上記「商品の説明」が詳しいので、蛇足かもしれませんが、それに補足したいと思います。
「商品の説明」では、「男性ファン」による「萌え」の原点というものに焦点を当てているらしく強調されていて、この点に嫌気を感じる向きもあろうかと思います。しかし、これは商品説明がややまずかったように思われます。
ここで「萌え」と言っている趣旨は、本書「はじめに」によれば、80年代という時代には、アニメで育ったアニメ愛に溢れた世代が制作現場に入り込むようになったことから、アニメ製作技術が飛躍的に進歩し、このため、少女キャラたちもとても魅力的に描かれるようになった。そうした少女キャラたちに、男性ファンが魅了されたのは当然だったということにあるようです。今の時代の言葉に過去をむりやり従わせようとする態度ではなく、あくまで過去を過去として尊重した姿勢があると思います。また、高田明美さんをはじめ女性スタッフの証言もふんだんにあり、自然、「男性ファン」の視点には偏らない内容になっています。
さて、抜粋というのは余り良いことではないかもしれませんが…
…菊池「今の若い子たちが、…エミを観たら…萌えますかね?」糸島「今の萌えとはぜんぜん違いますから。」
…高田「クリィミーマミは…私のなかの女の子の部分っていうのを集めたような作品…男の願望という形での少女ではないっていう少女…」
読んでいて、スタッフの方々が楽しげに、そして大事そうに、これらの作品とその思い出とを語っている姿に、彼らこそ一番のファンなのだなと思い知らされます。また多くの方が、これらの過去作品と、これからのアニメの未来とのかかわりについて思案されていることには感銘を覚えます。
私などは、昔に比べアニメだマンガだはずいぶん尊重されるようになったものだと驚いています。多くの人がアニメの中に高い価値を見出しています。ですが、そんな日本アニメにとって一番貴重なものは、積み重ねられた膨大な過去作品たちの存在であると私は思います。ですので、こういった出版は大変に好きです。
そういう個人的ひいき目がありますので、★はひとつ引いて4つで。どうぞ皆さんもお手に取られますよう。
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オトナアニメCOLLECTION いまだから語れる80年代アニメ秘話~美少女アニメの萌芽~ 単行本(ソフトカバー) – 2012/9/26
オトナアニメ編集部
(編集)
【アニメーター対談】
●菊池通隆×高木弘樹×糸島雅彦
・菊池通隆描き下ろしイラスト『魔法のスター マジカルエミ』
・高木弘樹描き下ろしイラスト『魔法の天使 クリィミーマミ』
・糸島雅彦描き下ろしイラスト『魔法の妖精 ペルシャ』
●上條修×佐藤千春
・上條修描き下ろしイラスト『魔法のプリンセス ミンキーモモ』
・佐藤千春描き下ろしイラスト『魔法のプリンセス ミンキーモモ』
●わたなべひろし×羽原信義
・わたなべひろし描き下ろしイラスト『魔法のプリンセス ミンキーモモ』
・羽原信義描き下ろしイラスト『マシンロボ クロノスの大逆襲』
●美樹本晴彦×垣野内成美
・美樹本晴彦描き下ろしイラスト『メガゾーン23』
・垣野内成美描き下ろしイラスト『吸血姫美夕』
●いのまたむつみ×石田敦子
・いのまたむつみ描き下ろしイラスト『幻夢戦記レダ』
・石田敦子描き下ろしイラスト『幻夢戦記レダ』
【特別対談「ぴえろ魔法少女シリーズ」】
●布川ゆうじ×高田明美
・高田明美描き下ろしイラスト『魔法の天使 クリィミーマミ』
●安濃高志×岸義之
・岸義之描き下ろしイラスト『魔法のスター マジカルエミ』
アニメのヒロインに“萌え"はじめた80年代
女児向けに製作された、『魔法の天使 クリィミーマミ』をはじめとする「ぴえろ魔法少女シリーズ」、玩具などのタイアップをつけず、アニメそのものを商品としてユーザーに提供したOVA(オリジナルビデオアニメーション)――ニーズにあわせて多様な作品が製作された80年代、男性ファンたちは実在するアイドルを追いかけるように、アニメのヒロインに夢中になっていた。現在の“萌え"につながる、80年代のヒロインたちの魅力とはいったいなんだったのだろう? 当時、これらの作品の原画を手がけたアニメーターたちの証言から、その理由を探る!
●菊池通隆×高木弘樹×糸島雅彦
・菊池通隆描き下ろしイラスト『魔法のスター マジカルエミ』
・高木弘樹描き下ろしイラスト『魔法の天使 クリィミーマミ』
・糸島雅彦描き下ろしイラスト『魔法の妖精 ペルシャ』
●上條修×佐藤千春
・上條修描き下ろしイラスト『魔法のプリンセス ミンキーモモ』
・佐藤千春描き下ろしイラスト『魔法のプリンセス ミンキーモモ』
●わたなべひろし×羽原信義
・わたなべひろし描き下ろしイラスト『魔法のプリンセス ミンキーモモ』
・羽原信義描き下ろしイラスト『マシンロボ クロノスの大逆襲』
●美樹本晴彦×垣野内成美
・美樹本晴彦描き下ろしイラスト『メガゾーン23』
・垣野内成美描き下ろしイラスト『吸血姫美夕』
●いのまたむつみ×石田敦子
・いのまたむつみ描き下ろしイラスト『幻夢戦記レダ』
・石田敦子描き下ろしイラスト『幻夢戦記レダ』
【特別対談「ぴえろ魔法少女シリーズ」】
●布川ゆうじ×高田明美
・高田明美描き下ろしイラスト『魔法の天使 クリィミーマミ』
●安濃高志×岸義之
・岸義之描き下ろしイラスト『魔法のスター マジカルエミ』
アニメのヒロインに“萌え"はじめた80年代
女児向けに製作された、『魔法の天使 クリィミーマミ』をはじめとする「ぴえろ魔法少女シリーズ」、玩具などのタイアップをつけず、アニメそのものを商品としてユーザーに提供したOVA(オリジナルビデオアニメーション)――ニーズにあわせて多様な作品が製作された80年代、男性ファンたちは実在するアイドルを追いかけるように、アニメのヒロインに夢中になっていた。現在の“萌え"につながる、80年代のヒロインたちの魅力とはいったいなんだったのだろう? 当時、これらの作品の原画を手がけたアニメーターたちの証言から、その理由を探る!
- 本の長さ207ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2012/9/26
- ISBN-104800300150
- ISBN-13978-4800300157
登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2012/9/26)
- 発売日 : 2012/9/26
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 207ページ
- ISBN-10 : 4800300150
- ISBN-13 : 978-4800300157
- Amazon 売れ筋ランキング: - 951,703位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,146位コミック・アニメ研究
- - 5,625位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
- - 133,463位趣味・実用
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年5月15日に日本でレビュー済み
高田明美さんの『クリーミーマミ』が表紙を飾るこの本を店頭で見た時は、変な汗が出るくらい興奮しました!
…小学生のころ、一連の『魔法少女』シリーズは登校前の早い時間帯に放送されていた地域に住んでいたのでいたのもあり、観れない悔しさ悲しさが、私をアニメヲタに走らせた気がします。 それこそ、観れない時間が夢を育てたかの如く中学3年まで将来の夢はアニメーターというガチヲタ。受験を持って夢にはサヨナラしましたが(^_^;)
…その根本を作ったとも言える人々の対談集! 熱い!熱すぎる!鼻血出る!!
いのまたむつみさんと石田淳子さんの対談、特に面白いー(*^ー^*)やっぱアニメは動いてナンボだなぁ!
全体的に女の子向け作品が少々年嵩男子に妙にウケて、“萌え”へと繋がって行く時代の製作者側の証言です。これだけ心血注げばキャラクターが三次元より魅力的に見えるわ。
布田さんと高田さんの対談でもあったように、多数の中から傑出した作品が生まれる…つまり需要(=子供)がないとダメなわけで…四十前の負け犬(死語?)は、将来の日本のアニメ界に対しても、ちょっとビターな気持ちにもなりました(^▽^;)
…小学生のころ、一連の『魔法少女』シリーズは登校前の早い時間帯に放送されていた地域に住んでいたのでいたのもあり、観れない悔しさ悲しさが、私をアニメヲタに走らせた気がします。 それこそ、観れない時間が夢を育てたかの如く中学3年まで将来の夢はアニメーターというガチヲタ。受験を持って夢にはサヨナラしましたが(^_^;)
…その根本を作ったとも言える人々の対談集! 熱い!熱すぎる!鼻血出る!!
いのまたむつみさんと石田淳子さんの対談、特に面白いー(*^ー^*)やっぱアニメは動いてナンボだなぁ!
全体的に女の子向け作品が少々年嵩男子に妙にウケて、“萌え”へと繋がって行く時代の製作者側の証言です。これだけ心血注げばキャラクターが三次元より魅力的に見えるわ。
布田さんと高田さんの対談でもあったように、多数の中から傑出した作品が生まれる…つまり需要(=子供)がないとダメなわけで…四十前の負け犬(死語?)は、将来の日本のアニメ界に対しても、ちょっとビターな気持ちにもなりました(^▽^;)
2018年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
リアルタイムからかディープなアニメヲタクか業界で仕事経験ある立場だと大して目新しいネタはなかった内容。資料図版もずさんで描きおろしよりそこをきちんとした方がいい。
2016年7月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少女用作品の美少女論&スタッフインタビュー本としては、真っ当な内容。正しいです。
だけど、それだけに男子から見たら、物足りないですね、次回作を刊行するとしたら男子の為にお色気シーンを集めたりフルカラーで描き下ろして頂きたいです。
だけど、それだけに男子から見たら、物足りないですね、次回作を刊行するとしたら男子の為にお色気シーンを集めたりフルカラーで描き下ろして頂きたいです。