翔泳社による世界と日本のサブカルチャーを紹介した本です。
この本の前に「NHKニッポン戦後サブカルチャー史」を読みましたが、同じサブカルチャーの本でも趣旨が違って、こちらは具体的なサブカルチャーの実例をわんさか掲載しました的な本です。
一番面白かったのはアートやインスタレーションで、特に2400万円をかけたというウンコ製造機の話は度肝を抜かれました。ネットで調べましたが、製造機を造った Wim Delvoyeさんは一見、研究者風でいたって真面目なので二度驚いた次第です。
サブカルチャーのアート作品を色々見ていると、基本的に、エロ、グロ、ロリコンからゲイ、ゴア、アンチキリストと言った普通の人は絶対自分の部屋に飾りたくないようなジャンルをサブカルチャーというのだなと納得しました。
前に読んだNHKの本がサブカルチャーをジャンルごとに包括的に説明しようとするのに対して、こちらの翔泳社の本は、インスタンスをガンガン紹介していくスタイルです。
アートやインスタレーションはページをめくっていけば作品が目に入るのですが、音楽とかWebとかになると実際に内容がわからないので、気になったモノをネットで調べてみるのですが、本書が出版されたのが2008年でもう16年前で、Flashも2020年末に消えてしまったし、そもそもアンダーグラウンドという微妙な存在の作品なので、多くはググってもほとんど出てきませんでした。
このように大量のサブカルチャー作品を通して見ると、やっぱり時代を超えて生き残っていくメインストリームの作品の偉大さに改めて感服してしまいました。
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