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ソーシャルエコノミー: 和をしかける経済 単行本 – 2012/9/1
購入オプションとあわせ買い
ステージを移す必要がある。----村上龍(本書オビより)
ソーシャルメディアによって人の集まり方が変わり、日本でも価値観とそこに紐づく消費は、大きな変革期へと
来ている。本書では、経済価値をも変えてしまう、この大きなうねりを「ソーシャルエコノミー」と呼び、
そのメカニズムを明らかにする。
ソーシャルエコノミーの基盤となるのは、「同好コミュニティ」である。その活性化には日本人らしい
「和」が欠かせない。
AKB48、B-1グランプリ、初音ミク、ニコニコ超会議……「和」のあるコミュニティづくりから新たな経済が
生まれる!
●目次概要
巻頭4色カラー◆秋元康さん AKB48総選挙/
(株)ニワンゴ代表取締役社長 杉本誠司さん ニコニコ超会議/
富士宮やきそば学会会長 渡邉英彦さん、八戸せんべい汁研究所事務局長 木村聡さん B-1グランプリ/
ソーシャルエコノミーの予言者たち
序章◆和のソーシャル
ソーシャルな時代がやってきた/先行する海外/日本は遅れているのだろうか/
事例に漂う日本的な和/ソーシャルエコノミーをつかまえよう
第1章◆新経済へのヒフ感覚
「みんな」の喪失/ヒフ感覚が呼ぶほうへ/
マーケティングがリミッターになる中で/ひとりソーシャル/
絶対民感より絶対やきそば/原油だかなんだかわからないものを掘り続けている/
ソーシャルな源流ニーズを掘り当てる企業たち
第2章◆ソーシャルエコノミーの時代
音楽業界から始まった異変/欲望のカタチのパラダイムシフト/
エコノミーのカタチも変わりゆく/スタバが開いたエクスペリエンス・エコノミーの頃/
もはや飽きがきたエクスペリエンス・フォーマット/
リーマンショックが教えてくれた「デフレの向こう側」/
「喜びを他の誰かとわかりあう」型のヒットと、ソーシャルエコノミー/
ソーシャルメディアとスマートフォンで「つながり放題」な世の中へ/
つながる快感で生まれる経済/「和の共創費」
コラム◆ソーシャルエコノミーの予言者たち
「統制」から「移譲」へ。社会に接続する企業のコミュニケーション……小林弘人
完成品を消費するより、等身大の企業と共に歩む喜び……佐藤尚之
つながりあって、共創しあう喜び……斉藤徹
「大きな物語」の消費から、「大きなゲーム」的喜びへ……宇野常寛
わたしたち消費という、カーニヴァル的な喜び……鈴木謙介
第3章◆コミュニティづくりの大革命
人の集まりは「ムラ」と「都市」から始まった/日本でもムラ(コミュニティ)は疎まれた?/
ムラに取って代わるもの探し/ソーシャルメディアで大繁殖する「同好コミュニティ」/
「ゆとり世代」のソーシャルリテラシー/キエモノのフラストレーション/
蜃気楼パーティー/コラム:祭りと待つ/「ケとハレ」「宴と祭り」
第4章◆コミュニティを和にする技術
コミュニティづくりの1・2・3/
明日のために、その1:まず「共益のネタ」を共有させよ/
明日のために、その2:共感を高める「コミュニティの宴」を催し続けよ/
明日のために、その3:共鳴を引き起こす「祭りのハタ」を掲げよ/
企業は、主人公メーカー/
「いいね! 」なコミュニティづくりその1:みんなのまじめな「和の共創費」工房/
「いいね! 」なコミュニティづくりその2:凜々子への萌ゆる想い/
コミュニティをウズウズさせよう/コラム:アイスブレイク/やがて実るもの/
凜々子を育てさせてくれて「ありがとう」/
「いいね! 」なコミュニティづくりその3:人生で大事なことは、タイミングに、C調に、おやじギャグ/
無責任MAXで、エントロピーMAX/B-1グランプリへの助走期間/
これからの企業は、ソーシャル住民とのハイブリッドを目指す/
コラム:車もハイブリッド、コミュニティもハイブリッド……トヨタ自動車AQUA/
コラム:九州新幹線
第5章◆「祭りのハタ」への高まり方
●B-1グランプリ──「人おこしでみんな主役」/
「勝手に盛り上げちゃってまーす」という有志ゲリラインパクト/
「富士宮チルドレン」になりたい輪/
勢いとノリで「B-1グランプリ」のハタを掲げてみました/
「勝手連」から「もう勝手にやっとれん! 」ほどの規模に/
●ニコニコ動画──「粉雪の神様」/「キターーー! つき動画」というインパク��%8
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社翔泳社
- 発売日2012/9/1
- 寸法15.1 x 2.2 x 21.1 cm
- ISBN-104798128120
- ISBN-13978-4798128122
出版社より
ソーシャルメディア時代の価値は、共有、共感、共鳴へ
Facebookをはじめとする各種ソーシャルメディアサービスが急速的に浸透するなか、欧米では人と人がつながることにより生まれる経済価値が注目を集め始めている。日本ではソーシャルメディア後進国と言われる一方、ソーシャルメディア時代の価値観およびそこに紐づく消費は大きな変革期へと来ている。
本書では、経済価値をも変えてしまう、この大きなうねりを「ソーシャル・エコノミー」と呼ぶ。
ソーシャル・エコノミーを活性化させる基盤となるのは、良質なコミュニティだ。本書では、昔の日本のムラを統治する手段として行なわれてきた「祭り」や、よりエンターテインメント的に発展した「祭り」など、コミュニティを創り・育て・盛り上げるためのノウハウやメカニズムを解明し、コミュニケーションを考えるヒントとして提案する。
序章 和のソーシャル 第1章 新経済へのヒフ感覚 第2章 ソーシャルエコノミーの時代
- ソーシャルエコノミーの予言者たち/小林弘人/佐藤尚之/斉藤徹/宇野常寛/鈴木謙介/アルビン・トフラー
第3章 コミュニティづくりの大革命 第4章 コミュニティを和にする技術
- 119「祭りのハタ」への高まり方
第5章 ソーシャルエコノミー・クエスト
- 頭に地図を広げよう
終章「和」のなる方へ
解説[一橋大学名誉教授]野中郁次郎
登録情報
- 出版社 : 翔泳社 (2012/9/1)
- 発売日 : 2012/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 272ページ
- ISBN-10 : 4798128120
- ISBN-13 : 978-4798128122
- 寸法 : 15.1 x 2.2 x 21.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,118,697位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,119位ビジネスとIT
- - 58,860位投資・金融・会社経営 (本)
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トップレビュー
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本書の云うソーシアルエコノミー(の勧め)を重ね合わせる時、Yes & Noと云わざるを得ない。
先ずYesサイドだが、とりわけ意識ある地方と大都市の幾つかで、従来の権威主義的でない
活動が見られる様に為って来ている。 この点希望が持てるが、まだまだ散発的で、コミュ二テイ
のコミュ二テイを如何つくり、網の目型に広げて強くして行けるかが問われている。 その為に
は、異なる関心事を持つ異質なコミュ二テイ同士が、どの様に拡張コミュ二テイを創って行ける
のかにチャレンジする時期に来ている様に思われる。 一方キャラクターの氾濫、スマホ漬け
人間の急増等、悪しきポピュリズムとも思える首を捻らざるを得ない状況も加速している。
2012年版の著者達に改めて「ソーシアルエコノミーその後」の創刊を期待する。
大胆な提言をしてますが、本書はそれを後押しするような内容でした。
(個人的には無くならないと思います。近代の最高発明は2つで、複利と
会社です)
経済が「面白い」と軸に回る、ということを事例を含め紹介してます。
すごく面白いのは、80年周期による国家単位壊滅が今回は160年前の
ように「祭」をキーワードとして回避されるかもしれないという希望を
示してくれたこと。
前々回は「ええじゃないか」と小競り合い程度(国内氾濫世界基準なら小競り合い)
で済むような下地が用意されており、幕末はなんとか終了できた。
米帝による壊滅的な国体破壊があった全開より希望がある。
(太平洋戦争は、国民の8人に一人が死んだクソのような戦争。マフィアの
死亡率より高い)
祭り、というか楽しいことが世界と経済を救う。
回す、とか繋ぐ、が本当に大事だと思う。
何となくふわっとだけど、FACEBOOKやTWITTERやYOUTUBEで、ニコ動や初音ミクを使って、誰もが気軽に参加できる体験経済。
本当は、リツイートしてるだけだったり、人が作ったコンテンツを少し触ってるだけだけど、それを自分が発信しているという感覚。
WEBはボーダーレスで世界共通だ。けれど参加してる人には背景があって、日本固有の文化があって、腹落ちする部分多々ありました。
賞味期限が短い?商品なような気がするので、今すぐ読んだ方がいいなと思う一冊でした。
ソーシャルエコノミーの背景にはFacebookやTwitterなどソーシャルなネットメディアの普及がある。ソーシャルエコノミーと聞いてFacebookやTwitterなどを使ったビジネスと考える人も多いだろう。しかし、ネットは道具に過ぎない。確かにネットのお陰でニッチな趣味嗜好を持つ人々が地理的な距離を越えて容易にコミュニケーションできるようになった。そこからコミュニティーを産み出すことがソーシャルエコノミーの本領である。
TwitterやFacebookなどは欧米発のメディアである。Facebookの実名主義のように日本人には適合しない面があるとも指摘される。この点について『ソーシャルエコノミー』では和をキーワードとして強調する。しかし、特殊日本的ムラ社会のナイーブな郷愁や礼賛に陥っていない。むしろ個人を抑圧するムラ社会の弊害を述べている。
現代日本ではコミュニティーという言葉には何となくプラスのイメージが存在する。しかし、コミュニティーの束縛を嫌って多くの若者が都市に出てきたという近代の歴史がある。コミュニティーに抑圧的な側面があることを基底にした上での議論であるために骨太である。
コミュニティー論への警戒は「全体への貢献」との名目で特定勢力への滅私奉公を強制する論理に使われる危険性があるためである。支配体制の擁護のために愛国心が使われることと同じである。この点にも『ソーシャルエコノミー』は注意する。以下の台詞を紹介している。
「町おこしの名に行われていたとしても、つくった店だけ儲かって、町にあまり利益をもたらさないこともある。かえって町全体がギスギスすることもある」(181頁)
東京都世田谷区では分譲マンションやショッピングセンター、賃貸オフィスという特定企業の営利事業に「街のにぎわいの核づくり」との名目で税金が使われている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。その種の我田引水的な論理とは対極に位置するものが、ソーシャルエコノミーである。
とはいえこれらは、過去“世間”を席巻した巨大な流行と比べれば、対象範囲が限定されている。
注目に値しない、一部の人が盛り上がっているだけ、とそう思っている人も多いかもしれない。
しかし、これらの事例が全て、同じベクトル上に存在する現象だとしたらどうだろうか。
本書は、いま各所で同時多発的に進行している、「和」の消費をひもといた現時点で唯一の書籍である。
本書の事例に共通するのは、共有できるネタをもとに同好の士が集まるコミュニティが運営され、
その盛り上がりが「祭り」として結実、更に裾野が広がっていく、という構造が確立していることだ。
こうしたコミュニティは、旧来の「ご近所さん」あるいは「世間」といった、知り合いによって形成されるものではない。
今まさに生まれつつある、新たなつながりの価値観に基づいているのだ。
コミュニティの性格が変質しつつあることは、ソーシャルメディアの隆盛を例に出すまでもなく、皆が薄々と感じていたことだろう。
しかし、どう変わっていくのか。その問いに対しての明確な答えは、これまで提示されてこなかった。
本書は、「次のコミュニティ」のあり方を明確に示し、更に作り出す手法にまで言及した、非常にぜいたくな一冊となっている。
本書のみで通用する造語の使用が多いことがやや理解を妨げているが、書きぶりじゃビジネス書としては驚くほどキャッチーで読みやすい。
トレンドを掴みたいマーケッターから、経済に興味を持った大学生まで、広範なターゲットに勧められる一冊である。
私は、ニコ生で配信したり、VIPに面白い物語を投稿したり、2chまとめサイト見たり、Facebookやtwitterもチョロチョロやっている、かなりヘビーなWEB民ですが、その周辺で起きている祭りを観察しても、いまいち体系的な説明をしにくいなぁと思っていました。
それを、スパっと分かりやすく説明出来ている。
そして何より、この本の作成自体が、短期の、仕事ベースの・・・ではありますが、物語になっていて、読んでいて、楽しめました。 「ザ・ゴール」シリーズの固い小説も良かったですが、それとは違うテイストの、エッセイ風で、一緒に本を作ってるような、一緒に発見をしているような、ワクワク感が伝わってきました。
綺麗な面/成功したケースのみ取り上げているので、気持ち良く読めて、夜中から読み始め、面白かったのでついつい朝の8時になってしまいました。
※編集者の方へ
今度は負の面、成功に至らなかったケースについての同領域での本を期待します! 賢慮のリーダーシップを発揮しても、共通善に繋がるコンセプトを提示し、ゴリゴリと実現へと動かそうとしても、嫉妬する人、足を引っ張る人が出てくるあたりの話、ドロドロしていますが、それらとどう向き合っていくかというのも、この種のエコノミー発動においてはキモな気もします。 ギャグじゃないです。 すいません。