全国本部は、これら地方議員に対して、なんらかの処分を検討すべきなのだ。すくなくとも、本書を必修とした強制的な勉強会への参加をもって、有権者である神奈川県民に謝罪すべきである。
以上のような所感を言えるようになるのだから、確かに「読まないと損をする」のは本当だ。
この本には現代法と現代資本主義の成り立ちが、縦軸に「時代の流れ」横軸に「社会の変化」を組み合わせで平易に説明されてあります。あたかも自分の知能が上がったかと錯覚するほど分かり易く書いてあるのは著者の知力と筆力の賜物と理解します。残念ながら新本はありませんが購入して満足しています。政治と経済を理解するための良書としてお勧めします。
が、絶対的存在のプロテスタント的神であるとか天皇であるとかの権威があって初めて民主主義が成立するのだ、というようなことを言われても「はあ?」としか言えない。今の日本に民主主義がないのだとしたら、民主主義なんかなくたっていいじゃないか、とも思うのである。
いやしかし、平成不況や少年犯罪の原因が日本国憲法にある、などと言われてもとまどってしまう、正直なところ。
脳内革命的な胡散臭いオカルト系の匂いを感じてしまうよ。
あと、相方の「シマジ」氏が愚か過ぎる。もう少し丁々発止の議論をして欲しい。
目からうろこです。今までの教育、情報はなんだったのかと思いました。