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明治維新という幻想 (歴史新書y) 新書 – 2016/12/5

4.1 5つ星のうち4.1 26個の評価

封建的な江戸時代! 開明的な明治時代!
教科書で学んだ〝進歩する歴史像〟は、本当に正しいのか?
幕末・明治維新150年を迎えるにあたり、歴史を再検証する!

◎世の中の常識
幕末、国内では一揆や騒乱が頻発し、海外からは列強が
開国を求めてやってくるなど、幕府はその対応に苦慮した。
もはや幕藩体制は限界を迎え、明治新政府の登場は必然であった。

◎本書の核心
平和で豊かな江戸文化・道徳を否定した明治新政府軍は、
非道な方法で戊辰戦争を勝ち抜いた。開明的で希望あふれる
〝明治の世〟を目指したという彼らの正体を、
民衆が作った「諷刺錦絵」や旧幕府軍側の視点を通して検証する。
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商品の説明

著者について

森田 健司 もりた・けんじ
一九七四年兵庫県神戸市生まれ。京都大学経済学部卒業。
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。
博士(人間・環境学)。現在、大阪学院大学経済学部准教授。
専門は社会思想史。特に、江戸時代の庶民思想の研究に注力している。
主な著書に『石門心学と近代――思想史学からの近接』(八千代出版)、
『かわら版で読み解く江戸の大事件』『外国人が見た幕末・明治の日本』(いずれも彩図社)、
『なぜ名経営者は石田梅岩に学ぶのか?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 洋泉社 (2016/12/5)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2016/12/5
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 239ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4800311160
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4800311160
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 26個の評価

著者について

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森田 健司
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1974年兵庫県神戸市生まれ。京都大学経済学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。現在、大阪学院大学経済学部教授。

専門は社会思想史。特に、江戸時代の庶民文化・思想の研究に注力している。著書に『奇妙な瓦版の世界』(青幻舎)、『江戸暮らしの内側』(中公新書ラクレ)、『現代語訳 墨夷応接録』(編訳・校註・解説/作品社)、『西郷隆盛の幻影』、『江戸の瓦版』、『明治維新という幻想』(洋泉社)、『石門心学と近代』(八千代出版)、『石田梅岩』(かもがわ出版)、『なぜ名経営者は石田梅岩に学ぶのか?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『かわら版で読み解く江戸の大事件』、『外国人が見た幕末・明治の日本』(彩図社)などがある。

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
26グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
帯に書かれているように、「封建的な江戸時代」と「開明的な明治時代」という世間一般の常識を批判的に論じた書である。明治維新批判という意味では、原田伊織の『明治維新という過ち』にも似ているが、「具体的な出来事以上に、関心を人の『内面』に集中」(5ページ)させている点が、特徴的だといえる。

具体的には、戊辰戦争の際に作られた諷刺錦絵や、佐幕の諸藩、旧幕府軍の主要人物の言動、同じく明治新政府の主要人物の言動などを取り上げて、そこに見られる思想を検討している。個人的には、諷刺錦絵の読み解きが最も興味深かったが、その中でも、江戸っ子たちが徳川慶喜に少しずつ失望していく過程が(失礼ながら)面白かった。

佐幕の諸藩について論じたものでは、庄内藩の酒井了恒が取り上げられているのが嬉しかった。類書では、余りお目にかかれない人物ではないだろうか。旧幕府軍の項では、榎本武揚の変節についてもっと深く知りたくなった。

維新の三傑に関しては、木戸孝允は「五箇条の御誓文」、大久保利通は「参議内務卿就任」、西郷隆盛は数々のテロ行為などが語られている。彼らは、国益よりも私益を追求していたということだが、西郷ファンの私からするとやや複雑ではある。ただ、西郷の気質と『葉隠』との共通性などは、初めて聞いた議論だった。
37人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を読んで、明治維新についての歴史的検討が必要だと思いました。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年1月9日に日本でレビュー済み
発売早々色々批判しているレビューがあるようですが、私が通して読んでみたところ、事実ではなかったことを書いておきます。

■江戸しぐさの本ではない
この本には江戸しぐさの話は全くありません。未踏だったかわら版や証言を研究する実証主義のスタイルです。
※念のため補足すると、口碑伝承なのでソースが無いと自称している江戸しぐさと現物ありきの錦絵の風刺分析は全然違います。
 前者はむしろ、神話の創生に近いのですが。

■新書としては水準以上の参考文献
各章ごとに参考文献を列挙し、新規性の高い部分は本文でも明記。特に、当事者の回顧物や明治の新聞記事など良く調べたと思います。
無いのは脚注だけですね。全体では数十冊は挙がっていると思います。

本書中盤で著者が主張しているのは、江戸無血開城の功労者は幕府側であるということ。
このような再評価論は既にある程度普及も進んでおり、ざっくりと説明している感はあります。
鳥羽伏見はターニングポイントとして何回か言及していますが話のメインではないです。
新政府が江戸の代わりの生贄として東北諸藩に狙いを定めた辺りも同様ですね。

■学歴で書き手や哲学の価値が決まるという価値観の本ではない
自らの歴史観に合わないと見るや学歴をネタにした批判を繰り返す人は少数存在します。
本書に対してもその片鱗をちらつかせ、或いは3流がどうしたなどと誹謗していますが、
著者の経歴は京都帝国大学博士です。また、一般論としてどんな主義主張や哲学でも
(明治以降とされる)学歴社会ならその学歴で内容の妥当性が決められるかというとそうでもありません。
明治以前の思想哲学宗教も同様で、現代でも必要に応じて再照射されることなど当たり前の話です。

以前から明治維新周りの議論には権威主義的な風潮があり、一般論ですが
旧帝卒の割には冴えない窓際オヤジ的な、斯界の頂に達することは無いが、
格下の相手を見つけることは楽に出来るポジションの類型に、この種の残念な開花を果たすパターンがある。
(観察と言う言葉は不適当かも知れません。大抵は聞くまでもなく自ら語ってくるためです)。

要するに、政治信条に係る、『歴史通』案件というか『正論』ヤクザだからでしょうね。
20年前は司馬遼太郎教団が『プレジデント』片手に「面白い」一択の感想パトロールをしていましたが、
今はこういうのが密かなブームなんでしょう。「会津を許さない」みたいな痛いこと言う層、本当に実在するんですね。

■本書の本当の姿
読後感としては『維新プロパガンダの検証』と言うべきものです。特に1章と4章にその傾向が強い。
20世紀以降に関心のある私には『原発広告』や『大本営発表』の類書と考えた方が分かり易い。

最近は日清日露以降の大陸経営すらその無定見さを指摘する本が出ていますが、
本書は「そもそも最初の武力闘争からしてダメダメで、下手すりゃ私欲で日本を分断しかねない、超過激派でした」
ということも書いている。そりゃ吉田家の御握りマネージャー大河で喜んでしまう安倍政権信者は逆切れするでしょうな。

その他の特徴としては、維新/明治政府批判論で定番化しつつある廃仏毀釈・国家神道整備に関する議論で頁を埋めていない事。
ただし、その不当性を無視している訳でもなく、逆に江戸礼賛論として警戒する必要もない。
著者は江戸時代への個人的愛着と現実の江戸時代の過酷さとのギャップを明記しているからです。

なお「明治維新は上からの革命で他所のとは違うんだ。日本スゴイ」のノリを徹底してぶっ壊し中南米辺りのクーデターのように
描いているため、皇室描写も外国王朝によくあるステークホルダー的に映ります。頃合いを見て勝ち馬に乗り換え、大衆から不信を買う。
まぁ武装集団にすり寄ったシアヌーク王家+皆に敬って貰って更に増長したversionみたいなものじゃないですか。

また、新政府が整備した正史や教科書の再検証にも一石を投じており、ペリー来航のくだりなどはかなり興味深く読みました。
西郷の美化を明治政府が推進した点は、ソ連のコントロールから外れたゲバラ一派を棄民し、
例の決め顔ショット写真に代表される革命マスコットとして喧伝したカストロのやり口を思い出しました。

やや違和感があるのは幕府の武士と野盗だった若い頃のスターリンを髣髴させる、薩長不平士族に大きな差があるように書いていること。
経済状況に大きな違いはあるでしょうが、鈴木理生氏によると幕府は景気対策のため浪人を使って大火を起こしていたと言います。
それに敵味方が入れ替わる維新期の諸藩。事件が起こるたびに自己正当化を図っており、私は醒めた見方をしてしまうのです。

16/1/17修文・追記:このレビューに関して私のことをTwitterの何某で会津の加担者だと決め付けている方が居ます。
 出身は織田の領域に近いので、会津には縁がありません。正に、江戸しぐさと同じで、只の妄想です。
16/1/20さらに主張の意図を明瞭にするため修文
49人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年5月28日に日本でレビュー済み
 Amazonの検索欄に「明治維新という」と入れると、本書以外にも「明治維新という過ち」、「明治維新という名の洗脳」、「明治維新というクーデター」等色々な本がヒットする。それ以外のタイトルの本も含め、薩長新政府による明治維新の肯定を前提とした歴史観に異を唱える本は一種のブームが続いているようである。本書もそういう一連の本と同様にかなり強い論調で明治新政府やその要人たちを批判しているが、読後感としてはあまり説得力を感じなかった。

 その理由の一つは、明治維新礼賛派とは逆の意味で著者の立ち位置が江戸時代礼賛に偏っており、旧幕府側は正しくて明治新政府側は暴力肯定派の庶民に嫌われた人々だったと単純に分け過ぎていることにあるのかもしれない。一例をあげると著者は「おわりに」で著者自身が江戸時代に惹かれる理由の一つとして、そこに眩い庶民文化があったからとし、具体例として諷刺錦絵を挙げている。そして「あれほど先鋭的なアートと、それをしっかり受け止められる粋な民衆は、現代には存在しない」と言い切っている。確かにそういう面はあるかもしれないが、諷刺錦絵が生まれた背景には庶民が直接意見など述べることができない社会体制があり、そういう点で江戸時代が生きにくい世の中だったことも事実であろう。また、同じく「おわりに」で江戸時代の大きな魅力の一つが「非戦の美学」だとしている。これも国内では確かに二百年前後戦争はなかったが、幕末に至り列強の脅威が迫ると、旧幕府側でも洋式兵制の採用や兵器の購入を急ぎ対外戦争に備えようとしていた訳で、雄藩=好戦派、旧幕府=平和愛好派と単純化できるものでもないだろう。

 ある結論を設定した上で歴史的事件や関連人物を評価すれば一面的なものになってしまうが、もっと多面的に見ていくことが必要なように思われる。著者は榎本武揚や徳川慶喜を高く評価し、彼らは正しい意味で「指導者層に属する人物」だったとしている。一方新政府の要人たちの多くは、品性や美学が甚だしく欠如していたと断じているが、そのような観点で「明治維新=正しい革命」は幻想だと言われても素直に肯定はできない。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
徳川時代は暗く、貧しい悪政の時代だった。明治維新は近代化を図り、国民を豊かにしたと、今でも多くの日本人は信じ込んでいると思いますが、実はそれは明治維新が武力によるクーデターであったことを隠し、美化するために維新政府が歴史を書き換えた洗脳教育だったということがよく分かります。もう日本人は頭を切り替えないといけません。
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年8月20日に日本でレビュー済み
『明治維新という幻想――暴虐の限りを尽くした新政府軍の実像』(森田健司著、洋泉社・歴史新書y)は、封建制に庶民が苦しめられた江戸時代、その軛から解放したのが明治維新という歴史観に真っ向から異議を唱えています。

「重い年貢と、固定された身分による差別。悪しき封建制度によって、生まれながらの権利を奪われていた庶民たちが、ついに解放される時が来た。それこそが『明治維新』である。日本は、新たに確立された先進的な明治政府の導きによって、西洋列強と同じ、『近代』という輝かしい時代に突入することになったのだ――。・・・『旧き悪しき江戸時代を克服して、希望あふれる明治の世になった』という見方である。しかし、このような歴史観は、正しいものと見てよいのだろうか」。

「本書は、『明治政府』の真の姿を、幕末や戊辰戦争、それに対する庶民の反応、そして当時を代表する人物たちの発言や行動を用いて、浮き彫りにしようとするものである。その際に採用した方法は、多分に思想史学的である」。

旧幕府側では、勝海舟、山岡鉄舟、高橋泥舟、榎本武揚、徳川慶喜のプラス面が、明治政府側では、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文のマイナス面にスポットが当てられています。

例えば、西郷はこのように断罪されています。「徳川慶喜が『大政奉還』を申し出た慶應3年の秋頃から、江戸市中では、長らく高い水準で維持されていた治安が急激に悪化した。具体的に言うと、集団強盗が頻発したのである。・・・この盗賊たちのバックにいたのは薩摩藩だった。慶喜の『大政奉還』によって、倒幕戦争の口実を失った薩摩の志士たちは、江戸をはじめとする関東の治安を悪化させることによって、民衆のなかに不安を生じさせようとしていたのである。こうすれば、危機感を持った幕府が自分たちを制圧するため、武力を行使するのではないかと目論んでのことだった。この計画のために江戸に派遣されたのは、相楽総三や益満休之助、伊牟田尚平らで、命じたのは西郷吉之助、つまり、後の西郷隆盛である。西郷は、様々な政治的理想を語ったが、その実現のためならば、無関係の人々を傷つけたり、彼らの私財を奪ったりしても問題なしと考えていた。少なくとも、この時点の彼は至極単純なテロリストである。この西郷の計画は、庄内藩士による薩摩藩邸焼き討ちという結果につながる。それによって薩摩側に戦の理由が生まれ、目論見は見事に成功した。しかし、数々の犯罪行為によって、江戸の民衆のなかに、薩摩に対する否定的な感情が沈潜したのも確かである」。

著者の主張は世の少数意見かもしれないが、歴史を学ぶ上で、こういう考え方に触れることは意味があると、私は考えています。
36人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
明治維新に対する新しい見かた おもしろかったです。西郷隆盛に対する評価など 興味深かった。上の西郷銅像の衣装はなるほどと言う感じでした。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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