あるある集とは「生活の垢」のコレクションみたいなものである。
建設的な意味はない。
話のネタとしても、使えるＴＰＯは限られている。
だが、沖縄の生活の垢は、実際に沖縄で暮らしてみなければ分からない。沖縄に足を踏み入れた事のない「エア沖縄ファン」にとっては、本書もまた貴重な情報源なのだ。
（いや、これは沖縄に限らず、アメリカだって、どこだって、そうだが。）
もちろん、本やネットでは絶対に手に入らない情報もある。
たとえば、草いきれ、潮の香り、そして料理や食材、お酒の味。味覚、嗅覚、触覚に関する事は、全て欠落してしまう。
そして、何より第六感に属すること。
「口では表現しづらいが、その場に居れば、すぐピンと来ること。」
誰でも、そういう形なき知に触れた事はあるはずだ。
たとえば、ちょっとしたアイサツ、ちょっとした敬語でも、その場の雰囲気や文化背景とアンマッチだと、どことはなし、気まずい感じが生まれてしまう。人の輪の中に入って行けなくなる・・・。
あるある集と言うのは、こう言った無形知に対して、意外と近い距離にあるものなのだ。
ああ、沖縄。
早く行ってみたいなあ。
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